ツールチェンジャー3Dプリンター徹底比較!Creator 5 Pro・Snapmaker U1・Prusa XLを全部使って「どれを買うべきか」解説!

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こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、いま注目を集めているツールチェンジャー方式の3Dプリンターを3機種まとめて徹底比較していきます。

取り上げるのは、

  • Flashforge Creator 5 Pro
  • Snapmaker U1
  • Original Prusa XL

の3台です。

ツールチェンジャーとは、複数のツールヘッドをまるごと交換することで、色や材料を切り替えるマルチカラー・マルチマテリアル方式です。

色替えのために前の材料を大量に押し出す必要がなく、切り替え時の廃棄材料を大きく減らせることが特徴ですが、プライムタワーなどの捨て構造は残ります。

そして、今回比較する上記3機種は、どれもAge of 3DPで私が実際にレビューしてきたもの。

使ってみて実感したのは同じツールチェンジャー方式といえど、価格・サイズ・得意分野・注意点など、機種ごとに性格が異なる点。

そのためこの記事では、

ツールチェンジャーが気になってるけど、どの機種を買えばいいの?

マルチカラーをやってみたいけど、結局どれを選べばいいの?

という方に向けて、価格・サイズ・対応材料・使い勝手といったスペックを比較し、自分に合う最適な1台が選べるようおすすめな人の特徴まで解説していきます。

ぜひ最後まで読んで、ツールチェンジャー機選びの参考にしてみてください!

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管理人:ウノケン
この記事を書いているのはどんな人?
  • 3Dプリンター関連メーカー勤務経験
  • 3Dプリンター特許出願経験
  • 3Dプリンター60機種・3Dスキャナー10機種の使用経験
  • 3Dプリント品販売点数1,000個以上
  • 3Dプリンター関連動画をYouTubeで投稿中!

動画でツールチェンジャー比較をチェックしたい方はこちら!

この記事の内容はYouTubeで公開中の「Snapmaker U1レビュー」動画内でも解説しています。

実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!

【Snapmaker U1】15万円のツールチェンジャー3Dプリンターを徹底実機レビュー!ゴミゼロのマルチカラー&マテリアルが凄すぎた!Prusa XLやBambu Lab AMS系とも比較!



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結論:アナタに最適なツールチェンジャー機はコレ!

左:Creator 5 Pro/中央:U1/右:Prusa XL

具体的な3機種比較の話に入る前に、結論から先にお伝えしましょう!

  • Flashforge Creator 5 Pro
  • Snapmaker U1
  • Original Prusa XL

以上3機種のどれが1番、自身にぴったりな3Dプリンターなのか。

実際に実機を使用してみて感じたおすすめな人の特徴を紹介していくので、まずは自分に合う1台のあたりをつけてみてください。

コスパ重視で、いろんな材料を使いたいなら「Creator 5 Pro」

【Creator 5 Pro】10万円台でエンクロージャー&ヒートチャンバー搭載の最強ツールチェンジャー!?Flashforgeの最新3Dプリンターを徹底実機レビュー!

3機種の中でもっとも安く、そしてエンクロージャーとヒートチャンバーを標準装備しているのがFlashforgeの「Creator 5 Pro」です。

ABSやASA、カーボン系まで含めて、幅広い材料を最初から扱いたい方に向いています。

さらに国内代理店があるので、サポート面の安心感を重視する方にもおすすめです。

多色フィギュアの量産や、ABS・ASAなどの材料別テスト、日々の材料交換まで詳しく知りたい方は、Creator 5 Proの単独レビューもあわせてご覧ください。

マルチカラーを気持ちよく、使いやすさも重視なら「Snapmaker U1」

【Snapmaker U1】15万円のツールチェンジャー3Dプリンターを徹底実機レビュー!ゴミゼロのマルチカラー&マテリアルが凄すぎた!Prusa XLやBambu Lab AMS系とも比較!

自動ローディングや今どきの操作画面など、日々の使い勝手がとにかく快適なのが「Snapmaker U1」です。

数色のフィラメントから多彩な色を作り出すフルスペクトラムも得意なので、PLAやPETGでマルチカラーをゴリゴリ楽しみたい方に最適でしょう。

大型・多ヘッド・拡張性を求める玄人なら「Prusa XL」

【Original Prusa XL】大注目のツールチェンジャー3Dプリンターを徹底実機レビュー! #BambuLab 等のAMSよりも優秀って本当?絶対に知っておきたい意外な注意点とは?

造形サイズもヘッド数も別格なのが、老舗Prusa Researchの大型機「Original Prusa XL」です。

価格は60万円を超える一方で、最大5ヘッド、そして継続的なアップグレードという強みがあります。

予算に余裕があり、設定の追い込みも自分でこなせる玄人の方にこそ響く1台です。

Original Prusa XLのアップグレードに関する詳細はこちら!
【超強化】Original Prusa XLをアップグレード!エンクロージャー&カメラ&硬化鋼ノズルを装着して保温&耐摩耗に!使える材料が大幅に増える必須アイテム! #3Dプリンター

そもそもツールチェンジャーとは?3機種の共通点は◯◯なし!

Prusa XL

まずは、3機種に共通するツールチェンジャーならではの強みを押さえておきましょう。

一般的なAMSタイプのマルチカラーは、ノズルが1つだけです。

色を変えるたびにノズルの中身を入れ替える必要があるので、切り替えのたびにPoopと呼ばれる大量のゴミが出て、時間もかかります。

一方、ツールチェンジャーは、あらかじめ別々のフィラメントをセットした複数のツールヘッドをまるごと交換して色や材料を切り替えます。

前の色を押し出して捨てる工程がないので、切り替えのゴミがほとんど出ないのが最大の魅力です。

【ツールチェンジャーのメリット】
  • 色や材料を切り替えてもPoopがほぼ出ない
  • 4〜5個のヘッドでマルチカラー・マルチマテリアルが得意
  • サポート専用材(PLAやPVAなど)を使いやすく、仕上がりがキレイ
  • AMSタイプに比べて切り替えが速くゴミも圧倒的に少ない

つまり、どの機種を選んでも、Poopの少ないマルチカラーという恩恵は共通して得られます。

同じペンギンを19体まとめてプリントした完成品
同じペンギンを19体まとめてプリントした完成品

Creator 5 Proの実機レビューでは、3色のペンギンを1体プリントしたとき、本体約24gに対してプライムタワーは約21gでした。

同じモデルを19体まとめてプリントすると、全体で約34時間、1体あたり約1時間45分で完成し、タワーの負担は1体あたり約1.1gまで小さくなりました。

同じ多色モデルをまとめて量産すると、切り替え時間と捨て構造を複数の完成品で分担できるため、ツールチェンジャーの利点を生かしやすくなります。

これらはCreator 5 Proで同じペンギンを使った結果で、3機種の速度を同一条件で比べた数値ではありません。

では、そのうえで3機種は一体何が違うのか。

ここから詳しく見ていきましょう!

より詳しく、ツールチェンジャー・AMS・デュアルノズルの違いを知りたい方は以下の動画もご覧ください。

【Original Prusa XL】ツールチェンジャーとAMS、デュアルノズルを徹底比較!フィラメント切り替えに伴うゴミの量&プリント時間の違いを調査してみた! #bambulab



【スペック・価格比較】Creator 5 Pro・Snapmaker U1・Prusa XLの違い

Snapmaker U1でプリントした3Dベンチー

まずは、基本スペックと価格を一覧で見比べてみましょう。

要点はこちら。

項目 Creator 5 Pro Snapmaker U1 Prusa XL
ツールヘッド数 4 4 最大5
造形サイズ 256×256×256mm 270×270×270mm 360×360×360mm
参考価格 約14万円 約15万円 60万円超
エンクロージャー 標準+ヒーター65℃ なし(開放)※別売あり オプション
耐摩耗ノズル 標準 非対応(別売あり) 非対応(別売あり)
自動ローディング なし あり なし
国内代理店 あり なし -

詳細はこちら。

モデル名Creator 5 ProU1Original Prusa XL
本体イメージproduct image
メーカーFLASHFORGESnapmakerPrusa Research
価格(サンステラ)
-
-
価格(SK本舗)
-
-
価格(Amazon)
¥145,310
(2026/10/21 10:22 時点)
¥770,000
(2026/10/21 13:36 時点)
価格(海外ストア)
¥118,673
(2026-10-21 14:11 時点)
¥337,275
(2026-10-21 11:41 時点)
本体サイズ(LxWxH)[mm]520 x 443 x 722499 x 584 x 730700 x 720 x 900
本体重量[kg]18.233.7(5ヘッド)
構造CoreXYCoreXY
密閉○オプション(トップカバー別売)×(オプション)
ヒートチャンバー65××
組み立て組み立て済み半組み立て済み組み立て済み
/要組立(キット)
造形サイズ(LxWxH)[mm]256 x 256 x 256270 x 270 x 270360 x 360 x 360
最大スピード[mm/s]300500-
推奨スピード[mm/s]--
最大加速度[mm/s²]3000020000-
最大押出流量[mm³/s]3232-
最大ノズル温度[℃]320300290
最大ヒートベッド温度[℃]120100115
対応フィラメントPLA / PLA-CF / PETG / PETG-CF / PET / PET-CF / ABS / ABS-CF / ASA / PA / PA-CF / TPU(90A-95A) / PC / PC-ABS / PAHT-CF / PPA-CF(GF) / PPS-CFPLA, PETG, TPU, PVA, PCTGPLA、PETG、Flex、PVA、PC、PP、CPE、PVB
マルチカラーツールチェンジャー
独立4ツールヘッド
最大4色
SnapSwap 4色ツールチェンジャー
最大5色
消費電力[W]1200400max. ave. 550
ディスプレイタッチ式3.5インチタッチスクリーンタッチ・ノブ式
Wi-Fi○○○
内部ストレージ[GB]26-
カメラ/リモートモニタリング○○×(オプション)
スライスソフトOrca-Flashforge
OrcaSlicer
Snapmaker Orca、OrcaSlicerPrusaSlicer
その他RFID認識対応、エアプリント検出、ツールヘッド交換エラー検出、ビルドプレート障害物検出ツールチェンジャー(最大5ツールヘッド)
16分割加熱ヒートベッド
出典公式サイト公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

わかりやすい違いでいうと、価格は、

  • Creator 5 Pro:約14万円
  • Snapmaker U1:約15万円
  • Prusa XL:60万円超

と、はっきり差があります。

「Snapmaker U1」はドル基準の価格のため、国内での円価格は為替によって変動します。

最新の価格は各ショップで確認してください。

造形サイズは逆の順で、

  • Prusa XL:1辺360mm
  • Snapmaker U1:270mm
  • Creator 5 Pro:256mm

と、「Prusa XL」が最大、「Creator 5 Pro」が最小クラスです。

基本スペックから、少しずつ違いがあることが見て取れますね。

さらに違いに関して、選ぶときに気になるポイントを項目ごとに掘り下げていきましょう。

価格とコストパフォーマンス

もっとも分かりやすい違いが上記でも見た通り、やはり価格です。

「Creator 5 Pro」は、エンクロージャーやヒーターまで備えながら約14万円という攻めた価格設定。

次いで「Snapmaker U1」も約15万円と、ツールチェンジャーとしては破格の部類でしょう。

それに対して「Prusa XL」は60万円超と、まさに別格の価格帯です。

「Prusa XL」は2機種よりも造形サイズが大きく、ヘッド数も多いので単純比較はできませんが、

まずツールチェンジャーを手軽に試したい

という観点では、「Creator 5 Pro」と「Snapmaker U1」が圧倒的に手を出しやすいでしょう。

造形サイズとヘッド数

大きなものを一度にプリントしたいなら、「Prusa XL」が頭ひとつ抜けています。

1辺360mmという造形サイズに加え、ツールヘッドを最大5つまで積めるので、色数でも容量でも余裕があります。

「Snapmaker U1」は270mm、「Creator 5 Pro」は256mmとどちらも個人向けとして標準的なサイズ。

とくに「Creator 5 Pro」はツールチェンジャーの中でも最小クラスなので、大きな造形物を作りたい方は物足りなさを感じるかもしれません。

対応材料とヒートチャンバー

密閉したチャンバーで、反りやすい細長いブロックをプリント
密閉したチャンバーで、反りやすい細長いブロックをプリント

「Creator 5 Pro」は、エンクロージャーとヒートチャンバーを標準装備。

さらにノズルも標準で耐摩耗仕様になっています。

そのため、ABSやASA、PC、カーボン系といった反りやすい材料や硬い材料を最初から扱えるのが強みです。

実機レビューでは、最大65℃のヒートチャンバーを使い、Polymaker製のABS・ASA・PC・PA6-GFで、あえて反りやすい細長いブロックをプリントしました。

ABSは終盤にプレートの端が少し持ち上がったものの仕上がりは良好で、ASAも完成後の端の浮きは小さく、反りを抑えて仕上げられました。

PCのブロック:両端の反りが目立つ結果になりました
PCのブロック:両端の反りが目立つ結果になりました

一方、PCは両端に反りが残り、乾燥させたPA6-GFの細長いブロックは開始早々に大きく反りました。

別のPA6-GFのモデルでは反らずにプリントできたため、加熱チャンバーがあっても、材料と形状に応じた接着剤・配置・設定の調整は必要です。

ABS・ASAの実用部品を作りたい方には心強い装備ですが、PCやPA系の難しい形状まで無調整で仕上がる、と考えるのは避けたいところでしょう。

一方で、「Snapmaker U1」はそもそも上部が開放された構造です。

別売のトップカバーを取り付けるか、またはIKEAのSAMLAというプラスチックケースをそのまま被せる方法をとる必要があります。

IKEAのSAMLAを被せたU1(出典:MakerWorld)

「Prusa XL」もエンクロージャーは、オプション扱い。

どちらも標準のままでは、ABSやASAのような反りやすい材料は苦手です。

カーボンやガラス繊維入りのフィラメントも、「Snapmaker U1」と「Prusa XL」は標準ノズルでは非対応。

使うには、耐摩耗ノズルを別途用意する必要があります。

マルチマテリアルとサポート材の使い分け

サポートを除去したドローンフレーム:外周にTPU、骨格にPETGを使用
サポートを除去したドローンフレーム:外周にTPU、骨格にPETGを使用

Creator 5 Proでは、色を変えるだけでなく、部位ごとに材料を切り替えるプリントも試しました。

ドローンフレームは外周や脚に硬めのTPU 64D、骨格にPETG、サポートとの接触部分にPLAを割り当て、TPUとPETGの境目には材料同士をかみ合わせる「ビームインターロッキング」を使っています。

以前、材料を使い分けずに同じモデルを作った際はサポート除去に1時間以上かかりましたが、PLAを接触部分に使った今回は少し力を加えるだけで外せました。

多素材プリントは、完成品の機能だけでなく、サポートを外す後処理の負担も減らせる点が魅力です。

一晩水に漬けてPVAを溶かした後のフィギュア
一晩水に漬けてPVAを溶かした後のフィギュア

3色フィギュアにPVAの水溶性サポートを組み合わせた作例では、一晩水に漬けてPVAを溶かし、繊細な両手を傷つけずに仕上げられました。

さらにPET-CFと専用サポート材、PA6-GFとABSサポートの組み合わせも試しており、Creator 5 Proは標準の耐摩耗ノズルと加熱チャンバーを生かして、高温材料の多素材プリントまで取り組みやすい構成です。

PLAの多色作品を中心に楽しむならU1の使いやすさ、大型モデルや5ヘッドを活用するならPrusa XL、ABS・ASAや繊維強化材料とサポート材を組み合わせたいならCreator 5 Pro、というように作りたいものから選ぶと違いが見えやすいでしょう。

マルチカラーの色表現

色の表現力という点では、「Snapmaker U1」が圧倒的でしょう。

「Snapmaker U1」とスライスソフトは、数色のフィラメントを薄く重ねて別の色を作り出すフルスペクトラムという機能の元祖。

シアン・イエロー・マゼンタといった数色から、オレンジや緑、紫といった色味まで表現できてしまいます。

もちろん、Poopの出ない多色プリント自体は3機種すべて得意ですが、

より少ない色数で豊かな色を出したい!

という場合なら、「Snapmaker U1」が最適でしょう。

「Snapmaker U1」のフルスペクトラム機能に関して詳しく知りたい方は、以下の動画をご覧ください。

【革命】たった4色で無限の色彩!?「ツールチェンジャー」×「フルスペクトラム」がFDMマルチカラーの常識を覆す!Snapmaker U1で実演! #3Dプリンター

使い勝手(組み立て・操作画面・ローディング)

ロード・アンロード時は、ツールヘッド側のレバーを手で操作します
ロード・アンロード時は、ツールヘッド側のレバーを手で操作します

日々の使い勝手も、意外と差が出るポイントです。

まず組み立ての手軽さでは、「Creator 5 Pro」がもっとも簡単でした。

エンクロージャーの組み立てこそありますが、それを除けば、半日仕事だった「Prusa XL」はもちろん、組み立てが必要な「Snapmaker U1」と比べても、さらに簡単な部類です。

操作画面のモダンさや、フィラメントの自動ローディングという点では「Snapmaker U1」に軍配が上がります。

先端を差し込むだけで自動で吸い込んでくれる「Snapmaker U1」に対し、「Creator 5 Pro」と「Prusa XL」は、材料交換時に手動でフィラメントを送り込む作業が必要です。

Creator 5 Proではヘッド側のレバーを手で押し、フィラメントを送り込みます。

4ヘッド分の材料を入れ替えるときや、色を頻繁に変えるときには、自動ロードの有無が日々の作業量の違いとして効いてきます。

さらに「Prusa XL」は、操作画面が文字ベースのアナログな画面。

Prusa XLの操作画面

直感的な操作は難しめなため、玄人好みの硬派な使用感だといえるでしょう。

サポート体制

意外と見落としがちなのが、購入後のサポート体制です。

「Creator 5 Pro」はAPPLE TREEが国内代理店を務めており、比較的安心感があるでしょう。

一方の「Snapmaker U1」は、現時点で正規の国内代理店がなく、公式の日本語ページもありません。

トラブル時のサポートに不安を感じる方は、この差も判断材料になるでしょう。



実際に使ってわかった!Creator 5 Pro・Snapmaker U1・Prusa XLのデメリットと注意点

左:Creator 5 Pro/中央:U1/右:Prusa XL

ここからはスペック表だけでは見えてこない、実際に使い込んで感じた各機種のクセについても見ておきましょう。

まず、“ツールチェンジャー機種”だからこその3機種共通の注意点について。

【3機種共通の注意点】
  • 切り替え時にPoopプープは出ないが、プライムタワー(捨て構造)の無駄は発生
  • 色の切り替え回数が非常に多いモデルではプリント時間が長くなりがち
  • AMSを一体化したBambuのようなコアXY機と比べるとセットアップの手間アリ

ただ裏を返せばこれらはすべて、マルチカラーやマルチマテリアルを本気でやりたい人のための特性。

単色のプリントがメインという方には、ツールチェンジャー自体がオーバースペックになりがちな点も、頭に入れておきましょう。

次に、各機種を使ってみて気になった独自の注意点について確認していきましょう。

  • Creator 5 Pro:安さの代償が多々ある
  • Snapmaker U1:品質は最高峰ではない
  • Prusa XL:プロフェッショナル向けの手間がある

次項から、より詳しく見てみましょう。

Creator 5 Pro:安さの代償もある

Creator 5 Pro

コスパと材料対応力が魅力の「Creator 5 Pro」ですが、使ってみると気になる点もありました。

もっとも不便だったのが、フィラメントのロードとアンロードの仕様です。

Creator 5 Proは、カバーを付けたままだと奥のヘッドに手が届きにくく、カバーを持ち上げて外し、上からレバーを操作する方が材料交換を進めやすい構造でした。

本体上方に作業スペースを取り、外したカバーの置き場も確保しておきたいところです。

TPUが詰まったツールヘッドを分解した状態
TPUが詰まったツールヘッドを分解した状態

柔らかいTPU 95Aを試した際はうまく押し出せず、レバー付近にフィラメントがはみ出して詰まりました。

復旧にはカバーだけでも約8本のネジを外し、レバーやホットエンドも取り外す必要があったため、ドローンフレームでは硬めのTPU 64Dへ切り替えています。

TPU対応という仕様だけで、柔らかいTPUを快適に使えると判断しないことが大切です。

また、レビュー時の環境では、不明なエラーによる停止や頻繁なログアウト、プリント中に次のデータを送信できないなど、Flash Studioとファームウェアの挙動にも不満がありました。

カメラもWindowsやアプリでは見られた一方、私のMacでは映像が表示されず、接続が数分から10分程度で切れることもありました。

ソフトウェアの挙動はアップデートで変わる場合があるものの、材料交換の手間や詰まったときの復旧まで含めて選びたいですね。

これらの操作と作例を詳しく確かめたい方は、単独レビューの注意点もあわせてチェックしてみてください。

Snapmaker U1:品質は最高峰ではない

Snapmaker U1

使い勝手が快適な「Snapmaker U1」にも、弱点はあります。

プリント品質は“最高峰”とまでは言えず、条件によってはリンギングと呼ばれる揺れの跡や、オーバーハングの乱れが気になることがありました。

また、やわらかいTPUの供給が苦手だったり、プリント完了後にポゴピンエラーという表示がよく出たりと、粗削りな部分も残っています。

Prusa XL:プロフェッショナル向けの手間がある

Prusa XL

3Dプリント品質と拡張性が光る「Prusa XL」ですが、その実力を引き出すには手間がかかります。

組み立て済みモデルでありながら、開封からプリントまで半日近くかかり、キャリブレーションの工程も多め。

糸引きなどの設定の追い込みも必要で、まさに“自分でゴリゴリ調整していけるプロフェッショナル向け”の1台といえるでしょう。



まとめ:結局じぶんが買うべきツールチェンジャー機はどれ?

左:Creator 5 Pro/中央:U1/右:Prusa XL

ここまで、ツールチェンジャー方式の3Dプリンター3機種を実際に使ったうえで比較してきました。

最後に改めて、

  • どんな人にどの機種が合うのか

を整理しておきましょう。

「Creator 5 Pro」は、とにかくコスパ重視でABSやカーボン系まで含めた幅広い材料を使いたい、国内代理店によるサポートの安心感も欲しい方にとくにおすすめです。

とくに、ABS・ASAの部品や、別材料のサポートを使う多素材プリントを、手動の材料交換や設定調整も含めて楽しみたい方に向いています。

「Snapmaker U1」は、フルスペクトラムを含むマルチカラーをゴリゴリ楽しみたい、PLAやPETGがメインで、使いやすさとコスパも重視する方に最適な1台になるでしょう。

そして、「Original Prusa XL」は大型・多ヘッド・拡張性を求める人、さらに予算に余裕があり設定の追い込みも自分でこなせる方におすすめできる玄人向けマシンです。

どの機種も、ゴミの少ないマルチカラーというツールチェンジャーの魅力は共通して持っています。

そのうえで、価格を取るか、使いやすさを取るか、サイズと拡張性を取るか。

ご自身の使い方に合わせて、早速導入してみましょう!

各機種の詳しい実力はそれぞれのレビュー記事でも解説していますので、気になる1台があれば、あわせてチェックしてみてください。


動画でツールチェンジャー比較をチェックしたい方はこちら!

この記事の内容はYouTubeで公開中の「Snapmaker U1レビュー」動画内でも解説しています。

実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!

【Snapmaker U1】15万円のツールチェンジャー3Dプリンターを徹底実機レビュー!ゴミゼロのマルチカラー&マテリアルが凄すぎた!Prusa XLやBambu Lab AMS系とも比較!


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