こんにちは、管理人のウノケンです。
3Dプリンターを始めたばかりの頃は、プリント失敗の原因が分からず悩むことも多いものです。
実は、ビルドプレートの扱い方を少し間違えるだけで、プリント成功率は大きく下がってしまいます。
たとえば、
プリント品を取り外している方、いませんか?
実はこれ、絶対にやってはいけないNG行動です…。
そこで今回は、
なぜビルドプレートを素手で触ってはいけないのか?
という疑問についてプリント例を示しながら実践解説しつつ、
もう素手で触っちゃったんだけど!
もう手遅れなの?
という方向けに、今すぐできる簡単なお手入れ方法についても紹介していきます。
PEIプレートの正しいクリーニング方法や定着力を高める5つのコツを習得していきましょう。

動画でレビューをチェックしたい方はこちら!
この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。
実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!
PEIプレートを素手で触るのはNG!3Dプリント失敗の原因と具体例

PEIプレートは、表面の汚れに対して“敏感に反応”してしまいます。
多くの人が無意識に行っているちょっとした行動が繰り返されるプリント失敗の引き金になっているかもしれません。
そこで、まずは初心者がやりがちなNG行動と、それが引き起こす具体的なプリント失敗事例を解説していきます。
普段は意識していなかったけれど、
知らずにやっちゃってた!
というNG行動は意外とあるもの。
3Dプリントの品質向上のためにも、しっかり見直していきましょう!
初心者がやりがち!手の皮脂汚れがもたらす定着不良

3Dプリンターの初心者が無意識にやってしまうNG行動があります。
それは、プリントが終わった後にビルドプレートを素手で触ってプリント品を取り外すことです。
実はこれが、プリント失敗の連続という悲しい結末を招く原因になりかねません。
なぜなら綺麗な手で触っているつもりでも、目に見えにくい皮脂汚れがプレートに確実に付着してしまうからです。
実際に皮脂汚れがどのような悪影響を与えるのかを検証してみましょう。
わざと素手でプレートの表面をペタペタと触ってから、1層だけの薄いシートのプリントを開始します。
その結果、シートの手前や真ん中より少し右の箇所が白っぽく変色してしまいました。

1回の皮脂汚れでは少しの悪化で済むかもしれませんが、見えにくい汚れが積み重なることで、次第にプリント品が定着しにくくなり、最終的には大きなプリント失敗に直結してしまいかねません。
定着不良を防ぐためには、まずは素手で触るという無意識の行動を見直すことが最も重要です。
Bambu Lab「A1 mini」などのFDM方式の3Dプリンターでは、第1層の確実な定着がプリント全体の成功を左右するので意識しておきましょう。
メンテナンス時の注意!潤滑オイルによる3Dプリント失敗事例

目に見えにくい皮脂汚れだけでなく、油系の汚れにはさらなる注意が必要です。
3Dプリンターのメンテナンスで使用する潤滑オイルをうっかりプレートにこぼしてしまうと、どうなるでしょうか。
今回は検証のために、プレートの真ん中あたりに潤滑オイルを塗り広げてプリントを行ってみました。

肉眼ではうっすらとしか認識できない程度の油汚れですが、結果は非常に悲惨なものに。
オイルが垂れた中央付近で、プリント中のフィラメントが激しく剥がれてしまう結果となってしまいました。
これが、プレート表面が極限まで油で汚れてしまった場合の成れの果てだといえるでしょう。
このままの汚れた状態では、何度プリントに挑戦しても同じ。
日常のメンテナンス作業中も、ビルドプレートを絶対に汚さないように細心の注意を払うことが求められます。
万が一、オイルが垂れて汚れてしまった場合は、そのまま放置せず、すぐに対処する必要があります。
自宅にあるもので簡単!PEIプレートのクリーニング手順

ビルドプレートを素手で触ってた!
もう汚れちゃってるんだけど…
という方も大丈夫です。
ひどく汚れてしまったPEIプレートでも、適切なクリーニングを行えば完全に復活させることができます。
特別な薬品や高価な道具は必要なく、家庭にある身近なアイテムだけで簡単にお手入れが可能。
ここからは定着力を取り戻すための具体的な洗浄手順と、その効果について見ていきましょう。
すでにビルドプレートが汚れてしまっている方は、早速クリーニングを試してみてくださいね。
用意するもの:台所用洗剤とスポンジだけ

激しく汚れてプリントが失敗するようになってしまった大ピンチのプレートを救出しましょう。
PEIプレートのクリーニングには様々な流儀がありますが、今回は最も簡単な方法を紹介します。
用意するものは、
の2つだけです。
特殊なクリーナーや専用の高価な溶剤を購入する必要がないため、非常に経済的で実践しやすい方法だといえるでしょう。
これだけの簡単な準備で、厄介な油汚れや皮脂汚れをしっかりと根こそぎ落としきることができます。
具体的なクリーニング手順

それでは、具体的なクリーニングの手順を解説していきます。
まずは、ビルドプレートの表面を軽く濡らしてあげましょう。

水道水を使っても全く問題ありませんが、油汚れを落としやすくするためには、ぬるま湯を使うのが好ましいです。
続いて、濡らしたプレートの表面に用意した台所用洗剤を適量かけていきます。

そして、スポンジを使って表面をゴシゴシと丁寧にこすって洗いましょう。

洗い終わったら、洗剤の泡が完全に残らないよう、十分な水またはぬるま湯でしっかりと洗い流します。

完全に泡を洗い流せたら、ペーパータオルなどを使って表面の水気をしっかりと拭き取ります。
最後に、風通しの良い場所でしっかりと乾燥。
これで完了です。
クリーニング後のビルドプレートで3Dプリント

乾燥させた綺麗なプレートを3Dプリンターにセットして、改めて1層分の薄いシートをプリントしてみましょう。
洗浄の効果は抜群で、最初に見られた白っぽくなっていた皮脂汚れの影は完全になくなりました。

さらに、潤滑オイルに起因する激しい中央部の乱れやフィラメントの剥がれも一切発生しませんでした。
欠陥が1つもない完璧な1層のシートを完成させることができ、クリーニングの素晴らしい威力が証明されたといえるでしょう。
ここで試しに、定着力が完全に復活したプレートを使用して、不安定ならせん構造のプリントにも挑戦してみました。
プリント品の定着を助けるブリムやスティックのりといったサポートアイテムは一切使用していません。

それでも全く危なげなくプリントが完了し、PEIプレート本来の優れた定着力を取り戻すことができました。
突然、プリントが失敗しやすくなった!
と悩んでいる方は、簡単なプレートのクリーニングを真っ先に試してみてください。
たったこれだけのお手入れで、見違えるようにプリント成功率が上がることでしょう。
3Dプリント品の定着力を劇的に高める6つのコツ

ビルドプレートを洗浄してもプリント品の定着が安定しない場合、設定や環境を見直す必要があります。
ほんの少しの工夫やアイテムを導入するだけで、失敗のリスクを大幅に減らすことが可能です。
プリント品の定着力を劇的に高め、成功率を向上させるための6つのコツを順に解説していきます。
ビルドプレートを清潔に保つ

定着力を高めるための1つ目のコツは、日常の正しい扱い方を守ることです。
この基本を徹底するだけで、安定した3Dプリントを実現できます。
プリントが完了した作品を取り外す際には、手の皮脂が移らないよう手軽に使える作業用のグローブを着用することがおすすめです。
グローブから細かい繊維が落ちるのが気になる場合は、使い捨てのニトリル手袋を用意しておくと非常に便利です。
もし、うっかり素手で触ってしまったり、潤滑オイルなどで汚してしまったりした場合には、迷わず洗浄を行いましょう。
常にプレート表面を清潔な状態に保つという意識を持つだけで、失敗の確率は劇的に下がります。
日々のちょっとした心がけと丁寧な扱いが、結果的にプリント品質に大きな差を生むことになります。
ビルドプレート温度を適切に調整する

クリーニングを徹底してもなかなか定着しない場合の2つ目のコツは、ビルドプレート温度を適切に調整することです。
スライスソフト上のフィラメント設定から、使用するプレートの温度設定を5℃くらい上げてみてください。
あまり温度を高くしすぎるとプリント品が柔らかくなりすぎてしまうため、過度な変更には注意が必要です。
第1層とその他の層で個別に温度設定ができるので、まずはしっかり定着させたい第1層の温度だけを上げるのが良いでしょう。
第1層のプリントスピードを落とす

3つ目のコツは、同じくスライスソフト上で第1層のプリントスピードを落とすことです。
速度のタブから第1層のスピード設定を変更し、通常よりもゆっくりと出力するように調整します。
たとえばPLAを使用する場合、標準設定だと初期層の輪郭とインフィルがそれぞれ50mm/sや、105mm/sといった速度になっています。
このスピードを少し落としてあげることで、フィラメントがしっかりとプレートに押し付けられ、定着しやすくなります。
ソフトウェアの設定を少しだけ見直すことで、物理的な定着力が大幅に改善されるといえるでしょう。
ブリムの接触表面積を広げる

4つ目のコツは、ブリムなどのサポート構造を活用すること。
温度やスピードといった設定変更でも問題が解決しない場合は、この方法がおすすめです。
ブリムとは、第1層の周りを覆うように出力される構造で、プリント品とプレートの接触表面積を広げて定着を強力に助けます。
スライスソフトでオートに設定したり、剥がしにくさが気になる場合はペイント機能で角のところだけに設定したりすることも可能です。
スティックのりや3Dプリント専用接着剤の活用

5つ目のコツは、スティックのりや3Dプリント専用接着剤の活用を積極的に検討することです。
市販のスティックのりでも十分に効果を発揮してくれます。
ただし、スティックのりはダマになりやすい場合もあるため、使いにくければ専用の接着剤を導入するのが有効です。
定着力に特化したビルドプレートに変更する

最後に奥の手として、定着力に特化した別のビルドプレートに変更するという選択肢も頭に入れておきましょう。
たとえば、「Bambu Cool Plate SuperTack」は、低い温度でPLAやPETGをプリントできる強力な定着を実現します。

また、「BIQU CryoGrip Pro Frostbite」も非常に強力に定着できるのでおすすめです。
実際にFrostbiteを使用して、通常のPEIプレートではブリムをつけても外れてしまう不安定な構造をプリントしてみました。

結果として、全く危なげなくプリントすることができ、PLAやPETGをメインで使う場合は1枚持っておくと大活躍するでしょう。
FDM3Dプリンターで使えるビルドプレートに関して、詳しい“使い分けのポイント”は以下の動画で解説しています!
まとめ:PEIプレートの適切なクリーニングで快適な3Dプリントを

3Dプリンターのビルドプレートの正しい扱い方と、適切なお手入れ方法について詳しく解説してきました。
予期せぬプリント失敗の大きな原因は、意外にも素手でプレートを触ってしまうことによる見えない皮脂汚れにあります。
この悲しい失敗を防ぐためには、素手で直接プレートを触らないことを徹底してください。
もし、汚れてしまった場合でも、台所用洗剤とスポンジを使って簡単に新品同様の定着力を取り戻すことができます。
さらに、温度やスピードの適切な調整、ブリムの追加、接着剤や専用プレートの活用といったコツを実践することも有効です。
これらの対策を組み合わせることで、日々のプリント成功率は飛躍的に向上するといえるでしょう。
最近3Dプリンターを始めた初心者の方も、時々プリントが外れて失敗していた方も、ぜひ今回紹介したノウハウを試してみてください。
正しい扱い方と定期的な適切なメンテナンスを習慣化して、快適で失敗のない3Dプリントライフを存分に楽しみましょう。
動画でレビューをチェックしたい方はこちら!
この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。
実際の装置の動きを含めた、動画ならではの内容が盛りだくさんの解説をお楽しみください!





