こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Ankerの最新FDM3Dプリンター「AnkerMake M5」について徹底解説していきます。
Ankerといえば、モバイルバッテリーやスピーカー、プロジェクター等のガジェットで有名なハードウェアブランドです。小型で持ち運びやすいAnker製の充電器を持っているという方も多いのではないでしょうか?
そんなAnker初となる3Dプリンター「AnkerMake M5」が、ついに2023年3月に一般販売開始を迎えました。
家庭用3Dプリンター業界が今もっとも注目している3Dプリンターと言っても過言ではない「AnkerMake M5」。いったいどんな3Dプリンターなのでしょうか?
それでは見ていきましょう!
Ankerによる3Dプリンターブランド「AnkerMake」とは
「AnkerMake」は、Ankerが満を持して投入したクリエイター向けのハードウェアブランドです。これまでAnkerが消費者向けハードウェア開発で培った技術を、クリエイターの創作活動をサポートするハードウェアの提供に注ぎこんだ注目のプロジェクトになっています。
これまで、AnkerMakeからは次の3種の製品が発表されています(2023年1月時点)。
また、AnkerMakeが開発するソフトウェアも要注目です。現時点では、以下の2種類のソフトウェアが公開されています(2023年1月時点)
今後も製品ラインナップが続々増えていくことが想像されます。ガジェット界の雄、Ankerが今後3Dプリンター業界にどんな旋風を巻き起こすのか、目が離せませんね!
本記事では、3Dプリンター「AnkerMake M5」について重点的に解説しつつ、その”相棒”となるマルチカラー&マルチマテリアルキット「AnkerMake V6」についてもあわせて解説していきます!
高速&AI搭載3Dプリンター「AnkerMake M5」の特徴
2022年、クラウドファンディングサイトkickstarterのプロジェクトとして公開されたのが、AnkerMake初となる3Dプリンター「AnkerMake M5」です。800万ドル以上もの支援を受け、もっとも支援された3Dプリンターとなりました(2022年12月時点)。
そんな「AnkerMake M5」が、ついに2023年3月に一般販売開始を迎えました。”Ankerが手掛けた3Dプリンター”というだけでも非常に注目度が高い「AnkerMake M5」。いったいどんな特徴があるのか、どこがスゴいのか見ていきましょう。
普通の3Dプリンターよりも「5倍」速い
「AnkerMake M5」最大の注目ポイントの1つが、「高速3Dプリント」です。
標準のプリントスピードが250mm/sという圧倒的なスペックとなっています。一般的な3Dプリンターのプリントスピード(50mm/sとしているようです)に比べて「5倍」高速な3Dプリントが可能であると打ち出しています。
例を上げて比較してみましょう。家庭用3Dプリンターとしてもっとも普及している3Dプリンターの1つであるCreality「Ender-3」を比較対象とした表は以下のとおりです。
AnkerMake M5 | Ender-3 | |
プリントスピード[mm/s] | 250(標準) | 180(最大) |
「Ender-3」は”最大”のプリントスピードが180mm/sとなっているものの、精度等の都合で、通常使用する際は100mm/sよりも遅い設定値が通常です。その点、「AnkerMake M5」は”通常運転”で250mm/sのプリントスピードが可能となっています。アルミ合金製フレームの採用による高い安定性の実現や、特別に設計された「ウルトラダイレクトエクストルーダ」による高速押し出しが高速プリントに貢献していると思われます。
プリントスピードが速いことは、大型3Dモデルの造形や、大量生産において大きなメリットとなります。個人の趣味はもちろんのこと、副業等で多くの3Dプリント品を生産している方は、プリントスピードの速さだけでも要チェックと言えるでしょう。
AIカメラ搭載で、タイムラプス自動生成、不具合検知が可能
もう1つの注目ポイントは、内蔵されたAIカメラです。AIカメラの搭載により、
が可能になっています。
プリントが終わったかな〜と思ったらモジャモジャが大量に生成されていた!という経験は誰もが経験します。フィラメントを無駄にしてしまう前に検知してくれるのはうれしいですね。3Dプリントの様子を外出先で動画確認できるのも便利です。
また、タイムラプス動画を生成し、簡単にSNSでシェアできる機能も見逃せません。自慢の3Dモデルが造形される様子をシェアしたい!という人も少なくないのではないでしょうか?わざわざ別途カメラを用意する必要がないのは、手間とスペースを削減できてありがたいですね!
洗練されたUI/UXで快適な3Dプリントを実現
アルミ合金のボディだけでなく、UI/UXも洗練されています。
Wi-Fi対応のためワイヤレスの3Dデータ転送が可能で、転送されるとタッチパネルに見やすく表示してくれます。作成したデータをスムーズに3Dプリントすることが可能です。
もちろんオフライン印刷も可能で、USB-Cに対応しています。ローカルストレージが搭載されているのも便利ですね。USB-Cやローカルストレージ内のファイルはアプリから選択・プリント開始することが可能です。
便利機能・仕様(オートレベリング、半組み立て済み等)はひと通り網羅
ここまで、「AnkerMake M5」のもっとも特徴的なポイントを紹介してきました。
魅力はこれだけではありません。「AnkerMake M5」には、近年家庭用3Dプリンター業界でメジャーになっている便利な機能や仕様が「全部入り」と言って良いほど網羅されているのです。
快適な3Dプリントのためにほしい機能はひと通りそろっている優秀モデルであることがわかりますね!
その他のスペックについても一覧で確認しておきましょう。
モデル名 | AnkerMake M5 |
---|---|
本体イメージ | |
メーカー | Anker |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 502 x 438 x 470 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 235 x 235 x 250 |
エクストルーダ | ダイレクト |
プリントスピード[mm/s] | 500 |
最大ノズル温度[℃] | 260 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 100 |
組み立て | 半組み立て済 |
プラットフォーム | PEIマグネットシート |
オートレベリング | ○ |
フィラメントセンサ | - |
停電時自動回復印刷 | ○ |
密閉 | × |
ディスプレイ | タッチ式 |
デュアルZ軸 | ○ |
データ入力 | Wi-Fi Bluetooth USB-C |
本体重量[kg] | 12.6 |
スライスソフト | AnkerMake Slicer Simplify 3D Cura PrusaSlicer |
その他 | AIカメラ搭載 |
出典 | 公式サイト |
「AnkerMake V6 Color Engine」って何?【M5の相棒】
最後に、「AnkerMake M5」の"相棒"とも呼べる存在の「AnkerMake V6」について解説して締めくくります。
「AnkerMake V6」は3Dプリンターではありません。マルチカラー・マルチマテリアル3Dプリントを実現するためのキット(Color Engine)です。「AnkerMake M5」や、将来のAnkerMake3Dプリンターと組み合わせて使用することで、複数のフィラメントを用いた3Dプリントが可能になります。
「AnkerMake V6」に関しては、現状、詳細不明な点も多いです。情報が更新され次第アップデートしていきたいと思います!
純正フィラメント「AnkerMake PLA+」
AnkerMakeからは、純正のPLAフィラメントも販売されています。
という優れた性質をもったPLAフィラメントとなっています。
(参考:Anker「AnkerMake PLA+」)まとめ 〜「AnkerMake M5」は実機体験もできる!〜
今回は、Anker初となる待望の3Dプリンター「AnkerMake M5」について徹底解説しました。
「AnkerMake M5」は、2023年3月に¥99,990(税込み)にて一般販売開始が開始。
家庭用3Dプリンターとして文句なしの性能と言っても過言ではない「AnkerMake M5」。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
ちなみに、今回紹介した「AnkerMake M5」は、東京ミッドタウン八重洲のAnker Storeなどで実機体験することができます。実際に3Dプリントしている様子を見ることもできるので、購入するか迷っている方や、実力を確認したいという方はぜひ足を運んでみてください。
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