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こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、大型の密閉型FDM3Dプリンターとして候補が重なりやすい、
を、実機レビューの結果をもとに徹底比較していきます。
どちらも300mm級の造形サイズと最大65℃のヒートチャンバーを備え、PLAの大物からABS・ASAの実用品まで作れる2機種。
そのため、
価格を抑えて「Plus5」にするか、「H2S」まで予算を上げるべきか?
と迷っている方も多いのではないでしょうか。
実際、同じクラスの大型機に見える両機種ですが、細かく見ていくと造形サイズ・ノズルの最高温度・操作環境に違いがあります。
そこでこの記事では、
について、詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、機種選びの参考にしてみてください!
| モデル名 | Plus5 | H2S | Plus5 Combo | H2S AMS Combo |
|---|---|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| メーカー | QIDI TECH | Bambu Lab | QIDI TECH | Bambu Lab |
| 価格(サンステラ) | ||||
| 価格(SK本舗) | - | |||
| 価格(Amazon) | ||||
| 価格(海外ストア) |

各機種のレビューを動画でチェックしたい方はこちら!
「Plus5」と「H2S」のそれぞれを使い込んだレビューをYouTubeで公開しています。
実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!
「Plus5」レビューはこちら!
「H2S」レビューはこちら!
結論:Plus5とH2S、どっちを買うべき?

まずは、
Plus5とH2S、どっちを買うべき?
という疑問に対する結論からお伝えします。
ズバリ、
です。
「Plus5」は、大型の造形サイズ・370℃のノズル・65℃のヒートチャンバーを、比較的手頃な価格で揃えられるのが魅力。
一方の「H2S」は価格が上がるぶん、造形サイズに余裕があり、クイックスワップ式のホットエンドやBambu Labの操作環境をそのまま使えます。
両機種の価格差は、作りたいモデルの大きさと、普段使っているソフトの環境で判断するのがおすすめです。
では、次項からは両機種の共通点・違い・使用感について、詳しく見ていきましょう。
Plus5とH2Sの3つの共通点

まずは、「Plus5」と「H2S」に共通する主な特徴をサッと確認しておきます。
順に詳しく見ていきましょう。
大型のCoreXY・密閉構造

両機種とも、ヘッドを前後左右に動かすCoreXY方式で、本体をぐるりと囲った密閉型の3Dプリンターです。
ベッドを前後に大きく動かすベッドスリンガーと違い、背の高いモデルでもベッドの揺れの影響を受けません。
本体重量は「Plus5」が29kg、「H2S」が30kgと、どちらもずっしりとした大型機です。
なお、「Plus5」の前扉は180°以上開くため、大きなモデルの取り出しもしやすくなっています。
最大65℃のヒートチャンバー

「Plus5」と「H2S」はどちらも、チャンバー内部を最大65℃まで加熱できます。
ABSやASAのように、冷えると反りやすい材料を大きくプリントしたいときに心強い機能です。
実機レビューでは、「Plus5」でASAの大型ボックスを約30時間かけてプリントし、反りや割れなく完成させることができました。
「H2S」でも、PPS-CFでプリントしたプロペラのようなモデルが、反りや積層割れなくきれいに仕上がっています。
シングルノズル+4色の多色供給装置

どちらもノズルは1つで、多色・複数材料のプリントは4スロットの多色供給装置で切り替える方式です。
- Plus5 Combo:QIDI Box
- H2S AMS Combo:AMS 2 Pro
どちらの装置も、最大65℃の加熱乾燥と、フィラメント切れの際の自動補充に対応しています。
マルチカラーを使わない方でも、長時間の大物プリントでフィラメントの防湿と自動補充を任せられるのは大きなメリットです。
実際に「Plus5」を単体で使ったときは、フィラメントが切れるたびに手動で入れ替える必要があり、湿度管理にも手間がかかりました。
Plus5とH2Sの5つの違い

ここからは本題である、両機種の違いについてじっくり見ていきましょう。
どちらの機種を選ぶか検討するにあたって大事なポイントになるため、順に確認していきます。
造形サイズ:H2Sは高さに40mmの余裕

最もわかりやすい違いが、造形サイズです。
- Plus5:320×320×300mm
- H2S:340×320×340mm
「H2S」は幅が20mm、高さが40mm大きく、造形できる体積は「Plus5」より約20%大きくなっています。
実機レビューでは、「H2S」で実際にかぶれるサイズの兜を、分割せずにプリントしました。

高さ300mmを超えるモデルを一体で作りたいなら「H2S」、300mmに収まるなら「Plus5」でも十分な大きさです。
ノズルの最高温度:Plus5は370℃まで対応

ノズルの最高温度は、「Plus5」が370℃、「H2S」が350℃です。
どちらもPPS系のようなスーパーエンプラに対応できる温度ですが、350℃を超える温度を推奨する材料を使うなら「Plus5」が候補になります。
実機レビューでは、「Plus5」のノズルを370℃まで加熱するのにかかった時間は2分少々でした。
ただし、PPS-GF20でプリントしたインペラは糸引きが目立つ結果となり、繊維入りの材料ではQIDIが推奨する0.6mm以上の太いノズルを用意しておくのがおすすめです。
操作環境とソフトウェア:Bambu Labの環境を使えるH2S

普段の操作環境も、選ぶうえで見逃せないポイントです。
- Plus5:QIDI Studio・QIDI Maker
- H2S:Bambu Studio・Bambu Handy
すでにBambu Labの機種を使っている方なら、「H2S」を選べばスライス設定やモデル管理をそのまま揃えられます。
一方、「Plus5」のUIは図が豊富でスマートフォンのように直感的に操作でき、実機レビューではソフトウェアやファームウェアの不具合にもほとんど遭遇しませんでした。
ホットエンドの交換方式:H2Sはクイックスワップ

「H2S」は、A1シリーズで定番になったクイックスワップ式のホットエンドを採用しています。
工具を使わずに片手で、数十秒ほどでノズルを交換できるため、細かい造形向けと大物向けでノズル径を使い分けたい方には便利です。
繊維入りの材料で太いノズルへ交換する機会が多い方ほど、この手軽さの違いは効いてきます。
価格とセット構成:単体同士・Combo同士で比べる

価格は「H2S」の方が高く、単色中心なら単体同士、多色や自動補充を使うならCombo同士で比べると、構成の違いがわかりやすくなります。
本体同士のフルスペックと価格はこちらです。
| モデル名 | Plus5 | H2S |
|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() |
| メーカー | QIDI TECH | Bambu Lab |
| 価格(サンステラ) | ||
| 価格(SK本舗) | - | |
| 価格(Amazon) | ||
| 価格(海外ストア) | ||
| 本体サイズ(LxWxH)[mm] | 500 x 488 x 558 | 492 x 514 x 626 |
| 本体重量[kg] | 29 | 30 |
| 構造 | CoreXY | CoreXY |
| 密閉 | ○ | ○ |
| ヒートチャンバー | 65 | 65 |
| 組み立て | 組み立て済み | 組み立て済み |
| 造形サイズ(LxWxH)[mm] | 320 x 320 x 300 | 340 x 320 x 340 |
| 最大スピード[mm/s] | 600 | 1000 |
| 推奨スピード[mm/s] | - | - |
| 最大加速度[mm/s²] | 20000 | 20000 |
| 最大押出流量[mm³/s] | 40 | 40 |
| 最大ノズル温度[℃] | 370 | 350 |
| 最大ヒートベッド温度[℃] | 120 | 120 |
| 対応フィラメント | PLA、ABS、ASA、PETG、TPU、PA、PC、炭素/ガラス繊維強化ポリマー | PLA, PETG, TPU, PVA, BVOH, ABS, ASA, PC, PA, PET, PPS; Carbon/Glass Fiber Reinforced PLA, PETG, PA, PET, PC, ABS, ASA, PPA, PPS |
| マルチカラー | × | × |
| 消費電力[W] | 150W+550W(チャンバー加熱)+500W(ヒートベッド) | 1170 |
| ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 |
| Wi-Fi | ○ | ○ |
| 内部ストレージ[GB] | 32 | 8 |
| カメラ/リモートモニタリング | ○ | ○ |
| スライスソフト | QIDI Studio OrcaSlicer PrusaSlicer | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) |
| その他 | 3-in-1エアフィルター(G3プレフィルター + H12 HEPA + ヤシガラ活性炭)/第3世代65℃アクティブチャンバー/AIカメラ検知・1080P内蔵カメラ/Input Shaping | アップグレードキットでレーザー対応可能 |
| 出典 | QIDI TECH公式製品仕様 | Bambu Lab公式製品仕様 |
多色供給装置が付くCombo同士は、以下で比較できます。
| モデル名 | Plus5 Combo | H2S AMS Combo |
|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() |
| メーカー | QIDI TECH | Bambu Lab |
| 価格(サンステラ) | ||
| 価格(SK本舗) | ||
| 価格(Amazon) | ||
| 価格(海外ストア) | ||
| 本体サイズ(LxWxH)[mm] | 500 x 488 x 558 | 492 x 514 x 626 |
| 本体重量[kg] | 29 | 30 |
| 構造 | CoreXY | CoreXY |
| 密閉 | ○ | ○ |
| ヒートチャンバー | 65 | 65 |
| 組み立て | 組み立て済み | 組み立て済み |
| 造形サイズ(LxWxH)[mm] | 320 x 320 x 300 | 340 x 320 x 340 |
| 最大スピード[mm/s] | 600 | 1000 |
| 推奨スピード[mm/s] | - | - |
| 最大加速度[mm/s²] | 20000 | 20000 |
| 最大押出流量[mm³/s] | 40 | 40 |
| 最大ノズル温度[℃] | 370 | 350 |
| 最大ヒートベッド温度[℃] | 120 | 120 |
| 対応フィラメント | PLA、ABS、ASA、PETG、TPU、PA、PC、炭素/ガラス繊維強化ポリマー | PLA, PETG, TPU, PVA, BVOH, ABS, ASA, PC, PA, PET, PPS; Carbon/Glass Fiber Reinforced PLA, PETG, PA, PET, PC, ABS, ASA, PPA, PPS |
| マルチカラー | QIDI Box 1台で4色 最大16色 | AMS 2 Pro 1台で4色 最大24色 |
| 消費電力[W] | 150W+550W(チャンバー加熱)+500W(ヒートベッド) | 1170 |
| ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 |
| Wi-Fi | ○ | ○ |
| 内部ストレージ[GB] | 32 | 8 |
| カメラ/リモートモニタリング | ○ | ○ |
| スライスソフト | QIDI Studio OrcaSlicer PrusaSlicer | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) |
| その他 | 3-in-1エアフィルター(G3プレフィルター + H12 HEPA + ヤシガラ活性炭)/第3世代65℃アクティブチャンバー/AIカメラ検知・1080P内蔵カメラ/Input Shaping | アップグレードキットでレーザー対応可能 |
| 出典 | QIDI TECH公式製品仕様 | Bambu Lab公式製品仕様 |
なお、「H2S」にはレーザー加工やカッティングにも対応したLaser Full Comboもあり、写真の構成がこれにあたります。
3Dプリントだけで比べるなら、AMS 2 Pro付きの「H2S AMS Combo」を基準にしましょう。
「Plus5」も、アクティブ冷却のPolar Coolerが付くセットは通常のComboとは別の構成です。
Plus5とH2Sを実際に使ってわかった使用感の違い

ここからはスペック表だけではわからない、実機を使ってわかった違いを見ていきましょう。
ここでは、使用感の違いを4点お伝えします。
Plus5:PLAの長時間プリントは排熱が重要

「Plus5」で高さ300mmの花瓶をPLAでプリントしたところ、途中でフィラメントが詰まり、空中をさまようエアプリント状態になってしまいました。
庫内の温度が上がり、ホットエンドの内部でフィラメントが詰まるヒートクリープが起きたようです。
そこでフタを完全に外して再挑戦したところ、約24時間かけて、波打ちのないきれいな花瓶が完成しました。
密閉型の大型機でPLAを使うときは、保温よりも排熱を意識した運用が必要です。
Plus5:フタを半分開けるとチューブが引っかかる

もう1つ気になったのが、フタを半分開けてプリントしたときに、フィラメントチューブがフタに引っかかる音が頻繁に発生したことです。
音が気になる方は、PLAのプリント時はフタを半分開けるのではなく、完全に取り外して使うのがよいでしょう。
H2S:本体が大きく重い

「H2S」は、P1Sと同じくらいのサイズのX1-Carbonと比べて、幅と高さがおよそ20cm、奥行きが10cmほど大きい本体です。
重量も約30kgあるため、設置場所や移動の可能性を事前によく考えておきましょう。
一方、PLAでも扉を閉めてプリントできる給排気機能があり、大物プリント中の騒音は50デシベル前後と、深夜でもあまり気にならないレベルでした。
H2S:レーザーなどの複合機能も選べる

「H2S」は構成によって、レーザー加工・カッティング・ドローイングにも対応できます。
3Dプリント以外のものづくりにも広げたい方には、「Plus5」にはない魅力です。
ただし、レーザー切断では煙や粉塵が出るため、3Dプリントだけで使う場合より頻繁なメンテナンスが必要になります。
Plus5とH2S共通の弱点:3色以上のマルチカラーは時間とゴミが増える

両機種に共通するデメリットとして、
という点は見逃せません。
色や材料を切り替えるたびに、ノズルに残ったフィラメントを押し出す工程が必要になるためです。
実機レビューでは、「H2S」で2色のバルーンモデルをプリントしたところ、デュアルノズルの「H2D」が約10時間だったのに対して約25時間かかりました。
発生したゴミは約350gと、モデル本体の32gの10倍以上にのぼっています。
毎層のように色を切り替えるマルチカラーを頻繁に楽しみたい方は、ツールチェンジャー機やデュアルノズル機も比較してみてください。
反対に、単色の大物や色替えの少ないモデルが中心なら、両機種の大型シングルノズル機としての強みを活かしやすいでしょう。
ツールチェンジャー機の選び方は、以下の記事で比較しています。
まとめ:Plus5とH2S、あなたに合うのはどっち?

最後に、「Plus5」と「H2S」をおすすめできる人をまとめていきましょう。
「Plus5」がとくにおすすめな人は、
という方です。
大型の造形サイズ・370℃のノズル・65℃のヒートチャンバーを揃えたうえで、浮いた予算をフィラメントやQIDI Boxに回せるのが魅力です。
次に、「H2S」がとくにおすすめな人は、
という方です。
まずは作りたいモデルの最大寸法と使う材料を決めて、その条件を満たす1台を選んでみてください。
「Plus5」の大型PLA・PETGや高温材料のプリント結果を詳しく見たい方には、以下の実機レビューがおすすめです。
「H2S」の3Dプリント事例と、レーザー・カッティングを含む使い方を見たい方は、以下の記事をご覧ください。
各機種のレビューを動画でチェックしたい方はこちら!
「Plus5」と「H2S」のそれぞれを使い込んだレビューをYouTubeで公開しています。
実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!
「Plus5」レビューはこちら!
「H2S」レビューはこちら!
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