こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は3Dプリンターで作って売れるものについて徹底調査した結果について、実例を50個挙げながら解説していきます。
3Dプリンターを趣味としている方の中には、
「3Dプリンターで作ったものを販売してお小遣いがほしい!」
「3Dプリンターで作ったものを販売して副業にしたい!」
と考える方も多いのではないでしょうか?
実際、世の中には3Dプリンターでプリントしたものを販売して収益を上げている方がたくさんいます。この記事を執筆している筆者自身も、3Dプリンターをはじめて半年以内で、月5万円以上の売上を達成しています。
今回は、3Dプリンターで作ったものを販売したいけど、
という方のために、実際に売れている作品例を50個徹底調査し、ジャンル別で解説していきます。
さらに、3Dプリンターで作ったものを販売して数年間5〜15万円程度の売上を維持している筆者の経験も交えつつ、
についてもあわせて解説していきます。
この記事を読むことで、3Dプリンターを使った作品販売に興味を持っている人が、自分の作品を販売して月数万円の売上を達成できるよう、力を入れて執筆しました。ぜひ最後までご覧ください!
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この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。記事とあわせて活用してみてください。
それでは見ていきましょう!
売れる!3Dプリンターで作った作品例50選【ジャンル別で解説】
売れる作品例の紹介に入る前に、調査の前提を簡単に記載しておきます。
上記の検索条件でヒットした作品はなんと9,000件以上。この中から、「人気の作品」上位から抽出し、独自にジャンル分けして紹介していきます。
ジャンル・作品の種類ごとの特徴についてもコメントしているので、ご自身で作品検討する際の参考にしてみてください。(※ジャンルの例:「アクセサリー」、作品の種類の例:「ピアス」、「ブローチ」。作品の種類ごとに記載しているコメントは、個別作品に関する批評ではありません)
それでは、厳選された50の売れる作品をイッキに確認していきましょう!
アクセサリー(5例)
ハンドメイドの定番ジャンル「アクセサリー」。3Dプリンターで製作した作品も多数販売されています。競合作品も多いので、3Dプリンターならではの形状を生かすなどオリジナリティが求められます。
ピアス
イヤリング
市販品はピアスが多く、ハンドメイドショップでかわいいものを探すイヤリング派の方も多いとか。「イヤリング特化」という方針もアリかもしれません。
ネックレス
金属アレルギーをもつ方に向けて、「チェーン部分も3Dプリンターで作ってしまう」というのもおもしろいかもしれません。
指輪
複数の指輪サイズ(XX号)に対応していると、自分に合ったサイズを選べるため消費者側はうれしいはず。
ブローチ
家具・インテリア(7例)
ハンドメイドマーケットでは、大量生産品にはない魅力のある家具を求めるユーザーが多いです。機能性だけでなく、デザイン性も求められるジャンルと言えるでしょう。
一輪挿し
植木鉢
ハンドメイドに限らず、FDM3Dプリンターの作例が多い植木鉢。大量生産品にはない独特なデザインが求められます。
ランプシェード
時計
ウェルカムボード
表札
苗字のオーダーメイド対応や、屋外使用できる素材を使って訴求するのがベター。
案内板
生活雑貨(9例)
個性的な作品が多く、気軽に買いやすい価格帯のジャンルでもあることから、ハンドメイド作品のニーズが高い生活雑貨。競合に負けない工夫が必要ではあるものの、3Dプリンター製品が活躍しやすいジャンルの1つです。
キーフック(鍵かけ)
カレンダー
芳香剤カバー
ケース・カバー類は、生活感を消したいという消費者のニーズがあります。部屋に馴染む柄や、インテリアとして栄えるデザインの需要がありそうです。
綿棒ケース
ティッシュケース
ドアストッパー
トイレットペーパーホルダー
財布・コインケース
お香立て
○○スタンド(10例)
生活の様々な場面で、あると便利な種々のスタンド。比較的単純な形状も多いことから、それほど3Dモデリングの技術を問われず、作品づくりに取り組みやすいジャンルです。
作りやすい反面、100均等でも似たようなものを買えてしまう点には注意が必要です。ニッチを攻めるか、デザイン性の高い作品づくりが求められます。
スマホスタンド
名刺スタンド
メモスタンド
メガネスタンド
指輪スタンド
ハンドメイドサイトのユーザには、「オフライン販売時に素敵な指輪スタンドがほしい」という「ショップ運営者兼消費者」が多いです。主役となる指輪の魅力を引き立てるような指輪スタンドの需要は少なくないでしょう。
ハンコ(印鑑)スタンド
ペンスタンド
時計・スマートウォッチスタンド
QRコードスタンド
充電スタンド
市販品の少ない機種に向けた、使い勝手とデザイン性の良い充電スタンドを求める消費者は少なくないでしょう。スマートウォッチユーザは男性が多いため、ハンドメイドサイトを利用する女性からのプレゼント用として訴求するのもおもしろいのではないでしょうか?
キッチン用品(4例)
3Dプリンターを使った雑貨の中ではもっとも出品数の多いであろう「クッキー型」をはじめとするキッチン用品。人気のジャンルである一方、食品が直接触れる器具には十分な衛生面への配慮が求められます。
犬猫用フードボウル
クッキー型
ボトルオープナー
カプセルホルダー
ホルダー類は3Dプリンターの得意とするところ。ガムシロップやミルクのカプセルにも応用できそうですね。
アート・装飾品(4例)
デザインセンスのある方におすすめの、アートや装飾品。「なくても困らない」だけに、買いたいと思わせるモデリング技術と訴求力が必須のジャンルです。
オブジェ
ジオラマ
モビール
ガーランド
フィギュア・ホビー(4例)
主婦層のユーザーが多いことから、ハンドメイドサイトで需要のあるフィギュアや子供向けのホビー用品。他の製法で作られる競合も多く、どんなモチーフ・形状であれば買いたいと思われるかを読み取る感性も重要になります。
3Dプリンターを使ってお子さん向けのおもちゃを作っている方であれば、すでに売れる作品の種を持っているかもしれません。
フィギュア
光造形3Dプリンターを活用したい方におすすめのフィギュア作品。細部の表現を訴求できるようなモチーフを探してみましょう。
ストラップ
パズル
子育て世代のユーザも多いハンドメイドサイト。知育系のアイテムは、3Dプリンターとの相性も良い注目ジャンルでしょう。
標本
サポートツール(7例)
既製品と一緒に使える器具や、何らかの作業をサポートするオリジナルツールを作れるのは3Dプリンターの強みです。かゆいところに手が届くアイディアを見いだせれば、大きな需要を発掘できるかもしれません。
プラレールアダプタ
決済端末目隠しスタンド
ジョイントパーツ
フェイスシールド
ネイルチップスタンド
(シリコン)モールド
つまみ細工補助具
【調査結果】売れる作品・売れない作品の特徴
ここまで、たくさんの作品例を見てきました。素敵な作品が盛りだくさんでしたね!
多くの作品を目にすることで、
「こんな作品を作りたい!」
「自分でもあんな作品がつくれそう!」
というインスピレーションが湧いてきたのではないでしょうか?
ここからは、3Dプリンターをはじめて半年以内で月5万円以上の売上を達成した筆者の体験を交えつつ、調査してわかったハンドメイドサイト等のECショップで「売れる作品」「売れない作品」の特徴について解説していきたいと思います。
「売れる作品」は作品画像が魅力的
オンラインのショップで販売する際、商品画像は命と言っても過言ではありません。
多数の作品を流し見している消費者の目に留まるためには、とくに1枚目の画像が重要です。作品の魅力がもっとも伝わる渾身の一枚を設定するようにしましょう。満足がいくまで何度でも撮り直すことをおすすめします。
また、作品の画像は多いに越したことはありません。実際に手に取れない以上、自分が買おうとしているものがどんなものなのか、可能な限りイメージできるようにする必要があります。角度を変えた画像や、使用時のイメージが伝わる画像を最低10枚は掲載すると良いのではないかと想います。
ちなみに、筆者はハンドメイド品販売の写真撮影のためだけに、カメラ性能がもっとも良いスマホを購入するようにしています。一眼レフ等まで買わずとも、一定以上のカメラ性能のあるスマホで撮影すると良いでしょう。
「売れない作品」は、オリジナリティを追求している
意外かもしれませんが、オリジナリティを追求しすぎている作品は非常に売れにくいです。
「これはスゴい作品ができた!」「似た作品は誰も作ってないぞ!」
という作品は、往々にして見向きもされません。
ユニークな作品はそもそも見つけづらく、消費者に作品を知ってもらうためのマーケティングが難しいです。すでに知名度がある人であれば話は別ですが、これから作品を売っていきたいという個人であれば、製作するものが「アート」になってはいけません。
同時に、没個性過ぎても売れにくかったり、類似品との価格競争になってしまうところが、作品販売の難しいところです。売れる作品づくりに明確な答えはありませんが、テーマ設定のヒントについては後述しています。
「売れる作品」「売れない作品」に見られる紹介文の違い
今回調査をする中で、「売れている作品」と「売れていない作品」に見られた大きな違いの1つが、作品紹介文の質と文量です。
簡単に示すと、その違いは以下の通りです。
売れている作品 | 売れていない作品 | |
---|---|---|
作品紹介文の質 | 高い | 低い |
作品紹介文の量 | 多い | 少ない |
紹介文の質が高くて文量(内容)が充実していれば、売れるのは当たり前だと思われるかも知れません。とはいえ、「売れていない作品」の特徴である、質が低く文量の少ない紹介文の作品のほうが大多数というのが実情です。
すでに述べた作品画像と同様に、知らないブランド・知らない人から買う消費者側の気持ちを理解することが重要です。十分な枚数の画像とともに、「これでもか!」というくらい充実した紹介文(使い方、注意点等)を掲載し、消費者の「買わない理由」をできるだけ減らしてあげるようにしましょう。
【経験談】月5万円の売上を達成するためのハンドメイドサイト攻略法
ここからは、3Dプリンターで作ったものを販売して数年間5〜15万円程度の売上を維持している筆者の経験を踏まえ、作品販売の攻略法について解説していきます。
前提として、minneやCreemaといったハンドメイドサイトに出品することを想定しています。基本は共通するものの、メルカリのようなフリマサイトの場合は戦略が異なるところもある点には注意してください。
以下の戦略に沿って実践すれば、月5万円の売上達成も夢ではありません(筆者実践済み)。ぜひ参考にしていただければと思います。
作品を作りはじめる前に徹底的に調査する
いきなり自分の好きなものを作りはじめてはいけません(趣味であればもちろんOKです)。
副業として収益を上げたいのであれば、どんなモノを作って売っていくかというテーマ設定が非常に重要です。何週間もの製作時間をかけて、いくらクオリティの高い作品を作っても、そもそも選んだテーマが悪ければ売れません。
基本的には「プロダクトアウト(作りたいものを作って売る)」ではなく、「マーケットイン(需要のあるものを作って売る)」で攻めることをおすすめします。
「『需要のあるもの』がわからないんだよ!」
という方のために、自身の経験と調査を踏まえたヒントを1点お届け。それは、
作品テーマは「女性向け」を選ぶべき
だということです。理由は以下の3点です。
1点目に関しては、あくまでも一般論です。もちろん購買意欲の高い男性もいれば、購買意欲の低い女性もいます。その上で、購買意欲の高い傾向にある女性向けに作品を作った方が売れやすいということです。2点目を踏まえると、ハンドメイドサイトにおいて男性向け作品を作るメリットは薄いかと思います。
参考までに、日本マクドナルドを創業した藤田田さんによる有名な書籍「ユダヤの商法」においても女性向けのビジネスがおすすめされていることを添えておきます。
3点目を補足すると、3Dプリンターユーザーは男性が多いため、女性向けの作品作りができるクリエイターは多くないということです。そのため、他の製法では作りにくかったり、3Dプリンターだから実現できる形状をもつ作品の潜在的な需要は、まだ満たされていないのではないかと思います。
身近な女性の意見を取り入れるなどして、女性に刺さる3Dプリンター作品のアイディアを練り上げていきましょう。
ハンドメイドマーケットで売れる作品・ショップづくりを研究する
Q. あなたはハンドメイドマーケットで売れる作品・人気のあるショップについてよく知っているでしょうか?
Q. かわいいラッピングや、おまけの存在、手書き(風)のメッセージを添えるという発想はあるでしょうか?
おそらく、「まったく知らない」「そんな習慣があるのか」という方がほとんどでしょう。
自分ではハンドメイド系のショップで購入したことがないという3Dプリンターユーザーが大半かと思いますが、買う側の視点を理解する重要性はすでに述べた通りです。売れているショップ・作品がやっていることは、ハンドメイドファンの心理を研究した上でなされているのです。
おすすめは、人気のあるショップ(レビュー数が多かったり、フォロワー数が多い)の、売れている作品を買ってみることです。どのような包装がされていて、どのようなクオリティの作品なのか、手にとって研究してみましょう。Creemaであれば、作品ごとに「○○人が購入」と表記されているので、どの作品が売れているのかわかりやすいです。ぜひ1度覗いてみてください。
評価・レビュー数を増やす努力をする
作品のテーマを決め、売れるハンドメイドショップの研究が終わったら、さっそくモデリング・プリント・出品を行っていきましょう。
出品後のポイントは以下の通りです。
簡単に補足していきます。
1点目に関して、ハンドメイドサイトの「特集」という文化を理解しましょう。「特集」とは、ハンドメイドサイトの運営側が数週間に1回程度テーマを決めて開催する作品紹介企画です。自身の作品が特集に掲載されると、より多くの人の目に触れるため、一気に閲覧数が増えたり購買につながったりします。作品自体に「特集掲載」という表示も半永久的になされるため、「特集に載った注目の作品」というお墨付きをもらえるというメリットもあります。
2点目に関して、ハンドメイドに限らないECショップ販売における重要ポイント「評価・レビュー」の重要性を理解しましょう。これも買う側の気持ちを考えるとわかりやすいです。レビュー数0のショップから買うには勇気が必要ですが、レビュー数100、評価4.99のショップであれば買いやすいですよね。
高評価のレビュー数を蓄積していくことが重要です。質の高い作品を作って低評価をもらわないことはもちろんのこと、レビューをお願いするメッセージを送るような工夫もしたいところです。
3点目に関して、要はすぐにやめない、売れるまでやるということです。はじめから作品が売れまくるということはまずありません。作品自体の質や作品画像、ショップの見え方、包装…と、改善できる点はいくらでもあるはずです。販売しながら改善を繰り返していきましょう。
SNSを通した発信活動は必須
最後に、SNSを通した発信活動の重要性についても触れておきます。
オンラインがメインとなるハンドメイドサイトにおける販売では、SNS(Instagram、Twitter等)を通した継続的な発信が欠かせません。
これらは、ふだんの発信がなければ潜在顧客に伝わりません。製作者のひととなりや想いがわかるショップと、誰がどのようにつくっているのか何もわからないショップのどちらから購入したいでしょうか?
発信を続けることで、自分のショップや作品を気に入ってくれるファンがついてくれることもあります。フォロワーが増えれば、作品がリーチする裾野も広がっていきます。SNSをやらない理由はないと言っても良いでしょう。
発信するSNSは、現状Instagramがおすすめです。ハンドメイド品の主要な購買層との重なりが多いことや、画像・動画メインのSNSであることがその理由です。複数のSNSを運用する余裕があれば、Twitterでリアルタイム性のある発信(製作の様子や、新作の告知)もしていくと良いでしょう。
まとめ 〜売れている作品を研究して3Dプリンター副業をはじめよう〜
今回は、3Dプリンターで作って売れるものについて徹底調査し、売れる作品作りのコツとハンドメイドサイトの攻略法について解説してきました。
豊富な実例に触れるとともに、月5万円の売上を上げるためのノウハウを吸収することができたのではないでしょうか?
この記事を参考に、ぜひあなたのオリジナル作品販売を開始してみてくださいね!