こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、
ELEGOOの大型光造形3Dプリンター「Jupiter SE」について徹底解説&実機レビュー
していきます。
光造形3Dプリンターの「Marsシリーズ」や「Saturnシリーズ」で知られるELEGOO。2023年11月、新しい大型光造形3Dプリンター「Jupiter SE」を発表しました。
2021年に最初の「Jupiterシリーズ」3Dプリンター「Jupiter」が登場してから約2年。今回アップグレードして帰ってきた最新3Dプリンターは、いったいどのような特徴を備えているのでしょうか?
今回、ELEGOO様より実機をご提供いただきましたので、
「『Jupiter SE』ってどんな3Dプリンターなの?」
「大型の光造形3Dプリンターを探していて、「Jupiterシリーズ」が気になっている…!」
という方に向けて、
について徹底解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
動画でレビューチェックしたい方はこちら!
この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。記事とあわせて活用してみてください。
それでは見ていきましょう!
ELEGOO「Jupiter SE」の特徴
実機レビューに入る前に、
「Jupiter SE」の特徴について確認
しておきましょう。
「特徴はいいから実機レビューが見たい!」
という方は該当箇所までジャンプしてください。
それぞれの特徴について、サッと確認していきましょう。
おなじみの赤いUVカバーで再登場!【ハンドル付き】
メタルボディが特徴だった初代「Jupiter」とは異なり、ELEGOO光造形3Dプリンターでおなじみの赤いUVカバーが印象的な「Jupiter SE」。
初代「Jupiter」を見たことのある方であれば、新しい「Jupiter SE」をひと目見て、その外見に驚くことでしょう。
初代は黒いメタリックボディであったのに対し、「Jupiter SE」の筐体(UVカバー)は赤色。「Marsシリーズ」や「Saturnシリーズ」でもおなじみの、ELEGOOの伝統的な「赤」を取り入れて再登場したのです。
これに伴い、造形エリアへのアクセスも変更に。初代は前開きの扉でしたが、「Jupiter SE」は、これまた「Marsシリーズ」「Saturnシリーズ」と同様に、UVカバーをパカッと持ち上げるタイプとなっています。
とはいえ、大型「Jupiter SE」のサイズ感を考慮してのことか、両脇に持ち手が搭載されました。大型装置の取り扱いに不安な方も一安心でしょう。
メタリックで強固なフォルムであった初代に比べ、本体サイズがひと回り小さくなっている点もうれしいですね。
家庭用最大級!高さ30cmの大型造形サイズを実現!
「Jupiter SE」は、277.848×156.26×300mm³という、家庭用3Dプリンターとしては最大級の大型造形サイズが特徴の光造形3Dプリンターです。
家庭用として一般的なサイズの3Dプリンターではプリントが難しいモデルも一度でプリントすることが可能で、モデルを小さく分解してプリントする必要がなくなります。
「『Marsシリーズ』や『Saturnシリーズ』では造形サイズが足りない…!」
と困っている方は要注目の圧倒的なサイズを誇ります。
進化した自動レジン供給・回収機能搭載!
初代「Jupiter」に搭載されていた自動レジン供給機能が、「Jupiter SE」ではグレードアップ。新たに回収機能も搭載されています。
大型モデルのプリント時にレジン切れは大敵。足りなくなったら自動補充してくれるので、「頃合いを見てレジンを補充」する必要がなくなります。
さらに回収機能が付いたことで、大型のレジンバットから大量の残留レジンをボトルに戻す作業を強力にサポート。
このあたりの使い勝手も、後半のレビューパートで詳しく解説していきます。
「Jupiter SE」の実機レビュー!
さて、ここまでは「Jupiter SE」の概要について述べてきました。ここからは、
「実際に使ってみてどうなのか?」
について、実機レビューしていきたいと思います!
開封!
「Jupiter SE」を開封し、中身を確認していきましょう!
ダンボールを開けると、
が隙間なく詰まっています。圧倒的なサイズを除けば、このあたりの様子は中小型機種と変わらないようです。
UVカバーの内部に収納されているツールボックスの中身も、中小型機種と大差なし。基本的な工具類や消耗品がそろっています。
段ボールから取り出した「Jupiter SE」がこちら。
比較用に並べている2Lペットボトルが小さく見えますね。その大きさが実感できるのではないでしょうか?
「Jupiter SE」の注目ポイントをチェック!
プリントをはじめる前に、
「Jupiter SE」の注目ポイントをチェック
していきます。
UVカバーにハンドルを取り付け
大型の「Jupiter SE」は、UVカバーを持ち上げやすいようにハンドルを取り付けることができます。
配送時には装着されていないので、付属のネジを使ってユーザー側で取り付ける必要があります。
うれしいレーザー加工ビルドプレート
「Jupiter SE」のビルドプレートは、表面がレーザー加工されたタイプです。「Mars 4 Ultra」や「Saturn 3 Ultra」と同様ですね。
個人的に気に入っている最近登場した機種の改善ポイントが、「Jupiter SE」にも採用されています。
自動レジン供給機能
注目の自動レジン供給機能もチェックしておきましょう。
この機能をオンにしておくと、プリントの開始前やプリント中に、自動で足りない分のレジンを補充してくれます。
補充には時間がかかるため、プリント開始前にはセンサー(上記動画右下にある2本のシルバーの部分)に達する程度にはレジンを満たしておくのがベター。
自動レジン回収機能
プリント完了後、片付けの際に重宝するこちらの機能。
大きなレジンバットを持って、すべてのレジンをボトルに戻すのは至難の業。一滴残らず回収してくれるわけではありませんが、以下のように傾けてあげることで大部分のレジンを(半)自動回収してくれます。
3Dプリント実行!大型光造形3Dプリンターの実力は?
注目ポイントを押さえたところで、お待ちかねの3Dプリントを開始していきます!
定番のテストデータ「rook」をプリント!
まずは、同梱のUSBに保存されていた
「Rook」のデータを使って3Dプリント
していきます。ELEGOOの光造形3Dプリンターの定番モデルですね。
レジンには、ELEGOO「水洗いレジン(ホワイト)」を使用していきます。
チェスの駒であるルークをモチーフにした、内部にらせん階段、らせん構造をもつおもしろい3Dモデル。約3時間半のプリント時間を要しました。
大型の「Jupiter SE」を使って、親指ほどのサイズのモデルをたった1つプリントするのは、ちょっと贅沢。
ここからは、「Jupiter SE」の特大ボリュームを生かしたプリント例を見ていきましょう。
サイズを生かした大型の「ドラゴン」をプリント!
続いては、
「Jupiter SE」のサイズを生かした大型の「ドラゴン」をプリント
していきます(データ出典:Printables)。
高さが約27cmの大型モデルのため、1層あたりの厚さは0.1mmに設定しています(デフォルトは0.05mm)。これでもプリントに要する時間は10時間を超えます。
レジンは引き続きELEGOO「水洗いレジン(ホワイト)」を使用。
長時間のプリントにおいては、自動レジン供給機能が大活躍。途中でレジン切れを起こす心配がありません。夜通しプリントする場合でも安心して眠りにつくことができます。
ついに完成!「Jupiter SE」の造形領域をフルに使って、ドラゴンが姿を現したようです。
ビルドプレートを取り外してみると...