こんにちは、管理人のウノケンです。
Bambu Labから、ついにAシリーズの新作・大型エントリー機「A2L Combo」が登場しました!
Aシリーズといえば「A1 mini」や「A1」で大成功を収めてきたBambu Lab屈指のマシン群。
そんなAシリーズの第2世代となる「A2L」の最大の特徴は、
です。
とくに330mm超の大きさは、これまでH2シリーズ辺りでしか得られなかったサイズ感です。
大型造形に興味を持っていたユーザーにとっては、とくに見逃せない1台になること間違いありません。
さて、この記事では、Bambu Labの国内代理店であるサンステラ様より「A2L Combo」の実機をご提供いただき、
から、
まで、じっくり使い込んでみてわかった魅力を余すことなくお伝えしていきます。
とくに注目のポイントは、以下3点。
- 開封で判明した“机ごと動く”大型ベッドスリンガーならではのクセ
- A1シリーズではできなかった、大面積・高さ・AMS拡張という3つの進化ポイント
- 買う前に絶対に知っておきたいA2Lの注意点3選
Bambu Labの最新機種が気になっている方も、「A1」などからの買い替えを検討中という方も、ぜひ最後まで読んで、「A2L」導入の参考にしてみてください。
\3Dプリンターはサポートも重要!/

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この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。
実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!
A2L Comboを開封!セットアップ〜テストプリントを実行

まずは、「A2L Combo」の開封からセットアップ、そして初回のテストプリントまでの様子を見ていきましょう。
A2Lがどんなマシンなのか、その第一印象と大型ベッドスリンガーならではの“洗礼”の様子に注目です。
A2L Comboを開封・組み立て

「A2L」のセットアップは、「A1」に近いイメージです。
「A1 mini」やコアXYモデルのように、開封してすぐ使えるタイプではなく、いくつかのパーツを自分で組み立てる必要があります。
一昔前のベッドスリンガー全盛期から3Dプリンターを使っている方であれば、おなじみの作業でしょう。
もちろん組み立て経験の少ない方でも、日本語のガイドが付いているので心配はありません。
ポイントは、「A2L Combo」の場合、セットになっている「AMS lite」も分解された状態で配送されること。
なかでも珍しかったのは、ヒートベッドが固定されていなかった点です。
ヒートベッドの固定も含めて、ユーザー側で締めるネジがたくさん同梱されていました。

少し手順が多く、ヒートベッドの固定から始まり、ガントリーの土台をセットし、ネジ止めをしていきます。
また、途中で付属の潤滑オイルをY軸のガイドレールに塗る作業が入るのが特徴的です。
これをセットアップのタイミングでユーザーにやらせるのは、あまり見かけない手順でしょう。
「A1」よりも高い負荷を処理するために必要な作業とのことですが、少し面倒に感じる方もいるかもしれません。
また、X軸の端に取り付けるパージワイパーには、A1シリーズにはなかった新しいフラップが追加されています。

これは、フィラメントがノズルの周りでダマになっていないかを調べるセンサーになっているようです。
最後に「AMS lite」を組み立て、4本のフィラメントチューブを接続すれば、スタンダードな「A2L Comboの完成です。
AMS liteのトップマウントが可能!

「AMS lite」は通常、3Dプリンターの横に置くのが標準形態ですが、トップマウントにフォルムチェンジすることが可能です。
さらに、「AMS lite」から供給されるフィラメントのチューブを1本だけ外し、ツールヘッドの4つのチューブ差し込み口のひとつに、別のAMSから供給することもできるようになっています。

AMSやAMS 2 Proのトップマウントも可能!

「A2L」では、「AMS」や「AMS 2 Pro」のトップマウントも可能です!
これは大型になった「A2L」ならではのアップデート。
「AMS」や「AMS 2 Pro」といった箱型AMS用のトップマウントパーツが「A2L」用に公式から配布されています。
「AMS lite」との併用や、箱型AMSの上乗せによる高さ方向のスペース活用など、Aシリーズでの箱型AMSの使用が、より便利になっています。
A2Lのセットアップとキャリブレーション

組み立てが終わったら、電源を入れて初期設定を進めていきます。
という、おなじみの流れを進めていきましょう。
その後、モーターノイズキャンセリング、振動補正、オートベッドレベリングといったキャリブレーションが自動で行われます。
通しで実行すると40分ほどかかりますが、すべて自動なのでユーザー側は待っているだけでOKです。
インターフェースは、A1シリーズからとくに変わったところはありません。
画面サイズも「A1」と同じ3.5インチで、ハードもソフトも多くの部分を共有している印象です。
テストプリントを実行!ここで発覚した“机ごと動く問題”

1つ目のテストプリント、定番の3DBenchyをプリントしていきましょう。
プリントを開始すると、早速アクシデントが発生。
高速プリント時、ベッドが激しく前後に揺れるため、サイズと重量のある「A2L」を乗せたデスクが丸ごと動いてしまったのです。
デスクの振動音も混ざって、騒音値は50デシベル台後半で推移し、隣に置いた「AMS lite」も結構揺れていました。
さて、肝心のBenchyの仕上がりはというと……。
船の前方や船室の枠のあたりに、うっすらとした波打ちが見られました。

振動補正には力を入れているという「A2L」ですが、机が動くレベルの振動になるとさすがに限界があるようです。
ちなみに、Bambuのwikiを見ても、デスク上で激しく揺れるのは"正常”とのこと。
頑丈なデスクでない場合は、床置きも推奨されています。
試しに、床置きかつ同じデータでプリントを実行。
それでも本体は少し動いてしまい、仕上がりの品質も机の上のときとほとんど変わりませんでした。
続いて、FDMtestをプリントしてみましょう。
3DBenchyほどの高速でなければ、品質はむしろ優秀です。

リンギングを見る縦線に目立った波打ちはなく、ブリッジの垂れ下がりもほとんど見られませんでした。


オーバーハングも非常にキレイで、上位クラスの「P2S」や「X2D」とも同等レベルです。
最後に、ベッド全面を使った第1層のシートをプリント。
定着重視でスピードがゆっくりなため、今回は机ごと動くようなことはありませんでした。

机が動くレベルの振動には驚かされましたが、大型になってもしっかり人気のA1シリーズクオリティを引き継いでいることが確認できました。
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A1シリーズから進化!A2Lのスゴいポイント3選

ここからは、A2Lを実際に使い込んでみて見えてきた、A1シリーズではできなかった魅力を3つの角度から見ていきます。
1つずつ詳しくチェックしていきましょう!
スゴいポイント①:圧倒的な造形面積で「量産」も「大物」もお手のもの

ひとつ目のスゴいところは、なんといっても、圧倒的な造形面積です。
「A1」と「A1 mini」の造形サイズはそれぞれ1辺256mmと180mmでしたが、「A2L」は1辺330mm。
正方形に近いベッドで、面積は「A1」のおよそ2倍です。
そのため、これまでサイズ的に難しかった3Dプリントが一気に現実的になります。
例えば、ニットのひよこのフィギュア。
「A2L」の広いベッドにあわせて配置すれば、一度に何個も並べてまとめてプリントできてしまいます。
1日半ほどで429gを使い、いっぺんに大量生産できました。

同じものを量産したいときには、うれしい使い方です。
また、地理データから自動で立体地図を作るツールで生成した立体マップのように、街並みをまるごとプリントする大物にも挑戦できます。

スゴいポイント②:高さ325mmで「分割いらず」

ふたつ目のスゴいところは、高さ方向にもしっかりサイズがあることです。
「A2L」は高さ方向が325mmと、ゆとりがあります。
これがどう効いてくるかというと、例えばA1シリーズだと2つに分割してプリントし、接着する必要があるようなモデルでも一気にプリント可能。
大きなバスケットゴールも「A2L」なら、1本の柱を分割なしで一気にプリントできてしまいます。

分割すると、貼り合わせの位置合わせや、接合部分の強度に頭を悩ませることも多いでしょう。
1回のプリントで済むのは、見た目はもちろん、手間のうえでも大きな違いです。
スゴいポイント③:最大19色まで!AMSへの対応力

3つ目のスゴいところが、AMSまわりへの対応力です。
「A2L」は、A1シリーズと比べても、マルチカラーシステムへの対応がぐっと幅広くなっています。
記事冒頭でも簡単に紹介した通り、まず「AMS lite」をガントリーの上、いわゆるトップマウントで設置することができます。
「A1 mini」ではできなかったセットアップなため、スペースが限られる方にはうれしい選択肢です。
次に、もうひとつの大きな進化。
これまでA1シリーズで箱型AMSを使うには、「AMSハブ」と呼ばれる中継アクセサリが必要でした。

ところが「A2L」なら、「AMSハブ」なしで本体に直接接続できます。
さらに、トップマウントした「AMS lite」の上に、「AMS」や「AMS 2 Pro」を上乗せして使うことも。
その結果、極端な構成として「AMS lite」と「AMS 2 Pro」3台、そして「AMS HT」を併用し、合計19色までのプリントに対応するセットアップも可能です。
これは、A1シリーズでは実現できない「A2L」だけの魅力でしょう。
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導入前に知っておきたいA2Lの注意点3選

ここからは、「A2L」を実際にじっくり使い込んでみて感じた、知っておくべき注意点を3つお伝えします。
うれしい機能も多い「A2L」ですが、だからといって全てに満足のいく完全無欠の1台というわけではありません。
注意点もしっかり把握したうえで、導入を検討しましょう。
注意点①:セッティングの手間と設置場所

ひとつ目は、セッティングの手間と設置場所の問題です。
「A2L」は、Bambu Labの中ではかなりセットアップに手間のかかる機種です。
組み立てそのものに加えて、AMSのトップマウントのような構成にすると、その追加作業もユーザー側で進める必要があります。
開封すればすぐ使える最近のBambuマシンに慣れていると、少し戸惑うかもしれません。
そして、より深刻なのが設置場所の問題です。
大型ベッドスリンガーである「A2L」は、高速プリント中の振動がかなり大きい点が特徴です。
机の上に普通に置くと、その机ごと本体が前後に動いてしまいます。
公式のFAQでも、「A2L」は大型のi3構造プリンターであるため動作中の振動は避けられないとされ、頑丈なデスク、あるいは直接床に設置することが推奨されています。
試しに床置きでもプリントしてみましたが、それでも本体は若干動いてしまうレベルでした。
加えて、ベッドが前後にスライドするスリンガー構造のため、本体サイズだけでなく前後にベッドが動く分のスペースも必要になります。
これだけ動いて、これだけのスペースが必要となると、置きどころに頭を悩ませる方も少なくないかもしれません。
注意点②:大型×高速で発生する表面のリンギング

ふたつ目の注意点は、3Dプリントによる振動が表面品質にもしっかり影響してくることです。
「A2L」はアダプティブ振動補正やグラニュラーダンパーといった、ソフト・ハードの両面で振動対策に力を入れた1台です。
それでも、ある程度大型かつ高い構造をプリントすると、表面の品質にどうしても影響が出てきます。
例えば、PLAでプリントした花瓶。

高速でプリントすると、上の方を中心に、表面にリンギングと呼ばれる揺れの跡のような波紋がみられます。
速度を落とせば改善はしますが、せっかくの大型機ですから、
大物を速く作りたい!
というニーズと、バッティングしてしまう側面もあるでしょう。
スタンドをプリントした際も、高さのある上の方には、同じようにリンギングが見られました。


ベッドが前後にダイナミックに動くスリンガー構造で、大きな造形物を高速で作ろうとすれば、振動の影響はどうしてもゼロにはなりません。
同等サイズのコアXY機種、つまり「H2D」などと比べると、まだ伸びしろを感じる仕上がりです。
大型で、なおかつ表面品質も妥協したくないという方は、コアXYタイプの上位機種もあわせて検討するのが良いでしょう。
注意点③:長時間プリントには「箱型AMS」がおすすめ

3つ目の注意点は、「AMS lite」との付き合い方です。
「A2L Combo」には、A1シリーズと同じく「AMS lite」がセットになっています。
「AMS lite」は、フィラメントが常に外気にさらされる状態になる点に注意が必要です。
実際、兜のモデルのプリントでは、半分くらいまで進んだところでフィラメントの詰まりが発生しました。

原因は完全には特定できませんが、長時間外気にさらされた「AMS lite」の上で、フィラメントが湿気を吸ってしまった可能性が考えられます。
似た事例として、やわらかいTPUを外部のスプールホルダーに直接セットしてプリントしたときも、1日ほど経過したあたりで詰まってしまったケースがありました。

やわらかいTPUは、特に湿気の影響を受けやすい材料です。
そんなときに頼りになるのが、さきほど触れた、AMSハブなしで使える箱型AMSへの対応です。
密閉された箱型AMSは、フィラメントを乾燥環境で保持してくれるので、長時間プリントとの相性が抜群です。
「A2L」で本気の大物プリントをしたいという方は、「A2L Combo」ではなく、
と、
の組み合わせのほうが、むしろ理想に近いかもしれません。
そもそも「A2L」は、ベッドスリンガーゆえに何度もフィラメントを切り替えると、そのぶん振動の機会が増えます。
AMSは少ない回数の切り替えや、長時間プリント時のオートリフィル用として割り切るのが、「A2L」らしい上手な付き合い方なのではないでしょうか。
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まとめ:A2L Comboはどんな人におすすめ?

最後に、「A2L Combo」がどんな人におすすめなのか、実際に使ってみたうえでの見解をお伝えします。
ずばり、
という方には、特におすすめできる1台です。
これまでBambu Labで1辺300mm超のサイズを扱おうと思ったら、H2シリーズの選択肢しかなく、価格的にもなかなか手が出にくいところがありました。
それが、Aシリーズらしい手の届く価格帯で、H2シリーズと同等の造形サイズが手に入ります。
これは、ずっと大型機を諦めていた方にとって、待望の1台と言ってよいでしょう。
一方で、「A2L」は振動の影響を、設置面と表面品質の両方で受けやすい機種です。
マルチカラーをガンガン回したい方や、大物でも表面品質に一切妥協したくないという方には、「A2L」ではなく、コアXYタイプの上位機種の購入も検討してみるとよいでしょう。
裏を返せば、対応材料を絞り振動の影響を理解したうえで、Bambu Labの大型ベッドを存分に楽しみたい方。
そんな方には、「A2L」はまさにぴったりな、3Dプリントの相棒となる1台になるでしょう。
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