こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、
ELEGOOの最新家庭用FDM方式3Dプリンター「Neptune 4シリーズ」について解説
していきたいと思います。
ELEGOOは家庭用3Dプリンターの有名企業。光造形方式の「Marsシリーズ」や「Saturnシリーズ」をご存知の方も多いでしょう。FDM方式としては「Neptuneシリーズ」を展開しています。
「Neptune 4シリーズ」は、「Neptuneシリーズ」の4代目となるサブシリーズです。2023年6月に登場した
に続いて、2023年9月には
の2台が追加で登場しています。
本記事では、
「『Neptune 4シリーズ』ってどんな3Dプリンター?」
「ちょっと前に見た『Neptune 3シリーズ』と何が違うの??」
という方のために、
を行っていきます。最新シリーズの特徴を一気に把握して、ぜひ3Dプリンター選びの参考にしてみてください!
それでは見ていきましょう!
ELEGOO「Neptune 4シリーズ」の特徴は?
個別機種の解説に入る前に、
「Neptune 4シリーズ」とはどんなラインナップなのか?
を把握しておきましょう。その特徴は以下の通りです。
順に詳細を確認していきましょう!
大型ファンで冷却!最大500mm/sの高速プリントスピード

「Neptune 4シリーズ」に共通する見逃せない特徴の1つが、
最大500mm/sの超高速プリントスピードを実現
しているところです。エクストルーダーの背後に大型の冷却ファンを搭載し、急速冷却による高速・高品質プリンティングを実現しています。
スタンダードサイズの「Neptune 4」から大型サイズの「Neptune 4 Max」まで、すべての機種で共通して
という超高速3Dプリントを実現しています。
最大ノズル温度300℃&ダイレクトドライブ採用で幅広いフィラメントに対応
「Neptune 4シリーズ」の特徴は、その速さだけではありません。
3Dプリントできる材料の種類が豊富
である点も魅力の1つでしょう。具体的には、
となっています。
とくに、ノズル最大温度300℃というスペックは、競合するAnycubicの「Kobra 2シリーズ」との差別化ポイントとして要注目です。
Anycubic「Kobra 2シリーズ」については、こちらの解説記事をご覧ください!

スタンダードから大型まで!選べる3つの造形サイズ
先代の「Neptune 3シリーズ」から共通する特徴として、「Neptune 4シリーズ」は
造形サイズが異なる3段階(スタンダード・中型・大型)
となっています。
機種名 | 造形サイズ |
---|---|
Neptune 4 | 225×225×265mm³ |
Neptune 4 Pro | 225×225×265mm³ |
Neptune 4 Plus | 320×320×385mm³ |
Neptune 4 Max | 420×420×480mm³ |
公式YouTubeでも例示されているように、造形サイズが大きい3Dプリンターを使うと、マスクやヘルメットのような大きなモノを自在にプリントできるようになります。コスプレ用のオリジナルグッズを作成するような用途でも大活躍するでしょう。
「Neptune 4シリーズ」は、「Neptune 4 Pro」がもつIntelligent segmented heatbed機能(後述)を除き、造形サイズ以外のスペック上の違いはほとんどありません。純粋に求める造形サイズを基準に選択すれば良いでしょう。
【2023】ELEGOO「Neptune 4シリーズ」全機種の詳細解説
ここまで、「Neptune 4シリーズ」全体としての注目ポイントについて解説してきました。興味深い機能・スペックが多数存在しているようですね!
ここからは、
「Neptune 4シリーズ」各機種の特徴・違い
を把握して、各機種の魅力に迫っていきましょう!
超高速&高コスパのスタンダードモデル【Neptune 4】

「Neptune 4シリーズ」のスタンダードモデルが、「Neptune 4」です。
といった優れたスペックで、2023年に登場した他社のスタンダードサイズ3Dプリンターと比べても、最優秀クラスといって良い1台でしょう。
「Neptune 4」の使用感を詳しく知りたい方は、こちらの「実機レビュー記事」をご覧ください。

Intelligent segmented heatbed機能搭載【Neptune 4 Pro】

「Neptune 4 Pro」は、
「Neptune 4」の基本性能をそのままに、プラスアルファの機能を搭載した上位互換機種
です。ここでは、そのプラスアルファの機能について解説していきます。
効率的なヒートベッドの加熱を実現するSegmented Heatbed機能
「Neptune 4 Pro」に特有の機能が、Intelligent Segmented Heatbed機能です。
この機能は、スライス時にモデルのサイズが自動で認識され、
するという特殊な機能です。この機能により、小型モデルの3Dプリントを行う際に使用しない周辺部を加熱することなく、効率的にヒートベッドを加熱することができます。
その他は、XY軸の仕様が「Neptune 4 Pro」の方が高品質である程度で、「Neptune 4」と大きな違いは見られません。どちらを選ぶかは、
がポイントになるでしょう。
超高速&中型モデル【Neptune 4 Plus】
2023年9月に追加投入された中型モデルが「Neptune 4 Plus」です。
造形サイズが大きくなっているのはもちろんのこと、以下のような「Neptune 4」からのアップグレードが行われています。
とくに、ファイル転送にWi-Fiが使用可能になったのはうれしいポイント。「Neptune 4」は基本的に有線LANを接続する必要があったため、USBの抜き差しよりは良いものの、若干の不便さが残っていました。この点を改善してくれたのはありがたいですね。
単にサイズが大きくなっただけではなく、細かな改善の見られる1台となっています。
超高速&大型モデル【Neptune 4 Max】

「Neptune 4 Plus」と同時に発表された大型機種が「Neptune 4 Max」です。
どうしても時間がかかってしまう大型3Dモデルを、500mm/sの速さで高速プリントできる魅力的な1台です。
「とにかく造形サイズの大きい高速3Dプリンターがほしい!」
という方に最適の機種となっていますね。
「Neptune 4」との違いは、上記の「Neptune 4 Plus」と同様です。ヒートベッドの出力向上幅も同じであるためか、ヒートベッドの最大温度が85℃と若干低い点には注意しましょう。
「Neptune 4」の使用感がバッチリわかる実機レビューを公開!
類似スペックの多い「Neptune 4 Plus」「Neptune 4 Max」を検討中の方も必見です。

「Neptune 4シリーズ」のスペック一覧!
ここまで紹介してきた「Neptune 4シリーズ」のスペックについて、一覧で確認しておきましょう。
モデル名 | ||||
---|---|---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
メーカー | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 475 x 445 x 515 | 475 x 445 x 515 | 533 x 517 x 638 | 658 x 632 x 740 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 225 x 225 x 265 | 225 x 225 x 265 | 320 x 320 x 385 | 420 x 420 x 480 |
エクストルーダ | ダイレクト | ダイレクト | ダイレクト | ダイレクト |
プリントスピード[mm/s] | 500 | 500 | 500 | 500 |
最大ノズル温度[℃] | 300 | 300 | 300 | 300 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 110 | 110 | 100 | 85 |
組み立て | 半組み立て済 | 半組み立て済 | - | - |
プラットフォーム | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 |
オートレベリング | ○ | ○ | ○ | ○ |
フィラメントセンサ | ○ | ○ | ○ | ○ |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ | ○ | ○ |
密閉 | × | × | × | × |
ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 |
デュアルZ軸 | ○ | - | ○ | ○ |
データ入力 | LAN USB | LAN USB | Wi-Fi LAN USB | Wi-Fi LAN USB |
本体重量[kg] | 8.3 | 8.9 | 14.4 | 18.1 |
スライスソフト | - | - | - | - |
その他 | 内蔵RAM(8GB) ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 | Segmented Heatbed ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 | 内蔵RAM(8GB) ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 | 内蔵RAM(8GB) ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
一覧表で比較してみると、シリーズ各機種・各スペックにどの程度違いがあるのかわかりますね。
それでは、上記のスペックは過去のモデルと比較して「何が」「どの程度」アップグレードしているのでしょうか?
次の項目でチェックしていきましょう!
【徹底比較】「Neptune 4シリーズ」vs「Neptune 3シリーズ」
「Neptune 4シリーズ」のスペックについて把握できたところで、
先代の「Neptune 3シリーズ」とスペックを比較
してみましょう。
比較対象として、似たような機能や同等の造形サイズをもつモデルどうしで比較していきます。
「Neptune 4シリーズ」の具体的なアップデートのポイントを数値で確認していきましょう!
スタンダードモデルどうしで比較!→ 「Neptune 4」と「Neptune 3 Pro」
まずは、それぞれのシリーズの代表である「スタンダードモデル」
「Neptune 4」と先代モデル「Neptune 3 Pro」を比較
していきます。
モデル名 | ||
---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() |
メーカー | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 475 x 445 x 515 | 475 x 445 x 515 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 225 x 225 x 265 | 225 x 225 x 280 |
エクストルーダ | ダイレクト | ダイレクト |
プリントスピード[mm/s] | 500 | 180 |
最大ノズル温度[℃] | 300 | 260 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 110 | 100 |
組み立て | 半組み立て済 | 半組み立て済 |
プラットフォーム | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 |
オートレベリング | ○ | ○ |
フィラメントセンサ | ○ | ○ |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ |
密閉 | × | × |
ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 |
デュアルZ軸 | ○ | ○ |
データ入力 | LAN USB | SDカード オンライン |
本体重量[kg] | 8.3 | 8.1 |
スライスソフト | - | - |
その他 | 内蔵RAM(8GB) ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 | ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 |
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
の2点が主なアップグレードポイントとなっていることがわかりますね。また、
されている点も、「Neptune 3シリーズ」から「Neptune 4シリーズ」への利便性向上ポイントの1つです。



中型モデルどうしで比較!→「Neptune 4 Plus」と「Neptune 3 Plus」
続いて、
「Neptune 4 Plus」と先代モデル「Neptune 3 Plus」を比較
していきます。
モデル名 | ||
---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() |
メーカー | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 533 x 517 x 638 | 533 x 517 x 638 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 320 x 320 x 385 | 320 x 320 x 400 |
エクストルーダ | ダイレクト | ダイレクト |
プリントスピード[mm/s] | 500 | 180 |
最大ノズル温度[℃] | 300 | 260 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 100 | 100 |
組み立て | - | 半組み立て済 |
プラットフォーム | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 |
オートレベリング | ○ | ○ |
フィラメントセンサ | ○ | ○ |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ |
密閉 | × | × |
ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 |
デュアルZ軸 | ○ | ○ |
データ入力 | Wi-Fi LAN USB | SDカード オンライン |
本体重量[kg] | 14.4 | 14.2 |
スライスソフト | - | - |
その他 | 内蔵RAM(8GB) ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 | ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 |
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
上記の「『Neptune 4』と先代モデル『Neptune 3 Pro』の違い」に加えて、
となっている点も異なっています。
大型モデルどうしで比較!→ 「Neptune 4 Max」と「Neptune 3 Max」
最後に、
「Neptune 4 Max」と先代モデル「Neptune 3 Max」を比較
していきます。
モデル名 | ||
---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() |
メーカー | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 658 x 632 x 740 | 658 x 632 x 740 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 420 x 420 x 480 | 420 x 420 x 500 |
エクストルーダ | ダイレクト | ダイレクト |
プリントスピード[mm/s] | 500 | 180 |
最大ノズル温度[℃] | 300 | 260 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 85 | 100 |
組み立て | - | - |
プラットフォーム | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 |
オートレベリング | ○ | ○ |
フィラメントセンサ | ○ | ○ |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ |
密閉 | × | × |
ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 |
デュアルZ軸 | ○ | ○ |
データ入力 | Wi-Fi LAN USB | SDカード オンライン |
本体重量[kg] | 18.1 | 17.7 |
スライスソフト | - | - |
その他 | 内蔵RAM(8GB) ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 | ディスプレイ取り外し可能 LED搭載 |
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
上記の「『Neptune 4 Plus』と先代モデル『Neptune 3 Plus』の違い」とほぼ同様の変化ですが、
している点は注意が必要です。
ここまで、3サイズの新旧「Neptuneシリーズ」スペック比較表を確認してきました。「Neptune 4シリーズ」どうしの比較表とあわせてよく吟味して、ぜひお気に入りの「Neptuneシリーズ」3Dプリンターを探してみてください。
おまけ:スペックが類似する「Kobra 2シリーズ」との比較
「『Korba 2シリーズ』にも『Plus』や『Max』があるけど、どっちを選ぶべき?」
という方は、以下のポストをご参照ください。両シリーズの違いを検証しています。
【まとめ】造形サイズに注目して「Neptune 4シリーズ」を選ぼう
今回は、ELEGOOの最新FDM3Dプリンター「Neptune 4シリーズ」について比較解説してきました。
最後に、「Neptune 4」シリーズ各種の現時点での価格・販売情報に触れて締めくくりたいと思います。
価格と販売情報
現状、
「Neptune 4」「Neptune 4 Pro」・・・SK本舗、Amazonにて購入可能
「Neptune 4 Plus」「Neptune 4 Max」・・・SK本舗にて購入可能(Amazon販売未確認)
となっております(2023年9月時点)。
超高速&スタンダードモデルなら【Neptune 4】

Intelligent segmented heatbed機能搭載なら【Neptune 4 Pro】

超高速&中型モデルなら【Neptune 4 Plus】
