こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、ELEGOOの光造形3DプリンターSaturnシリーズについて、比較解説していきます。
Saturnシリーズといえば、Marsシリーズと並ぶELEGOOの代表的な光造形3Dプリンターシリーズです。4K高解像度モデルとして有名な初期モデルの「ELEGOO Saturn」に続き、Saturnシリーズは新モデルが続々登場中の注目ラインナップとなっています。
本記事では、注目のSaturnシリーズ各種の特徴と違いについて徹底解説していきます!他社の同等スペックモデルとの比較も行っているので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは見ていきましょう!
ELEGOO Saturnシリーズ一覧
Saturnシリーズは以下の4モデルが登場しています(2023年1月時点)。
初期4Kモデル【Saturn 4K】

2代目4Kモデル【Saturn S 4K】

8Kモデル【Saturn 8K】

最大造形サイズ8Kモデル【Saturn 2 8K】

赤く染まったカッコいい3Dプリンターがズラリと並んでいますね!
4つのモデルにはどのような違いがあるのでしょうか?ここからはSaturnシリーズのスペックについて一覧で確認しておきましょう。
モデル名 | Saturn 4K | Saturn S 4K | Saturn 8K | Saturn 2 8K |
---|---|---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
メーカー | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 280 x 240 x 446 | 280 x 240 x 446 | 280 x 240 x 462.5 | 305.9 x 273 x 567.3 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 192 x 120 x 200 | 196 x 122 x 210 | 218.88 x 123.12 x 210 | 218.88 x 123.12 x 250 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.15 | 0.01-0.15 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.05 | 0.048 | 0.0285 | 0.0285 |
ピクセル数(XY) | 3840 x 2400 | 4098 x 2560 | 7680 x 4320 | 7680 x 4320 |
プリントスピード[mm/h] | 30-40 | 30-70 | 30-70 | 30-70 |
データ入力 | USB | USB | USB | USB |
本体重量[kg] | 10 | 11 | 11 | 11 |
スライスソフト | Chitu DLP Slicer | CHITUBOX | CHITUBOX | CHITUBOX |
その他 | 空気清浄機付き | 空気清浄機付き | 空気清浄機付き | |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
ぱっと見た感じ、かなりスペックが似通っていることがわかるかと思います。一方で、解像度や造形サイズといった重要なスペックに違いが見られることにも気づくことでしょう。
ELEGOO Saturnシリーズの特徴
ここからは、各モデルに共通する特徴と相違点について注目ポイントを解説していきます。
各モデルの違いをしっかり把握しておきましょう。
高解像度

Saturnシリーズの特徴の1つは、高解像度です。Saturnシリーズには以下のように4K、8Kの2つの解像度が存在しています。
4K・・・「Saturn 4K」「Saturn S 4K」
8K・・・「Saturn 8K」「Saturn 2 8K」
4Kでも十分高解像度ですが、8Kはさらにその上をいく圧倒的な表現力をもっています。自身が作成したい造形物の細かさ、ディテールへのこだわりに応じて選択するとよいでしょう。
造形サイズが大きい

Saturnシリーズの特徴は解像度だけではありません。その造形サイズも大きな魅力の1つです。
なかでも「Saturn 2 8K」のLCDサイズは10インチ(≒対角25.4cm)に到達しています。
具体的にSaturnシリーズ以外のモデルと比較してみましょう。1例として、Marsシリーズで最大の造形サイズを誇る「Mars 3 Pro」と「Saturn 4K」、「Saturn 2 8K」を比較してみましょう。
モデル名 | Mars 3 Pro | Saturn 4K | Saturn 2 8K |
---|---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
メーカー | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 227 x 227 x 438.5 | 280 x 240 x 446 | 305.9 x 273 x 567.3 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 143.43 x 89.6 x 175 | 192 x 120 x 200 | 218.88 x 123.12 x 250 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.15 | 0.01-0.2 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.035 | 0.05 | 0.0285 |
ピクセル数(XY) | 4098 x 2560 | 3840 x 2400 | 7680 x 4320 |
プリントスピード[mm/h] | 30-50 | 30-40 | 30-70 |
データ入力 | USB | USB | USB |
本体重量[kg] | 5.5 | 10 | 11 |
スライスソフト | ChituBox | Chitu DLP Slicer | CHITUBOX |
その他 | 空気清浄機付き | 空気清浄機付き | |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
Saturnシリーズの中では造形サイズが最小の「Saturn 4K」であっても、「Mars 3 Pro」の造形サイズに圧勝しています。
大きいフィギュアを3Dプリントするような用途や、一度に多くのモノを3Dプリントするような用途においては、迷うことなくSaturnシリーズを選択することをおすすめします。
高コスパ
最後に取り上げるのは、そのコスパの良さです。Marsシリーズにも共通しますが、Saturnシリーズもその優秀なスペックに(良い意味で)見合わない圧倒的なコスパの良さをもっています。
実勢価格では、最も安価な「Saturn S 4K」で6万円弱、最もハイスペックな「Saturn 2 8K」でも10万円を切っています。(2023年1月時点。「Saturn 4K」は品薄のようで、除外しています。)
造形サイズが大きくなってくると、しだいに産業用途のラインナップに選択肢が限られてしまいます。Saturnシリーズのような個人で十分購入可能な価格帯の3Dプリンターの存在は非常にありがたいですね。
ちなみに、「Saturn 2 8K」と同等のスペックをもつ光造形3Dプリンターの比較対象にはAnycubicの「Photon M3 Plus」やPhrozenの「Sonic Mighty 8K」が挙げられます。
比較してみると、造形サイズは「Saturn 2 8K」がいずれも上回りながら、解像度も同等かそれ以上、実勢価格も「Saturn 2 8K」に軍配が上がります。類似の高コスパ3Dプリンターと比較しても、かなり競争力のある3Dプリンターであることが伺えますね。
モデル名 | Saturn 2 8K | Photon M3 Plus | Sonic Mighty 8K |
---|---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
メーカー | ELEGOO | Anycubic | Phrozen |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 305.9 x 273 x 567.3 | 360 x 290 x 475 | 337 x 337 x 516 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 218.88 x 123.12 x 250 | 197 x 122 x 245 | 218 x 123 x 235 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | 0.01 | - |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | - | 0.01-0.3 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.0285 | 0.034 | 0.028 |
ピクセル数(XY) | 7680 x 4320 | 5760 x 3600 | - |
プリントスピード[mm/h] | 30-70 | Max 100 | Max 70 |
データ入力 | USB | USB/LAN/WAN | USB/Ethernet/Wi-Fi |
本体重量[kg] | 11 | 12 | 14.3 |
スライスソフト | CHITUBOX | Photon Workshop | CHITUBOX |
その他 | 空気清浄機付き | 自動レジン供給機能 リモート制御機能 | |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
まとめ〜ELEGOO Saturnシリーズはこんな人におすすめ!〜
今回は、ELEGOOの光造形3DプリンターSaturnシリーズについて、徹底比較・解説してきました。
初期モデルの「Saturn 4K」に続き、「Saturn S 4K」や「Saturn 8K」、「Saturn 2 8K」といった高解像度・大型造形可能なモデルが続々登場していることがわかりましたね!
最後に、Saturnシリーズがおすすめな人と、Saturnシリーズの中でもどのモデルを選ぶべきかについてまとめておきたいと思います。
まず、Saturnシリーズがおすすめな人は、
- 大型の3Dプリントをしたい人
- 一度にたくさんのモノをプリントしたい人
です。造形サイズの小さい3Dプリンターではプリントできないサイズ・量を実現できる圧倒的なチカラを手に入れたい方にとって、Saturnシリーズは非常におすすめのラインナップです。
また、Saturnシリーズの中でどのモデルを選ぶかのポイントは以下の通りです。
「Saturn 4K」がおすすめな人は。。。
- 最安で購入したい人(※SK本舗やAmazon等では販売が終了しているようです。公式サイトで購入する必要アリ)
公式サイトはこちら
「Saturn S 4K」がおすすめな人は。。。
- SK本舗やAmazonで手軽に入手できるモデルの中で、最安で購入したい人
- 8Kまでの解像度は求めない人
「Saturn 8K」がおすすめな人は。。。
- 「Saturn S 4K」よりも大きな造形サイズを求める人
- 8K解像度に魅力を感じるけど、「Saturn 2 8K」ほどの造形サイズは求めない人
「Saturn 2 8K」がおすすめな人は。。。
- コスパ良く、可能な限り高解像度・大型造形可能な3Dプリンターを手に入れたい人
上記を参考に、用途にあったSaturnシリーズを選んで大型3Dプリントを楽しんでみてください!
Anycubicの7K3Dプリンターについての記事はこちら
phrozenの8K3Dプリンター比較記事はこちら