こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Crealityの定番シリーズ「Ender-3 V3」に加わった新機種「Ender-3 V3 Neo」と「Ender-3 V3 Mega」について、2機種の違いと購入前に確認したい条件を解説していきます。
Neoは造形サイズ220mm角のコンパクトな入門機、Megaは420mm角の大型機という、方向性のまったく違う2台です。
どちらも2026年10月中旬から海外のCreality公式ストアで販売が始まり、4色対応のユニット「CFS nano」が付くComboも用意されました。
日本向けの販売ページや価格はまだ発表されていないので、まずは公式の仕様から、どんな人に向く機種なのかを整理しておきましょう。
ぜひ最後まで読んで、次の1台を選ぶ参考にしてみてください!

Ender-3 V3 NeoとMegaとは?220mmの入門機と420mmの大型機

まずは、今回の2機種がシリーズの中でどんな位置づけなのかを確認しておきましょう。
Ender-3シリーズは2017年に始まったCrealityのロングセラーで、公式ページでは累計出荷台数を400万台以上と紹介しています。
今回のNeoとMegaは、どちらもプリントベッドが前後に動くベッドスライド式で、ヘッドにはCrealityの新しい「Sprite 2」押出機を載せています。
公式のキャッチコピーは、Neoが「はじめてのデスクトップ・メーカースタジオ」、Megaが「大判TPUプリントのスペシャリスト」です。
同じシリーズ名でも、Neoは手軽さと多色、Megaは大きさと柔らかいTPUに重心を置いた機種だと分かります。
どちらも本体だけの単体構成と、CFS nanoをセットにしたComboの2構成で販売されています。
これまでのEnder-3 V3シリーズ(V3・V3 KE・V3 SE・V3 Plus)のスペックや違いは、以下の記事で比較しています。
Ender-3 V3 Neo:デスクに収まる220mm角の入門機

ここからは、Neoの特徴を見ていきます。
Neoの造形サイズは220×220×220mmで、本体サイズは498×370×471mm、重さは単体で7.7kgです。
最大プリント速度は500mm/s、加速度は8000mm/s²で、ノズルは300℃、ヒートベッドは100℃まで上がります。
推奨フィラメントはPLA・PETG・TPUで、ABSやASAも使えますが、こちらは囲い(エンクロージャー)の使用が推奨されています。
スライサーはCreality Print 7.0以降に対応し、データはUSBメモリ・Wi-Fi・Creality Cloudから送れます。
Comboは4色対応のCFS nanoが付属

Neo Comboには、4つのスプールを扱うユニット「CFS nano」が付属します。
公式の説明によると、CFS nanoは最大4本のフィラメントを自動で切り替えて、4色プリントを行う仕組みです。
スプールが空になったときに次のスプールへ自動で切り替える補充機能や、残量が少なくなったときの通知にも対応しています。
RFIDタグ付きのCrealityフィラメントをセットすると、推奨設定が自動で読み込まれるのも便利なところでしょう。
単体のNeoには補充機能もRFIDでの識別もないので、多色や長時間のプリントを考えているならComboを選ぶ形になります。
TPUは90A以上を単体で、1色のプリントに対応

Neoは、硬さ90Aと95AのTPUのプリントにも対応しています。
公式ページでは、90Aを柔らかいおもちゃやチャーム向け、95Aをクッションパッドや保護ケース向けとして紹介しています。
注意したいのは、TPUは本体単体のモードでのみ使え、1回のプリントで1色に限られるという点です。
CFS nanoを通してTPUを送ることはできないので、TPUと他の素材を組み合わせた多色プリントはできません。
仕様表の推奨フィラメントも「90A以上のTPU」となっているため、85Aのような柔らかいTPUを使いたい方は、後述のMegaが候補になります。
自動レベリング・絡まり検知・工具なしで外せるノズル

初めての1台として使いやすいように、手間のかかる作業を自動化しているのもNeoの特徴です。
プリント前のベッドの水平出しは全自動のレベリングで行い、手動での調整は必要ありません。
プリント中にフィラメントが絡まったり送りが詰まったりすると、自動で一時停止して知らせてくれます。
ノズルは工具を使わずに手で外せる構造になっていて、掃除や交換の手間を減らせます。
取り外しはノズルが冷えてから行うよう、公式ページでも注意書きが添えられています。
タイムラプス用のカメラと、レンズを隠すシャッター

Neoはカメラを内蔵していて、プリントの様子をタイムラプスで記録できます。
Creality Cloudアプリから、離れた場所でもプリントの進み具合を確認できるとされています。
カメラにはスライド式のカバーが付いていて、使わないときはレンズを物理的に隠せるようになっています。
リビングや子ども部屋など、生活空間に置く場合にはうれしい配慮だといえるでしょう。
Ender-3 V3 Mega:420mm角の大型機

続いて、もう1台のMegaを見ていきましょう。
Megaの造形サイズは420×420×420mmで、本体サイズは590×588×697.5mm、重さは単体で21.2kgです。
プリント速度は標準で300mm/s、最大で500mm/sとされ、加速度は8000mm/s²です。
ノズルとヒートベッドの最高温度はNeoと同じ300℃・100℃で、推奨フィラメントはPLA・PETG・TPU(85A〜95A)、ABSやASAは囲いの使用が推奨されています。
スライサーはCreality Print 7.0以降で、CFS nanoだけでなく、K2シリーズなどで使われているCFSにも対応すると仕様表に書かれています。
造形エリアはEnder-3 V3 Plusの約2倍

Megaのいちばんの特徴は、なんといっても造形サイズの大きさです。
公式ページでは、Ender-3 V3 Plus(300×300mm)と比べて、ベッドの面積が約96%広いと紹介されています。
420mm角あれば、コスプレの小道具や家具のパーツのような大きなモデルも、分割せずに1回でプリントしやすくなります。
小さなモデルを1枚のベッドにたくさん並べてまとめてプリントできるので、量産したい方にも向いている構成です。
これまでのEnder-3シリーズで大型機だったEnder-3 V3 Plusの実機レビューは、以下の記事にまとめています。
85AまでのTPUに対応するSprite 2押出機

Megaは、硬さ85Aの柔らかいTPUまでプリントできる点を大きく打ち出しています。
柔らかいTPUほど、送り出しの途中でギアが滑ったり、フィラメントがたわんで詰まったりしやすくなります。
Sprite 2押出機では、ギアの歯の形とかみ込みの深さを見直したうえで、ギアからノズル出口までの距離をK2の86mmから74mmに縮めたとされています。
押し出す力をノズルへ直接伝えやすくして、柔らかいTPUでも安定してプリントできるようにした、というのがメーカーの説明です。
公式ページでは、85AのTPUでつくるリストバンドやペット用品、大きな首輪やバッグなどの作例が紹介されています。
単体はY字の自動補充、ComboはCFS nanoで4色

Megaは、単体構成でもフィラメントの自動補充に対応しているのがNeoとの違いです。
単体のMegaには「Y-Flow」という仕組みが内蔵されていて、モーターで動くY字のバルブが、スプールが切れたときに予備のスプールへ自動で切り替えます。
公式の構成紹介では、単体を「85A〜95AのTPUプリント」と「Y-Flowの自動補充」を組み合わせた、柔らかい素材や長時間のプリント向けの構成と位置づけています。
一方のMega Comboは、CFS nanoで4色の自動切り替えと補充を行う、多色プリント向けの構成です。
Mega ComboでTPUを使うときは、CFS nanoを通さずに本体へ直接フィラメントを送る必要があり、CFS nanoの補充機能も使えません。
大きなTPU製品をたくさんつくりたいのか、PLAで大きな多色モデルをつくりたいのかで、選ぶ構成が変わってくるでしょう。
デュアルZ・デュアルYのモーターと81点の自動レベリング

大きなベッドを高速で動かすために、Megaは駆動まわりも強化されています。
剛性の高い金属フレームに加えて、Z軸とY軸にそれぞれモーターを2基ずつ載せ、振動補正と組み合わせて層ずれやリンギングを抑えるとされています。
プリント前には81点の自動レベリングで、広いベッドの1層目を整えます。
絡まり検知や工具なしで外せるノズルは、Neoと同じく搭載されています。
Neoと違ってカメラは内蔵しておらず、アプリでライブ映像を見るには別売のCreality Nebula Cameraが必要です。
2機種の仕様比較とCFS nanoの条件

ここまで紹介した2機種の主な仕様を、公式の仕様表から並べると以下の通りです。
| Ender-3 V3 Neo | Ender-3 V3 Mega | |
|---|---|---|
| 造形サイズ | 220×220×220mm | 420×420×420mm |
| 本体サイズ | 498×370×471mm | 590×588×697.5mm |
| 重さ(単体/Combo) | 7.7kg/9.54kg | 21.2kg/23.0kg |
| プリント速度 | 最大500mm/s | 標準300mm/s・最大500mm/s |
| 積層ピッチ | 0.08〜0.35mm | 0.2〜0.35mm |
| 推奨フィラメント | PLA/PETG/TPU(90A以上) | PLA/PETG/TPU(85A〜95A) |
| TPUの使い方 | 単体モードのみ・1色 | Comboは本体へ直接送る |
| 単体での自動補充 | なし(CFS nanoで対応) | あり(Y-Flow) |
| 対応する多色ユニット | CFS nano | CFS nano/CFS |
| カメラ | 内蔵(タイムラプス) | 別売のNebula Camera |
| 画面 | 2.85インチ | 3.2インチ |
| 定格電力 | 850W | 1150W |
Megaは本体だけで21kgを超え、幅・奥行きとも60cm近くあるので、置き場所と前後に動くベッドの可動域を先に確認しておきたいところです。
CFS nanoの仕様は2機種で共通で、本体サイズは360×230×348mm、重さは1.8kg、電源はプリンター本体から取ります。
使えるスプールは、内径52〜55mm・外径202mm以下・幅42〜68mm・重さ1kg以下と決められています。
手持ちのフィラメントを4色プリントで使いたい方は、スプールの寸法がこの範囲に入るかを確かめておきましょう。
また、同じ「CFS Nano」という名前のユニットはSPARKX i7用にも登場していますが、そちらはスプールを本体の左右に掛ける127×85×65mmの小型ユニットです。
本体サイズや対応スプール、RFIDの有無が仕様表で異なるので、名前は同じでもEnder-3 V3用とは別の構成と考えられます。
SPARKX i7用のCFS Nanoの仕組みは、以下の記事で解説しています。
日本での購入状況と、今ある機種との選び方

購入を考えている方にとって気になるのが、日本で買えるかどうかでしょう。
2機種とも海外のCreality公式ストアでは単体とComboの両方が販売されていますが、日本の公式ストアには商品ページがまだなく、日本向けの価格や発売日も発表されていません。
仕様表の操作画面の言語は「10以上の言語(中国語・英語・ドイツ語・スペイン語など)」とされていて、日本語が含まれるかは明記されていない状況です。
海外ストアからの購入では、為替や送料、保証やサポートの受け方も変わってくるので、日本向けの販売開始を待つのも選択肢になります。
2機種の特徴を踏まえると、選び方の目安は以下のようになります。
今すぐ日本で買える機種から選ぶなら、同じCrealityのCFS Nanoで4色に対応するSPARKX i7 Nano Comboや、入門機のEnder-3 V3 SE、300mm角のEnder-3 V3 Plusが比較の候補になります。
Neo・Megaと比べて検討されることの多い現行機の価格は、以下の通りです。
| モデル名 | SPARKX i7 Nano Combo | Ender-3 V3 SE | Ender-3 V3 Plus |
|---|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
| メーカー | Creality | Creality | Creality |
| 価格(サンステラ) | - | - | - |
| 価格(SK本舗) | - | - | - |
| 価格(Amazon) | - | ||
| 価格(海外ストア) |
CFS Nanoで4色プリントに対応する入門機:SPARKX i7 Nano Combo
300mm角で大きめのモデルをプリントするなら:Ender-3 V3 Plus
まとめ:NeoはデスクでTPUと多色、Megaは大判とTPUの量産向け

今回は、Crealityの新機種Ender-3 V3 NeoとEnder-3 V3 Megaについて、2機種の違いと購入前に確認したい条件を紹介しました。
同じEnder-3 V3シリーズでも、Neoは手軽さ、Megaは大きさと柔らかいTPUに振り切った、はっきりと性格の違う2台です。
どちらもTPUを使うときはCFS nanoを通せないなど、構成ごとの条件があるので、使いたい素材と色数から構成を選ぶことが大切になります。
日本向けの販売条件が発表されたら、今ある機種と改めて比べてみてください!










