こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Peopolyの大型光造形3DプリンターPhenomシリーズについて徹底比較・解説していきます。
低コストの家庭用3Dプリンターとは一線を画する大型光造形3DプリンターPhenomシリーズにはどのような種類があるのでしょうか?また、造形サイズや解像度はどの程度のスペックなのでしょうか?
各機種の違いがひと目でわかる比較表も掲載しているので、ぜひ導入の参考にしてみてください!
それでは見ていきましょう!
Peopoly Phenomシリーズとは
Peopoly社は光造形方式の3Dプリンターや材料のレジンを販売する2016年に創業した企業です。レーザを使用するタイプの光造形3DプリンターMoaiシリーズにはじまり、現在はLCD方式のPhenomシリーズを積極展開しています。
そんな光造形3Dプリンターの装置・材料の製造・開発に強みをもつPeopolyが展開するPhenomシリーズは、高さ35cm〜55cmの造形サイズを実現している大型の光造形3Dプリンターラインナップです。
低コストな家庭用光造形3Dプリンターの造形高さは、一般的に20cm未満です。10万円以上の家庭用としては高価格帯の3Dプリンターでも、造形高さは30cm(ELEGOO Jupiter、Anycubic Photon M3 Maxなど)であることを考えると、Peopoly Phenomシリーズの造形スケールの大きさが伺えることでしょう。
ちなみに、光造形レジンとして知名度のあるSiraya TechはもともとPeopolyの材料部門から独立したグループで、両社は今でも協力関係にあります。(出典:SIRAYA Tech)
【2023年版】Peopoly Phenomシリーズ一覧
2023年現在、Peopolyの公式ホームページ(英語版)で確認できるPhenomシリーズ3Dプリンターは次の5点です(アップグレードバージョンが発表されたPhenom XXL、Sold outとなっているPhenom Noirは除いています)。
まずは、各3Dプリンターのスペックを一覧表で見てみましょう。
モデル名 | Phenom | Phenom Prime | Phenom Forge | Phenom L | Phenom XXL V2 |
---|---|---|---|---|---|
本体イメージ | |||||
メーカー | Peopoly | Peopoly | Peopoly | Peopoly | Peopoly |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 452 x 364 x 780 | 452 x 364 x 780 | 470 x 360 x 640 | 525 x 395 x 780 | - |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 276 x 155 x 400 | 276 x 155 x 400 | 288 x 162 x 350 | 345.6 x 194.4 x 400 | 527 x 296 x 550 |
Z軸精度[mm] | - | - | - | - | - |
積層ピッチ[mm] | - | - | - | - | - |
ピクセルサイズ[mm] | 0.072 | 0.051 | 0.05 | 0.09 | 0.137 |
ピクセル数(XY) | - | 5448 x 3064 | - | - | - |
プリントスピード[mm/h] | - | - | - | - | - |
データ入力 | - | - | - | - | - |
本体重量[kg] | 45 | 45 | 30 | 80 | - |
スライスソフト | CHITUBOX | CHITUBOX | Lychee Slicer Tango Voxeldance Vlare Slicer | CHITUBOX | Lychee Slicer Tango Voxeldance Vlare Slicer |
その他 | モニタ用カメラ搭載 予備FEPフィルム付き | モニタ用カメラ搭載 予備スクリーン 予備FEPフィルムx2 | |||
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
一覧にしてみると、各モデルの違いや共通点が見えてきますね。
Phenomシリーズで最大の造形サイズを誇る「Phenom XXL V2」は造形高さが55cmです。造形高さを重視する場合は、他の追随を許さない要注目の機種となっています。
ここからは各機種にどのような特徴があるのか、詳細を確認していきましょう!
4K解像度のスタンダードモデル【Phenom】
はじめに紹介するのは、Phenomシリーズのスタンダードモデル「Phenom」です。
造形サイズはPhenomシリーズの中では最小レベルですが、それでも高さ40cmは低コストな家庭用光造形3Dプリンターには見られない魅力です。
対応するスライスソフトはChituboxです。ELEGOO MarsシリーズやSaturnシリーズで使用されている広く普及したソフトウェアに対応しているのはうれしいポイントですね。
Phenomシリーズの中では価格も控えめなので、用途によっては個人で導入することも検討できるでしょう。
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5.5Kの高解像度モデル【Phenom Prime】
続いて紹介するのは、「Phenom Prime」です。
本体サイズや造形サイズは上述の「Phenom」と変わりません。違いは「ピクセルサイズ」と「ピクセル数」です。ピクセルサイズが「Phenom」に比べて小さくなっているため、その分ピクセル数が多く、解像度の高い3Dプリントが可能になっています。
Phenom | Phenom Prime | |
ピクセルサイズ [mm] | 0.072 | 0.051 |
解像度 | 4K | 5.5K |
また、「Phenom」よりもLCDパネルの寿命が長いというメリットもあります。「Phenom Prime」の方が3倍長持ちするので、LCDパネルを取り替えるというランニングコストを抑えることが可能です。
造形サイズだけでなく解像度を重視する方、ランニングコストを抑えたい方は「Phenom Prime」を選択すると良いでしょう。
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