【9/30まで限定!】サンステラにて「K2 Plus Combo」の特化予約販売が開始!

【光造形とFDM】造形方式の違いを徹底解説【3Dプリンター】

〜景品表示法に基づく表記:本サイトのコンテンツにはプロモーションが含まれている場合があります〜

こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、家庭用3Dプリンターの主な2つの造形方式の違いについて徹底解説していきます。

現在、市販されている家庭用3Dプリンターには、大きく分けて次の2つの種類があります。

  • 光造形方式
  • FDM(Fused Deposition Modeling)方式

「3Dプリンターを使い始めたい!」という方にとっては、どちらを選べばよいか迷ってしまうことも多い2つの方式。そんな光造形方式とFDM方式の違いも、この記事を最後まで読むことでしっかりと理解できるでしょう。最後には両方式の違いを一覧表にまとめています。選択の際に参考にしてみてください。

初心者の方だけでなく、光造形方式とFDM方式の片方しか使ったことのない人にもぜひ読んでいただければと思います。もう一方の3Dプリンターの魅力に気づくきっかけになることでしょう。

この記事でわかる光造形方式とFDM方式の違い一覧
  • 基本となる造形方法
  • 使われる材料
  • 光造形物の精度
  • 造形物の強度
  • 造形時間
  • 使用上の注意点
  • 造形後の後処理
  • 推奨される使用環境

それでは見ていきましょう!



【はじめに】光造形方式とFDM方式の名称について

光造形方式とFDM方式は、両者とも異なる名称で呼ばれることがあります。

初心者の方にとっては混乱のもとになるので、最初に整理しておきましょう。

3つの光造形方式(SLA/LCD/DLPタイプ)をざっくり解説

光造形方式の中にも、いくつかの種類があります。

光造形方式一覧
  • SLA(Stereo Lithography Apparatus)
  • LCD(Liquid Crystal Display)
  • DLP(Digital Light Processing)

SLAタイプ

SLAタイプは、レーザとミラー(鏡)を用いて3Dモデルの1点1点を硬化させていく方式です。

レーザを用いるため価格が高く、家庭用3Dプリンターにはあまり用いられません。

LCDタイプ

テレビやスマホの画面にも用いられる液晶パネルを使用した方式です。比較的安く、家庭用3Dプリンターにも多くのモデルが存在します。

低価格帯の家庭用光造形3Dプリンターは基本的にこのLCDタイプです

DLPタイプ

DLPと呼ばれる非常に小さなミラーを用いる方式です。DLPと聞いてもピンと来ないかもしれませんが、会議などで用いられるプロジェクターによく使用されています。

家庭用3Dプリンターではほとんど見られないタイプですが、Anycubic社のPhoton UltraはDLPタイプです。

さまざまな呼び方があるFDM方式

本来、「FDM」という名称は3Dプリンター製造大手ストラタシス社の商標です。「FFF(Fused Filament Fabrication)」という名称で呼ばれることもありますが、筆者の感覚では「FDM」方式のほうがより一般的だと感じます。

その他にも、FDM方式は次のような別名があります。3タイプある光造形方式とは異なり、どれも同じFDM方式なのですが、人によって、あるいは企業によって呼び方が異なる場合があるので注意しましょう。

名称いろいろFDM方式
  • FDM(Fused Deposition Modeling)方式
  • FFF(Fused Filament Fabrication)方式
  • 熱溶解積層方式
  • 材料押し出し堆積法
  • ME(Material Extrusion)



光造形方式とFDM方式の【造形方法】の違い

さて、ここからは光造形方式とFDM方式の主な違いについて解説していきます。

最初に説明するのは、3Dプリンターとして「どのように3次元形状を形作っていくのか」という「造形方法」の違いです。

光造形方式は「光」で樹脂を固めていく

出典:ELEGOO

光造形方式は、その名の通り「光」を使った造形方式です。

プラットフォームと呼ばれる土台に、一層ずつ樹脂(レジン)を固めながら引き上げていき、3次元形状を作り上げていきます

上の図では、右上の板のような部分がプラットフォームです。材料となる樹脂(レジン)は最初液体で、図の右下にあるタンクに入れておきます。図には含まれていませんが、タンクの下にLEDやUVランプが設置してあり、その光を使って樹脂を硬化させます。

FDM方式は「熱」で樹脂を溶かして積み上げていく

出典:Anycubic

FDM方式は、熱溶解積層方式とも呼ばれます。つまり、「熱」で樹脂を「溶解」して、「積層」する方式なのです。

上の図では、建物のような3次元形状が造形されています。建物の上にあるものがノズルで、このノズル部分で材料を熱して溶かし、押し出していきますノズルが縦横無尽に動き回ることで、3次元形状ができあがっていきます。



光造形方式とFDM方式で使われる【材料】の違い

つづいて、光造形方式とFDM方式で使われる「材料の違い」について解説していきます。

造形方式によって使用する材料が異なるので注意しましょう。

光造形方式は液体の樹脂(=レジン)を使用

光造形方式では、上のようなボトルに入った液体状の樹脂を使用します。この液体状の樹脂は、「レジン」と呼ばることが多いです。

使用する3Dプリンターの性能にもよりますが、液体ベースの材料を使う光造形方式は、なめらかな表面に仕上げるのが得意です。

FDM方式は長く繊維状の樹脂(=フィラメント)を使用

FDM方式は、長く繊維状に加工された、固体上の熱可塑性樹脂を使用します。この樹脂は、一般に「フィラメント」と呼ばれ、上の図のようにロール状に巻かれています。

光造形方式のレジンに比べると、使用できる材料の種類が豊富で、強度があり実用的な材料も使用することができます。

光造形方式とFDM方式で作られる造形物の【精度】の違い

次は、光造形方式とFDM方式の3Dプリンターで作られる造形物の「精度の違い」について解説していきます。

印刷精度(解像度)の違い

まずは、以下の光造形方式3Dプリンター、FDM方式の3Dプリンターの印刷精度の例を見てみましょう。比較のため、同じメーカー(Anycubic)の同程度の価格帯(3万円前後)の3Dプリンターをピックアップしています。どちらもAmazonのランキング上位に入る人気のモデルです。

光造形方式3Dプリンター Anycubic Photon Mono

FDM方式3Dプリンター Anycubic MEGA-S