分野別おすすめMATLAB参考書【画像・音声・機械学習・生体・制御】

こんにちは、unogram管理人のうのちゅ〜です。

今回は、特定の分野に特化したMATLAB参考書について紹介していきます。

MATLABといえば、幅広い分野の研究者に愛用されているプログラミング言語です。特に行列計算に強みをもち、数々のToolboxを併用することであらゆるシミュレーションや最適化、数値計算に対応することができます。MATLABを自由に使いこなすことができれば、研究者の強い味方となることは間違いありません。

今回はそんなMATLABの参考書の中でも、特定の分野に特化した書籍を紹介していきます。2018年以降に刊行された書籍に限定してピックアップしているので、「最新のMATLABに最適化されていない!」と戸惑うことなく実装に役立てることができるのではないかと思います!「ポイント」欄に各書籍の特徴を紹介していますので、手に取る際の参考にしてもらえればと思います。

それでは見ていきましょう!



【分野別】MATLAB参考書ピックアップ

画像・音声処理

MATLABで学ぶ実践画像・音声処理入門

著者情報伊藤克亘/法政大教授
花泉弘/法政大教授
小泉悠馬/NTTメディアインテリジェンス研究所
発売日2019/9
内容1. 簡単な音声処理
波形データの可視化・加工
2. 簡単な画像処理
画像の読み込み・領域抽出
3. 音声のフーリエ変換
フーリエ・フーリエ逆変換、窓関数、スペクトル解析
4. フィルタ(音声)
線形フィルタ、インパルス応答、IIRフィルタ
5. 画像の周波数領域処理
空間周波数、2次元フーリエ変換、周波数領域での処理
6. 画像の空間領域処理
2次元畳み込み、微分演算、非線形フィルタ
7. 音声データの相関
相互相関、自己相関
8. 画像データの類似度
ユークリッド距離、画素・領域の相関
9. 複素信号
信号の複素指数関数表現、周波数変調
10. 画像の幾何学的処理
2次元平面上の回転・平行移動、アフィン変換
11. 分類
特徴量、k最近傍分類、最尤法
12. 音声・画像処理の応用
Wavetable合成、衛星画像の時間変化領域の解析
ポイント・MATLABの強みである行列計算が随所に現れる画像処理・音声処理についての入門書。
・MATLABの一般的な教科書では触れられないような、画像・音声処理の基礎をしっかり
 学べる内容となっています。

機械学習

最新MATLABハンドブック第七版 機械学習・ディープラーニング対応

著者情報小林一行
発売日2020/12/1
内容Chapter 0 なぜMATLABか?
Chapter 1 MATLABとは
Chapter 2 データビジュアライゼーションツールとしてのMATLAB その1
Chapter 3 信号処理ツールとしてのMATLAB
Chapter 4 Simulinkとは
Chapter 5 データビジュアライゼーションツールとしてのMATLAB その2
Chapter 6 プログラミング処理言語としてのMATLAB
Chapter 7 機械学習ツールとしてのMATLAB

 機械学習でよく使うデータ型
 table型データへのアクセス
 数値データのプロット
 分類学習器アプリを使った分類(教師あり学習)
 回帰学習器アプリを使った分類(教師あり学習)
 クラスタリング(教師なし学習)
Chapter 8 深層学習ツールとしてのMATLAB
 (1)alexnet, googlenetを使ったWebカメラによるリアルタイム検出例
 (2)CIFAR-10の画像セットをMATLAB用に変換し、0から学習する例
 (3)転移学習による実装例 その1 スクリプトのみの実装(alexnet, googlenet)
 (4)転移学習による実装例 その2 deepNetworkDesigner(googlenet)
Chapter 9 MATLABプログラミング応用例
ポイント・第七版まで改訂されているMATLABの定番書の最新刊。
・機械学習特化ではありませんが、第七版では新たに機械学習・深層学習(ディープラーニング)
 についてそれぞれ解説する章が加わっており、MATLABの機械学習ツールとしての側面を理解
 することができます。
・各章に解答付きの演習問題が記載されており、手を動かし、考えながら理解できます。

生体信号

MATLABで学ぶ生体信号処理

著者情報小野弓絵
発売日2018/10
内容1. はじめに:MATLABを使う準備
入手とインストール
2. MATLABの基本操作
データの読み込みと確認、図示、mファイルの作成、ファイルの保存
3. 自発脳波データの周波数解析
原理と計測方法、信号処理、MATLABによるフーリエ変換、スペクトル解析を応用した解析の手順
4. 誘発脳波データの加算平均処理
種類と評価項目、MATLABによる処理
5. 心電図と心拍変動解析
原理と計測方法、心電図の医学および生体工学における用途、MATLABによる解析
6. 筋電図の解析
原理と計測方法、MATLABによる信号処理
7. fNIRSデータの解析
原理と計測方法、MATLABによる信号処理
8. MATLABによる統計処理
平均値,中央値の差の検定、相関解析、標本サイズと検出力検定
ポイント・プログラミングの基礎を学習済みの学生・研究者を想定した、脳波や心電図、筋電図、
 fNIRSに関する生体信号処理にMATLABを使うための参考書。
・ダウンロード可能な生体信号データも提供しており、実データ応用を意識した学習が可能です。



制御工学

MATLAB/Simulinkによる制御工学入門

著者情報川田昌克
発売日2020/2
内容第0章 はじめに
フィードバック制御とフィードフォワード制御、手動制御と自動制御、目標値・制御量の種類による分類
第1章 システムの伝達関数表現
静的システムと動的システム、動的システムを表現する数学モデル、電気系・機械系の数学モデル、
伝達関数の標準形、1次・2次遅れ要素、伝達関数表現、極と零点
第2章 システムの時間応答
ラプラス・逆ラプラス変換、部分分数分解、インパルス応答・ステップ応答・ランプ応答、
Symbolic Math Toolbox・Simulinkの使い方
第3章 システムの安定性と過渡特性
極と安定性、フルビッツの安定判別法、ステップ応答の過渡特性
第4章 1次および2次遅れ系の時間応答
1 次遅れ系・2 次遅れ系の時間応答、不足制動・臨界制動・過制動
第5章 s領域での制御系解析/設計
ブロック線図、フィードフォワード制御とフィードバック制御、内部安定性、目標値応答と外乱応答・
目標値追従特性・外乱抑制特性
第6章 PID制御
PID制御、PI–D制御、不完全微分、I–PD制御、ジーグラ・ニコルスのパラメータ調整法、
部分的モデルマッチング法
第7章 周波数特性
周波数応答と周波数伝達関数、ゲイン・位相差の関係、周波数特性の視覚的表現、ベクトル軌跡、
ボード線図
第8章 周波数領域での制御系解析/設計
周波数領域における安定性、ナイキストの安定判別法、安定余裕、フィードバック特性と周波数整形
第9章 現代制御
状態空間表現と安定性、零入力応答と遷移行列、可制御性と可観測性、レギュレータ制御、
状態フィードバック、極配置法、最適レギュレータ、目標値追従
ポイント・制御工学の基礎についても幅広く解説されており、MATLABで実装しながら学ぶことができる
 入門書です。
・電気系と機械力学系を中心に例題が豊富に取り扱われています。
・図やグラフが多用されている点も理解度が高まるポイントです。

番外編:海外書籍について

日本語で書かれたMATLABについての書籍は多くありませんが、英文書籍は豊富に出版されています。「英語でも良いから参考書でMATLABについて学びたい!」という方はMATLAB and Simulink Based Booksが参考になるのではないかと思います。

分野に特化した参考書を利用してMATLABを使いこなそう!

今回は、特定の分野に特化したMATLAB参考書について紹介してきました。研究に役立てるためには、MATLABの基礎について学ぶだけでなく、その分野における定番の使い方・実装方法について学んでおく必要があります。専門分野に生かすためには、細切れの知識をかき集めるよりも参考書を使った体系的な勉強がおすすめなので、今回紹介した書籍を用いてしっかり学習しましょう。