こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、FDM3Dプリンターの材料であるフィラメントの乾燥について徹底解説していきます。
FDM3Dプリンターを使用する上で避けられないのが、フィラメントの防湿・乾燥です。
この記事では、
について解説していきます。
という方はぜひ最後までご覧ください。
「乾かしたい」のか「湿気を吸わせたくない」のかで、選ぶ道具が変わります
- すでに吸湿したフィラメントを乾かす:材料メーカーの指定温度・時間に対応したフィラメント乾燥機を検討しましょう。
- 乾いた状態を保つ:密閉袋・密閉容器と乾燥剤で防湿保管します。防湿保管を、吸湿した材料の加熱乾燥の代わりにはしないでください。
乾燥機は「何本まとめて使うか」と「使う材料の乾燥条件」で絞ると選びやすくなります。
YouTubeでもフィラメントの乾燥について解説中!
「Age of 3DP」のYouTubeチャンネルでは、フィラメントの乾燥に関する解説や、最新フィラメント乾燥機のレビュー動画を公開しています!プリントや開封の様子など、動画ならではの内容も盛りだくさんの解説をお楽しみください!
それでは見ていきましょう!
なぜ3Dプリンターのフィラメントを乾燥させる必要があるのか?

3Dプリンターのフィラメントを乾燥させる必要があるのは、
湿気に弱い材料でできていることが多いから
です。
湿気を吸収すると性能が低下し、プリント品質に悪影響を与えます。
吸湿の程度は材料や銘柄、保管環境によって異なります。
PA・PVAなど吸湿しやすい材料に加え、PLA・PETGでも吸湿がプリント品質へ影響することがあります。
ただし、糸引きや詰まりは温度設定・押出・ノズルなど別の原因でも起こるため、乾燥だけで必ず直るとは限りません。
このような問題を回避するために、フィラメントを適切に乾燥させることが重要です。
湿気を吸ったフィラメント使用時のリスク

湿気を含んだフィラメントをそのまま使用すると、さまざまな問題が発生します。
と、プリントの失敗や余計なメンテナンスの原因となってしまいます。
これらの問題を解決するためには、
フィラメントを適切に乾燥させ、湿気をコントロールすることが重要
です。
対策としてよく使われているのが、乾燥剤やフィラメント乾燥機の使用です。
これらを活用することで、フィラメントを適切な状態に保ち、3Dプリント品質を向上させることができます。
3Dプリンターのフィラメントを防湿・乾燥させる方法

湿気を含んだフィラメントを使用しないためには、主に2つの対策があります。
3Dプリンターのフィラメントを防湿・乾燥させる方法について、具体的に確認していきましょう。
密閉できる袋・容器と乾燥剤を活用して保管する

一度開封したフィラメントを湿気から守るためには、適切に保管することが重要
です。
フィラメントが湿気を吸わないような保管の仕方をすれば、3Dプリントの品質を維持することができます。
対策は簡単で、
です。
これにより、乾燥剤が湿気を吸収し、フィラメントの乾燥状態を維持することができます。
市販のジッパー付きの密閉袋に入れても良いですが、専用の密閉キットも販売されています。
余分な空気を抜くこともできるため、密閉袋の中の水分を最小に抑えることが可能です。
フィラメントの種類が増えてきた方は、大きめのドライボックスを活用すると良いでしょう。
一度用意してしまえば、乾燥剤以外は繰り返し使うことができます。
乾燥剤にはシリカゲルなどを使用して、定期的な交換を忘れないように注意しましょう。
フィラメント乾燥機(フィラメントドライヤー)を使用する【オススメ!】

フィラメント乾燥機(フィラメントドライヤー)は、フィラメントを効率的に乾燥させることができる専用の機器です。
フィラメント乾燥機を使うと、
適切に加熱・保温することで、吸湿したフィラメントから水分を飛ばすことが可能
です。
乾燥機内から直接3Dプリンターにフィラメントを供給できるタイプが多く、フィラメントがきっちり乾燥された状態で3Dプリントに使用することが可能です。
また、フィラメントドライヤーの種類によっては、
ものも。
用途や予算に合わせて自分にあったフィラメントドライヤーを選ぶと良いでしょう。
各社からサイズ・価格の異なる乾燥機がいくつか登場しています。
ここからは、筆者愛用品も含めたおすすめ機種について解説していきます。
【2026最新】フィラメント乾燥機おすすめ5選

乾燥機は、普段使うスプールの本数と材料の乾燥温度から選ぶと分かりやすくなります。
1本ならS2やSpace Pi、複数本ならSpace Pi Plus・SH02・S4、高温乾燥ならE2が候補です。
使い方から選ぶ、乾燥機5製品の比較

| 使い方 | 候補・収納本数 | 最高温度の目安 | 選ぶときの確認点 |
|---|---|---|---|
| 4本をまとめて乾燥 | SUNLU S4:4本 | 70℃ | 4本を同じ温度で乾燥する。スプール寸法と設置場所 |
| 1本・2本用から選ぶ | Space Pi:1本/Plus:2本 | 70℃ | 無印とPlusを区別。排湿とPTFEの取り回し |
| 普段使う1本を乾燥 | SUNLU S2:1本 | 70℃ | 循環ファンの有無は販売世代を確認 |
| 2本を同条件で乾燥 | SOVOL SH02:2本 | 70℃ | スプールの幅、排湿の手順、防湿保管の条件 |
| 70℃を超える指定温度の材料 | SUNLU E2:1kg×2本または対応2kg×1本 | 110℃ | フィラメントとスプールの耐熱性、アニーリングとの用途の違い |
収納できる本数はスプールの大きさにも左右されます。
異なる材料を同時に乾かすときは、必要な温度・時間が同じ材料を組み合わせましょう。
庫内湿度が下がっても、フィラメントの内部まで乾いたとは限りません。
乾燥時間は材料メーカーの指定を目安にします。
驚異のフィラメント4本同時乾燥!「SUNLU FilaDryer S4」
| 項目 | 仕様・確認点 |
|---|---|
| 収納本数 | 4本 |
| 最高加熱温度の目安 | 70℃ |
| 購入前に確認 | 同温度で4本。湿度制御を含む現行仕様を確認 |
「SUNLU FilaDryer S4」は、最大70℃で4本を同時に乾かせる乾燥機です。
循環ファンと湿度制御を備え、よく使う同じ材料を複数色まとめて準備したい人に向いています。
メーカーは複数プリンターへの同時供給にも対応すると案内しています。
供給穴・PTFEチューブを無理なく配置し、排湿や保管時の閉鎖は取扱説明書に従ってください。
という方にとってはとくに見逃せない1台となっています。
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1本用・2本用を選べる「Creality Space Pi/Plus」
| 項目 | 仕様・確認点 |
|---|---|
| 収納本数 | 無印1本/Plus2本 |
| 最高加熱温度の目安 | 70℃ |
| 購入前に確認 | 無印・Plus・後発V2などを取り違えない |
「Creality Space Pi」は1本用、「Space Pi Plus」は2本用の乾燥機です。
対応する設定温度は最大70℃で、材料別プリセットと温度・時間の指定に対応します。
後発のSpace Pi V2などは別製品のため、以下の実機レビューのモデルと購入先の商品名を合わせてください。
その特徴は、
と盛りだくさん。
普段使う1本ならSpace Pi、2本を同時に乾かすならSpace Pi Plusが選びやすいでしょう。
乾燥中に出た湿気を逃がすため、メーカーの排湿手順に沿って使います。
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効率&利便性向上の大人気フィラメントドライヤー「SUNLU FilaDryer S2」

| 項目 | 仕様・確認点 |
|---|---|
| 収納本数 | 1本 |
| 最高加熱温度の目安 | 70℃ |
| 購入前に確認 | 現行メーカー仕様は循環ファン搭載。世代を確認 |
「SUNLU FilaDryer S2」もSUNLUの「FilaDryerシリーズ」の1台で、「SUNLU FilaDryer S1」の後継機種にあたります。
S2は最大70℃・庫内循環ファンを備える1本用の乾燥機です。
大きな乾燥機を置くほどではないけれど、よく使う1本を手元で乾かしたい人に向いています。
S1 Plusも追加比較として以下に残しています。
S2より安いとは限らないため、購入時の価格と機能差で選びましょう。
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↓エントリーモデル「S1 Plus」はこちら↓
2個のフィラメントスプールをイッキに乾燥!「SOVOL SH02」

| 項目 | 仕様・確認点 |
|---|---|
| 収納本数 | 2本 |
| 最高加熱温度の目安 | 70℃ |
| 購入前に確認 | 同じ乾燥条件の材料をまとめる |
FDM3Dプリンター「SVシリーズ」で知られるSOVOLのフィラメント乾燥機「SOVOL SH02」。
その特徴は、
SOVOL SH02は、対応スプール2本を同時に扱う最大70℃の乾燥機です。
1本用との価格差は販売時点で変わるため、必要な本数と現在価格を合わせて選んでください。
先代機種「SH01」以上に密閉性に優れ、非使用時(電源オフ時)には乾燥剤を入れて防湿保管庫として使用することも可能です。
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フィラメントドライヤーや3Dプリンターを展開するSOVOLについての解説記事はこちら!

高温乾燥・アニーリングを検討するなら「SUNLU E2」

| 項目 | 仕様・確認点 |
|---|---|
| 最大温度 | 110℃ |
| 対応容量の例 | 1kgスプール2本/対応2kgスプール1本 |
| 用途 | 材料指定の高温乾燥、造形物のアニーリング |
| 条件 | スプールの耐熱性、材料指定温度・時間、周囲への放熱 |
70℃を超える乾燥指定の材料を使う場合は、最高110℃のSUNLU E2が比較候補になります。
公開済み実機レビューでは高温乾燥やアニーリングを検証していますが、その結果は使用した材料と試験条件に限られます。
すべてのPA・PCを110℃で乾かせばよいわけではありません。
フィラメントの乾燥と、造形物のアニーリングは別の作業です。
アニーリングは寸法変化や反りが生じることがあり、必ず強度が上がるとは限りません。
フィラメントとスプールそれぞれの耐熱条件を確認し、メーカー指定のモード・温度・時間を使いましょう。
プリント中に供給する場合も、高温で柔らかくなる材料をそのまま送り出せるとは限りません。
十分な事前乾燥を行い、供給時は材料と機器に適した条件へ切り替えてください。
SUNLU E2の乾燥やアニーリングを試した結果は、以下の実機レビューで詳しく紹介しています。
追加比較:プリント中の防湿を中心に使う「eSUN eBOX Lite」

| 項目 | 仕様・確認点 |
|---|---|
| 収納本数 | 1本 |
| 最高加熱温度の目安 | 設定段階・条件を販売先で確認 |
| 購入前に確認 | 公式FAQでは強い吸湿・高温材料の乾燥には不向き |
eSUN公式FAQでは、eBOX Liteはプリント中の温湿度維持を主用途としており、強く吸湿したフィラメントや高温乾燥を必要とするナイロンなどには適さないと案内しています。
吸湿した材料をしっかり乾燥するための5候補とは分けて比較してください。
「SUNLU FilaDryer S1」に似通った機種でありながら、
ボタン配置などの操作性も比較材料ですが、乾燥性能は外観だけでは判断できません。
プリント中の温湿度維持を主用途として選びましょう。
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加熱・排湿・保管をセットで考える

乾燥条件は材料メーカーの銘柄別指定を優先し、フィラメント乾燥設定データベースも活用してください。
温度設定だけでなく、取扱説明書に従って水分を庫外へ逃がす排湿が必要です。
すべての機種でフタを開ける、密閉して加熱するといった同じ操作は使えません。
乾燥が終わったら、材料が再吸湿しないよう密閉袋・容器と乾燥剤で保管します。
プリント中にドライボックスから供給する場合は、対応する取り出し口とチューブの取り回しを確認してください。
乾燥機能付きAMSは、独立乾燥機と条件が違う


| 装置 | 収納・加熱 | 選ぶときの条件 |
|---|---|---|
| AMS/AMS lite | 加熱乾燥なし | 初代AMSは密閉・乾燥剤で防湿。AMS liteは開放型 |
| AMS 2 Pro | 4本・最高65℃ | 65℃では乾燥が不十分な銘柄がある。本体接続・電源・ファームウェアを確認 |
| AMS HT | 1本・最高85℃ | 加熱乾燥と自動供給・バイパス供給は区別して確認 |
AMS 2 ProやAMS HTは、単独で電源を入れて使う一般的な乾燥機とは接続・操作条件が異なります。
供給中の同時乾燥、温度制限、冷却待ちもプリンターとファームウェア・材料で変わるため、最高温度だけで選ばないようにしましょう。
AMS 2 Proと、AMSに乾燥機能を加える周辺機器を比べたい方には、以下の記事もおすすめです。
AMS HTの乾燥機能とTPU供給を試した結果は、以下の実機レビューで詳しく紹介しています。
A1・P1・X1・H2系で使えるAMSの種類と、追加で必要な部品は、以下の対応表で整理しています。
まとめ〜フィラメントを防湿・乾燥させて3Dプリント品質を向上しよう〜

今回は、FDM3Dプリンターの材料であるフィラメントの乾燥について徹底解説してきました。
3Dプリンターのフィラメントは湿気に弱く、適切な乾燥が行われていないとプリント品質や耐久性に悪影響を与えることがあります。
湿ったフィラメントを使った3Dプリントを行わないためには、
乾燥剤を用いた防湿保管や、事前のフィラメントドライヤーによる乾燥を適切に行うことが重要
です。
今回解説した対策・おすすめのフィラメント乾燥機を使って適切にフィラメントを防湿・乾燥させ、品質を落とさず快適に3Dプリントを行いましょう!


















