ついに販売開始!中・大型3Dプリンター「Neptune 4 Plus/Max」を徹底解説!(解説ページへ)

失敗しない!初心者向け3Dプリンター完全ガイド!選び方・価格帯・必要な準備を徹底解説!

〜景品表示法に基づく表記:本サイトのコンテンツにはプロモーションが含まれている場合があります〜

こんにちは、管理人のウノケンです。

「3Dプリンターに興味があるけどハードルが高い!」「何からはじめれば良いのかわからない!」と感じている方は多いのではないでしょうか?

今回は、そんな3Dプリンターをはじめたい初心者の方に向けて

  • 家庭用3Dプリンターの基礎
  • 初心者向け3Dプリンターの選び方
  • 初心者向け3Dプリンターの価格帯
  • 初心者向けおすすめ3Dプリンターの例
  • 家庭用3Dプリンターをはじめるために最低限必要なモノ・技術

について徹底解説していきます。

これさえ読めば、

3Dプリンターについて何も知らない状態からサンプルデータの出力まで到達できる完全ガイド

となっています。

この記事を読めば、

  • 「ネット上にはいろいろな情報があふれていて混乱する!」
  • 「パソコンや3Dモデリングの知識がないけど大丈夫?」
  • 「スライスソフト(スライサ)って何?」

という方でも3Dプリンターデビューの第一歩を踏み出すことができるはずです。

この記事を書いているのはどんな人?

3Dプリンター関連メーカー勤務経験

3Dプリンター特許出願経験

3Dプリンター10台・3Dスキャナー4台の使用経験

3Dプリント品販売点数600個以上

それでは見ていきましょう!



家庭用3Dプリンターの【基礎】

まずは、家庭用3Dプリンターを使ってできることや種類について、基礎情報をインプットしておきましょう。

3Dプリンターとは

3Dプリンターとは名前の通り、

立体的(3D)な造形物を印刷(プリント)する装置

です。3Dデータを元にフィラメントやレジンといった樹脂を層状に固めながら積み上げていくことで造形物が形作られます。

2000年代以前は業務用(プロ向け)として使用されることが多かった3Dプリンター。今では多数の家庭用(コンシューマ向け)3Dプリンターメーカーがしのぎを削り、高性能な機種が家庭用として手の届く価格帯(10万円以下)で購入できるようになっています。

家庭でも気軽に3Dプリンターが使えるようになり、

  • フィギュア
  • 生活雑貨
  • ハンドメイド品

など、アイデアを活かした造形物制作を楽しむ方が増えてきています。

自分の思い描いた立体形状を手軽かつ高精度、しかもすばやく形にできる唯一無二の存在として、今まさに世界中の家庭に3Dプリンターの普及が進んでいます。

家庭用3Dプリンターは「FDM」「光造形」の2種類

現在、市販されている家庭用3Dプリンターには、大きく分けて次の2つの種類があります。

  • FDM(Fused Deposition Modeling)方式
  • 光造形方式

各方式の特徴について確認してきましょう。

FDM(Fused Deposition Modeling、熱溶解積層法)方式

FDM方式3Dプリンター本体(左)とフィラメント(右)(出典:Creality)

「FDM(Fused Deposition Modeling)」は、日本語で「熱溶解積層法」と訳されます。

「FDM」という名称はもともと、3Dプリンターの大手企業であるストラタシス社の商標です。そのこともあり、「FFF(Fused Filament Fabrication)」という一般名称で呼ばれることもあります。FDMとFFFは同じ方式を指しているということは覚えておきましょう。

FDMは、

熱で繊維状の樹脂(フィラメント)を溶解して、積層する方式

です。「熱溶解積層」の名前のとおりですね。

家庭用のFDM方式3Dプリンターは、

  • 最安で2万円台前半で購入することが可能

です。

  • 機能が充実した人気の機種であっても、10万円以下で購入できる

ものが多いです。

光造形方式

光造形方式3Dプリンター本体(左)とレジン(右)(出典:ELEGOO)

「光造形」も家庭用3Dプリンターにおける代表的な2つの方式のうちの1つです。

その名の通り「光」を使った造形方式で、

液体の樹脂(レジン)を1層1層固めながら3次元形状を形成

していきます。

ひとくちに「光造形」といっても、用いる光源やシステムの違いに応じて、SLAやLCD、DLPなどいくつかの種類があります。

家庭用の光造形方式3Dプリンターも、

  • 最安で2万円台で購入することが可能

です。解像度が高かったり、造形サイズの大きい3Dプリンターは値段が上がる傾向にありますが、

  • ハイスペックな機種であっても、10万円以下で購入できる

ものが多いです。



初心者向け3Dプリンターの【選び方】

家庭用3Dプリンターといっても、非常に多くの機種が続々登場する昨今。多くのブランドが数ヶ月に1台のペースで新作を投入しています。初心者の方にとっては、どの機種を選べばよいのか困ってしまうことでしょう。

ここでは、初心者の方が具体的な機種を選ぶ前のポイントを3つ解説していきます。すでに3Dプリンターの導入や取り扱いに手慣れている経験者の方とは違った注意点があるので、しっかり押さえておきましょう。

ポイント1. まずは「FDM」と「光造形」のどちらかを選択する

3Dプリンターを導入する際にまず考えるべきことは、さきほど紹介した

「FDM方式」と「光造形方式」のどちらを選ぶのか

ということです。個人的には以下の2点が判断基準になるかと思います。

判断基準:「FDM方式」と「光造形方式」のどちらを選ぶ?
  • 3Dプリンターを使って作りたいものが、
    • 「強度が必要な日用品」であれば「FDM方式」
    • 「美を求めるフィギュア系用途」であれば「光造形方式」
  • 面倒な処理はしたくないタイプであれば、はじめは「FDM方式」がおすすめ

詳しくはFDMと光造形の方式による違いを解説したページに記載していますが、

  • FDMの方が強度のあるモノを作りやすく、
  • 光造形の方がなめらかな表面やディテールの再現度が高い

という傾向があります。ご自身が3Dプリンターを使って作りたいものをイメージした上でどちらを選ぶか決めると良いでしょう。

また、2つの方式では3Dプリンターを使って造形物をプリントする前後の準備や後処理のやり方が異なります。

  • 「光造形方式」の方が比較的手間がかかる

ので、

  • 面倒くさがりな方は「FDM方式」から3Dプリンターをはじめてみるのがおすすめ

です。

ポイント2. 定番品やアフターサポートのある機種を選択する

「FDM方式」と「光造形方式」のどちらで3Dプリンターをはじめるかが決まったら、いよいよどの機種を選ぶか吟味することになります。

複数の3Dプリンターを使用する筆者の実感として、

最初の3Dプリンターは定番品やサポートのある機種から選ぶのがおすすめ

です。

定番品

定番品は、

  • ユーザが多く、困ったときに情報を得やすい

という利点があります。

  • スペックは高いけど日本ではあまり知られていないメーカーの製品
  • 最新の3Dプリンター

などはユーザが少ない場合も多く注意が必要です。

初心者におすすめの定番モデルについては、「初心者でも安心して使用できるおすすめ3Dプリンター」の項目で紹介しています。

サポートのある機種

  • 日本の販売代理店によるサポートのある機種を選ぶのも安心感があって良い

でしょう。

家庭用3Dプリンターメーカーは中国が圧倒的に多く、

  • 困ったときにメーカーに対応してもらうことが難しい

です。言語の壁に苦戦したり、どうしても対応に時間がかかってしまいがちです。

その点、日本の3Dプリンター専門代理店から購入すると、サポートや無償修理等の恩恵を受けやすく、困ったときもスムーズに問題を解決することができます。

日本の3Dプリンター専門代理店の例:SK本舗

例えば、多数の海外3Dプリンターメーカーの国内代理店となっているSK本舗は、以下のような初心者にうれしいサポートが付属しています。

  • サンプル出力までのメールサポート
  • 初期不良時の無償交換
  • 1年以内の無償修理
  • 3Dプリンターガイド冊子つき

はじめのうちは3Dプリンターの操作に慣れていないため、

  • うまくプリントできなかったり
  • うっかり破損させてしまうことも

珍しいことではありません。3Dプリンターに慣れていない初心者の方はとくに、このようなサポートが充実した国内代理店から購入するのがおすすめです。

ポイント3. 中〜大型よりも小型機種を選択する

もう一点、押さえておきたいポイントは、

はじめに選ぶ3Dプリンターは小型機種がおすすめ

だということです。中〜大型機種に対して小型機種をおすすめする理由は以下のとおりです。

  • 設置場所に困らない
  • 組み立て・メンテナンスに不慣れでも対応しやすい
  • 価格が安い

3Dプリンターは、意外と場所をとります。大きめの機種を選択した場合、設置場所に困ってしまう方もいるでしょう。

また、装置の組み立て(FDM方式)や、造形物をプラットフォームから取り外す(光造形方式)際に、小型機種を使って慣れておくことが好ましいです。

加えて、サイズが大きいほど価格も上がる傾向にあるため、3Dプリンターの最初の一歩としてはコスパの良い小型モデルを選ぶのがおすすめです。

「小型機種」はどれくらいのサイズ?

「小型機種」に明確な基準があるわけではないので、あくまでも市販されている装置のなかで小さめサイズを選ぶということになります。具体的に家庭用3Dプリンターの中でどの程度サイズの違いがあるのか、FDM方式と光造形方式のそれぞれで確認していきましょう。

FDM方式では、

  • 「Creality Ender-3」
  • 「Creality Ender-3 S1 Plus」
  • 「Anycubic Kobra Max」

をピックアップします。

モデル名Ender-3Ender 3 S1 PlusKobra Max
本体イメージproduct image
メーカーCrealityCrealityAnycubic
本体サイズ(LxWxH)[mm]440 x 440 x 465557 x 535 x 655715 x 665 x 720
造形サイズ(LxWxH)[mm]220 x 220 x 250300 x 300 x 300400 x 400 x 450
エクストルーダボーデンダイレクトボーデン
プリントスピード[mm/s]180150100
最大ノズル温度[℃]255260260
最大ヒートベッド温度[℃]10010090
組み立て要組み立て半組み立て済半組み立て済
プラットフォームマグネットシートPCばね鋼カーボランダムガラス
オートレベリング×
フィラメントセンサ×
停電時自動回復印刷
密閉×××
ディスプレイノブ式タッチ式タッチ式
デュアルZ軸×
データ入力SDカード
オンライン
SDカード
USB-C
SDカード
本体重量[kg]6.6210.2516
スライスソフトCura
Repetier-Host
simplify3D
-Cura
Repetier-Host
simplify3D
その他デュアル斜め支柱
出典公式サイト公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

「本体サイズ」や「造形サイズ」を比較すると、小さいものと大きいものでは幅や奥行き、高さのそれぞれで2倍近く差があることがわかりますね。

光造形方式では、

  • 「Phrozen Sonic Mini」
  • 「ELEGOO Saturn 2」
  • 「ELEGOO Jupiter」

をピックアップします。

モデル名Sonic MiniSaturn 2 8KJupiter
本体イメージproduct image
メーカーPhrozenELEGOOELEGOO
本体サイズ(LxWxH)[mm]250 x 250 x 330305.9 x 273 x 567.3498 x 358 x 750
造形サイズ(LxWxH)[mm]120 x 68 x 130218.88 x 123.12 x 250277.848 x 156.06 x 300
Z軸精度[mm]-0.001250.00125
積層ピッチ[mm]0.01-0.30.01-0.20.01-0.2
ピクセルサイズ[mm]0.06250.02850.051
ピクセル数(XY)1920 x 10807680 x 43205448 x 3064
プリントスピード[mm/h]Max 8030-7030-70
データ入力USBUSBUSB
本体重量[kg]51140
スライスソフトCHITUBOXCHITUBOXCHITUBOX
その他空気清浄機付き空気清浄機付き
自動レジン供給機能
出典公式サイト公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

こちらもFDM方式同様、「本体サイズ」や「造形サイズ」に大きな差があることがわかります。他の機種ともスペックを比較したい場合は、上記のツールを使ってみてください。

後述する「初心者でも安心して使用できるおすすめ3Dプリンター」の項目では、「Creality Ender-3」(FDM方式)や、「Phrozen Sonic Mini」(光造形方式)くらいの大きさの「小型」に相当する機種を紹介しています。



初心者向け3Dプリンターの【価格帯】

家庭用3Dプリンターの低価格化が進んだ昨今。ひと昔前は数十万円かかったような機種と同等以上の機能をもつ3Dプリンターが数万円台で販売されています。

うっかり高額な3Dプリンターを購入してしまわないよう、「家庭用3Dプリンターの相場」について把握していきましょう。

最安の機種は2万円台で購入できる

世の中に出回っている家庭用3Dプリンターは、

  • 最も安い価格帯であれば2万円台前半で購入することが可能

です。

FDM方式の「Creality Ender-3」はその代表格です。そのコスパの良さも一役買って、2017年のリリースから世界中で800,000台以上出荷されています(出典:Creality「Ender-3」)。

とはいえ、

最安の機種はあまりおすすめできない

というのが正直なところです(とくにFDM方式)。理由は以下のとおりです。

  • 組み立てを要する場合が多い(FDM方式)
  • オートレベリングのようなオプション機能やタッチパネルが搭載されていない場合が多い(FDM方式)

光造形方式に関しては、解像度を求めない場合、最安クラスの機種でもあまり問題はありません。

初心者におすすめの価格帯は3〜5万円台

「初心者向け3Dプリンターの選び方【ポイント3つ】」で解説したポイントを踏まえつつ、過不足のないオプション機能を搭載した家庭用3Dプリンターの価格帯は、

およそ3〜5万円台が目安

と覚えておきましょう。決して安くはありませんが、お小遣い程度の感覚で導入しやすい価格ですね。

FDM方式の例として、「Creality Ender-3」と同等の本体サイズ・造形サイズながら、オプション機能などの面で「かゆいところに手が届く」機種に、

  • Anycubic「Kobra 2」
  • ELEGOO「Neptune 4」

などがあります。これらの機種は2023年に発表された最新の機種で、

  • 半組み立て済みで導入時の手間が少ない
  • オートレベリング搭載
  • タッチパネル搭載

といった、初心者にとってはあるとうれしいオプションが一通り揃っています。「Ender-3」のような最安機種より1〜2万円ほど価格が高くなりますが、ユーザビリティの点で後悔のない選択になるでしょう。定番のKobraシリーズやNeptuneシリーズの1台である点も安心ですね。

ちなみに

  • 光造形方式では3万円前後が最安クラスで、かつ機能的にもおすすめできる機種が豊富

です。一方で、FDM方式の「Ender-3」ほど安価な機種はほとんど見当たりません。

詳しくは次の項目で紹介していきます。

3Dプリンターは輸入製品のため、円安の影響を受けやすいです。価格の変動が大きいことは覚えておきましょう。



初心者向けの【おすすめ3Dプリンター】

ここからは初心者でも安心して使用できるおすすめの3Dプリンターを紹介していきます。

  • 「FDM方式」
  • 「光造形方式」

のそれぞれから、「初心者向け3Dプリンターの選び方【ポイント3つ】」にて解説したポイントを押さえた機種をピックアップしていきます。

【FDM】初心者におすすめしたい3Dプリンター

FDM方式では、上述の

  • Anycubic「Kobra 2」
  • ELEGOO「Neptune 4」

をピックアップします。

「ELEGOO」「Anycubic」は、ともに評判の良い家庭用光造形3Dプリンターを多数展開している定番の3Dプリンターメーカーです。

モデル名Kobra 2Neptune 4
本体イメージproduct image
メーカーAnycubicELEGOO
本体サイズ(LxWxH)[mm]440 x 435 x 486475 x 445 x 515
造形サイズ(LxWxH)[mm]220 x 220 x 250225 x 225 x 265
エクストルーダダイレクトダイレクト
プリントスピード[mm/s]300500
最大ノズル温度[℃]260300
最大ヒートベッド温度[℃]110110
組み立て半組み立て済半組み立て済
プラットフォームPEIばね鋼PEIばね鋼
オートレベリング
フィラメントセンサ
停電時自動回復印刷
密閉××
ディスプレイタッチ式タッチ式
デュアルZ軸
データ入力microSDカードLAN
USB
本体重量[kg]8.48.3
スライスソフト--
その他最大プリントスピードはファームウェアアップデート後の値内蔵RAM(8GB)
ディスプレイ取り外し可能
LED搭載
出典公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

どちらも

  • 初心者にとって扱いやすく
  • 中級者でも満足できる

優れた3Dプリンターです。

実機レビュー記事をチェック!

「Kobra 2」「Neptune 4」は筆者自身も使用しており、レビュー記事に実際の使用感を詳しく記載しています。こちらもあわせてご参照ください。

「エクストルーダ」や「プラットフォーム(ヒートベッド)」といった3Dプリンターのスペックに関する用語については、FDMとは?光造形とは?3Dプリンタ用語を分類して解説!【初心者必見】をご参照ください。

【光造形】初心者におすすめしたい3Dプリンター

光造形方式からは、

  • ELEGOO「Mars 3」
  • Anycubic「Photon Mono 2」

をピックアップします。

モデル名Mars 3 Photon Mono 2
本体イメージproduct imageproduct image
メーカーELEGOOAnycubic
本体サイズ(LxWxH)[mm]227 x 227 x 438.5235 x 229 x 390
造形サイズ(LxWxH)[mm]143.43 x 89.6 x 175143 x 89 x 165
Z軸精度[mm]0.001250.01
積層ピッチ[mm]0.01-0.2-
ピクセルサイズ[mm]0.0350.035
ピクセル数(XY)4098 x 25604096 x 2560
プリントスピード[mm/h](1.5-3s)(1.5-3s)
データ入力USBUSB
本体重量[kg]5.24
スライスソフトChituBoxPhoton Workshop
その他
出典公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

両者ともELEGOO、Anycubicがそれぞれ展開するラインナップの中で最安クラスでかつ、機能・操作性の点で過不足のない優秀モデルです。両者とも、

  • 4K高解像度でありながら
  • 3万円前後で購入できる

という破格のコスパを誇っています。