こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Flashforgeのフルカラー3Dプリンター「CJ270」の特徴と、SK本舗で始まった予約販売の内容を解説していきます。
CJ270は、色の付いたレジンを噴射してUVで固めることで、形と色を一度にプリントできるデスクトップサイズの3Dプリンターです。
2025年に「世界初の卓上フルカラー3Dプリンター」として発表されて以来、国内での発売が待たれていた機種でもあります。
SK本舗では販売時期の延期が続いていましたが、ようやく予約受付が始まりました。
この記事では、以下の内容をまとめています。
ぜひ最後まで読んで、フルカラー3Dプリンター導入の参考にしてみてください!

Flashforge CJ270とは?色と形を同時に造形するフルカラー3Dプリンター

まずは、CJ270がどんな3Dプリンターなのかを見ていきましょう。
CJ270は、AD5XやCreator 5シリーズなどのFDM 3Dプリンターで知られるFlashforgeが手がけた、フルカラー造形のための3Dプリンターです。
キャラクターのフィギュアや生き物の模型、建築模型など、色が付いた状態で完成させたい造形物に向けた機種となっています。
メーカーによると、本体の大きさは従来の業務用フルカラー3Dプリンターの20分の1以下とのこと。
机の上に置けるサイズでフルカラー造形ができる点が、CJ270のいちばんの特徴です。
続いて、造形の仕組みと、FDMのマルチカラー機との違いを確認します。
MJP方式:色の付いたレジンを噴射してUVで固める

CJ270の造形方式は、MJP(マルチジェットプリンティング)と呼ばれるものです。
インクジェットプリンターのように専用レジンを微小な液滴として噴射し、UV光で硬化させる工程を1層ずつ繰り返します。
材料は、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックにホワイトとクリアを加えた6種類の造形用レジンと、水溶性のサポート材の合計7種類。
これを7基のプリントヘッドで使い分け、層ごとに色材とサポート材を配置していきます。
形状と色、サポートを同じ工程で積み上げるため、プリント後に塗装しなくても色の付いた造形物ができあがります。
FDMのマルチカラー3Dプリンターとの違い

マルチカラーのFDM 3Dプリンターと何が違うの?
Bambu Lab H2CやSnapmaker U1のようなFDMのマルチカラー機は、色の違うフィラメントを切り替えながらプリントします。
色の境目がはっきりした塗り分けは得意ですが、使える色は基本的にセットしたフィラメントの数に限られます。
一方のCJ270は、6種類のレジンを層ごとに組み合わせて色を作るため、肌の色合いやグラデーションのような連続した色の変化を表現できます。
フィラメントを何色も買いそろえる必要がない点も、FDMのマルチカラー機とは大きく異なるところです。
ただし材料は専用レジンで造形サイズも小さいため、大きな実用品を作る用途には向きません。
多色・多材料のFDM 3Dプリンターを比べたい方には、以下の記事もおすすめです。
Flashforge CJ270の主な特徴

続いて、CJ270の主な特徴を見ていきましょう。
順に確認していきます。
CMYK・ホワイト・クリアで1,000万色以上を表現

CJ270は、メーカー公称で1,000万色以上の色表現に対応しています。
CMYKの4色に加えてホワイトとクリアを使えるので、不透明な色だけでなく、透明感のある表現も可能です。
メーカーの作例では、恐竜の体表の模様やカエルの肌、鳥の羽のグラデーションまで色付きで造形されています。
ただし、色を出すには色やテクスチャの情報を持った3Dデータが必要です。
形状だけのSTLを読み込んでも、元の色が再現されるわけではない点は覚えておきましょう。
7μmの積層ピッチと、層ごとに平坦化するプラナライザー

1層の厚さ(積層ピッチ)は7μm、つまり0.007mmです。
メーカーは、従来の業務用フルカラー機のおよそ20〜30μmより薄い層で造形できるとしています。
さらに、各層をUVで硬化させる前にプラナライザーと呼ばれる機構で平らにならし、層の厚さのばらつきが積み重なるのを抑える仕組みです。
メーカーの作例では、顔や髪、衣装の模様のような細かい部分もくっきりと表現されています。
なお、7μmはあくまで1層の厚さで、造形物の寸法精度や再現できる最小の形状を示す数値ではありません。
水溶性サポートで複雑な形もプリントしやすい

サポート材には、水に溶ける専用材料が使われます。
プリント後は造形物を水に浸けてサポートを溶かすため、細い部分や入り組んだ形でも、サポートを1本ずつ切り取る手間を減らせます。
メーカーによると、水に浸けるだけでは10時間ほどかかるサポートの除去が、超音波洗浄機を使うと1〜2時間ほどに短縮できるとのこと。
サポートを取り除いた後は、必要に応じて軽い研磨やコーティングで仕上げます。
注意したいのは、水に溶けるからといって、洗浄に使った水をそのまま排水してよいとは限らない点です。
洗浄水やすすぎ水は排水できる条件を確認するまで回収し、材料のSDSや地域のルールに沿って処理する必要があります。
事業で使う場合は、処理業者や下水道の管理者への確認も必要になるため、後処理の作業場所とあわせて準備しておきましょう。
専用スライサー「ColorPrint」でデータを準備

CJ270のプリントには、Flashforge製の専用ソフト「ColorPrint」を使います。
対応OSはWindowsとmacOSで、モデルの配置や色の確認、スライスまでをColorPrintで行います。
読み込めるファイル形式は、STL・OBJ・3MF・STEP/STP・PLY・FBX・GLB・GLTF・WRLと、専用形式のCJP・CJMです。
メーカーは、フルカラーのモデルには色の情報を持てるOBJかGLBの形式を推奨しています。
スライスしたデータは、LANケーブルでつないだPCから送るか、USBメモリーで本体に転送します。
静音設計と活性炭フィルター

動作音はメーカー公称で55dB以下と、静かさにも配慮されています。
また、本体には活性炭フィルターが内蔵されており、プリント中に出るにおいや空気中の粒子を抑えるとしています。
レジンを使う3Dプリンターではにおいが気になりやすいので、うれしいポイントです。
とはいえ、レジンの取扱説明やSDSに沿った換気や保護具の用意は欠かせません。
Flashforge CJ270のスペック

CJ270の主な仕様を表にまとめました。
| 造形方式 | MJP方式+UV硬化 |
|---|---|
| 最大造形サイズ | 180×120×100mm |
| 積層ピッチ | 7μm(0.007mm) |
| 色表現 | 1,000万色以上(公称) |
| 造形用レジン | CMYK・ホワイト・クリア |
| サポート材 | 水溶性 |
| プリントヘッド | 7基 |
| 本体サイズ | 697×410×405mm |
| 本体重量 | 33.5kg |
| 動作音 | 55dB以下(公称) |
| 空気ろ過 | 活性炭フィルター |
| ソフトウェア | ColorPrint(Windows/macOS) |
| データ転送 | LAN/USB(Wi-Fi非対応) |
本体の幅はおよそ70cmで、重さは33.5kgあります。
一般的な家庭用FDM 3Dプリンターより大きく重いため、しっかりした台を用意したいところです。
メーカー公開の同梱品一覧によると、本体のほかに電源コード、工具セット、スクレーパー、レジン(50mL×7袋)、使い捨て手袋、クリーニングツール、LANケーブル、キャリブレーションプレート、ブレードなどが付属します。
SK本舗のCJ270予約販売:早期予約特典と入荷時期

ここからは、SK本舗で始まった予約販売の内容を見ていきましょう。
SK本舗では2026年4月から販売時期の案内が何度か修正され、8月に予定していた予約販売も延期となっていました。
その後、商品ページで予約受付が始まり、ようやく国内でも注文できるようになっています。
海外ではFlashforgeの公式ストアで9月から予約が始まり、最初の100台は10月15日に出荷される予定と案内されていました。
国内向けのSK本舗では、12月下旬以降に入荷する予定です。
発送時期は確定しだい案内されるとのことで、製造や輸送の状況によって予定が変わる可能性もあります。
予約商品は入荷後の発送となり、在庫のある商品と一緒に注文すると、すべてそろってからまとめて発送されます。
ほかの商品を急ぐ場合は、注文を分けておくと安心です。
2025年の発表時に、クラウドファンディング開始前の情報をまとめた記事はこちらです。
早期予約特典:専用レジン合計3kgをプレゼント

SK本舗でCJ270を予約すると、早期予約特典として専用レジンの1kgセットが3箱(合計3kg)付いてきます。
本体1台につき3箱で、標準の付属品とは別にもらえる特典です。
1箱の中身は100gのパックが10個で、内訳は以下のとおりです。
CJ270は専用レジンしか使えないため、最初の材料をまとめて確保できるのは大きなメリットです。
法人や学校での導入なら、SK本舗の問い合わせ窓口で用途の相談や、見積書・請求書の手続きについても相談できます。
CJ270の価格と予約の受付状況は、以下からチェックしてみてください。
導入前に確認したいCJ270のポイント

最後に、CJ270を導入する前に確認しておきたいポイントを整理します。
順に見ていきましょう。
造形サイズは手のひらサイズの作品向き

最大造形サイズは180×120×100mmです。
フィギュアや小さな模型、試作品の配色確認には十分ですが、FDM機のように大きな部品をプリントする用途には向きません。
高さは100mmまでなので、背の高いフィギュアは分割してプリントすることになるでしょう。
材料は専用レジンのみ・開封後は約2か月で使い切る

CJ270で使える材料は、CJ270専用のレジンのみです。
手持ちのLCD・DLP方式の光造形用レジンや、他社製の材料は使えません。
材料費は、ColorPrintで確認できる造形用レジンとサポート材の消費量に、それぞれの単価を掛けて計算します。
完成品の重さではなく、サポート材を含めた消費量で考える必要がある点に注意しましょう。
清掃や失敗したプリントでも材料を消費するため、実際の運用費はこれより多くなります。
また、メーカーは材料を未開封で18か月、開封後は約2か月以内に使い切るよう推奨しています。
たまにしか使わない場合は、開封した材料を期限内に使い切れるかも考えておきたいところです。
Wi-Fi非対応・長期間電源を切るときは事前に連絡

データの転送はLANかUSBメモリーで行い、Wi-Fiには対応していません。
設置場所を決めるときは、LANケーブルを引けるかどうかも確認しておきましょう。
また、電源を切った状態が1週間を超える場合は、事前にFlashforgeのサポートへ連絡して、適切な停止手順を確認するよう案内されています。
プリントしない期間と電源を切っておく期間は別物なので、長期休暇などで電源を落とす予定がある場合は注意が必要です。
プリントヘッドは1基ずつ交換でき、メーカーは最長2,000時間の寿命をうたっています。
国内での保証範囲や修理の窓口は、購入前にSK本舗へ問い合わせて確認しておくと安心です。
まとめ:Flashforge CJ270はどんな人におすすめ?

今回は、Flashforgeのフルカラー3Dプリンター「CJ270」の特徴と、SK本舗の予約販売について解説しました。
ズバリ、CJ270は色付きのフィギュアや模型を、塗装なしで仕上げたい人におすすめの3Dプリンターです。
CJ270がおすすめな人は、以下のとおりです。
一方で、大きな部品や実用品をプリントしたい人には、造形サイズの大きいFDM 3Dプリンターのほうが向いています。
SK本舗の早期予約特典では専用レジン3kgが付いてくるので、導入を考えている方は早めにチェックしてみてください。
FlashforgeのFDM 3Dプリンターで多色プリントをしたい方には、4ヘッドのツールチェンジャー機を試した以下の実機レビューもおすすめです。





