Anycubic Kobra S1 Maxを徹底解説!S1との違い・350mm角と庫内加熱・Comboの選び方

Anycubic Kobra S1 Max:大きさも、素材も広がる
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こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、Anycubicの大型密閉CoreXY型3Dプリンター「Kobra S1 Max」の特徴と、従来の「Kobra S1」との違いを解説していきます。

350mm角の造形サイズに、最大65℃のアクティブ庫内加熱を組み合わせたのが、S1 Maxの大きな特徴です。

「S1では作りたいものが入りきらない」「大型のABS・ASAパーツを作りたい」といった用途に、選択肢が広がりました。

S1を大きくしただけ?買うなら単体とComboのどっち?

  • 250mm角のS1から、造形サイズと素材対応がどう変わるか
  • ACE 2 Pro付きComboの標準4色と、最大16色に必要な構成
  • 設置場所・フィラメント乾燥・購入構成の選び方

S1 Maxは2025年11月のFormnextで紹介された機種です。

ぜひ最後まで読んで、大型3Dプリンター選びの参考にしてみてください!

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管理人:ウノケン
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Kobra S1 Maxとは?大物と高温素材に向けた密閉CoreXY機

Kobra S1 MaxとACE 2 Proを組み合わせたCombo構成(出典:Anycubic公式)
Kobra S1 MaxとACE 2 Proを組み合わせたCombo構成(出典:Anycubic公式)

Kobra S1 Maxは、溶かしたフィラメントを積み重ねるFDM方式の3Dプリンターです。

造形領域は350×350×350mmで、筐体の中にプリント機構を収めたCoreXY構造を採用しています。

ベッドが前後に動く開放型の大型機とは異なり、造形物を載せたベッドは主に上下へ動きます。

ヘルメットや大型のケースなどを一体で作りたい方に加え、小さな部品を広いプレートへまとめて配置したい方にも向いた構成です。

本体は単体でも販売されており、多色供給・乾燥装置の「ACE 2 Pro」が付属するのが「Kobra S1 Max Combo」です。

Comboの基本セットは4色対応で、16色は追加機器を使う拡張構成になります。

Kobra S1との違いは?造形サイズ・庫内加熱・ホットエンドを比較

密閉CoreXY構造の3Dプリンター本体「Kobra S1」
密閉CoreXY構造の3Dプリンター本体「Kobra S1」

S1とS1 Maxはどちらも密閉CoreXY機ですが、筐体の大きさだけが違うわけではありません。

まず、プリンター本体の違いを整理しましょう。

比較項目Kobra S1Kobra S1 Max
造形サイズ250×250×250mm350×350×350mm
アクティブ庫内加熱なし最大65℃
ノズルの最高温度320℃350℃
ベッドの最高温度120℃120℃
本体サイズ400×410×490mm502.7×483×584mm
多色供給装置旧ComboはACE Pro/ACE 2 Pro付き構成もありACE 2 Pro。旧ACE Proには非対応

350mm角:分割・接着を減らし、大型パーツを一体で作りやすい

350mm角の造形領域と大型モデルの作例(出典:Anycubic公式)
350mm角の造形領域と大型モデルの作例(出典:Anycubic公式)

1辺が250mmから350mmへ広がるので、S1でははみ出していたモデルがプレート内へ収まる可能性があります。

大きなパーツを一体で作れると、分割面の接着や位置合わせを減らせるのがメリットです。

ただし、350mm角いっぱいに使えるとは限らず、反り対策のブリムや多色プリントのパージタワーにも場所が必要です。

購入判断では、モデル本体だけでなく、それらを含めたスライス後の配置が収まるかを考えましょう。

小物のまとめ作りではプレートを広く使えますが、数を増やすほど造形物そのものを作る時間も長くなります。

65℃の庫内加熱:密閉するだけのS1から、温度を制御するS1 Maxへ

Kobra S1 Maxのアクティブ庫内加熱(出典:Anycubic公式)
Kobra S1 Maxのアクティブ庫内加熱(出典:Anycubic公式)

S1は外気が直接当たりにくい密閉筐体を備えますが、庫内を加熱する専用ヒーターはありません。

S1 Maxは最大65℃のアクティブ庫内加熱を備え、ノズルやベッドとは別に造形環境の温度を制御できます。

冷えると収縮しやすいABS・ASAなどで、特に大きなパーツを作るときに注目したい違いです。

一方、PLAやPETG中心で250mm角に収まるものを作るなら、庫内ヒーターを目的にS1 Maxへ大きくする必要性は低くなります。

密閉型でASAの3Dプリントにも強いKobra S1(データ出典:MakerOnline)
密閉型でASAの3Dプリントにも強いKobra S1(データ出典:MakerOnline)

既存のKobra S1実機レビューでは、ASAの長いモデルを反りなく出力できた例もありました。

S1でも作れる範囲と、S1 Maxの大きさ・庫内加熱が欲しくなる用途を分けると、追加費用をかける理由がはっきりします。

350℃のホットエンドと硬化鋼ノズル:繊維入り素材も視野に

Kobra S1 Maxのホットエンドとノズル(出典:Anycubic公式)
Kobra S1 Maxのホットエンドとノズル(出典:Anycubic公式)

ノズル温度の上限はS1の320℃に対し、S1 Maxは350℃です。

標準の0.4mmノズルには硬化鋼を使い、摩耗しやすい繊維入りフィラメントへの対応も考えられています。

メーカーはABS・ASA・PC・PA・PA6-CFなどを対応材料に挙げています。

高温ノズル・庫内加熱・耐摩耗ノズルをまとめて備える点が、実用品向けの材料を使いたい方には魅力でしょう。

ただし、同じPAやPCという名前でも、材料ごとに必要な温度・乾燥条件は異なります。

350℃という上限だけで判断せず、使いたい銘柄の推奨条件に合うことが大切です。

S1のマルチカラー作例やASAの出力、使って分かった注意点は、こちらの実機レビューで詳しく紹介しています。



ACE 2 Proで標準4色、追加構成で最大16色へ

ACE 2 Proを4台使うKobra S1 Maxの16色構成(出典:Anycubic公式)
ACE 2 Proを4台使うKobra S1 Maxの16色構成(出典:Anycubic公式)

「最大16色」のComboを買えば、最初から16色使える?

基本のKobra S1 Max Comboに付属するACE 2 Proは1台で、収納できるのは4本のフィラメントです。

標準4色から8色へ増やすには計2台、16色なら計4台のACE 2 Proを使います。

16色構成では8色用フィラメントハブ2個と2色用ハブも必要なので、追加セットはハブ類を含む対応構成で選びましょう。

旧Kobra S1 ComboやKobra 3で使っていた初代ACE Proは、S1 Maxへ流用できません。

小さいS1にもACE 2 Pro付きComboがあるため、「16色を使いたい」だけならS1 Maxに限定する必要はありません。

プリントと同時に使えるACE 2 Proの加熱乾燥機能(出典:Anycubic公式)
プリントと同時に使えるACE 2 Proの加熱乾燥機能(出典:Anycubic公式)

ACE 2 Proは最大65℃の加熱乾燥を備え、プリント中もフィラメントを乾燥できます。

温湿度の表示や排湿機構も備え、乾燥と多色供給を1台で扱える構成です。

Kobra S1 Maxの画面とACE 2 Proの温湿度表示(出典:Anycubic公式)
Kobra S1 Maxの画面とACE 2 Proの温湿度表示(出典:Anycubic公式)

ここでいう65℃はフィラメントを乾燥する装置の上限で、S1 Maxの庫内加熱とは別の機能です。

PLAやPETGの乾燥に向いていますが、PA・PCや繊維入り素材で高い乾燥温度を指定される銘柄では、別の高温乾燥機が必要になります。

ACE 2 Proの対応スプールは、直径195〜200mm・幅60〜68mm・フランジ厚3〜6mmです。

同じ1kg巻きでもスプールの寸法は異なるため、手持ちのフィラメントがこの範囲に収まるかも確認しましょう。

S1と初代ACE Proを使った実機レビューの作例も見てみましょう。

40体のフィギュアを同時マルチカラープリント(データ出典:MakerWorld)
40体のフィギュアを同時マルチカラープリント(データ出典:MakerWorld)

従来のS1実機レビューでは、3色のミニドラゴン40体を約22時間でまとめてプリントしています。

同じ形・配色の小物を並べると、1体あたりに割り振る色切替の廃材を抑えやすくなります。

広いプレートと多色機構は相性がよい一方、色を増やすほど切替回数や廃材、造形時間が増えることもあるので、必要な色数から構成を選ぶのがおすすめです。

導入前の注意点:置き場所・TPUの供給経路・最高速度

Kobra S1 Maxの設置・セットアップ(出典:Anycubic公式)
Kobra S1 Maxの設置・セットアップ(出典:Anycubic公式)

350mm角のプリンターなら、35cmの棚に置ける?

350mm角は造形領域で、プリンター本体の寸法ではありません。

本体は502.7×483×584mm、重さは約25.7kgです。

ACE 2 Proは368×291.5×236.5mmなので、上に置く場合も横に置く場合も別にスペースが必要になります。

扉を開く空間、フィラメントの配管、背面の排出部へ手が届く余裕まで含めて設置場所を用意しましょう。

特に16色構成はACE 2 Proが4台になるので、本体だけを基準に棚を選ぶと置ききれません。

柔らかい通常のTPU 95Aは、S1 Max本体で単色プリントできますが、ACE 2 Proの供給経路には対応しません。

TPU 95Aは外部スプールから直接供給し、「TPU for ACE」の対応材と区別することが必要です。

また、最高速度600mm/sはどんな素材・形状でもその速度を維持できるという意味ではありません。

公式の推奨速度は300mm/sで、細かな形状やフィラメントの押出条件によって適した設定は変わります。

大型パーツでは途中の失敗による損失も大きくなるため、小さな試作で材料の条件を合わせてから本番のサイズへ進めるとよいでしょう。

高さ500mmが必要な大物など、S1 Maxの350mm角に収まらない用途は、こちらの大型機の選び方も参考になります。



Kobra S1 Maxのスペック・価格と、単体/Comboの選び方

単体構成のAnycubic Kobra S1 Max本体
単体構成のKobra S1 Max本体(出典:Anycubic公式)

購入候補として、S1 Maxの単体・Combo、ACE 2 Pro付きS1 Combo、従来のACE Pro付きS1 Comboの価格を並べています。

250mm角のS1でもACE 2 Proを選べるので、350mm角と庫内加熱が必要か、多色と乾燥の機能が欲しいのかを分けて選びましょう。

モデル名Kobra S1 Max ComboKobra S1 MaxKobra S1 ACE 2 Pro ComboKobra S1 Combo
本体イメージproduct imageproduct imageproduct imageproduct image
メーカーAnycubicAnycubicAnycubicAnycubic
価格(サンステラ)
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価格(SK本舗)
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価格(Amazon)
¥169,999
(2026/10/11 02:50 時点)
¥129,999
(2026/10/11 02:56 時点)
¥109,999
(2026/10/11 02:50 時点)
価格(海外ストア)
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画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

  • 単色の大型部品が中心:Kobra S1 Max単体
  • 多色と乾燥を一緒に始める:ACE 2 Pro付きKobra S1 Max Combo
  • 250mm角で足りる:小さいS1の構成も比較

単体を買ってからACE 2 Proを追加する選び方もできますが、初めから多色を使うならComboが分かりやすいでしょう。

小さいS1でACE 2 Proの乾燥・多色機構を使いたい方には、ACE 2 Pro付きのS1 Comboもあります。

以下は、250mm角のS1にACE 2 Proが付属する構成です。

S1 Max Comboのフルスペックは、こちらの表で確認できます。

モデル名Kobra S1 Max Combo
本体イメージproduct image
メーカーAnycubic
価格(サンステラ)
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価格(SK本舗)
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価格(Amazon)
¥169,999
(2026/10/11 02:50 時点)
価格(海外ストア)
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本体サイズ(LxWxH)[mm]502.7 x 483 x 584
本体重量[kg]25.7
構造CoreXY
密閉○
ヒートチャンバー65
組み立て組み立て済み
造形サイズ(LxWxH)[mm]350 x 350 x 350
最大スピード[mm/s]600
推奨スピード[mm/s]300
最大加速度[mm/s²]20000
最大押出流量[mm³/s]
最大ノズル温度[℃]350
最大ヒートベッド温度[℃]120
対応フィラメントPLA、PETG、TPU (95A:外部給材のみ)、PET、PLA-CF、PETG-CF、PVA、ABS、ASA、PC、PA、PA6-CF、PC-CF / GF、PET-CF
マルチカラーACE 2 Pro 1台付属:4色
4台+Hubで最大16色
消費電力[W]
ディスプレイ4.3インチ静電容量式タッチスクリーン
Wi-Fi○
内部ストレージ[GB]
カメラ/リモートモニタリング○
スライスソフトAnycubic Slicer Next
その他AIスパゲッティ検出、異物検出、フローキャリブレーション、振動補正、ACE 2 Pro付属
出典Anycubic公式製品仕様
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。



まとめ:350mm角と庫内加熱が必要ならKobra S1 Max

Kobra S1 Maxで制作したギター型モデルの作例(出典:Anycubic公式)
Kobra S1 Maxで制作したギター型モデルの作例(出典:Anycubic公式)

Kobra S1 Maxは、S1の密閉CoreXYという方向性を引き継ぎながら、350mm角の造形領域とアクティブ庫内加熱を加えた機種です。

大型のケース・治具や、ABS・ASAなどの実用品を一体で作りたい方にとって、注目する理由がはっきりしたモデルでしょう。

多色と乾燥も使うならACE 2 Pro付きCombo、単色の大物が中心なら本体単体という選び方になります。

一方、PLA・PETGの小物が中心で250mm角に収まるなら、S1のままで足りる場合もあります。

「最大16色」や最高速度だけでなく、作りたいものの寸法と素材を出発点に選ぶと、S1 Maxの大きさを活かせます。

本体だけで多色を使えるKobra Xや開放型の大型機も含めて迷っている方は、Kobraシリーズ全体の比較をご覧ください。

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