こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Crealityの新ラインナップEnder-3 Neoシリーズの3Dプリンターについて徹底解説していきます。
CrealityはFDM・光造形方式の3Dプリンターを販売する企業です。Crealityが展開するEnder-3とその一連のシリーズは、FDM(Fused Deposition Modeling, 熱溶解積層)方式3Dプリンターのエントリーモデルとして有名です。3万円前後で購入できる圧倒的なコスパとカスタマイズ性の高さから、世界中のユーザーに愛用されています。
そんなCrealityから、一部のEnder-3シリーズの機能を刷新した新ラインナップの発表がありました。その名も、
Neoシリーズ!!
今回はNeoシリーズで刷新されたラインナップと、旧モデルからのアップグレードについて比較解説していきます。
それでは見ていきましょう!
Ender-3 Neoシリーズ一挙紹介!
発表されたEnder-3 Neoシリーズは以下の3モデルです。
- Ender-3 Neo
- Ender-3 V2 Neo
- Ender-3 Max Neo
それでは早速新シリーズのどのようなポイントが「Neo」なのか、確認していきましょう!
Ender-3 Neo
「Ender-3 Neo」は、「Ender-3」の後継モデルです。
先代の「Ender-3」は2017年のリリース以来80万台以上の売上を誇り、言わずと知れたFDM3Dプリンターの定番モデルです。
そんなEnder-3からの主なアップグレードは以下の通りです。
- CR touchオートレベリング搭載
- カーボランダムガラスヒートベッド採用
その他にも、静音性や放熱性の向上といった堅実なアップグレードもなされているようです。
一方、Ender-3 Neoはクイックアセンブリモデルではなく、下の画像のようにいくつかの細かいパーツに分かれた状態で配送されます。
近年販売開始されてきたクイックアセンブリモデルに比べて、組み立て作業の手間・時間がかかる点には注意が必要です。DIY好きにはメリット(?)かもしれませんね。
また、操作パネルもトラディショナルなモノクロ仕様となっています。
モデル名 | Ender-3 Neo | Ender-3 |
---|---|---|
本体イメージ | ||
メーカー | Creality | Creality |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 440 x 440 x 465 | 440 x 440 x 465 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 220 x 220 x 250 | 220 x 220 x 250 |
エクストルーダ | ボーデン | ボーデン |
プリントスピード[mm/s] | 120 | 180 |
最大ノズル温度[℃] | 260 | 255 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 100 | 100 |
組み立て | 要組み立て | 要組み立て |
プラットフォーム | カーボランダムガラス | マグネットシート |
オートレベリング | ○ | × |
フィラメントセンサ | × | × |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ |
密閉 | × | × |
ディスプレイ | ノブ式 | ノブ式 |
デュアルZ軸 | × | × |
データ入力 | SDカード マイクロUSB | SDカード オンライン |
本体重量[kg] | 7 | 6.62 |
スライスソフト | Creality Slicer Cura simplify3D | Cura Repetier-Host simplify3D |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
Ender-3 V2 Neo
「Ender-3 V2 Neo」は、「Ender-3 V2」の後継モデルです。
主なアップグレードは以下の通りです。
- 組み立て時間が圧倒的に短縮されるクイックアセンブリ
- CR touchオートレベリング搭載
- PCばね鋼磁気ヒートベッド採用
もはや最近のCreality Enderシリーズでは当たり前となりつつあるクイックアセンブリやCR touchオートレベリング。低価格モデルにも搭載されはじめた点は注目ですね。
ちなみにクイックアセンブリモデルは、下の画像のようにパーツがほぼ組み立てられた状態で配送されます。上の「Ender-3 Neo」と比較すると、圧倒的に組み立てがラクなことが想像できるでしょう。
Ender-3 V2をはじめ、初期のEnder-3シリーズはコスパが良いものの、2時間ほど組み立てに時間がかかる初心者泣かせのモデルでした。V2 Neoではほとんど組み立てられた状態で発送されるため、組み立て時間が数分に短縮されます。
また、ヒートベッドが硬いガラスからPCばね鋼に変更となった点も大きいです。使用するフィラメントの種類にもよりますが、人によってはうれしいポイントなのではないでしょうか。
モデルEnder-3 V2とその他のスペックについても比較していきましょう。
モデル名 | Ender-3 V2 Neo | Ender-3 V2 |
---|---|---|
本体イメージ | ||
メーカー | Creality | Creality |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 438 x 424 x 472 | 475 x 470 x 620 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 220 x 220 x 250 | 220 x 220 x 250 |
エクストルーダ | ボーデン | ボーデン |
プリントスピード[mm/s] | 120 | 180 |
最大ノズル温度[℃] | 260 | 255 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 100 | 100 |
組み立て | 半組み立て済 | 要組み立て |
プラットフォーム | PCばね鋼 | カーボランダムガラス |
オートレベリング | ○ | × |
フィラメントセンサ | × | × |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ |
密閉 | × | × |
ディスプレイ | ノブ式 | ノブ式 |
デュアルZ軸 | × | × |
データ入力 | SDカード マイクロUSB | - |
本体重量[kg] | 7.8 | 7.8 |
スライスソフト | Creality Slicer Cura simplify3D | Cura simplify3D |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
組み立てが簡単で、プリント時の水平出しの手間がかなり削減されたEnder-3 V2 Neo。コスパよく3Dプリントをはじめたい初心者の方におすすめのモデルです。
Ender-3 Max Neo
続いて紹介するのは、「Ender-3 Max Neo」。
Ender-3の中では造形サイズがひと回り大きい異色のモデルであった、「Ender-3 Max」の後継モデルとなります。
Ender-3 Maxからの主なアップグレードは次のとおりです。
- CR touchオートレベリング機能搭載
- プリントの安定性をもたらすデュアルZ軸採用
- 静音メインボード使用によるノイズ低減
- 刷新されたUIのカラー操作パネル採用
オートレベリングの標準搭載はうれしいですね。また、UIの刷新とカラー化によって操作パネルもリッチで使いやすいものになったのではないかと思います。
旧モデルEnder-3 Maxとその他のスペックについても比較していきましょう。
モデル名 | Ender-3 Max Neo | Ender-3 Max |
---|---|---|
本体イメージ | ||
メーカー | Creality | Creality |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 516 x 582 x 590 | 513 x 563 x 590 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 300 x 300 x 320 | 300 x 300 x 340 |
エクストルーダ | ボーデン | ボーデン |
プリントスピード[mm/s] | 120 | 100 |
最大ノズル温度[℃] | 260 | 255 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 100 | 100 |
組み立て | 半組み立て済 | 要組み立て |
プラットフォーム | カーボランダムガラス | カーボランダムガラス |
オートレベリング | ○ | × |
フィラメントセンサ | ○ | ○ |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ |
密閉 | × | × |
ディスプレイ | ノブ式 | ノブ式 |
デュアルZ軸 | ○ | × |
データ入力 | SDカード マイクロUSB | SDカード USB |
本体重量[kg] | 10.3 | 9.5 |
スライスソフト | Creality Slicer Cura Repetier-Host simplify3D | Creality Slicer Cura Repetier-Host simplify3D |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
造形サイズやノズル温度といった各種スペックに大きな違いはありません。V2 Neoとは異なり、Max Neoはヒートベッドがカーボランダムガラスで、Maxからの変化はありませんでした。
やはりMax Neoのポイントは、オートレベリング搭載やUIの刷新、デュアルZ軸採用といった、スペック値には現れない部分になりそうです。Ender-3 Max登場以降にCrealityから登場した各種モデルの性能向上がMaxに搭載されたことは注目です。
最近登場した同等の造形サイズをもつEnder-3 S1 Plusの場合、価格が数万円上がります。コスパよく大きめサイズのプリントをしたい方には非常におすすめと言えるのではないかと思います。
まとめ:組立簡単、オートレベリングも搭載の新コスパ最強シリーズ
今回は、Crealityの新ラインナップEnder-3 Neoシリーズの3Dプリンターについて徹底解説してきました。
コスパが高く多くのユーザから愛されてきたEnder-3初期シリーズのアップグレード版であるEnder-3 Neoシリーズ。コスパの高さはそのままに、
- 組み立て時間の圧倒的短縮
- ヒートベッドの上位互換化
- オートレベリング搭載
- 刷新された新しいカラーUI
といったうれしい性能向上がなされていることがわかりましたね!
今回紹介したモデルをおすすめするユーザの例は以下の通りです。
- 圧倒的コスパで、DIYを楽しみながらFDM3Dプリントをはじめたい!→「Ender-3 Neo」
- コスパよく、しかも手間いらずでFDM3Dプリントをはじめたい!→「Ender-3 V2 Neo」
- コスパよく、大きめサイズの3Dプリントをしたい!→「Ender-3 Max Neo」
紹介した注目ポイントを参考に、あなたのお気に入りのEnder-3 Neoを選んでみてください!