こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、
Anycubicの光造形3Dプリンター「Photon Monoシリーズ」を全機種徹底比較・解説
していきます。
AnycubicはFDM(FFF)方式の3Dプリンターも販売する家庭用3Dプリンターの有名企業。「Photon Monoシリーズ」はAnycubicの光造形方式3Dプリンターで、手頃な価格と高い品質で人気を博しています。
Anycubicからは一時期、派生の「Photon M3シリーズ(解説ページにジャンプ)」も登場していましたが、現在も継続して新機種がリリースされているのは、この「Photon Monoシリーズ」です。
そんな「Photon Monoシリーズ」ですが、
「種類が多くて、どの3Dプリンターを選べば良いか分からない!」
「どれが最新機種なの?」
という方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は2024年現在のAnycubic「Photon Monoシリーズ」を徹底比較し、注目機種について解説していきます。
それでは見ていきましょう!
- 【2024年版】Anycubic Photon Monoシリーズ一覧
- レジン温度制御・自動供給回収搭載の最新14K【Photon Mono M7 Pro】
- 14K3Dプリンター【Photon Mono M5s Pro】
- 12K超高解像度&スマートテクノロジー搭載【Photon Mono M5s】
- 廉価版のコスパ12K3Dプリンター【Photon Mono M5】
- 中型造形サイズの6K3Dプリンター【Photon Mono X 6Ks】
- 中型造形サイズの4K3Dプリンター【Photon Mono X2】※販売終了
- コンパクトで扱いやすいエントリーモデル【Photon Mono 2】
- 【Photon Mono 4K】※販売終了
- 【Photon Mono X】※販売終了
- 【Photon Mono X 6K】※販売終了
- まとめ:続々登場のPhoton Monoシリーズ。選択のポイントは?
【2024年版】Anycubic Photon Monoシリーズ一覧
まずはじめに、Anycubic「Photon Monoシリーズ」を一覧で見てみましょう。
現在、Anycubic社の公式ホームページ(英語版)で確認できる「Photon Monoシリーズ」3Dプリンターのうち、Amazon等で購入可能な機種は以下の表の6機種です(2024年6月時点)。
モデル名 | Photon Mono M7 Pro | Photon Mono M5s Pro | Photon Mono M5 | Photon Mono X 6Ks | Photon Mono 2 | |
---|---|---|---|---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
メーカー | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 310 x 315 x 520 | 270 x 290 x 460 | 270 x 290 x 460 | 270 x 290 x 460 | 290 x 260 x 417 | 235 x 229 x 390 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 223 x 126 x 230 | 223.78 x 126.38 x 200 | 218 x 123 x 200 | 218 x 123 x 200 | 195.84 x 122.4 x 200 | 143 x 89 x 165 |
Z軸精度[mm] | - | 0.01 | 0.01 | 0.01 | 0.01 | 0.01 |
積層ピッチ[mm] | 0.01(min) | - | - | - | - | - |
ピクセルサイズ[mm] | 0.0168 x 0.0248 | 0.0168 x 0.0248 | 0.019 x 0.024 | 0.019 x 0.024 | - | 0.035 |
ピクセル数(XY) | 13320 x 5120 | 13312 x 5120 | 11520 x 5120 | 11520 x 5120 | 5760 x 3600 | 4096 x 2560 |
プリントスピード[mm/h] | Max 170 | Ave. 105 | Ave. 105 | 20-50 | 15-60 | (1.5-3s) |
データ入力 | - | USB Wi-Fi | USB Wi-Fi | USB Wi-Fi | USB | USB |
本体重量[kg] | 12.8 | 9.4 | 8.9 | 8.6 | 8.5 | 4 |
スライスソフト | - | Photon Workshop | Photon Workshop | Photon Workshop | Photon Workshop | Photon Workshop |
その他 | レジン温度コントロール 自動レジン供給・回収機能 空気清浄機付き | レベリングフリー Auto Device Check Resin Detection Resin Residue Detection Print Status Detection Intelligent Release | レベリングフリー Auto Device Check Resin Detection Print Status Detection | |||
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
ここからは、各機種の特徴と、先代機種からアップグレードされたポイントについて紹介していきます。
レジン温度制御・自動供給回収搭載の最新14K【Photon Mono M7 Pro】
2024年4月に登場した「Photon Monoシリーズ」の最新機種が「Photon Mono M7 Pro」です。
「Photon Mono M5s Pro」から継続の、家庭用光造形最高クラスとなる14K解像度はそのままに、
といった最先端機能が盛り込まれています。
家庭用光造形の最高峰を求める方におすすめの1台だと言えるでしょう。
14K3Dプリンター【Photon Mono M5s Pro】
2023年11月、Anycubicから「Photon Mono M5s Pro」についての情報が一部解禁、そして2024年1月に公式サイトにて詳細情報が公開されました。
一番の注目ポイントは、その14K解像度。13312×5120という圧倒的なピクセル数を実現しています。
さらに、ピクセルサイズは16.8um×24.8um。X方向の16.8umというサイズは、家庭用としては現状の最小クラスとなっています。
![](https://unolaboratory.com/wp-content/uploads/2024/01/image-2.jpg)
その他にも、
といった「Photon Mono M5s」からの性能向上・追加機能搭載がなされています。
12K超高解像度&スマートテクノロジー搭載【Photon Mono M5s】
ピクセル数12K(11520×5120)、ピクセルサイズ19umという圧倒的超高解像度で注目が集まる最新機種「Photon Mono M5s」。
高解像度だけではなく、以下のような特徴も兼ね備えています。
家庭用光造形3Dプリンターとしては初のレベリングフリーを実現するなど、多数のスマートテクノロジーを搭載している点でも非常に注目度の高い機種となっています。
廉価版のコスパ12K3Dプリンター【Photon Mono M5】
2023年5月に、「Photon Mono M5s」と同時に発表された「Photon Mono M5」。
解像度や造形サイズといった基本スペックは「Photon Mono M5s」と同様であるものの、「レベリングフリー」や、「モニタリング・検知機能」といったスマートテクノロジーを削ぎ落とした廉価版の機種となっています。
リッチな機能を削ぎ落としたことで価格を抑えているところが特徴。
「『Photon Mono M5s』の解像度に魅力を感じるけど、お値段が…」
という方にとってはうれしい選択肢となっています。
最新機種「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」の詳細をもっと知りたい!という方はこちらの個別解説記事をご覧ください!
![](https://unolaboratory.com/wp-content/uploads/2023/05/1-1-160x90.jpg)
中型造形サイズの6K3Dプリンター【Photon Mono X 6Ks】
2023年5月に突如発表された「Photon Mono X 6Ks」。
この機種のポイントは、
にあるようです。
先代の「Photon Mono X 6K」と違いを比較してみましょう。
モデル名 | Photon Mono X 6Ks | Photon Mono X 6K |
---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() |
メーカー | Anycubic | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 290 x 260 x 417 | 290 x 270 x 475 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 195.84 x 122.4 x 200 | 197 x 122 x 245 |
Z軸精度[mm] | 0.01 | - |
積層ピッチ[mm] | - | - |
ピクセルサイズ[mm] | - | 0.034 |
ピクセル数(XY) | 5760 x 3600 | 5760 x 3600 |
プリントスピード[mm/h] | 15-60 | Max 80 |
データ入力 | USB | USB/LAN |
本体重量[kg] | 8.5 | 11 |
スライスソフト | Photon Workshop | - |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
スペックに大きな違いはありませんが、販売価格は「Photon Mono X 6K」に比べて抑えられているところに特徴があります。「Photon Mono X 6K」の販売終了に伴い、「低価格帯の6K3Dプリンター」として再登場といった位置付けなのではないでしょうか?
中型造形サイズの4K3Dプリンター【Photon Mono X2】※販売終了
「Photon Mono X2」は、2022年9月に公開された「Photon Mono X」の後継機種です。
「Photon Mono X」に比べて、
となっています。その結果、XY方向の造形サイズがわずかに大きくなっています。
先代の「Photon Mono X」との比較表を記載しておきます。
モデル名 | Photon Mono X2 | Photon Mono X |
---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() |
メーカー | Anycubic | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 290 x 260 x 417 | 290 x 270 x 475 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 196 x 122 x 200 | 192 x 120 x 245 |
Z軸精度[mm] | 0.01 | 0.01 |
積層ピッチ[mm] | - | 0.01-0.15 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.048 | 0.05 |
ピクセル数(XY) | 4096 x 2560 | 3840 x 2400 |
プリントスピード[mm/h] | Max 60 | Max 60 |
データ入力 | USB | USB |
本体重量[kg] | 7 | 10.75 |
スライスソフト | Photon Workshop | Photon workshop |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
コンパクトで扱いやすいエントリーモデル【Photon Mono 2】
「Photon Mono 2」は、初心者向けのエントリーモデルです。
造形サイズは小さめ(143 x 89 x 165(mm))ながら、ピクセル数はしっかり4Kです。公表されている造形サイズとピクセル数から換算するに、ピクセルサイズは0.035mmのLCDが採用されているようです。
「Photon Mono 4K」の後継機種といった印象で、
という控えめながら順当なアップグレードを遂げています。
先代の「Photon Mono 4K」との比較表を記載しておきます。
モデル名 | Photon Mono 2 | Photon Mono 4K |
---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() |
メーカー | Anycubic | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 235 x 229 x 390 | 227 x 222 x 383 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 143 x 89 x 165 | 132 x 80 x 165 |
Z軸精度[mm] | 0.01 | 0.01 |
積層ピッチ[mm] | - | 0.01-0.15 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.035 | 0.035 |
ピクセル数(XY) | 4096 x 2560 | 3840 x 2400 |
プリントスピード[mm/h] | (1.5-3s) | Max 50 |
データ入力 | USB | USB |
本体重量[kg] | 4 | 4.3 |
スライスソフト | Photon Workshop | Photon Workshop |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
【Photon Mono 4K】※販売終了
「Photon Mono 4K」は、そのコスパの高さによって人気となった2K3Dプリンター「Photon Mono」の後継機種です。
ポイントは解像度。Photon Monoが2K(2560×1620)であったのに対し、新モデルPhoton Mono 4Kはその名の通り4K(3840×2400)解像度となっています。
ピクセルサイズ(解像度(XY))は0.051mm→0.035mmへと小さくなっています。これにより、より細かい造形が可能に。ピクセルサイズの縮小傾向は光造形3Dプリンターのトレンドと言えるかもしれません。
ピクセル数が増え、ピクセルサイズが小さくなった結果、造形サイズにはほとんど変化がありません。高いコスパと造形サイズはそのままに、より細部まで細かく3D形状を造形できるようになったと言えるでしょう。
【Photon Mono X】※販売終了
「Photon Mono X」は、造形サイズの大きい4K3Dプリンターです。「Photon Mono」と比較して、
- ピクセル数:約2.2倍(2560×1620→3840×2400)
- 造形サイズ:約3.3倍(130×80×165mm→192×120×245mm)
となっています。「Photon Mono 4K」とは異なり、ピクセルサイズはほぼ変化なし(0.05mm)。そのため、ピクセル数の増加に伴って造形サイズが向上しています。
「Photon Mono 4K」と比べても、価格差は大きくありません。求める造形サイズに応じて選択すると良いでしょう。
【Photon Mono X 6K】※販売終了
最後に登場するのは、「Photon Mono X」の後継機種である「Photon Mono X 6K」。
この2つの機種のスペックを比較すると、目を引くのはそのピクセル数。5760×3600の6K解像度となっています。
ピクセル数が4Kから6Kに増えたにも関わらず、造形サイズには大きな変化がありません。これは、ピクセルサイズ(解像度(XY))が0.050mm→0.034mmへと小さくなっているためです。「Photon Mono」から「Photon Mono 4K」への進化と同様に、造形サイズアップではなく、より細かい3D構造の造形が可能になったことがポイントです。
まとめ:続々登場のPhoton Monoシリーズ。選択のポイントは?
今回は、光造形3DプリンターAnycubic「Photon Monoシリーズ」を徹底比較しました。現在販売中の機種に絞ったAnycubic「Photon Monoシリーズ」のスペック一覧表を再掲します。
モデル名 | Photon Mono M7 Pro | Photon Mono M5s Pro | Photon Mono M5 | Photon Mono X 6Ks | Photon Mono 2 | |
---|---|---|---|---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
メーカー | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 310 x 315 x 520 | 270 x 290 x 460 | 270 x 290 x 460 | 270 x 290 x 460 | 290 x 260 x 417 | 235 x 229 x 390 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 223 x 126 x 230 | 223.78 x 126.38 x 200 | 218 x 123 x 200 | 218 x 123 x 200 | 195.84 x 122.4 x 200 | 143 x 89 x 165 |
Z軸精度[mm] | - | 0.01 | 0.01 | 0.01 | 0.01 | 0.01 |
積層ピッチ[mm] | 0.01(min) | - | - | - | - | - |
ピクセルサイズ[mm] | 0.0168 x 0.0248 | 0.0168 x 0.0248 | 0.019 x 0.024 | 0.019 x 0.024 | - | 0.035 |
ピクセル数(XY) | 13320 x 5120 | 13312 x 5120 | 11520 x 5120 | 11520 x 5120 | 5760 x 3600 | 4096 x 2560 |
プリントスピード[mm/h] | Max 170 | Ave. 105 | Ave. 105 | 20-50 | 15-60 | (1.5-3s) |
データ入力 | - | USB Wi-Fi | USB Wi-Fi | USB Wi-Fi | USB | USB |
本体重量[kg] | 12.8 | 9.4 | 8.9 | 8.6 | 8.5 | 4 |
スライスソフト | - | Photon Workshop | Photon Workshop | Photon Workshop | Photon Workshop | Photon Workshop |
その他 | レジン温度コントロール 自動レジン供給・回収機能 空気清浄機付き | レベリングフリー Auto Device Check Resin Detection Resin Residue Detection Print Status Detection Intelligent Release | レベリングフリー Auto Device Check Resin Detection Print Status Detection | |||
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
販売中に限っても多くの機種が存在し、
「どのように選べばよいのかまだわからない…」
という方も多いでしょう。
最後に、各機種の特徴をもとにした選択のポイントについておさらいして締めくくりたいと思います。
高解像度&使い勝手重視なら最新の「Photon Mono M7 Pro」
高解像度&コスパ重視なら「Photon Mono M5」
中型造形サイズ&コスパ重視なら「Photon Mono X 6Ks」
初心者でも使いやすいコスパモデルなら「Photon Mono 2」
【番外編】Photon M3シリーズ、DLPシリーズも要チェック!
Anycubicの新ラインナップPhoton M3シリーズや、DLPタイプの3Dプリンターも要チェックです。こちらも見逃せない機種が勢揃いしているので、今回紹介した「Photonシリーズ」とあわせて検討してみてくださいね!
Photon M3シリーズの徹底解説はこちら!
Anycubicの最新DLP3Dプリンター「Photon D2」の徹底解説はこちら!
![](https://unolaboratory.com/wp-content/uploads/2022/08/sambnail_v3-160x90.jpg)