こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、複数の材料を切り替えられる256mm級の密閉型FDM3Dプリンターから、
を、それぞれの実機レビューの結果をもとに徹底比較していきます。
どちらも65℃のヒートチャンバーを備え、多色や異なる材料の組み合わせを楽しめる2機種。
ですが、材料を切り替える仕組みは、2つのノズルを切り替える「X2D」と、4つのヘッドごと交換する「Creator 5 Pro」で大きく異なります。
2ノズルと4ヘッド、自分の使い方にはどっちが合うの?
と迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、
について、詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、機種選びの参考にしてみてください!
| モデル名 | X2D | X2D Combo | Creator 5 Pro |
|---|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
| メーカー | Bambu Lab | Bambu Lab | FLASHFORGE |
| 価格(サンステラ) | |||
| 価格(SK本舗) | |||
| 価格(Amazon) | |||
| 価格(海外ストア) |

各機種のレビューを動画でチェックしたい方はこちら!
「X2D」と「Creator 5 Pro」のそれぞれを使い込んだレビューをYouTubeで公開しています。
実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!
「X2D」レビューはこちら!
「Creator 5 Pro」レビューはこちら!
結論:X2DとCreator 5 Pro、どっちを買うべき?

まずは、
X2DとCreator 5 Pro、どっちを買うべき?
という疑問に対する結論からお伝えします。
ズバリ、
です。
「X2D」を単に「2色までの機種」、「Creator 5 Pro」を「常に速い機種」と考えると、選び方を誤りやすくなります。
色数だけでなく、1つのモデルで何種類の材料を、どれくらい頻繁に切り替えるかで選ぶことが大切です。
では、次項からは両機種の共通点・違い・使用感について、詳しく見ていきましょう。
X2DとCreator 5 Proの3つの共通点

まずは、「X2D」と「Creator 5 Pro」に共通する主な特徴をサッと確認しておきます。
順に詳しく見ていきましょう。
密閉構造と最大65℃のヒートチャンバー

両機種とも密閉構造で、チャンバー内部を最大65℃まで加熱できます。
ABSやASAのような反りやすい材料を使うときに、心強い機能です。
実機レビューでは、「X2D」でプリントしたABS・ASAのモデルが、ヒーターのない「P2S」より明らかに反りを抑えて仕上がりました。
「Creator 5 Pro」でも、反りやすい細長いABS・ASAのブロックを、良好な仕上がりでプリントできています。
256mm級の造形サイズ

造形サイズは、どちらも1辺256mm前後の標準的なサイズです。
- X2D:256×256×260mm(メインノズル)
- Creator 5 Pro:256×256×256mm
ただし「X2D」は、補助ノズルが左端の20mmほどに届かないため、2つのノズルを両方使うモデルは配置に注意が必要です。
両ノズルが共通して届く範囲は235.5×256×256mmとなります。
材料ごとに別のノズルを割り当てられる

どちらも、材料ごとに別々のノズルを割り当ててプリントできます。
1つのノズルの中で材料を入れ替えるシングルノズル機と違い、切り替えのたびにフィラメントを押し出すPoopが出ません。
モデル材とサポート材を分けたり、硬い材料と柔らかい材料を組み合わせたりと、マルチマテリアルの自由度が高いのも共通点です。
X2DとCreator 5 Proの5つの違い

ここからは本題である、両機種の違いについてじっくり見ていきましょう。
どちらの機種を選ぶか検討するにあたって大事なポイントになるため、順に確認していきます。
材料を切り替える仕組み:2ノズルか、4ヘッドか

最大の違いが、材料を切り替える仕組みです。
- X2D:メインノズルと補助ノズルの2つを切り替える
- Creator 5 Pro:材料をセットした4つのツールヘッドごと交換する
「X2D」のノズル切り替えは、およそ15秒で完了します。
「AMS 2 Pro」を使えば3色以上にも対応しますが、ノズルの数より多い材料を使うと、同じノズルの中で材料を入れ替えることになります。
一方の「Creator 5 Pro」は、4種類までなら、すべての材料に専用のヘッドを割り当てられます。
ヘッドの切り替えには1回あたり20数秒かかりますが、フィラメントの長い引き戻しや色替えのパージはありません。
ノズルの最高温度:Creator 5 Proは320℃

ノズルの最高温度は、「X2D」が300℃、「Creator 5 Pro」が320℃です。
「X2D」で問題なくプリントできるのは、ポリアミドやポリカーボネート系、PPAあたりが上限のラインになります。
300℃を超える温度を推奨する材料を使うなら、この差がプリントできるかどうかに関わってきます。
材料のロードと乾燥:AMS 2 Proか、手動ロードか

日々の使い勝手で大きく違うのが、フィラメントのロードと乾燥です。
「X2D Combo」には「AMS 2 Pro」が付属し、フィラメントの自動ロード・加熱乾燥・密閉保管に対応しています。
一方の「Creator 5 Pro」は、ロード時にフィラメントを手でヘッド付近まで送り、レバーを押し込んでエクストルーダーへ入れる方式です。
4ヘッド分の作業が必要で、RFIDによるフィラメントの自動読み取りもなく、材料の乾燥設備も別に用意することになります。
本体サイズと置き場所:Creator 5 Proは上方向の空間も必要

「X2D」は392×406×478mmと、標準的なサイズ感の本体です。
対して「Creator 5 Pro」は高さが722mmあり、カバーを外して上から作業するための空間も必要になります。
実際の運用では、材料交換のたびにカバーを外すことになりやすく、本体の上方とカバーの置き場に余裕がほしいところです。
天板の低い棚に入れると、置けても日々の材料交換がしにくくなる点は覚えておきましょう。
価格とセット構成:X2D ComboはAMS 2 Pro込み

「X2D」は、単体とComboで「AMS 2 Pro」の有無が異なります。
多色や材料の自動補充を使う前提なら、「X2D Combo」と「Creator 5 Pro」を比べると、構成を揃えやすくなります。
「Creator 5 Pro」の4ヘッドは本体側の機構で、AMSのような乾燥ボックスが付くわけではない点も踏まえて比較しましょう。
| モデル名 | X2D Combo | Creator 5 Pro |
|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() |
| メーカー | Bambu Lab | FLASHFORGE |
| 価格(サンステラ) | ||
| 価格(SK本舗) | ||
| 価格(Amazon) | ||
| 価格(海外ストア) | ||
| 本体サイズ(LxWxH)[mm] | 392 x 406 x 478 | 520 x 443 x 722 |
| 本体重量[kg] | 16.25 | |
| 構造 | CoreXY | |
| 密閉 | ○ | ○ |
| ヒートチャンバー | 65 | 65 |
| 組み立て | 組み立て済み | 組み立て済み |
| 造形サイズ(LxWxH)[mm] | 256 x 256 x 260 | 256 x 256 x 256 |
| 最大スピード[mm/s] | 1000 | 300 |
| 推奨スピード[mm/s] | - | - |
| 最大加速度[mm/s²] | 20000 | 30000 |
| 最大押出流量[mm³/s] | 40 | 32 |
| 最大ノズル温度[℃] | 300 | 320 |
| 最大ヒートベッド温度[℃] | 120 | 120 |
| 対応フィラメント | PLA、PETG、ABS、ASA、TPU、PLA用サポート、PLA/PETG用サポート、ABS用サポート、PA/PET用サポート、PET、PA、PC、PVA、カーボン/ガラス繊維強化PLA、PETG、ABS、ASA、PA6、PAHT、PPA、PET | PLA / PLA-CF / PETG / PETG-CF / PET / PET-CF / ABS / ABS-CF / ASA / PA / PA-CF / TPU(90A-95A) / PC / PC-ABS / PAHT-CF / PPA-CF(GF) / PPS-CF |
| マルチカラー | デュアルノズル AMS 2 Pro 1台で4色 最大25色 | ツールチェンジャー 独立4ツールヘッド 最大4色 |
| 消費電力[W] | 1100 | 1200 |
| ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 |
| Wi-Fi | ○ | ○ |
| 内部ストレージ[GB] | 8 | |
| カメラ/リモートモニタリング | ○ | ○ |
| スライスソフト | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) | Orca-Flashforge OrcaSlicer |
| その他 | デュアルノズル(ダイレクト・ボーデン) | |
| 出典 | Bambu Lab公式製品仕様 | FLASHFORGE公式製品仕様 |
X2DとCreator 5 Proを実際に使ってわかった使用感の違い

ここからはスペック表だけではわからない、実機を使ってわかった違いを見ていきましょう。
ここでは、使用感の違いを4点お伝えします。
X2D:2材料のサポートで仕上がりがきれい

「X2D」の本領は、モデル材とサポート材を別々のノズルに割り当てる使い方です。
PETGのモデルのサポート接触面にだけPLAを使ったところ、サポートが接していたとは思えないほど表面がツルツルに仕上がりました。
場所によってはプレートを外すだけでサポートが取れ、水溶性のPVAサポートを使った複雑な形状も問題なくプリントできています。
X2D:3色以上ではPoopが大量に出る

一方で、3色以上を使うと、ノズルを共有する材料の切り替えでPoopが発生します。
カラーミキシングで4色に絞った猫のモデルでは、本体71gに対して約422gものPoopが発生しました。
プライムタワーを含めると、ゴミは本体の約7.5倍にあたる536gです。
Creator 5 Pro:細かな4色でもPoopが出ない

「Creator 5 Pro」では、細かな色分けが多い4色のハチドリも、Poopを出さずにプリントできました。
ただし、本体約33gに対してプライムタワーは約51gと、廃棄する材料が完全にゼロになるわけではありません。
同じペンギンを19体まとめてプリントしたときは、1体あたりのプライムタワーを約1.1gに抑えられたので、多色フィギュアの量産では利点がよく出ます。
Creator 5 Pro:柔らかいTPUは詰まりやすい

TPU 95Aのような柔らかいフィラメントは、うまく押し出せずにヘッドの中で詰まってしまいました。
復旧にはカバーを開けるだけで約8本のネジを外し、レバーやホットエンドも取り外す必要があります。
柔らかい材料を使いたい方は、TPU 64Dのような硬めのタイプを選ぶなど、材料の硬さと送りやすさもあわせて考えておきましょう。
X2DとCreator 5 Pro共通の弱点:65℃でも反る材料はある

両機種に共通するデメリットとして、
という点は見逃せません。
「Creator 5 Pro」では、ポリカーボネートの細長いブロックの両端が反り、PA6-GFは乾燥させたうえでも開始早々に大きく反りました。
「X2D」でも、ベッドいっぱいのASAのモデルで、プレートの角がわずかに持ち上がっています。
65℃のヒートチャンバーは心強いものの、配置やプリント設定、接着剤の併用まで含めた調整が必要な場面はあると考えておきましょう。
まとめ:X2DとCreator 5 Pro、あなたに合うのはどっち?

最後に、「X2D」と「Creator 5 Pro」をおすすめできる人をまとめていきましょう。
「X2D」がとくにおすすめな人は、
という方です。
次に、「Creator 5 Pro」がとくにおすすめな人は、
という方です。
単色中心なら、ヘッドやノズルの数が多いだけで得になるとは限りません。
自分のモデルに必要な材料の数と切り替え回数を考えて、日々の準備まで含めて扱いやすい1台を選んでみてください。
「X2D」の2色プリントや、異なる材料のサポートを使った結果は、以下の実機レビューで確認できます。
「Creator 5 Pro」を「Snapmaker U1」や「Prusa XL」とも比較したい方には、以下の記事がおすすめです。
各機種のレビューを動画でチェックしたい方はこちら!
「X2D」と「Creator 5 Pro」のそれぞれを使い込んだレビューをYouTubeで公開しています。
実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!
「X2D」レビューはこちら!
「Creator 5 Pro」レビューはこちら!








