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Anycubic Kobra X実機レビュー:Poop激減&高速なFDM3Dプリンターを使ってみた!

Anycubic Kobra X review
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こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、

Anycubicの省Poop3Dプリンター「Kobra X」を実機レビュー

していきます。

2026年3月上旬から出荷が開始されたマルチカラー・マルチマテリアル対応の「Kobra X」。

個人向けとしてはよくある開放型のヒートベッドが前後に動くベッドスリンガータイプでありながら、4つのフィラメントを両肩に担いだ独特のフォルムが目を引く一台です。

価格が5〜6万円という格安マルチカラーマシンとして、果たして「買い」なのかどうか。

この記事では、Anycubic様よりご提供いただいた実機を使い込んで分かった性能や実力、導入前に知っておきたい注意点まで余すことなくお伝えします。

本機がご自身の用途に合うかどうか、ぜひ購入前の参考にしてみてください。

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管理人:ウノケン
この記事を書いているのはどんな人?
  • 3Dプリンター関連メーカー勤務経験
  • 3Dプリンター特許出願経験
  • 3Dプリンター55機種・3Dスキャナー8機種の使用経験
  • 3Dプリント品販売点数1,000個以上
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この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。

実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!

【Kobra X】#Anycubic の最新マルチカラー3Dプリンターを徹底レビュー!Poopが激減&高速フィラメント切り替えシステムの実態とは!?分解して従来型AMS系との違いも徹底解説!



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Anycubic Kobra Xの開封〜初期設定〜セットアップ!

Anycubic Kobra X

おなじみのAnycubicから新たに登場したマルチカラー3Dプリンター「Kobra X」。

従来のマシンと比べて、一体どのようなアップデートがあったのでしょうか。

早速、開封から組み立て、初期設定や初回キャリブレーションの課程を見ながら「Kobra X」の特徴を押さえていきましょう。

いざ開封!レガシーな組み立て作業に注意

Kobra Xの組み立て作業

最近の3Dプリンターは、箱から出して複数のネジを締めるだけで完成するような、組み立て済みに近いモデルが増えています。

しかし、「Kobra X」は昔ながらのレガシーな組み立て作業が必要。

公式の案内では、

数分で組み立て完了!

のようにアピールされているものの、実際の作業量を考慮すると20分程度は見込んでおくのが無難です。

基本的な手順としては、

  • ヒートベッドが乗った土台や門型のガントリーの固定具を外す
  • 土台にガントリーをしっかりとネジ止め
  • 土台を裏返してガントリーから伸びる配線を接続する
  • パージワイパーをX軸の端に取り付ける
  • スプールホルダー2つを本体の最上部にセット
  • 合計4本のフィラメントチューブを中央のプリントヘッドにつなぐ

という流れです。

これで基本的な組み立ては完了となります。

少し手間はかかりますが、手順自体はシンプルなので初心者でも問題なく進められるでしょう。

初期設定へ!初期キャリブレーションとUIを確認

Kobra Xの初期キャリブレーション

組み立てと設置が完了したら、電源を入れて初期設定へと進みます。

本体右下に配置された3.5インチのタッチスクリーンは角度が固定されているタイプでした。

組み立てや操作の際にぶつけないように注意が必要です。

初期設定のプロセス自体はよくあるもので、言語や地域、Wi-Fiの設定を順番に行います。

設定を終えると、初回のみ実行される自動キャリブレーションが開始。

自動キャリブレーションでは、

  • 共振補正
  • オートレベリング
  • ノイズリダクション

が実施されます。

完了するまでに少し時間はかかりますが、完全にオートで進行するため手間はかかりません。

初回だけの辛抱なので、気長に待ちましょう。

ユーザーインターフェースについては、同社の他のモデルと大きく変わらない印象です。

ベッドスリンガータイプとしては標準的な画面サイズであり、視認性も悪くありません。

どのタブにどの機能が配置されているかを1度把握してしまえば、直感的に操作しやすい優れたUIだといえます。

ノズルは工具不要のクイックリリースタイプ

ノズルはクイックリリースタイプ

プリント品質を維持するためには、ノズルのメンテナンスや交換が欠かせません。

「Kobra X」のノズルは、現在主流になりつつあるクイックリリースタイプを採用しています。

クリップが2つ付いていて、少し奥まった場所に配置されているため、最初は若干の外しにくさを感じるかもしれません。

ですが、コツを掴んでしまえば工具をまったく使わずに手で簡単にノズルを交換することができます。

いまやスタンダードとなった簡単ノズル交換システムをしっかりと備えている点は、複数のノズル径を使い分けたい場合や万が一ノズルが詰まってしまった場合にも心強い仕様です。

フィラメントの自動切り替え機能

4つのPETGを使った3Dプリント

PETGを使って、フィラメントの自動切り替え機能を試していきましょう。

残り僅かな4つのPETGをセットしてプリントを開始したところ、フィラメントが切れるたびに自動で次のスプールへと切り替わりました。

最後の4本目まで到達し、ほとんど使い切ってくれます。

ただし、フィラメントチューブの差し込み口付近に少量のフィラメントが飛び出しています。

少量のフィラメントが飛び出している
飛び出していたフィラメント

ごく少量のフィラメントだけ、押し出し切るというよりは引き戻す仕組みのようです。

ベッドスリンガー特有の不安定さ&ズレ対策

ズレ対策のためマットを敷いて3Dプリントを実施

組み立てが終わった後に気をつけたい点が、本体の設置に関して。

「Kobra X」はヒートベッドが前後に動くベッドスリンガータイプの3Dプリンターですが、テストプリントを行っている最中に本体の位置が徐々にズレてしまう現象が発生しました。 

土台の足の部分がわずかに浮いていることが原因だったようです。

もしかしたら、ベッドが激しく前後動する構造に加えて、最上部に2つのスプールホルダーと4つのフィラメントを担ぐ独特のフォルムが影響しているのかもしれません。

筆者が利用した個体特有の現象だった可能性もありますが、もし同様の現象に遭遇した場合には、対策として本体の下にズレ防止用のマットを敷くことをおすすめします。

マットを敷いてからは、プリント中に本体がシフトすることは完全になくなりました。

防振という観点では足元の作りに少し心もとない箇所があるため、設置環境には工夫が必要です。

傾きに対応できるような高さ調整機能があればさらに良かったといえます。



Kobra Xの大きな強みと注意点

Kobra XでFDMテストを3Dプリントしている様子

マルチカラー・マルチマテリアル3Dプリントをしたくても、

大量に排出されるフィラメントのゴミがもったいない…

フィラメント切り替えの時間が長い…

と、3Dプリントを躊躇したくなることもあるでしょう。

ですが「Kobra X」の大きな強みは、まさに“省Poop3Dプリンター”であること。

ここからは「Kobra X」の心臓部である「ACE GEN 2」を解剖し、そのメリットや運用上の注意点を詳しく解説します。

ランニングコストやプリント時間の課題をどうクリアするのか、しっかり確認していきましょう。

強み:Poopが激減する独自のプリントヘッド「ACE GEN 2」

独自のプリントヘッド「ACE GEN 2」

「Kobra X」が他のマルチカラーマシンと決定的に異なるのは、「ACE GEN 2」と呼ばれる独自のプリントヘッド構造にあります。

「ACE GEN 2」を分解してみると、内部の上半分に手前2つ・奥2つのフィラメントの通り道が設けられています。

合計4本のチューブが直接ホットエンドの近くまで接続されていることがわかるでしょう。

従来型のAMSタイプではフィラメントを大きく引き戻す必要がありますが、「Kobra X」ならわずか30mmほどの引き戻しで済みます。

これにより、

  • フィラメントの切り替え時間が大幅に短縮
  • 高速なマルチカラープリント

が可能になります。

さらに、ノズル先端からカッターまでの距離が短く設計されているのも大きな特徴です。

フィラメントのゴミ、いわゆるPoopの量が従来機と比べて大幅に削減されるというメリットがあります。

前の色を洗い流すためのパージは必要ですが、省Poop3Dプリンターとしての実力は十分です。

時間と材料の無駄を省けるのは、非常に魅力的なポイントだといえます。

注意点:手動ローディングや湿気対策

フィラメントのローディング作業は手動

優れた利点がある一方で、運用時に気をつけたいデメリットもいくつか存在します。

まず1つ目は、フィラメントのローディング作業が手動であるという点です。

本体のタッチパネルでRFIDを読み込ませる機能は便利ですが、その後は長い4本のチューブへ手作業でフィラメントを送り込む必要があります。

差し込むだけで自動ローディングしてくれるシステムに比べると、少し手間に感じるかもしれません。

2つ目は、フィラメントの湿気対策に関する問題です。

「Kobra X」の構造上、フィラメントは本体上部に露出した状態でセットされます。

密閉されたボックス内で湿気から保護し、加熱乾燥まで行えるタイプのAMSとは対極にあるスタイルです。

湿気に弱い素材を使用する場合は、別途乾燥機を用意するなどの工夫が求められます。



【3Dプリント事例】Kobra Xの実力を徹底検証してみた

Kobra Xでドローンモデル(出典:MakerWorld)を3Dプリントしている様子

さまざまな特徴を持つ「Kobra X」ですが、実際の3Dプリントでは一体どれほどの効果を発揮するのか。

そこで、PLAによる長時間のマルチカラープリントからPETGでの3Dプリント、そしてTPUを使ったマルチマテリアルプリントまで、あらゆる事例をテストしました。

ここからは、カタログスペックだけではわからない部分を検証していきましょう。

PLA:マルチカラープリントの品質とPoop量を検証

Kobra Xでマルチカラードラゴンを3Dプリントしている様子

まずは、PLAを使用したマルチカラープリントの実力を3つの事例から確認していきましょう。

1つ目は、本体に保存されていた4色のマルチカラードラゴンモデルです。

紫から白への切り替えはパージタワーを含めて約1分7秒と高速。

9時間30分ほどで、色にじみのない美しい造形が完成しました。

4色のマルチカラードラゴンモデル
発生したPoopの量
  • 量:124.4g
  • パージタワーを含むと:158.1g

本体は本体25.7gであるため、6倍ほどのゴミは発生していますが、従来型のASMタイプに比べると3分の2程度に抑えられています。

2つ目は、茶・赤・白・黒を使ったクマのあみぐるみ風フィギュアをプリント。

Anycubicの専用スライスソフト「Anycubic Slicer Next」でスライスし、7時間30分で完成。

茶・赤・白・黒を使ったクマのあみぐるみ風フィギュア(出典:MakerWorld
発生したPoopの量
  • 79.4g
  • パージタワーを含むと:96.7g

スライスソフト上で想定されていたPoopの量83.5gと、実際に発生した量はかなり近い値になっていました。

参考までに、同社の従来型のマルチカラー「Kobra 3 V2」と比較してみると、Poop量は124.4gと「Kobra X」の約1.5倍。

さらにプリント時間が1時間ほど長くなっていることからも、「KobraX」のPoop削減、プリント時間短縮の効果が確認できるでしょう。

とはいえ、Kobra Xでも本体重量をはるかに上回るゴミが発生していることは確かです。

同じモデルであれば、大量に並べて1度にプリントするのが効率的でしょう。

Kobra Xでクマのフィギュアを大量3Dプリントしている様子

実際に、同じモデルを15匹並べて同時にプリントしても、仕上がりは完璧でした。

最後3つ目は、1000回以上の色切り替えが発生するベンチビンのプリントを見てみましょう。

緑・白・赤・黒の4色を使い、約26時間で完成しました。

緑色に少し黒がにじんだため、規定の値よりもパージ量は増やしたほうがいいかもしれません。

4色のBenchBin(出典:Printables
発生したPoopの量
  • 266gg
  • パージタワーを含むと:330g

1000回を超える切り替えで生じたPoopの量、なかなかのものですね。

参考に、Bambu Labの「X1-Carbon」でプリントしたBenchBinと比べてみましょう。

このときはPoopの量が560g、パージタワーを含めると640gだったので、「Kobra X」のおよそ2倍のゴミが出ていました。

また、プリント時間も「X1-Carbon」では44時間。

26時間の「Kobra X」に対して、1.7倍ほどの時間がかかっていたことになります。

BenchBinの事例でも、「Kobra X」の大幅なプリント時間とゴミの量の削減を確認することができました。

PETG×TPU:マルチマテリアルプリントを検証

Kobra Xでテニスボール(出典:MakerWorld)を3Dプリントしている様子

続いて「Kobra X」の強みであるTPUを使ったマルチマテリアルプリントを見ていきましょう。

  • マゼンタのPLA
  • 白いTPU95A

を組み合わせた、テニスボールモデルをプリントしました。

テニスボールモデルは、5時間弱で完成。

思ったよりもTPUとPLAがくっついていて剥がすのが大変でしたが、TPUでサポートを形成するよりも圧倒的にキレイに取り除くことができました。

白いテニスボールモデル

もう1つ、プリント事例を見てみましょう。

白のTPU95Aに黒と赤のPLAを組み合わせたドローンフレームを3Dプリントしてみました。

マルチマテリアルのドローンフレーム

PLAとTPUは普通剥がれやすいですが、スライス設定次第では剥がれにくくプリントすることも可能です。

詳細は割愛しますが、ビームインターロッキングという機能をオンにすることで、衝撃を吸収したい部分にだけTPUを割り当てることが可能です。

少しTPUが裂けてしまった箇所があったため、初回の素材組み合わせではパージ量のテストを行うことをおすすめします。

若干の課題はありつつも、マルチマテリアルプリントが実現できる点は、「Kobra X」の明確な強みだといえるでしょう。

TPU&ASA:柔らかすぎるフィラメントによる検証

Kobra XでTPU Airを使って3Dプリントしている様子

最後に、TPUとASAでの3Dプリントも検証していきましょう。

1つ目は、フットウェアなどに使われる発泡タイプの柔らかいフィラメント、TPU Airのプリントにチャレンジしていきます。

結果、PLAをサポート材にしてプリントを開始しましたが、5時間ほど経過したところで引き戻しに失敗。

フィラメントの引き戻しに失敗した様子

ツールヘッドの内部でフィラメントが深刻な絡まり方をしていたため、柔らかすぎるTPUや発泡タイプはおすすめできません。

製品ページにある通り、硬度68Dなどの硬めのTPUを使用するのが無難だといえます。 

2つ目は、ASAを使用した大判モデルのプリントです。

製品の仕様に“ASAも対応”と書かれていたので、試しにプリントしてみました。

通常は周囲を覆うエンクロージャーがないとプリントが難しいTPUフィラメントですが果たしてキレイに3Dプリントはできるのでしょうか。

結果は、TPUに続いて残念ながら失敗。

反りあがってしまった様子

序盤こそ順調に進んだものの、プリントベッド全体に広がる板状のモデルだったため、途中から反りが顕著に現れ始めました。

さらに、最終的にはノズルが空をさまようエアプリント状態へ。

開放型の「Kobra X」でASAの大判モデルをプリントするのは困難であり、小さなパーツに限定するなどの割り切りが必要であることがわかりました。



まとめ:Anycubic Kobra Xはどんな人におすすめの3Dプリンター?

Anycubic Kobra X

これまでの徹底検証を踏まえて、Anycubicの「Kobra X」がどのようなユーザーに最適な1台なのかを整理しましょう。

最大の魅力は、

  • 5〜6万円台という手頃な価格

でありながら、

  • マルチカラープリントにおけるPoopの量とプリント時間を劇的に削減できる

という点です。

さらに、

  • 95Aくらいの硬めのTPUとPLAを組み合わせたマルチマテリアルプリントに対応

している点も、他の安価なAMS機にはない明確な強みだといえます。

一方で、設置時のズレ対策や手動でのフィラメントローディング、そして柔らかすぎるTPUやASA大判モデルへの対応力の低さといった弱点も存在します。

また高額なツールチェンジャーほどのゼロPoopを実現しているわけではありませんが、とはいえコストパフォーマンスは抜群です。

予算を抑えつつ、フィラメントの切り替え速度やゴミの削減を重視したい方にとっては、「Kobra X」は間違いなく有力な選択肢となります。

衝撃吸収パーツと硬質パーツを組み合わせた実用的なアイテムを作りたい方にも、とくにおすすめできる3Dプリンターです。

この記事を参考に、ぜひ「Kobra X」の導入を検討してみてください!


動画でレビューをチェックしたい方はこちら!

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実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!

【Kobra X】#Anycubic の最新マルチカラー3Dプリンターを徹底レビュー!Poopが激減&高速フィラメント切り替えシステムの実態とは!?分解して従来型AMS系との違いも徹底解説!

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