こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、スライスソフト「Anycubic Slicer」のインストール方法と使い方について、画像を豊富に使って解説していきます。
バージョン1.4.0以降、マルチカラー3Dプリンター「Kobra 3 Combo」に対応したAnycubic Slicer。設定方法が一見複雑に見えることもあり、どのような操作をすればよいのか、しっかり理解しておくことが必要です。
この記事では、
について解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
YouTubeでも動画でわかりやすく解説しています!
この記事の内容は、YouTubeでより詳しく解説しています。記事とあわせて活用してみてください。
それでは見ていきましょう!
スライスソフト「Anycubic Slicer」とは?
「Anycubic Slicer」は、家庭用3DプリンターブランドAnycubicが提供する専用のスライスソフトです。
スライスソフトとは、3Dモデルを3Dプリンターが認識できる形式に変換するソフトウェアのこと。
今年の7月に更新されたバージョン1.4.0以降では、「Kobra 3 Combo」の登場に伴ってマルチカラーに対応するなど、インターフェースや使い方が大幅に刷新されました。
さらに、このバージョンアップとほぼ同じタイミングで、オープンソースの「Orca Slicer」をベースにしたもうひとつのスライスソフト「Anycubic Slicer for Orca」も登場しています。
現時点では、使用できる機種は「Kobra 3」限定。基本的な操作方法は、本家「Orca Slicer」と同様です。
スライスソフト「Anycubic Slicer」のインストール方法
ここからは、「Anycubic Slicer」のインストール方法について解説していきます。
公式サイトからダウンロード
「Anycubic Slicer(バージョン1.4.0以降)」は、
の2つの主要OSに対応しています。ご自身のOSに合わせて選んでください。
公式のダウンロードページはこちら。
インストール手順
ダウンロードしたファイルを実行し、画面の指示に従ってインストールを進めます。インストールが完了したら、アプリケーションを起動し、初期設定を行いましょう。
「Anycubic Slicer」の初期設定
インストールが完了したら、次に「Anycubic Slicer」の初期設定を行います。以下の手順で設定を進めましょう。
3Dプリンターの追加
「Anycubic Slicer」を初めて起動した際には、使用する3Dプリンターの選択を求められます。最新の「Kobra 3 Combo」以外にも、
- Kobra 2シリーズ
- Megaシリーズ(Mega Zero、i3 Mega、i3 Mega S)
といったAnycubic製FDM3Dプリンターのプリセットが存在しています。自身が使用する機種を選択することで、造形サイズや機能的な制限(最大速度・加速度等)が適用されます。
フィラメントの設定
選択した3Dプリンターにあわせて、使用するフィラメントのプロファイル(ノズル温度等の設定データ)を選択しておきます(後から追加・削除することも可能です)。
現状、選択できるフィラメントの種類は多くないため、すべてのフィラメントを表示しておいても問題ないでしょう。使用する過程でプロファイルの数が増えてきたら、画面をすっきりさせる意味で、表示項目を減らすことも検討しましょう。
ネットワークプラグインのインストール
クラウドとの通信やリモートプリントを実行する場合は、ネットワークプラグインのインストールが必要になります。インストールする場合は、左下にチェックを入れてインストールプロセスを終了しましょう。
初期設定は以上で完了です。
「Anycubic Slicer」の基本的な設定方法
初期設定が済んだところで、設定画面の見方を確認しておきましょう。
右のサイドバーには、「密度」や「サポート設定」、「ブリム」のオンオフといった限られた項目が常時表示されています。より詳細な設定を行うには、一番下の「More Settings」をクリックして設定ウインドウを表示させましょう。
ここからは、設定ウインドウ上部に存在する3つのタブのそれぞれについて解説していきます。
プリント設定
左のタブは、「プリント設定(Print Settings)」です。
レイヤーやインフィル、サポート、プリントスピード、マルチカラー設定等の大項目について、詳細な設定が可能です。
使用するプリンターやフィラメントに紐づいた設定項目というよりも、各プロジェクト(プリントする3Dモデル)に応じて、各種パラメータを調整するタブという位置づけになります。
設定しているプリンターに応じて、いくつかのプリセットが存在しています(求める品質に応じて使い分け)。これらをベースに、必要に応じて修正していきましょう。
フィラメント設定
真ん中のタブは、「フィラメント設定(Filament)」です。
使用するフィラメントに応じて設定する項目で、適切な加熱温度(ノズル、ヒートベッド)等を確認・修正することができます。
ブランドや種類(PLA、PETG、ABS等)に応じて適切なものを選択しましょう。プリセットが存在しないフィラメントを使用する場合には、各自で調整して適切な設定を作成・保存する必要があります。
プリンター設定
右のタブは「プリンター設定(Printer)」です。
使用する3Dプリンターのプリセットを選択すると、造形サイズやエクストルーダーといった、装置本体に関する設定が読み込まれます。
プリセットが存在する場合、基本的に変更する必要はありません。
「Anycubic Slicer」における編集ツールの使い方
「Anycubic Slicer」では、3Dモデルをインポートすると、左側のツールバーからさまざまな編集操作が可能になります。以下に代表的な編集ツールの使い方を示します。
移動 (Move)
3Dモデルを選択し、ドラッグして移動することができます。また、左の座標に数値を入力して、正確な位置に移動させることも可能です。
回転 (Rotate)
3Dモデルを選択し、ドラッグして