こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、
Bambu LabのFDM 3Dプリンター「H2シリーズ」について徹底解説・比較
を、していきたいと思います。
Bambu Labは、中国・深圳と上海、アメリカのテキサス州に拠点を持つ新興3Dプリンターメーカーです。
主力製品には「X1シリーズ」「P1シリーズ」「A1 mini」、そして本記事の主役となる「H2シリーズ」などがあり、初心者からプロ用途まで幅広く対応しています。
この記事では、
について解説していきます。
興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください!

H2シリーズ4機種のラインナップ

H2シリーズは、Bambu Labの最上位ラインナップとして、広大な造形サイズと高度なマテリアル対応力を兼ね備えています。
現在のラインナップは、以下の通り。
ここからは各モデルの特徴を順番に見ていきましょう。
H2C:革新的なホットエンド交換システム「Vortek」搭載!
H2シリーズのなかでも、業界を揺るがすホットエンド交換システムを搭載した「H2C」の特徴を確認していきましょう。
3Dプリンター業界に衝撃を与えた革新的なホットエンド交換システム「Vortek」。
「Vortek」とは、ツールヘッドの“ホットエンドのスロット”に付け替えることで、フィラメント交換を実現するという画期的なシステムです。
これまで、AMSをはじめとするマルチカラーシステムでは、どうしてもフィラメント切り替えに伴う膨大なゴミが出てしまっていました。
この長年の課題であってゴミ問題を解決してくれるのが、Bambu Labが3年の歳月をかけて開発したという「Vortek」というわけです。
そんな「H2C」のリリース時期は、11月18日と発表されています。
情報がアップデートされ次第、当メディアやYouTubeでも情報をお伝えしていきますのでウォッチしていきましょう!
H2D Pro:プロフェッショナル向けのマイナーアップグレード版

H2シリーズの最新機種である「H2D Pro」の特徴を確認していきましょう。
基本性能は「H2D」とほぼ同様。
そのうえでさらに一部の仕様が強化された「H2D Pro」は、法人向けマイナーアップグレード版といえる機種です。
「H2D」と異なる、「H2D Pro」ならではのポイントは主に以下の4つ。
まずは、安定したイーサネット接続やWPA2エンタープライズ認証Wi-Fi接続に対応。
さらにツールヘッドの冷却ファンが強化され、卓越した耐摩耗性を備えたノズルも搭載、加えてストレージもしっかり強化されています。
標準装備のビジョンエンコーダは、5µm分解能の光学測定を用いてツールヘッドの動きをキャリブレーションする高性能。
「H2D」以上の"プロ仕様"で、高精度な3Dプリントを実現してくれるでしょう。
H2D:大型造形・多色・多素材3Dプリントを可能にする優秀マシン
H2シリーズのなかでも高精度かつ、ユーザーのクリエイティビティを広げてくれる優秀マシン「H2D」の特徴を確認していきましょう。
まず注目すべきは、大きな本体サイズ。
で、
と、広大な造形エリアを提供します。
加えて「H2D」はデュアルノズルを採用しているため、異なる色や種類のフィラメントを非常に素早く切り替えて使用できます。
2色のマルチカラープリントをしたい方はもちろん、
サポート専用フィラメントを活用したい
やわらかいTPUと硬い材料を組み合わせた3Dプリントをしたい
といった方にもおすすめできる1台です。
H2S:シリーズ史上最大&複合機能付き3Dプリンター
H2シリーズの大型×複合型マシンである「H2S」の特徴を確認していきましょう。
「H2S」でプリントできる最大サイズは、
と、現行のBambu Lab 3Dプリンターの中で最も大きい造形サイズを持ちます。
「H2D」よりもわずかに大きいこのサイズ感なら、大型オブジェやコスプレグッズの製作に、大いに役立ってくれるでしょう。
ただし、「H2S」はシングルノズルであるため、マルチカラーやマルチマテリアルプリント時には、切り替え回数が生じることから少々プリントの生産性に懸念点も。
その点は留意して、自分に適した3Dプリンターを選ぶべきでしょう。
そして、忘れてはいけないのが「H2S」のユニークな魅力である複合機能!
「H2S」には通常の3Dプリントに加えて、ツールヘッドなどをカンタンに交換するだけで、
をすることも可能です。
たった1台導入するだけで、創作の幅をグンと広げてくれる多機能を使用できるのは嬉しいポイントでしょう。
実際に、「H2S Laser Full Combo」のレーザーの実力も実機で検証しています。
レーザーやカッティング、ドローイングといった3Dプリント以外の実力は以下で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
H2C/H2D Pro/H2D/H2Sのスペック比較・価格・販売情報
各機種の特徴を確認できたところで、H2シリーズのスペックや販売情報をチェックしていきましょう。
H2シリーズ販売情報
日本国内では、まず先に「H2D」が2025年6月4日に販売開始。
その後、海外では3月に発売開始となっていた「H2S」が、遅れて9月にリリース。
そして、「H2D Pro」が2025年11月7日に発売スタートとなりました。
話題のホットエンドシステムに注目の集まる「H2C」は、2025年11月18日に発表予定とのことです。
H2シリーズの価格&スペック比較
| モデル名 | H2D Pro | H2D AMS Combo | H2S AMS Combo |
|---|---|---|---|
| 本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
| メーカー | Bambu Lab | Bambu Lab | Bambu Lab |
| 価格(サンステラ) | ¥598,000 (2025-11-17 16:57 時点) | ¥399,800 (2025-11-17 12:07 時点) | ¥249,800 (2025-11-17 10:22 時点) |
| 価格(SK本舗) | - | ||
| 価格(Amazon) | |||
| 価格(海外ストア) | - | ¥399,800 (2025-11-17 10:22 時点) | ¥249,800 (2025-11-17 14:30 時点) |
| 本体サイズ(LxWxH)[mm] | 492 x 514 x 626 | 492 x 514 x 626 | 492 x 514 x 626 |
| 本体重量[kg] | 31 | 31 | 30 |
| 構造 | CoreXY | CoreXY | CoreXY |
| 密閉 | ○ | ○ | ○ |
| ヒートチャンバー | 65 | 65 | 65 |
| 組み立て | 組み立て済み | 組み立て済み | 組み立て済み |
| 造形サイズ(LxWxH)[mm] | 350 x 320 x 325 | 350 x 320 x 325 | 340 x 320 x 340 |
| 最大スピード[mm/s] | 1000 | 1000 | 1000 |
| 推奨スピード[mm/s] | - | 600 | - |
| 最大加速度[mm/s²] | 20000 | 20000 | 20000 |
| 最大押出流量[mm³/s] | 40 | 40 | 40 |
| 最大ノズル温度[℃] | 350 | 350 | 350 |
| 最大ヒートベッド温度[℃] | 120 | 120 | 120 |
| 対応フィラメント | PLA、PETG、TPU、PVA、BVOH、ABS、ASA、PC、PA、PET、カーボン/ガラス繊維強化PLA、PETG、PA、PET、PC、ABS、ASA、PPA-CF/GF、PPS、PPS-CF/GF | PLA, PETG, TPU, PVA, BV OH, ABS, ASA, PC, PA, PET, Carbon/Glass Fiber Reinforced PLA, PETG, PA, PET, PC, ABS, ASA, PPA-CF/GF, PPS, PPS-CF/GF | PLA, PETG, TPU, PVA, BVOH, ABS, ASA, PC, PA, PET, PPS; Carbon/Glass Fiber Reinforced PLA, PETG, PA, PET, PC, ABS, ASA, PPA, PPS |
| マルチカラー | デュアルノズル AMS 2 Pro 1台で4色 最大25色 | デュアルノズル AMS 2 Pro 1台で4色 最大25色 | AMS 2 Pro 1台で4色 最大24色 |
| 消費電力[W] | 1320 | 1320 | 1170 |
| ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 |
| Wi-Fi | ○ | ○ | ○ |
| 内部ストレージ[GB] | 32 | 8 | 8 |
| カメラ/リモートモニタリング | ○ | ○ | ○ |
| スライスソフト | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) | Bambu Studio (PrusaSlicer) (Cura) (Superslicer) |
| その他 | イーサネット対応 ツールベッド強化冷却ファン搭載 炭化タングステンノズル搭載 AMS HT付属 ビジョンエンコーダー付属 緊急停止ボタン付属 | アップグレードキットでレーザー対応可能 | アップグレードキットでレーザー対応可能 |
| 出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
まとめ:用途・目的基準でBambu Lab H2シリーズの3Dプリンターを選ぼう!
H2シリーズは、大型造形、高温材料対応、マルチカラー/マテリアル機能といった面で、従来のBambu Lab機種を凌駕したさまざまな性能を保有しています。
しかし、各モデルにはデュアルノズルや複合機能、エンタープライズ仕様といった明確な違いもあります。
そのため、
など、自身の用途や目的を確認しながら選ぶことをおすすめします。
なにが自分に合っているかわからない!
という方は、以下を参考に検討してみてください。
今後も続報が入り次第、最新情報を追記していきます。







