【大学と企業はどう違う?】企業(メーカー)研究職の仕事内容10選

こんにちは、unogram管理人のうのちゅ〜です。

今回は、企業(メーカー)研究職の仕事内容のうち、主な10の仕事について紹介していきます。

「今は大学で研究しているけど、将来的には企業に就職して研究をしたい!」という方は多いかと思います。一方で、企業の研究職が大学の研究とどう違うのか、大学にいながらにしてよく理解している人は少ないのではないでしょうか?

そんな方のために、大学院修了後企業研究職として勤務するうのちゅ〜が、その仕事内容について解説します。私自身の経験だけでなく、友人・知人から得た情報も交えてお伝えしていきます。

企業研究職にはどんな人が適しているか、自分が大学に残るべきか、企業に就職すべきかはどうやって判断すべきかについては【大学で研究?企業で研究?】企業研究職に適した人の特徴と判断方法で紹介していますので、参考にしてみてください。

それでは見ていきましょう!



企業(メーカー)研究職の仕事内容10選

ひとくちに企業の研究職と言えど、その仕事内容は様々です。まず、どのような仕事があるか確認してみましょう。

企業研究職の仕事内容

  1. 基礎研究
  2. 応用研究
  3. 他社・大学との共同研究
  4. 新規探索
  5. 論文調査
  6. 学会調査
  7. 製品化・事業化
  8. 量産工場・海外拠点立ち上げ
  9. 知的財産関連業務
  10. リバースエンジニアリング

ざっと挙げるだけでもこれほどの仕事内容があります。中には大学における研究では関わらないような内容も含まれていることがわかるかと思います。それぞれ簡単に見ていきましょう!

基礎研究

主に大学で行われるような学問の探求を主とする研究です。「役に立たない」などと言われることもありますが、そもそも研究とはそれ単体では役に立たないものがほとんどです。一見役に立たないような事実を見出し、これを積み重ねることが、役に立つことの発見や、さらなる大発見につながっていくのです。

しかしながら、利益になる可能性が薄い点から、企業研究職の仕事内容としてはマイナーでしょう。

応用研究

基礎研究の内容を自社製品・サービスに応用すべく行う研究です。企業の研究職としては花形で、企業の研究職を志す学生がイメージするのはまさに応用研究でしょう。

一方で、これから挙げていくように応用研究だけをしている(だけをできる)のではないのが企業の研究職だということは頭の片隅に置いておきましょう。

他社・大学との共同研究

こちらも企業の研究職のイメージに近い仕事内容でしょう。自社にない強みをもつ他社や大学の研究職と組んで、自社技術との組み合わせによる新製品や機能向上を目指していくものです。

かつては社内で閉鎖的に研究開発を進めていた企業も多かったようですが、オープンソース化が叫ばれる現代においては、ソフトのみならずハードの領域においても自社技術を発信していくことが求められます。その技術分野全体の活性化・底上げを図ることにより、回り回って自社の利益を高めていくのです。



新規探索

企業は時流に合わせて研究開発の方向性を変化させる必要があり、最新の研究を事業に取り入れていく必要があります。このような場合、研究への本格的な投資を進める前に、利益になりそうな筋の良い手法や、自社の強みを何らかの形で生かせる手法を探索する必要があります

企業の研究職であれば、このような企業の動きに対して柔軟である必要があります。旬な技術の移り変わりが激しい現代では、大学を出たときの専門のみで定年まで食べていけるとは考えないほうが良いでしょう。完全に畑違いの分野ではないにしろ、数年おきに未知の研究分野に足を踏み入れることは十分考えられます

さらに、今後は日本においてもジョブ型の雇用が進み、企業が新たに試みる事業ごとに、専門の合致した人材を雇用していくスタイルに変化していくことも考えられます。そのような時代になれば、変化に対応できなかったり、需要のある専門的能力を育ててこなかった研究者には仕事が与えられなくなってしまうかもしれません。探索→自社での研究に落とし込める能力も必要となっていくでしょう。

論文調査

研究者であれば他の研究グループの動向をウォッチすることは、企業研究者でなくとも必須です。

また、企業の研究職の論文調査では、上記の新規探索的な意味での論文調査もよく行われます。自社で進めていく研究内容を検討する調査の一貫として、比較的広い範囲で論文調査を行います。大学の研究者以上にアンテナを高く張っておくことが求められます

学会・展示会調査

学会や展示会も論文調査同様、企業の研究者にとっては重要な調査の場です。学生の間は学会といえば自身の研究を発表することが主目的かと思いますが、企業の研究者にとってはそれだけではありません。他社や大学の研究動向をチェックしたり、併設される展示会でメーカーと商談を行うこともあります。このあたりは学会に対する見方が大学と企業の人間では少し異なると言えるでしょう。

製品化・事業化

企業にとっての研究は、学会や論文誌を通して世界に発表することが最終目標ではありません自社の製品やサービスに取り入れて利益につなげていく必要があります。必ずしも全ての研究が製品化に至るわけではなく、むしろ多くの試みの果てにいくつかのとりわけ優れた研究が採用されます。

製品化の見通しが立った研究内容は、研究開発グループから社内のソフトウェア/ハードウェアエンジニアといった技術者や、ビジネス側の領域に従事する人々の手に渡ることが多いでしょう。しかしながら、特に製品化の初期段階においては、その研究について深く理解している研究者の手助けが必要になります。事業化を担当する人々と共に研究を製品につなげていくことも、企業研究者の重要な仕事です。



量産工場・海外拠点立ち上げ

製品化プロセスが進展していくと、量産のための拠点を立ち上げる必要があります。ケースによりますが、この段階まで研究者が関わることもあります。「自分の研究が製品となるまで関わりたい!」というビジネスにも興味のある研究者にとっては魅力的な仕事内容かと思います。

知的財産関連業務

知的財産、主に特許関連の業務も研究職にはつきものです。特に応用研究的なものには、他社も注目している技術も多く、他社の特許調査が必要になります。また、自社の研究内容を適切に保護するために特許の取得を目指していく必要もあります。

企業においては知財戦略が重要になります。特許の侵害があれば多額の賠償が請求されることもありますし、適切に特許によって保護されていないと、上げられるはずだった利益が水の泡となってしまうこともあります。大学の研究が特許に結びつくこともありますが、企業においてはより知財を意識した研究がなされています

リバースエンジニアリング

競合他社が出した新製品を解析する、リバースエンジニアリングも研究者の仕事となる場合があります。他社の採用している最新技術を解析したり、自社製品とのスペックの比較を行います。これによって自社の今後の研究方針を検討したり、競争力を評価したりします

これはまさに企業の研究職特有で、大学においてはほとんどなされないでしょう。また、企業によっては、研究職というよりも技術職の仕事になる場合もあります。リバースエンジニアリングに興味あり、やってみたい!という方は、志望企業のどんな職種が担当しているかチェックしておきましょう。

企業と大学の研究職の仕事内容の違いを理解しよう

ここまで10種の代表的な企業研究職の仕事内容を紹介してきました。イメージにはないような仕事内容も含まれていたのではないでしょうか?

企業で研究職として働きたいと考える人は、意外と知られていない仕事内容とその種類について事前に把握しておくことが大切です。大学の研究職に関しては、学生として研究室で過ごすうちに何となく分かっていくものですが、企業となると大学とは違う仕事もありますし、どの企業に属するかによっても事情は変わってきます

どのような人が企業での研究職に適性があるか、それをどのようにして把握すべきかについては、【大学で研究?企業で研究?】企業研究職に適した人の特徴と判断方法で解説していますので、参考にしてみてください。