こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、光造形3Dプリンターおすすめシリーズの1つである、ELEGOO Marsシリーズを徹底比較していきたいと思います。
ELEGOO Marsシリーズは、ELEGOO社の光造形3Dプリンターシリーズです。本体価格が2〜4万円程度と非常にお手頃で、特に初心者の方が3Dプリンターデビューする際におすすめのシリーズです。
そんなELEGOO Marsシリーズも、いくつもの製品が登場しており、どれを選んだらいいの?と迷ってしまう方が多いのではないでしょうか?
そこで、今回は2022年現在のELEGOO Marsシリーズを徹底比較し、用途別のおすすめモデルについて解説していきます。最新の4K3DプリンターであるELEGOO Mars 3についても取り上げていきます!
それでは見ていきましょう!
【2022年版】ELEGOO Marsシリーズ一覧
まずはじめに、ELEGOO Marsシリーズを一覧で見てみましょう。
2022年現在、ELEGOO社の公式ホームページ(英語版)で確認できるMarsシリーズの3Dプリンターは以下の5つです。
ELEGOO Mars
ELEGOO Mars Pro
ELEGOO Mars 2
ELEGOO Mars 2 Pro
ELEGOO Mars 3
なにやら赤と緑の箱がたくさんでてきましたね。これだけではどの3Dプリンターが自分に最適なのかよくわかりません。「一番新しいELEGOO Mars 3を買っておけばいいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、価格やサイズ、解像度といった情報をもとに、あなたにぴったりの3Dプリンターを選ぶ必要があります。
どの3Dプリンターを選ぶべきかを把握するため、次は各3Dプリンターのスペックについて一覧表で見てみましょう。
【2022年版】ELEGOO Marsシリーズ スペック一覧
各3Dプリンターのスペックについて、一覧表で見てみましょう。
モデル | Mars | Mars Pro | Mars 2 | Mars 2 Pro | Mars 3 |
イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
造形サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 120×68×155 | 115×65×150 | 129×80×150 | 129×80×160 | 143×89.6×175 |
ピクセル数 | 2560×1440(2K) | 2560×1440(2K) | 2560×1620(2K) | 2560×1620(2K) | 4098×2560(4K) |
解像度(XY) [mm] | 0.047 | 0.047 | 0.05 | 0.05 | 0.035 |
Z軸精度 [mm] | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 |
レイヤー厚さ(Z) [mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 |
プリントスピード [mm/時間] | 22.5 | 22.5 | 30-50 | 30-50 | (1.5-3 秒/層) |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 227×227×438.5 |
実勢価格(2021年11月時点) | – | 20,000円 | 23,500円 | 31,500円 | 40,000円 |
備考 | ・活性炭脱臭機能 | ・2KモノクロLCD | ・2KモノクロLCD ・活性炭脱臭機能 ・予備FEPフィルム×2 | ・4KモノクロLCD ・Chitubox Pro 1年間無料体験付き |
たくさん数字が出てきて、「どこを見たらいいの??」という方も多いでしょう。注目すべき項目についていくつかピックアップします。
造形サイズ
「造形サイズ」とは、3Dプリンターで製作可能なモノのサイズです。
Mars/Mars Pro/Mars 2/Mars 2 Proの4つに大きな差はありませんが、Mars 3はひと回り大きいモノを作ることが可能です。
ピクセル数
光造形3Dプリンターは、層ごと(XY)にレジンを硬化させて、これをZ方向に積み上げることによって3D構造を製作する装置です。
「ピクセル数」は、各層にいくつの「点」を作ることができるか?を表す数値です。これが多いほど、1つの面にたくさんの「点」を作ることができるのです。
フィギュアの細かいところまで作り込むような用途では、ピクセル数が多い3Dプリンターを選択するのがよいでしょう。
解像度(XY)/ レイヤー厚さ(Z)
「解像度」や「レイヤー厚さ」は、それぞれXY, Z 方向にどれだけ細かい「点」を作ることができるか?を表す数値です。ピクセルの1つ1つの大きさと言い換えることもできます。
こちらも、細かい構造を再現したいような用途では、ピクセルのサイズが小さくなる、つまり解像度やレイヤー厚さの数値が小さい3Dプリンターを選択するのがおすすめです。
モノクロLCD
Mars 2 / Mars 2 Pro / Mars 3は「モノクロLCD」を使用しています。Mars / Mars Pro に比べてプリントスピードが速い要因になっています。
「モノクロLCDって何?」といった細かい点は割愛しますが、基本的にモノクロLCD搭載の3Dプリンターの方がプリントスピードが速く、おすすめです。
3Dプリンターを使ったモノづくりには時間がかかります。作りたいモノのサイズにもよりますが、数時間〜半日以上かかるのが普通です。なるべく一層一層のプリントに時間がかからない3Dプリンターを選ぶようにしましょう。
どのELEGOO Marsシリーズ3Dプリンターを選べばいい?
ここまで、ELEGOO Marsシリーズの5つの3Dプリンターのスペックや、注目すべき項目について紹介してきました。
「結局どの3Dプリンターがおすすめなの?」という方のために、おすすめの3Dプリンターとその理由について解説していきます。
光造形3Dプリンター初心者におすすめ!最強コスパのELEGOO Mars 2
初心者に特におすすめなモデルはELEGOO Mars 2です。2万円台前半で購入できる最強コスパの光造形3Dプリンターです。
価格が安いのはもちろんのこと、ムダがなく必要な機能・操作性を備えた過不足のないモデルといって良いでしょう。
上位モデルのMars 2 Proとの主な違いは、「脱臭機能の有無」や「予備FEPフィルムの有無」です。
個人的には、「脱臭機能」は必要ないと考えています。レジンを使用する際には換気が必須なので、そもそも脱臭機能は不要だからです。また、「予備FEPフィルム」も別途購入できるため不要です。貼り替えの手間を考えると、FEPフィルム単体ではなくFEPフィルム取り付け済みのレジンタンクの方が有用だというのも、予備FEPフィルムが不要だと考える理由です。1万円弱の価格差に見合った違いとは言えないというのが、Mars 2をおすすめする理由です。
このあたりの詳細については、光造形3Dプリンタをはじめよう!買っておくべき必要なもの一覧を読んでみてください。この記事を読むと、光造形3Dプリンターを使い始めるためには本体以外にも多くのモノを揃える必要があることがわかります。本体価格をできるだけ安く押さえるためにも、コスパ最強のMars 2を使って光造形3Dプリンターデビューすることをおすすめします。
解像度・造形サイズにこだわりたいアナタに!コスパ十分のELEGOO Mars 3
過去に光造形3Dプリンターを使用したことがあるという経験者の方には、ELEGOO Mars 3がおすすめです。2021年に登場した、ELEGOO Marsシリーズ最新モデルです。ELEGOO Marsやそれと同時期に登場したモデルを使用していた方からすると、家庭用光造形3Dプリンターの性能の進歩に驚くことでしょう。
ELEGOO Mars 3の特徴は、4万円という控えめ価格で4K解像度を実現している点です。
2K解像度のMars 2と比べると価格が上がってしまうのは仕方がありません。それでも、以下のようにスペックが向上している点は見逃せません。
- 造形精度30%向上(0.050mm→0.035mm)
- 造形サイズ37%増(129×80×160mm→143×89.6×175mm)
もちろんモノクロLCDを使用しているため造形スピードも速く、「大型で細部までこだわったフィギュアを作りたい!」という方にはコスパ十分といって良いモデルとなっています。
Mars 2 / Mars 2 ProとMars 3で使い方に大きな差があるわけではありません。過去に光造形3Dプリンターを扱ったことがない方でも、上記のような特徴にピンと来た方はお財布と相談して購入を検討してみてください。
さらにパワーアップしたMars 3の後継機種「Mars 3 Pro」の登場が発表されています!
すでに予約が開始されており、入荷予定は2022年5月下旬頃となっています。
気になる方はチェックしておきましょう!
【まとめ】おすすめはMars 2とMars 3。用途と価格を考えて選択しよう。
今回は、光造形3DプリンターELEGOO Marsシリーズを徹底比較しました。ELEGOO Marsシリーズのスペック一覧表を再掲します。
モデル | Mars | Mars Pro | Mars 2 | Mars 2 Pro | Mars 3 |
イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
造形サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 120×68×155 | 115×65×150 | 129×80×150 | 129×80×160 | 143×89.6×175 |
ピクセル数 | 2560×1440(2K) | 2560×1440(2K) | 2560×1620(2K) | 2560×1620(2K) | 4098×2560(4K) |
解像度(XY) [mm] | 0.047 | 0.047 | 0.05 | 0.05 | 0.035 |
Z軸精度 [mm] | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 |
レイヤー厚さ(Z) [mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 |
プリントスピード [mm/時間] | 22.5 | 22.5 | 30-50 | 30-50 | (1.5-3 秒/層) |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 227×227×438.5 |
実勢価格(2021年11月時点) | – | 20,000円 | 23,500円 | 31,500円 | 40,000円 |
備考 | ・活性炭脱臭機能 | ・2KモノクロLCD | ・2KモノクロLCD ・活性炭脱臭機能 ・予備FEPフィルム×2 | ・4KモノクロLCD ・Chitubox Pro 1年間無料体験付き |
おすすめの3DプリンターはMars 2とMars 3の2モデルです。特に以下のような方には最適です。
- Mars 2:光造形3Dプリンター初心者。とにかくコスパの良いモデルがほしい!
- Mars 3:コスパも大事だけど、造形サイズや解像度はゆずれない!
スペック一覧表を参考にして、用途や予算にあった3Dプリンターを選んでみてください。
光造形3Dプリンターをはじめてみたい方は、以下の記事も参考になるかと思います。
こちらも定番のAnycubic Photonシリーズについてチェックしたい方はこちらをご覧ください。