こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、3Dプリンターのデータ作成におすすめなBlender参考書を紹介していきます。
ゲームの製作現場やVTuber、メタバースといった3Dモデリング業界で広く使用され、今まさにホットなBlender。3Dプリンターのモデリングにおいても多くのユーザが使用しています。
この記事では、3Dプリンターのデータ作成という観点で、Blenderのおすすめ参考書を紹介していきます。
それでは見ていきましょう!
そもそもBlenderって何?
「Blender」は、無料の3DCGソフトウェアです。3Dプリンタのモデル作成に使用することができます。
Blender は3DCGアニメーションを作成するための統合環境アプリケーションです。オープンソースのフリーウェアであり、本格的かつ商用アプリにも負けない機能を持ち、世界中のユーザに利用されています。
出典:Blender.jp
3Dプリンターのデータ作成にBlenderを使うメリット
3Dプリンタのモデリングは、基本的にSTLファイルと呼ばれる形式のデータを作成することです。
STLファイルの作成には、3DCGソフトの他に3DCADソフトが使われる場合があります。一般的な3DCADソフトと比較したときのBlenderのメリットは次の通りです。
近年ますます注目が高まっている3DCGソフトBlender。高品質・多機能ながら、機能や期間の制限なく無料で使用することができます。本体や材料をはじめ、準備するものが多い3Dプリンターのスタート時期においては、無料で使用できるBlenderの存在は非常にありがたいものです。
とくにフィギュア作成のような「美しさ」を重視する用途において、なめらかさや躍動感を表現しやすいBlenderは、ぜひ使えるようになっておきたいソフトと言えるでしょう。
3Dプリンターのデータ作成に適したBlender参考書の特徴
3Dプリンターのデータ作成に適したBlenderの参考書を選ぶ際、いくつかの注意点があります。というのも、3DCGソフトは非常に多機能である一方、3Dプリンターのデータ作成という観点においてはすべてを学ぶ必要はないからです。
例えば、アニメーションやマテリアル(色・質感)の設定に習熟したところで、3Dプリンターのデータ作成にはまったくと言って良いほど使用しません。質感やマテリアルに特化したBlender参考書も存在しますが、「3Dプリンター用のデータ作成」にはまったく適していません。
3Dプリンター自体の扱いについても学ばなければならない初心者の方は、なるべく省エネでBlenderの学習を進めたいもの。以降では、以下の観点に注目しつつおすすめ参考書をピックアップしています。
アップデートの関係で、Blenderはバージョン2.7と2.8の間でインターフェースやショートカットに大きな変更がありました。そのため、今から学習をはじめるという方は少なくともバージョン2.8以降のできるだけ新しいバージョンを対象とした書籍を使うことをおすすめします。
ちなみに、現在のBlender最新バージョンは3.4となっています(2023年2月時点)。
3Dプリンターのデータ作成におすすめなBlender参考書5選
ここからは、3Dプリンターのデータ作成におすすめなBlenderの参考書を5つ紹介していきます。前述の「おすすめ参考書の特徴」の観点に注目しつつ、各参考書のおすすめな点・イマイチな点について解説していきます。
はじめての3Dモデリング Blender 3 超入門
2023年に刊行された「はじめての3Dモデリング Blender 3 超入門」。最新のバージョン3以降に対応しています(3.2環境で執筆、3.4.1環境で動作確認)。
「超入門」という名がつくだけあり、Blenderのインストールや基本操作はもちろんのこと、初心者が親しみやすいインテリアや部屋、キャラクターのモデリングを通して初歩の初歩から学ぶことができます。
最新のBlender環境に対応した参考書で、基本から学びたいという方にはおすすめの1冊です。
入門Blender ーゼロから始める3D制作ー 3.X対応
2023年に最新版が刊行された「入門Blender ーゼロから始める3D制作ー」。最新のバージョン3以降に対応しています。
インストールから基本操作、モデリングについてひと通り学ぶことができるスタンダードなBlender入門書となっています。2023年の発売で、情報鮮度が高い点もおすすめポイントです。サンプルデータのダウンロードが可能になっています。
ていねいに学ぶ Blender モデリング入門 [Blender 3対応]
2022年後半に刊行された「ていねいに学ぶ Blender モデリング入門」。最新のバージョン3に対応しています(解説は3.2)。著者はBlenderの解説動画を扱うVTuberのウワン氏。
全体的にやさしいテイストが特徴で、モデリングはうさぎやケーキ、花瓶といったかわいらしい題材が中心となっています。作例ファイルがダウンロードでき、制作動画の視聴も可能になっています。
Blender 2.9 3DCG モデリング・マスター
2021年前半に最新版が刊行された「Blender 2.9 3DCG モデリング・マスター」。バージョン2.9を前提としています。
基本操作について解説された後、スプーンやストローといった比較的かんたんな題材のモデリングに進みます。さらに、ケーキやサメなどの難易度がアップした題材から、応用編としての人体や髪の毛という流れで、実際にモデリングを行いながら徐々にレベルアップしていける仕組みになっています。もちろん、サンプルファイルはダウンロード可能です。
ちなみに、著者のBenjamin氏はかつて3Dプリンター出力するための3DCGソフトの扱い方を解説した以下の書籍も刊行しています。少し古い内容ですが、気になる方はチェックしてみてください。
Blender 3Dアバター メイキング・テクニック
同じくBenjamin氏が著者の「Blender 3Dアバター メイキング・テクニック」。2022年後半に刊行され、最新のバージョン3以降に対応(解説は3.1.2)しています。
3DアバターのモデリングからVRMモデルの設定、活用までひと通り学ぶことができる本書。メタバース空間で使えるアバターを作成したい人はもちろんのこと、3Dプリンターで人形のフィギュアを出力したい人にも最適。難易度の高い人体のモデリングを学び始めたい人の最初の1冊におすすめです。
解説に使用されているBlenderファイル等はダウンロードすることが可能です。
(番外編)Blenderで作るキャラクターモデリング入門実践ガイド
番外編として、2021年前半に刊行された「Blenderで作るキャラクターモデリング入門実践ガイド」もご紹介。バージョン2.8を前提としています。
人体や服のモデリングに特化した、キャラクターモデリングの専門書。「かわいいキャラクターを作る! 」を目標としており、かわいいフィギュアを3Dプリントしたい方には必読の書(?)となっています。学習用のモデル素材と動画教材も使用することが可能です。
まとめ 〜Blenderを学んで3Dプリンター用データ作成に活用しよう〜
今回は、3Dプリンターのデータ作成という観点で、Blenderのおすすめ参考書を紹介してきました。
ソフトウェアはアップデートによって仕様や操作方法に変更が生じる場合も多いです。Blenderの学習をする際にも、できるだけ新しく刊行されたものや、改訂版を選んで使用すると良いでしょう。
また、比較的情報の鮮度が良いコンテンツが豊富な動画を使った学習やオンラインレッスンを利用した学習もおすすめです。以下の記事で解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。