こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、KOKONIの最新FDM3Dプリンター「KOKONI SOTA」について徹底解説していきます。
KOKONIは、2022年にAI3Dモデリング機能搭載の「KOKONI-EC1」を発表して話題となった注目の新興3Dプリンターブランドです。
そんなKOKONIがCES2023で発表したのが「KOKONI SOTA」。振動を抑える「反転デザイン」や7色の「マルチカラー3Dプリント」といった注目の新機能を備えたモデルとなっています。
「SOTA=State-of-the-Art(最先端)」の名をもつ3Dプリンターは、いったいどんな3Dプリント体験を提供してくれるのでしょうか?最新機能の気になる詳細について、グローバルローンチイベントの内容+αをもとに徹底解説していきます!
それでは見ていきましょう!
KOKONI SOTAとは
さっそく、「KOKONI SOTA」の特徴について解説していきます。注目の新機能は以下の3つです。
現時点で判明しているスペックを記載しておきます(2023年1月時点)。
モデル名 | KOKONI SOTA |
---|---|
本体イメージ | |
メーカー | KOKONI |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 413 x 413 x 576 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 200 x 200 x 200 |
エクストルーダ | - |
プリントスピード[mm/s] | 600 |
最大ノズル温度[℃] | - |
最大ヒートベッド温度[℃] | 90 |
組み立て | 組み立て済み |
プラットフォーム | ガラス |
オートレベリング | ○(レベリング不要) |
フィラメントセンサ | - |
停電時自動回復印刷 | - |
密閉 | ○ |
ディスプレイ | あり |
デュアルZ軸 | - |
データ入力 | Wi-Fi Bluetooth USB |
本体重量[kg] | - |
スライスソフト | - |
その他 | |
出典 | 公式サイト |
順に詳細を確認していきましょう。
最大プリントスピードは600mm/s
「KOKONI SOTA」のプリントスピードは、600mm/sです。
どれくらい速いのか、一般的な家庭用3Dプリンターの代表格であるCreality「Ender-3」と比較してみましょう。
KOKONI SOTA | Ender-3 | |
最大プリントスピード[mm/s] | 600 | 180 |
「KOKONI SOTA」のプリントスピードは、「Ender-3」の約3.3倍です。グローバルローンチイベントでは、「通常の家庭用にくらべ10倍速い」と主張されていました。
プリントスピードは3Dプリントにかかる時間を左右する重要なスペックです。600mm/sという圧倒的なスピードは非常に魅力的ですね。
振動を極限まで抑える「反転デザイン」を採用
「KOKONI SOTA」の特徴のうち、もっとも目を引くのが「反転デザイン(Upside-down printing)」です。
FDM方式では通常土台が下にあり、その高さは固定されているものが多いです。一方の「KOKONI SOTA」は、FDM方式でありながら、光造形方式のように土台が徐々に上に引き上げられていく構成がとられています。「フルメタルの筐体と反転デザインによって、振動を極限まで低減する」とされています。
「KOKONI SOTA」には、位置検出用のレーダーが搭載されていたり、家庭用3Dプリンターには初搭載となるクローズドループ制御によるリアルタイムフィードバックも採用されています。これらの最先端技術により、0.1mm未満の精度を実現しています。
プリントスピードが速いだけでなく、造形精度も高いレベルで実現してくれることが期待されます。
7色の同時使用を可能にするマルチカラープリンティング技術採用
「速さ」「精度」のみならず、「色」の点においても3Dプリントの可能性を広げているのが「KOKONI SOTA」です。
7色の同時プリントを可能にするマルチカラープリンティング技術を採用しており、複数の色を使った3Dプリントが可能になっています。
通常の3Dプリントは1色のフィラメントを使用するため、単色の場合がほとんどです。できあがったモノによってはどこか味気なさを感じてしまい、「複数の色が使えたらいいのに。。。」と思ったことがあるのではないでしょうか?「KOKONI SOTA」を使えば、上の画像のように場所によって色を変えることが可能で、プリント後の染色なしで魅力的な造形物を得ることが可能になります。
マルチマテリアル3Dプリントも可能とのことです。サポート専用のフィラメントを併用するなどすれば、サポート必須の形状を高精度に作製することも可能になることが期待されます。
上記の注目ポイントの他にも、「高度なAIアルゴリズム」や「30dB未満の高い静音性」といった特徴があります。詳しくは、「KOKONI SOTA」の魅力が1分弱の長さにギュッと詰まった以下の動画をご覧ください。
「KOKONI SOTA」と「KOKONI-EC1」の共通点・相違点
「KOKONI SOTA」の特徴がはっきりとわかったところで、KOKONIの初代3Dプリンター「KOKONI-EC1」との共通点・相違点を整理しておきましょう。
モデル名 | KOKONI SOTA | KOKONI-EC1 |
---|---|---|
本体イメージ | ||
メーカー | KOKONI | KOKONI |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 413 x 413 x 576 | 189 x 242 x 231 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 200 x 200 x 200 | 100 x 100 x 58 |
エクストルーダ | - | ボーデン |
プリントスピード[mm/s] | 600 | 80 |
最大ノズル温度[℃] | - | 260 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 90 | - |
組み立て | 組み立て済み | 組み立て済み |
プラットフォーム | ガラス | マグネットスチールシート |
オートレベリング | ○(レベリング不要) | ○(レベリング不要) |
フィラメントセンサ | - | ○ |
停電時自動回復印刷 | - | - |
密閉 | ○ | ○ |
ディスプレイ | あり | なし |
デュアルZ軸 | - | × |
データ入力 | Wi-Fi Bluetooth USB | Wi-Fi |
本体重量[kg] | - | 3.1 |
スライスソフト | - | NeuralPrint |
その他 | PLA専用 | |
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
「KOKONI SOTA」と「KOKONI-EC1」の共通点
「KOKONI SOTA」と「KOKONI-EC1」は、ともに組立・レベリング不要の密閉式3Dプリンターです。家庭用3Dプリンターは、密閉なしで組み立てが必要な機種も多いもの。「使いやすさ」を重視するKOKONIの徹底してユーザに寄り添う姿勢が現れています。
また、「KOKONI-EC1」の登場時に話題となったパソコン不要のAI3Dモデリングソフトウェアは、「KOKONI SOTA」でも使用することができます。AIソフトウェアは継続的にアップグレードされており、写真を複数枚撮影して3D化できる機能も盛り込まれています。
「KOKONI SOTA」と「KOKONI-EC1」の相違点
全体的に「KOKONI-EC1」がエントリーユーザ向けに徹していたのに対し、「KOKONI SOTA」は初心者〜中上級者も満足できる仕様になっています。
「KOKONI SOTA」の体積は、コンパクトさを追求した「KOKONI-EC1」の約13.8倍になり、中級者以上には物足りなかった造形サイズの大幅向上が期待されます。
ヒートベッドの温度やプリントスピード、使用できるフィラメントの種類も、他ブランドの3Dプリンターと同等かそれ以上のスペックとなっています。
まとめ 〜新機能満載の「KOKONI SOTA」!〜
今回は、KOKONIの最新FDM3Dプリンター「KOKONI SOTA」について徹底解説してきました。
詳細は不明な点も多いですが、販売開始が待ち遠しい期待の3Dプリンターであることは間違いないでしょう!
スペック詳細等、現状未発表の項目が多いです。情報が更新され次第アップデートしていきます!