こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、
SUNLUの“最大110℃”超高温加熱が可能なフィラメント乾燥機「E2」を実機レビュー
していきます。
3Dプリンターで高強度・高耐熱なパーツを作りたい!
そう考えたとき、避けては通れないのがエンジニアリングフィラメントの扱いですよね。
しかし、エンジニアリングフィラメントは吸湿しやすく、性能を最大限に引き出すには高温での乾燥が不可欠です。
そんななか今回レビューするSUNLUの「E2」は、最大110℃という超高温加熱できるフィラメント乾燥機です。
エンジニアリングフィラメントの乾燥はもちろん、造形品の強度を高めるアニーリングにも対応した怪物級マシン「E2」の実力を開封から使用感まで徹底的にレビューしていきます。
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動画でレビューをチェックしたい方はこちら!
この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。
実際の装置の使い方を含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!
SUNLU E2とは?最大110℃加熱の"バケモノ級乾燥機"特徴3選

「SUNLU E2」は、これまでのフィラメント乾燥機とは一線を画す機能を備えています。
特徴的な主な機能は、
という3つ。
「E2」の超高温加熱・大容量設計・アニーリング機能に着目して、その魅力と実用性を詳しく見ていきましょう!
最大110℃の超強力加熱でエンジニアリングフィラメントに対応

「SUNLU E2」の最大の魅力は、なんといっても最大110℃に達する超強力な加熱能力です。
一般的な個人向け乾燥機の多くは70℃程度が上限ですが、「E2」はこの壁を大きく超えています。
といったエンジニアリングフィラメントは、その優れた機械的特性や耐熱性を引き出すために100℃以上の高温乾燥が要求されることが少なくありません。
「E2」があれば、これまで性能を十分に発揮させることが難しかった特殊なフィラメントも、最適な状態で乾燥できます。
まさに、本格的なエンジニアリング用途の造形を目指すユーザーにとって、待望の1台といえるでしょう。
2つの1kgスプールを同時乾燥できる大容量設計

「SUNLU E2」は、1kgのフィラメントスプールを2つ同時にセットできる大容量設計!
異なる種類のフィラメントを同時に乾燥させたり、大規模な造形プロジェクトに向けて複数のスプールをまとめて準備したりと、効率的な作業が可能になります。
例えば、サポート材とメインの材料を同時に乾燥させれば、プリント準備の手間を大幅に削減できるでしょう。
大容量といっても、本体サイズはSUNLUの旧世代4スプールタイプ「S4」をひと回り小さくしたようなスケール感で、パーソナルな環境にも設置しやすいサイズにまとめられています。
容量と設置性のバランスが取れた設計は、多くのユーザーにとって使いやすいポイントとなるはずです。
造形物の強度と耐熱性を高めるアニーリング機能を搭載

「SUNLU E2」は、単なるフィラメント乾燥機ではありません。
造形品の強度や耐熱性を向上させる、アニーリング処理専用のモードを搭載しています。
アニーリングとは、造形物をガラス転移点以上の温度で加熱し、内部の分子構造を再配列させることで物理的特性を改善する熱処理のこと。
例えば一般的なPLAフィラメントでさえ、アニーリングによって耐熱性が劇的に向上します。
「E2」を使えば、これまで強度や耐熱性の不足で諦めていた用途にも、身近なフィラメントを活用できる可能性が広がります。
特に実用的なパーツや機能性プロトタイプを製作するユーザーにとって、非常に心強い味方となるでしょう。
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SUNLU E2 開封レビュー:本体デザイン〜同梱品〜内部構造やインターフェース

ここからは、「SUNLU E2」の開封の儀を行っていきましょう!
箱の中身から本体のデザイン、内部構造・インターフェースまで詳しく見ていきます。
特に、高温を扱う本製品ならではの付属品や使い勝手に影響する内部の設計など、実際に手に取ってみてわかったポイントを解説します。
E2の購入を検討しているよ!
という方は特に、製品の全体像を具体的にイメージできるようになるので要チェックです。
本体デザイン・サイズ感と同梱品をチェック

箱を開けると、内部にいくつかの同梱品を備えた「E2」が登場。
上述しましたが、サイズ感は過去に販売されていた4スプールタイプの乾燥機「SUNLU S4」をひと回り小さくしたような印象です。
2つのスプールを収納できる十分な容量を確保しつつも、作業スペースを過度に圧迫しない絶妙なサイズ感といえるでしょう。
デザインはシンプルで、他の3Dプリンター周辺機器とも馴染みやすい外観です。
前面には操作パネルとディスプレイが配置されており、視認性も良好。
筐体は高温になることを想定しているため、しっかりとした断熱構造になっていると考えられます。
全体的に、機能性を重視した実直なデザインにまとめられている印象です。
同梱品には、
が入っていました。
内部構造はシンプル!メンテナンス性の配慮も

それでは、カバーを開けて内部を見てみましょう。
2つのスプールを支えるローラーと、フィラメントを送り出すための穴が確認できます。
構造はシンプルで、フィラメントのセットも簡単に行えそうです。
注目すべきは、庫内に乾燥剤を封入できる専用スペースが設けられている点。
加熱機能と物理的な乾燥剤を併用することで、より効率的かつ確実に湿度を下げることが可能になります。
特に、電源を切っている間の保管時にも湿度の再上昇を抑える効果が期待できます。
メンテナンス性にも配慮されており、乾燥剤の交換も手軽に行えそうです。
長期的に安定した性能を維持するための工夫が、こうした細かな部分から見て取れますね。
インターフェースは初心者にも分かりやすい直感的なボタン操作

「SUNLU E2」の操作は、本体前面にある3つのボタン(SET、上、下)で行います。
基本的な操作フローは非常にシンプルです。
これだけの操作で、乾燥やアニーリングの条件を簡単に設定することができます!
またディスプレイには現在の温度(PV)と設定温度(SV)、そして残り時間が分かりやすく表示されるため、運転状況も一目で把握できますね。
過去にSUNLU製の乾燥機を使用した経験があれば、ほとんど同じ感覚で操作できるでしょう。
マニュアルを熟読しなくても、すぐに使いこなせる直感的な操作性は大きな魅力の1つです。
エンジニアリングフィラメント用の豊富なプリセット


「SUNLU E2」がエンジニアリングフィラメント向けであることを物語るのが、豊富に用意された材料プリセットです。
上の画像のディスプレイには材料名が表示され、ポリカーボネート(PC)やポリアミド(PA)といった名前が並んでいます。
これらのプリセットを選択するだけで、メーカーが推奨する70℃〜90℃といった高温の乾燥設定が自動で呼び出されます。
これにより、ユーザーはフィラメントごとに最適な乾燥温度を調べる手間なく、すぐに乾燥を開始できます。
アニーリングモードにも専用のプリセットが用意されていますが、こちらは乾燥モードほど種類は多くないようです。
そのためアニーリングを行う際は、使用するフィラメントの製品ページなどを参考に、適切な温度や時間を手動で設定するのが良いでしょう。
長期保管に便利な湿度制御モード

「SUNLU E2」には、単に加熱乾燥させるだけでなく、設定した湿度を長期間キープしてくれる湿度制御モードが搭載されています。
この機能は、乾燥終了後も庫内の湿度を監視し、設定値に達すると自動で加熱を再開するというものです。
加熱と停止を繰り返すことで庫内を常に低湿度状態に保ち、フィラメントを湿気から守り続けます。
湿度の設定範囲は30%〜50%の間で調整可能です。
この機能は、特に長時間のプリントやマルチカラープリントで、フィラメントが長時間外部に露出するような場合に絶大な効果を発揮。
プリンターにフィラメントをセットしたまま、「E2」を中継させることで、プリント中も常に乾燥した状態のフィラメントを供給し続けることができます。
プリント品質の安定に貢献する頼もしい機能です。
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【実機検証】SUNLU E2の乾燥性能・アニーリングを徹底レビュー

「SUNLU E2」の最大の見どころは、やはり強力な乾燥性能です。
ここからは実際に複数のフィラメントを使い、「E2」がどれほどの性能を発揮するのか検証してみた結果をお伝えしていきます。
一般的なエンジニアリングフィラメントから、特に高温乾燥が求められる特殊なフィラメントまで、異なる条件下でテストを行っています。
使用感や乾燥の実力はもちろんのこと、
など、カタログスペックだけではわからないリアルな使用感をお伝えしていきます!
検証1:PC-ABSとABS-GFを80℃で同時乾燥

まずは2つのスプールを同時に乾燥できる機能を活かすべく、SUNLUの、
を同時に乾燥させてみました。

設定は80℃で、8時間。
ABS-GFは、寸法精度と耐熱性に優れたフィラメントで、電子基板の筐体などによく利用されます。
SUNLU製のものは、他社製品に比べてクリーム色に近いホワイトに見えますね。

一方のPC-ABSは、プリント中にチャンバーでの加熱・保温が必須となる扱いが難しいフィラメント。
吸湿による糸引きや気泡が発生しやすい材料ですが、「E2」でしっかりと乾燥させた後は非常に美しい仕上がりに。

「E2」の基本的な乾燥性能の高さを確認することができました。
検証2:最高温度110℃でPPS-CFフィラメントを乾燥

次に「E2」の真価を問うべく、最高温度である110℃での乾燥テストに挑戦!
使用したのは100℃以上の乾燥温度が必要で、並の個人向け乾燥機では対応しきれない、
です。
設定を110℃・10時間として乾燥を開始。
長時間しっかりと高温乾燥させたPPS-CFフィラメントを使ってプリントしたところ、非常に上質な仕上がりの造形物が完成しました。
PPS-CF特有のまるで金属のような光沢と質感が際立っており、高温乾燥がいかに重要であるかを再認識させられました。


さらに、見た目だけでなく金属のような高音も聞き心地が良いので動画から確認してみてくださいね。
110℃までの加熱時間と周囲への影響は?

最高温度110℃での乾燥は非常に強力ですが、その際の加熱時間や周囲への影響も気になるところです。
今回のテスト環境(室温約29℃)において、110℃に到達するまでにかかった時間は約38分でした。
この加熱速度は、目標温度の高さを考えれば比較的スムーズといえるでしょう。
ただし、注意点もあります。
110℃での加熱中は、「E2」本体からかなりの熱が放出されます。
実際に、「E2」を稼働させている間に周囲の温度が3〜4℃ほど上昇しました。
そのため、夏場の閉め切った部屋などで使用する際は温度管理に注意が必要です。
また本体も高温になるため、小さなお子さんやペットがいる環境では設置場所に十分配慮する必要があるといえます。
強力な性能の裏には、相応の熱対策が求められることを覚えておきましょう。
検証3:強度や耐熱性を向上させるアニーリング機能をPLAで実施

まずは、一般的なPLAをアニーリングして強度変化を見てみましょう。
テストピースを折り曲げてみると、アニーリングをしていないものは比較的簡単に曲がりましたが、アニーリング後のものは、かなりの力を入れないと曲がりませんでした。
明らかに強度が増していることが体感でわかります(実際の様子は動画で公開しています!)。
さらに驚くべきは耐熱性の変化です。
アニーリング前後のPLA製カップに90℃の熱湯を注ぐ実験を行ったところ……、
アニーリングなしのカップは熱でグニャグニャになり、簡単につぶれてしまいました。
一方、アニーリングありのカップは90℃の熱湯を注いでも全く変形せず、カチカチの状態を保っています。


同じPLAから作られたとは思えないほどの劇的な変化であり、アニーリングの有効性を強く示す結果となりました。
ただし、薄い構造のものは熱で反ってしまうことがあったため、形状を保つには1mm程度の厚みが必要かもしれません。
検証4:PC-ABSのアニーリングを実施

続いて、PC-ABSのアニーリング結果です。
PC-ABSの造形物に関してはアニーリングの前後で触ってみても、体感でわかるほどの明確な強度の変化はありませんでした。
PC用のプリセットで設定された温度がPC-ABSのアニーリングには少し低かった可能性が考えられます。
アニーリングは材料のガラス転移点と密接に関係しており、最適な効果を得るためには材料ごとに温度や時間を微調整する必要がありそうです。
今回の結果から、
であることがわかります。
今後、加熱温度をもう少し上げるなどして、さらなるテストを行うことでPC-ABSでもより良い結果が得られるかもしれません。
アニーリングの準備と作業時の注意点は?

アニーリングを行う際には、いくつかの準備と注意点があるので補足しておきます。
まず事前準備として、庫内に専用のトレーをセット。
次に、処理を開始する前に30分程度の予熱を行うことが推奨されています。
庫内が十分に温まったら火傷をしないように付属の軍手を装着し、トレーの上に造形物を乗せます。
そして設定時間が経過した後も、すぐに取り出さないのがポイントです。
扉を閉めたまま、ゆっくりと常温になるまで庫内で放置することで、造形物の歪みやひび割れを防ぐことができます。
急激な温度変化は品質に悪影響を与える可能性があるため、この冷却工程は必ず守るようにしましょう。
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まとめ:SUNLU E2はどんな人におすすめ?

今回は、SUNLUの超強力加熱マシン「E2」を実際に使用し、その性能をレビューしてきました。
最大110℃という高温加熱は、並の乾燥機では対応が難しいエンジニアリングフィラメントの乾燥を可能にし、3Dプリンターで製作できるパーツの可能性を大きく広げてくれます。
さらに、PLAのような身近なフィラメントの強度や耐熱性を劇的に向上させるアニーリング機能は、実用的なアイテム作りにおいて非常に強力な武器となるでしょう。
なかでも、
エンジニアリングフィラメントを使いこなしたい
造形物の強度・耐熱性を高め、実用的なパーツを作りたい
長時間プリントの品質を安定させたい
といった方には、「SUNLU E2」は間違いなく持っておく価値のある1台といえます。
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この記事を読んで「E2」が気になった方は、ぜひ製品ページもチェックしてみてください。
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