【大学院生・研究職必見】企業研究者のキャリアパスとは?

こんにちは、unogram管理人のうのちゅ〜です。

今回は企業研究者のキャリアパスについて解説していきます。

企業で研究をする道を選んだ場合、その先のキャリアとしてどのような選択肢があるのか、考えたことはありますか?

なんとなく、「ずっと研究で食べていきたい」「いずれは昇進したい」と考えている方が多いのではないでしょうか?

企業研究者の将来のキャリアは、「生涯研究者」や「管理職」だけではありません。

本記事では、企業研究者の将来にはどのようなキャリアパスが考えられるのか?そして、自身が思い描くキャリアパスを実現するためにはどのような準備・心構えが必要になるのか解説していきます。

この記事はこんな方におすすめ!
  • 将来企業で研究することを考えている理系大学生・大学院生
  • 将来のキャリアパスに不安を抱いている企業研究者

それでは見ていきましょう!



企業研究者のキャリアパス

本記事では以下の書籍で紹介されているキャリアパスの例(表現は若干変えています)をもとに、私の研究職としての経験・実感をもとに解説を進めます。

本書は製薬業界の研究職を長年経験した方が執筆したものですが、業界によらず通じる「企業研究者の人生設計法」が紹介されています。「企業で研究するってどういうこと?」という疑問がある方には一読をおすすめします。

管理職に昇進

こちらは研究職ならずともサラリーマンであれば誰もがイメージする将来像でしょう。

「研究職」の場合の特徴として、参考書籍では「他部門と比べると管理職のポジションが少なめ」で、「昇進時期がやや遅め」であることが述べられています。

異なる業界に属する私の実感とも合致しており、「研究組織の管理職」というポストは比較的狭き門であると言えるでしょう。

私の考える「管理職」に向いている&向いていない人の特徴は以下の通りです。

「管理職」に向いている人の特徴
  • いずれは研究に打ち込むことからマネジメント業務に軸足を移したいと考えている人
  • チームを率いたり、後進の育成に興味がある人

部門横断的なプロジェクトのリーダーに就任

企業における研究では、自身の研究分野だけで完結するプロジェクトは少ないです。それよりも、いくつかの異なる研究部門が合同で1つのプロジェクトに取り組み、各々の専門性を発揮し成果を出していくことが求められます

研究部門でキャリアを重ねると、このような部門横断的なプロジェクトのリーダーを任されることがあります。「管理職じゃないの?」と思われるかもしれませんが、係長、課長といった役職以上の能力を求められる場合もあるハイレベルなポジションです。

部門横断的なプロジェクトのリーダーに高い能力が要求される理由の1つは、自身が専門としてきた領域以外にも幅広い知見が必要となる点です。リーダーとしてプロジェクトを進めていくからには、自身の専門領域だけでなく、関与するすべての領域に精通することが求められます。

2つ目の理由は、強いリーダーシップと人望が要求されるからです。研究部門のリーダーに求められるのは、研究に関する能力に限りません。ましてや、分野横断的なプロジェクトにおいては、異なる分野の専門家を束ねる統率力と、「この人にならついて行ける」とプロジェクトのすべてのメンバーに感じてもらえる人望が備わっていなければなりません。

高い能力を求められる分、部門横断的なプロジェクトを推進できる人材は多くはありません。このような役割をこなせる人材は会社からも重用されるため、目指す価値のあるキャリアであると言えるでしょう。

「部門横断的なプロジェクトのリーダー」に向いている人の特徴
  • 幅広い研究分野に興味関心がある人
  • 強いリーダーシップがある・人望が厚い人

生涯研究者

管理職的な役割にシフトするのではなく、研究者として生涯現役を貫くというのも1つの選択肢です。研究が好きで、一生続けるとしても苦ではない方の中には、むしろ管理職になって研究業務から離れることを望まない人も多いことでしょう。自分の専門分野を極め、その分野のエキスパートを目指すことは夢のあるキャリアパスなのではないでしょうか?

このようなタイプの方が注意すべき点は、以下の2つです。

1つ目は、技術の変化に柔軟に対応する必要があるということです。近年では、機械学習・人工知能の発達が様々な分野における研究の方向性に影響を与えていることが良い例です。昔からのやり方をなかなか変えられない人もいますが、数十年に渡って研究を続けていくには、若い世代に負けないくらい貪欲に最新の技術を研究に取り入れていく姿勢が求められます。

2つ目は、会社の業績・方針次第では同じ研究分野を続けられない、あるいは転職を余儀なくされることもあるということです。企業研究者の宿命とも言えるのが、研究者である前にサラリーマンであるという事実です。どんなに優れた研究者であったとしても、会社の都合を無視して好き勝手に自分のやりたい研究を続けることはできません。自身の興味とは異なる研究に携わることも往々にしてあるのが企業研究職です。

研究者としての価値を高めていくことはもちろんのこと、所属する会社で自分がやりたい研究ができなくなったときの選択肢は常にもっておく必要があります。技術の変化に対する柔軟性だけでなく、自身のキャリアに対する柔軟性も求められるのです。「生涯研究者」を目指しつつも、場合によっては他のキャリアパスにシフトしても良いような準備はしておくべきでしょう。

「生涯研究者」に向いている人の特徴
  • とにかく研究が好きな人
  • 日々アップデートされる最新動向に敏感な人・技術の変化に柔軟に対応できる人



研究以外の部署に異動

ここまで紹介した例は、「研究部門」内でキャリアを積み重ねるケースでした。

それ以外にも、研究開発以外の部署に異動するという選択肢も考えられます。

例えば、自身が研究していた分野の中で、より製品・サービスに近い領域の開発や設計業務を行う部署に異動するケースなどがわかりやすいでしょう。研究していた領域に近い分野であれば比較的スムーズに異動が実現でき、かつ研究職として培ったその分野に対する深い知見を活かすことができます。

研究者として業務を続けることに不安を感じる人にとっても、部署を異動することは検討の余地があります。研究部門は短期的な利益に直結しにくいため、会社の業績が悪化したときにコストカットの対象になりやすいというデメリットがあります。40〜50代以降でリストラの憂き目に合う可能性も考慮して、早い段階で他部署での活躍の道を探るのも1つの戦略でしょう。

「研究以外の部署へ異動」も考えるべき人の特徴
  • 研究だけでなく、製品・サービスに近い領域など別の業務も経験したい人
  • 「研究者」であることに不安を感じる人

転職

ここまで、企業研究者としての代表的なキャリアパスについて解説してきました。

あなたに合ったキャリアパスは見つかったでしょうか?

「しっくりこない…」「なんとなく不安だ…」という方もいるでしょう。そんな方は、自社の研究部門の将来性や、研究者としてのキャリアパス自体にあまり魅力を感じられないのかもしれません。

そんな方は思い切って転職を考えるのもひとつの道です。

他社の研究職、あるいは研究以外の職業も含めて自身のキャリアを見つめ直すことが将来的にプラスに働くこともあるでしょう。学生時代からなんとなく研究を続けてきた方にも、意外な可能性がみつかるかもしれません。

一度きりの人生です。今の職場でモヤモヤ研究を続けているのであれば、一度将来のキャリアパスを真剣に考える機会をもってみると良いでしょう。アカリク転職エージェントのような研究職に特化したエージェントを活用することで、これまでのキャリアを活かした転職が可能です。

また、研究職以外の可能性も考えたいという方は、JACリクルートメントのような評判の良い転職エージェントを活用しましょう。

  • ミドル・ハイクラス向けの高年収層に特化した転職エージェント
  • 1988年設立、東証1部上場
  • 業界スペシャリストやエンジニアなど幅広い領域の求人を完全無料で紹介

上記のような特徴がある利用者満足度の高い転職エージェントです。

仮に転職をしないとしても、現職と比較して真剣に転職を考える機会を設けることで、今後のキャリアを前向きに重ねていくことができるはずです。

JAC Recruitment
「転職」も考えるべき人の特徴
  • 「研究者」や「自身が携わってきた研究分野」の将来性に不安を感じる人
  • 上記の研究者としてのキャリアパスに魅力を感じられない人



キャリアのために企業研究者が意識・実践しておくべきこと

ここまで、企業研究者のキャリアパスの例を、どのような人に向いているかを交えて解説してきました。

続いては、企業研究者として意識しておくべきこと・実践すべきことについて解説していきます。

自分の思い描くキャリアを積み重ねていくために必要な努力の方向性について確認しておきましょう。

対外的に示せる結果を残す

企業研究者は、会社の方針によっては論文投稿や学会発表の機会が制限される場合もあります。

研究者としての実績を積み上げる上では、この制限は明らかにマイナス要因と言えるでしょう。終身雇用制が崩壊した現代においては、将来的に転職の可能性がない人の方が珍しいわけですから、その際には他社に示せる実績が必要になります。企業内のプロジェクトでいくら評価されていても、それが対外的に示せる結果として表に出なければ、研究者としての市場価値はゼロに等しいのです。

4度の転職と副業によって年収を5000万円に増やしたmotoさんによる著作「転職と副業のかけ算」においても以下のように述べられています。

働くうえでは、上司の評価や会社組織からの評価よりも「自分に対する市場からの評価」に重きを置くことが大切です。

moto著「転職と副業のかけ算」より

これは企業研究職にも当てはまる考え方でしょう。業務として研究をこなす過程で対外的に示せる結果を残し、「自身の研究者としての市場評価」を高めることが重要です。

「上司の評価」はあくまでも会社内の狭い世界に限られたものです。一時的には給与に反映されるようなメリットはあるかもしれませんが、転職時のような長期的な視点で考えると、より重視すべきは「市場評価」です。

企業研究者が意識すべきポイントは主に以下の2つです。

  • 「論文投稿」「学会発表」が実現できそうな業務内容に積極的にコミットする
  • 「特許」の出願に力を入れる

会社・業種によって、どのようなアウトプットを残しやすいかは異なりますが、機会を捉えて積極的に成果を発表していきましょう。

専門分野以外の領域にも興味関心を広げる

専門分野意外の領域にも興味関心を広げることが必要な理由は以下の2つです。

  • 企業研究職の研究テーマは変わりやすい
  • 部門横断的なプロジェクトに対応する際に必要になる

1点目は企業研究職の特徴です。会社の都合によって、自身の研究テーマを変更しなければならないこと場合は少なくありません。研究者として1つのテーマを深堀りすることももちろん大切ですが、同時に周辺領域もカバーしておく必要があります。いざ研究テーマが変更になったときに右往左往しないように、幅広い素養を身に着けていくことを日々意識しておきましょう

自身の守備範囲を広げることで、複数の分野にまたがるプロジェクトに対応する能力が身についていきます。2つ目に挙げたように、部門横断的なプロジェクトに対応する上で広い視野をもった人材は重宝されます。キャリアパスの例に挙げたように、いずれはそのようなプロジェクトのリーダーに抜擢される可能性も大いにあるでしょう。

英語を使いこなせるようにする

研究職としてどのようなキャリアパスを選んだとしても欠かせないのが英語。

研究職としての学会発表や論文投稿はもちろんのこと、管理職やプロジェクトのリーダーを担う際にも、英語を自由に使いこなせないのは大きなハンディキャップとなります。

仮に研究以外の部署に異動したり、転職という道を選んだとしても、海外企業とのコミュニケーションが全くないということは考えにくいです。特にキャリアアップを目指した異動・転職であれば、ぜひとも英語という武器は持っておきたいところです。

英語の勉強法としておすすめなのは、オンライン英会話です。日本にいながら毎日海外の講師とレッスンができるオンライン英会話は、研究と両立する上で時間的・金銭的にとても効率が良いです。

日常英会話であればレアジョブ英会話、ビジネス特化型であればビズメイツのようなサービスが有名です。キャリアアップという視点では、ビジネス特化型のプランを提供するサービスがおすすめでしょう。

オンライン英会話に興味のある方は【英語メール添削・プレゼン対策も】オンライン英会話の意外なメリット3選もご覧ください。

また、海外赴任や留学の機会もぜひ利用すべきです。会社によっては業務として海外で研究を行うことができる場合も少なくありません。

英語力が身につくだけでなく、国際的な人脈を広げられるという点でもメリットがあります。海外の有名研究室とコネクションのある人材となれば、社内でも重宝されます。また、現地で研究にのめり込んで、そのまま会社を辞めて大学で研究を続けるというケースも、私の周りで実際に起こった事例です。自身のキャリアの可能性を広げるためにも、チャンスがあればぜひ挑戦してみましょう。



まとめ

今回は、企業研究者のキャリアパスと、それを実現するために必要な意識・実践すべきことについて解説してきました。

本記事で紹介した代表的なキャリアパスは以下のとおりです。

企業研究者のキャリアパス
  • 管理職に昇進
  • 部門横断的なプロジェクトのリーダーに就任
  • 生涯研究者
  • 研究以外の部署に異動
  • 転職

また、企業研究者が意識・実践すべき点は以下の2つです。

企業研究者が意識・実践すべきこと
  • 対外的に示せる結果を残す
  • 専門分野以外の領域にも興味関心を広げる

自身の描くキャリアパスに合わせた行動を実践していきましょう。