こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Autodesk Fusion(旧Fusion360)を無料で使える基準と有償版を購入しなければならない条件について解説していきます。
「Autodesk Fusionの無償版使って副業しようとしているけど、大丈夫なのかな?」
「無償版でAutodesk Fusionを使い始めたけど、収益が出たら有償版使わないといけなかったような。。。」
「最近Autodesk Fusionを使った副業で収益が出てきたんだけど、バレたらどうしよう。。。」
個人のAutodesk Fusionユーザであれば一度は気にしたことがあるのではないでしょうか?
この記事では、Autodesk社(Autodesk Fusionを提供するソフトウェア企業)の公式見解を交えつつ、
についてスッキリさせていきたいと思います!
後半では、具体的な例を挙げて
についても解説しています。
「自分はこのまま無償版を使っていていいの?ダメなの?」
とモヤモヤしている方の参考になれば幸いです!
それでは見ていきましょう!
【2025】Autodesk Fusion(旧Fusion360)を無料で使用できる3つのケース

Autodesk社の公式見解は以下の通りです。
商用版については、Fusion 360 の 30 日間無償体験版をお試しいただけます。また、対象となる非商用ユーザー/愛好家ユーザー、スタートアップ企業、教員および学生 (英語)の方には、無償版をご利用いただけます。
Autodesk「Fusion 360のプランと価格」
商用版の無償体験版・無償版を使用できるケースについて整理すると、以下の通りです。
それぞれのケースについて、詳しく解説していきます。
商用版Autodesk Fusion(旧Fusion360)の30日間無償体験版を使用する場合
Autodesk Fusionの全機能を使用することができ、拡張機能の無償体験版も使用することができます。
(出典:https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/trial-intake)
非商用ユーザー/愛好家ユーザー
趣味の範囲にとどまる用途など、
ただし、使用できるのは「個人用Autodesk Fusion」と呼ばれる機能制限のかかったバージョンであり、Autodesk Fusionの全機能を使用できるわけではありません。通常の3Dモデリングは十分可能ですが、一部の「CAM機能」や「ドキュメント作成機能」に加え、「応力解析」や「データ管理ツール」は使用することができません。
(出典:https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/personal/compare)
具体的にどのようなケースが「非商用ユーザー/愛好家ユーザー」に該当するのかについては、「当てはまったら要注意!Autodesk Fusion無料版を使用できないケース」で後述します。
教員および学生
「教育機関向けAutodesk Fusion」という教育機関限定のライセンスが存在し、Autodesk Fusionの使用に加え、学生の課題管理や進行状況のモニタリングが可能になっています。
番外編:「スタートアップ企業」認定されると格安で利用できる
番外編として、
「スタートアップ企業向けAutodesk Fusion」が使用できる対象は以下の条件を満たしている必要があります。
- 登記済みの会社である(例:LLC など)
- 有効な企業用電子メール ドメインおよび企業 Web サイトを所有している
- ベンチャー企業であるか、エンジェル投資家から支援を受けているか、自己資本経営である
- Autodesk Fusion のサブスクリプションを過去に契約したことがない
- 物理的な製品の設計・製造に特化している
ただし、サービス プロバイダ、販売業者、契約メーカー、およびコンサルタントに該当する場合は、「スタートアップ企業向けAutodesk Fusion」を使用することができません。
(出典:https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/startups)
当てはまったら要注意!Autodesk Fusion(旧Fusion360)無料版を使用できない3つの具体例

ここからは、具体的にどのような場合に個人用Autodesk Fusion(無償版)が使用できないのか確認していきましょう。
以下の基準が、Autodesk社の公式見解です。
個人用 Fusion 360 は、非商用として許可された用途に限り、3 年間無償でご利用いただけるオンライン CAD です。Fusion 360 の使用による年間収益が 1,000 米ドル未満で、非商用目的で個人的に デザイン/設計/製造/ファブリケーション プロジェクトを行う場合に限り、個人用 Fusion 360 をご利用いただけます。
Autodesk「個人用 Fusion 360 | 限定無償版 」
「商用」とは、「商売上用いること」(出典:デジタル大辞泉)です。「非商用目的」ということは、「商売ではない目的で用いること」となります。
要するに、
個人用Autodesk Fusion(無償版)が使用できるのは、「お金を得る目的で使用しない場合」に限られる
ということです。
「年間収益が1,000米ドル未満」という記載もありますが、たとえ利益が出ていない場合でも商用目的で個人用Autodesk Fusionを使用することはできません。これはAutodeskのコミュニティ(Knowledge Network)にて公式にアナウンスされています。
「年間収益1,000米ドル(日本円でおよそ13万円ほど)未満だったら大丈夫だと思っていた」という方もいるのではないでしょうか?うっかり「商用利用」してしまわないよう、注意が必要です。
それでは、具体的にどのような場合が商用目的(つまり、無償版を使えない場合)にあたるのでしょうか?例を挙げて確認していきましょう。
Autodesk Fusion(旧Fusion360)を使ってモデリングした3Dデータを販売する
と言って良いでしょう。
- クラウドソーシングなどで3Dモデリング案件の受注をする場合
- 共有サイトに3Dデータをアップして有料販売する場合
などが該当します。
Autodesk Fusion(旧Fusion360)を使って作成したデータを3Dプリントして販売する
3Dデータを直接販売しているわけではありませんが、
と言えるでしょう。
- モデリングしたデータを3Dプリントし、ハンドメイド雑貨を販売する
- 3モデリングしたデータを3Dプリントし、フィギュアを販売する
などの販売行為が該当しそうですね。
Autodesk Fusion(旧Fusion360)の使い方をブログやYouTubeで発信する
これも
でしょう。ブログやYouTubeで少しでも広告収入を得ている場合は、明らかに「商売」となってしまいます。
実際、3Dプリンターを扱って収益を上げているYouTuberは、有償版を使用しているケースが多いようです。
副業でAutodesk Fusion(旧Fusion360)を使いたい場合の3つの選択肢

ここまで、個人用Autodesk Fusion(無償版)は商用目的で利用することができないということを確認してきました。
それでは、「副業でAutodesk Fusionを使いたい!」というユーザーはどうするべきなのでしょうか?取りうる3つの選択肢を見ていきましょう。
まずは30日間の無償体験版を使用してみる
です。すでに述べたように、この無償体験版は拡張機能も含めたAutodesk Fusionのすべての機能を試用することが可能です。
この期間の間に、Autodesk Fusionの使い勝手や、できること・できないことを確認しておきましょう。
Blenderなど他のソフトウェアで代替できないか考えてみる
無償体験期間の終了後、あるいは無償体験期間の間に、
です。
3DCGソフトであれば、Blenderのような非常に高機能ながら完全無料で使うことができるソフトが存在します。
有償版Autodesk Fusion(旧Fusion360)を使用する
3DCADソフトに関しては、無料かつ高機能のものはほとんど見当たりません。Autodesk Fusionほどの機能をもつ3DCADソフトを使用したいのであれば、
ことになります。
無償のままでいいのか、それとも有償にすべきかと悩むほど本格的な副業を考えていたり、すでに収益が出はじめているのであれば、有償版に切り替えてしまうことをおすすめします。
1ヶ月あたり約8千円(1年契約)というサブスクリプションは決して安くはありませんが、
バレたらどうしよう。。。
などと余計なことを考えずに副業に集中するためには必要なコストと割り切るべきでしょう。
有償版であれば「3Dプリントに対応したドキュメント作成機能」や、「電話・メールによるサポート」といった無償版では使用できない機能も付属します。ジェネレーティブデザインのような拡張機能を使用したい場合も有償版だけが対応しています。
Autodesk Fusionの契約プランは下の表の通りです。
期間 | 価格 | 1ヶ月あたりの価格と割引率 |
---|---|---|
1ヶ月 | ¥12,100 | ¥12,100(0%) |
1年 | ¥96,800 | ¥8,067(33%) |
3年 | ¥290,400 | ¥8,067(33%) |
1年間のサブスクリプションであれば約32%のコスト削減が可能で、1ヶ月ごとに課金した場合に比べて約50,000円安くなります。
4ヶ月分近く安く使用できるということになるので、「1ヶ月」契約ではなく、お得な「1年」で契約してしまうのがおすすめです。
まとめ 〜モヤモヤを解消してAutodesk Fusion(旧Fusion360)を活用しよう〜
今回は、Autodesk Fusionを無料で使える基準と有償版を購入しなければならない条件について解説してきました。
副業目的のような商用利用の場合は、有償版Autodesk Fusionを使用する必要がある(個人向けAutodesk Fusionは使用できない)ということがわかりましたね。副業でAutodesk Fusionを使いたい、あるいはドキドキしながらすでに使っていたという方のモヤモヤが晴れたのではないでしょうか?
1ヶ月換算で約8,000円の決して安くはないサブスクリプションですが、Autodesk Fusionはそれを補って余りある高品質な3DCADソフトです。もとを取るべく、しっかり使い込んで副業に生かしていきましょう!