こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Crealityの3Dプリンター「SPARKX i7」に、新しい多色ユニット「CFS Nano」を組み合わせた「SPARKX i7 Nano Combo」について解説していきます。
SPARKX i7には、同じプリンター本体に違うフィラメント供給ユニットを組み合わせた4つの構成があります。
その中でNano Comboは、ボックス型のユニットを置かずに4色プリントができる省スペース構成という位置づけです。
日本公式ストアにも販売ページが登場し、Color Comboより手頃な多色構成として注目したい1台です。
この記事では、Nano Comboならではのポイントに絞って、以下の内容を整理していきます。
ぜひ最後まで読んで、SPARKX i7の構成選びの参考にしてみてください!
| モデル名 | SPARKX i7 Nano Combo |
|---|---|
| 本体イメージ | ![]() |
| メーカー | Creality |
| 価格(サンステラ) | - |
| 価格(SK本舗) | - |
| 価格(Amazon) | - |
| 価格(海外ストア) |

SPARKX i7 Nano Comboとは?本体+CFS Nanoの省スペース4色セット

まずは、Nano Comboがどんな構成なのかを確認しておきましょう。
Nano Comboは、SPARKX i7本体に、4色に対応したフィラメント供給ユニット「CFS Nano」をセットにしたものです。
プリンター本体は単体のSPARKX i7と同じなので、造形サイズや速度、温度といった基本性能は変わりません。
違いは、本体の上に小さなユニットを載せ、スプールは本体の左右に掛けるという多色化の方法にあります。
Crealityは、この構成を「Compact with Multi-Color(コンパクトなマルチカラー)」と紹介しています。
単体・Autofill Combo・Color Comboを含めた4構成の違いや、共通する本体の性能については、以下のシリーズ解説記事で比較しています。
Nano Comboのセット内容とCFS nano i7 Kit

CFS Nanoは、「CFS nano i7 Kit」というキットの形で本体に取り付けます。
画像の通り、キットにはCFS Nano本体のほか、左右のスプールホルダー、本体の上にユニットを固定するアーム、フィラメントを通すチューブ、接続ケーブルなどが入っています。
公式の注記によると、Nano Comboは「Nano Comboとして1つにまとめた形」と「SPARKX i7本体+CFS nano i7 Kit」の2つの形のどちらかで出荷されます。
そのため、本体とキットが別々の箱で届く場合があると考えておくとよいでしょう。
また、このキットは日本公式ストアで単品でも販売されています。
すでに単体のSPARKX i7を持っている方は、キットを買い足すだけでNano Comboと同じ構成にできるわけです。
スライサーは本体と同じく、Creality Print 6.3以降を使います。
CFS Nanoの仕組み:小型ユニットと左右のスプールホルダー

続いて、CFS Nanoがどうやって4色を切り替えるのかを見ていきましょう。
順に確認していきます。
手のひらサイズのユニット1つで4本を切り替える

CFS Nano本体の大きさは127×85×65mm、重さは445gです。
4本のフィラメントの入口を持つ小さな箱で、アームを使ってプリンターのフレームの上に固定します。
仕様表を見ると、フィラメントを送るモーターは1基とされています。
Color Comboに付属するCFS Liteは、4つのスロットそれぞれにモーターを1基ずつ持つ構成です。
CFS Nanoは1基のモーターで4本の送り出しをまかなう、よりシンプルな作りになっています。
電源は本体からRS485ケーブル経由で取るため、ユニット用に別のコンセントを用意する必要はありません。
なお、CFS Nanoは複数台をつなげることはできないので、扱える色は最大4色です。
スプールは本体の左右に2本ずつ・横幅は550mm

スプールは、本体の左右に取り付けたホルダーに2本ずつ掛けます。
ボックス型のユニットを本体の横に並べる必要がないので、設置したときの横幅は550mmに収まります。
日本公式ストアでは、従来品の876mmから横幅を37%削減したと説明されており、デスクの上で多色化したい方にはうれしい配置でしょう。
また、スプールを軸に掛けるだけの方式なので、対応するスプールの幅が広いのもポイントです。
CFS Liteが1kgスプールを前提にしているのに対し、CFS Nanoは外径220mm以下であれば、幅や内径の異なるスプールも掛けられます(具体的な寸法は後述の比較表を参照)。
自動ロード・アンロードと自動補充

CFS Nanoは、フィラメントのロードとアンロードを自動で行います。
最初にフィラメントをセットしておけば、色を替えるときの送り出しや引き戻しを手で行う必要はありません。
あらかじめフィラメントを途中まで送り込んでおくプリロードや、フィラメント切れの検知にも対応しています。
さらに、フィラメントが切れたときに、予備のスプールへ自動で切り替える自動補充も使えます。
長時間のプリント中にスプールが空になっても止まらず、残りが少ないスプールを最後まで使い切れるわけです。
Autofill Comboに付属するCFS Miniも自動補充に対応していますが、こちらは2本の切り替え専用で、多色プリントには対応していません。
多色プリントと自動補充の両方を省スペースで使えるのが、CFS Nanoの持ち味といえるでしょう。
Color Combo(CFS Lite)との違い

SPARKX i7で4色プリントができるのは、Nano ComboとColor Comboの2つです。
どちらも4色に対応していますが、ユニットの作りはかなり違います。
公式の仕様から、2つのユニットで違いが出る項目をまとめると以下の通りです。
| CFS Nano(Nano Combo) | CFS Lite(Color Combo) | |
|---|---|---|
| スプールの保管 | むき出し(オープン) | 密閉ボックス・乾燥剤方式 |
| 対応スプール | 内径32〜70mm・外径220mm以下・幅10〜70mm | 1kgスプール(直径195〜202mm・厚さ42〜68mm) |
| ユニット経由で使えるフィラメント | PLA/PETG/PLA-CF | PLA/PETG/PLA-CF/TPU(ショア64D以上) |
| RFIDによるフィラメント自動識別 | 仕様表に記載なし | 対応(Creality RFIDフィラメント) |
| フィラメントの絡まり検知 | 非対応 | 対応 |
| 組み立て | 必要 | 99%組み立て済みで届く |
| 梱包重量 | 13.5kg | 18.5kg |
いちばん大きな違いは、スプールの保管方法です。
CFS Liteは密閉したボックスにスプールを収め、乾燥剤で湿気を防ぎながら使えます。
CFS Nanoはスプールが外に出ているので、湿気対策は自分で行う必要があります。
また、RFIDタグ付きのCrealityフィラメントを自動で識別して設定を合わせる機能は、CFS Liteの仕様表にだけ記載があります。
公式サイトがうたう「多色プリントでパージ廃材を50%削減」という比較も、CFS Liteでの4色プリントを前提にした値と注記されています。
一方で、Nano Comboは価格を大きく抑えられるうえ、設置スペースも小さく済みます。
ユニットに収まるスプールの種類が広いので、手持ちのいろいろなメーカーのフィラメントを使いたい場合にも扱いやすいでしょう。
まとめると、選び方の目安は以下の通りです。
導入前に知っておきたいNano Comboの注意点

続いて、公式の仕様から見えてくるNano Comboの注意点を確認しておきましょう。
注意点①:CFS Nano経由で使えるのはPLA・PETG・PLA-CFの3種類

SPARKX i7本体の対応フィラメントは、PLA・PETG・PLA-CF・TPU(ショア64D以上)です。
ところが、CFS Nanoの仕様表に書かれている対応フィラメントは、PLA・PETG・PLA-CFの3種類だけです。
つまり、TPUをCFS Nanoから送って多色プリントに組み込むことはできません。
後半の比較表は本体の対応素材を載せているため、TPUが含まれている点に注意してください。
硬めのTPUも多色で使いたいなら、TPU(ショア64D以上)に対応したCFS LiteのColor Comboが候補になります。
なお、本体はオープンフレームなので、ABSやASAのような高温で反りやすい素材はもともと対応フィラメントに含まれていません。
マルチカラー機を使わずに2色・多色のプリントをする方法もあるので、気になる方は以下の記事も参考にしてみてください。
注意点②:湿気対策と絡まり検知はない

CFS Nanoはスプールを外に掛ける方式なので、フィラメントは常に部屋の空気にさらされます。
湿気を吸ったフィラメントは糸引きや表面の荒れの原因になるため、使わないスプールは外して乾燥剤と一緒に保管するといった運用が必要です。
開封してから長く置いておくフィラメントが多い方や、湿気の多い部屋で使う方は、フィラメント乾燥機の併用も考えておきましょう。
また、CFS Nanoの仕様表では、フィラメントの絡まり検知は「非対応」とされています。
スプールに巻かれたフィラメントが交差して引っかかっても、ユニット側では検知できない点は覚えておきたいところです。
スプールを掛けるときに巻きの乱れがないかを確認しておくと、トラブルを減らせるでしょう。
Nano Comboと価格帯の近い多色3Dプリンターを比較

続いて、Nano Comboと価格帯の近い多色3Dプリンターを比べてみましょう。
比較するのは、同じSPARKX i7のColor Comboと、Bambu LabのA1 mini Combo・A1 Comboです。
| モデル名 | SPARKX i7 Nano Combo | SPARKX i7 Color Combo | A1 mini Combo | A1 Combo |
|---|---|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| メーカー | Creality | Creality | Bambu Lab | Bambu Lab |
| 価格(サンステラ) | - | |||
| 価格(SK本舗) | - | - | ||
| 価格(Amazon) | - | |||
| 価格(海外ストア) | ||||
| 本体サイズ(LxWxH)[mm] | 470 x 423 x 456 | 470 x 423 x 456 | 347 x 315 x 365 | 385 x 410 x 430 |
| 本体重量[kg] | 9.12 | 9.12 | 7.1 | 9.9 |
| 構造 | ベッドスリンガー | ベッドスリンガー | ベッドスリンガー | ベッドスリンガー |
| 密閉 | × | × | × | × |
| ヒートチャンバー | × | × | × | × |
| 組み立て | 半組み立て済 | 半組み立て済 | 組み立て済み | 半組み立て済 |
| 造形サイズ(LxWxH)[mm] | 260 x 260 x 255 | 260 x 260 x 255 | 180 x 180 x 180 | 256 x 256 x 256 |
| 最大スピード[mm/s] | 500 | 500 | 500 | 500 |
| 推奨スピード[mm/s] | - | - | - | - |
| 最大加速度[mm/s²] | 10000 | 10000 | 10000 | 10000 |
| 最大押出流量[mm³/s] | - | - | 28 | 28 |
| 最大ノズル温度[℃] | 300 | 300 | 300 | 300 |
| 最大ヒートベッド温度[℃] | 100 | 100 | 80 | 100 |
| 対応フィラメント | PLA / PLA-Silk / PETG / TPU / PLA-CF | PLA / PLA-Silk / PETG / TPU / PLA-CF | PLA, PETG, TPU, PVA | PLA, PETG, TPU, PVA |
| マルチカラー | CFS Nano 1台で4色 | CFS lite 1台で4色 最大4色 | AMS lite 1台で4色 最大4色 | AMS lite 1台で4色 最大4色 |
| 消費電力[W] | 400 | 400 | 150 | 350 |
| ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 |
| Wi-Fi | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 内部ストレージ[GB] | 8 | 8 | × | × |
| カメラ/リモートモニタリング | ○ | ○ | ○ | ○ |
| スライスソフト | Creality Print | Creality Print | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) |
| その他 | CFS Nano同梱(スプールホルダー式4色) | CFS lite同梱(4スロット・密閉/乾燥剤) | ||
| 出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
A1 mini ComboとA1 Comboに付属するAMS liteも、スプールを外に掛けるオープン型の4色ユニットです。
そのため、Nano ComboはAMS liteと同じ考え方の多色ユニットを、SPARKX i7向けに用意した構成といえます。
造形サイズは260×260×255mmで、A1 Comboとほぼ同じクラス、180mm角のA1 mini Comboより広くなっています。
各機種の価格も上の比較表で並べて確認できるので、A1 Comboクラスの造形サイズで多色機を探している方は見比べてみてください。
オープン型の多色ユニットがどんな使い心地なのかを知りたい方は、A1 ComboとCreality Hi Comboを実機で比べた以下の記事が参考になります。
このほかの機種とも並べて見たい方は、比較ツールで好きな機種を選んでスペックと価格を確認できます。
SPARKX i7 Nano Comboの価格と販売店

最後に、気になる価格と販売店です。
Nano Comboは、Creality日本公式ストアで販売されています。
単体のSPARKX i7やColor Comboとの価格差は、以下の表で比較できます。
| モデル名 | SPARKX i7 Nano Combo | SPARKX i7 | SPARKX i7 Color Combo |
|---|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
| メーカー | Creality | Creality | Creality |
| 価格(サンステラ) | - | ||
| 価格(SK本舗) | - | - | |
| 価格(Amazon) | - | ||
| 価格(海外ストア) |
すでに単体のSPARKX i7を持っている方は、CFS nano i7 Kitを買い足すと、Nano Comboと同じ構成にできます。
まとめ:Nano Comboは「省スペースで安く4色」を選ぶ人向けのSPARKX i7

今回は、SPARKX i7 Nano Comboについて、CFS Nanoならではのポイントを中心に解説しました。
Nano Comboは、Color Comboより価格を抑えて、デスクに収まる4色プリント環境を手に入れられる構成です。
PLAやPETGを中心に、まずは多色プリントを試してみたい方には有力な選択肢になるでしょう。
一方で、フィラメントの湿気が気になる方や、TPUも多色で使いたい方は、CFS Liteが付属するColor Comboのほうが満足度は高いはずです。
単体やAutofill Comboも含めて構成を決めたい方は、冒頭で紹介したシリーズ解説記事もあわせて読んでみてください。
Nano Comboが気になった方は、公式ストアの販売ページもチェックしてみてください!











