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【ELEGOO Saturn 3 Ultra】12K光造形3Dプリンターを実際に使って徹底解説!【実機レビュー】

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こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、

ELEGOOの家庭用光造形方式3Dプリンター「Saturn 3 Ultra」について解説&実機レビュー

していきたいと思います。

2020年に登場したELEGOOの光造形方式3Dプリンターラインナップの1つである「Saturnシリーズ」。今回発表された「Saturn 3 Ultra」は、2023年に発表された最新の「Saturnシリーズ」3Dプリンターの1台です。

「Saturnシリーズ」として初の「Ultra」の名をもつ「Saturn 3 Ultra」。いったいどのような特徴がある3Dプリンターなのでしょうか?

今回、ELEGOO様より実機をご提供いただきましたので、

  • 「Saturn 3 Ultra」の特徴
  • 「Saturn 3 Ultra」実機の使用感
  • 「Saturn 3 Ultra」のスゴいところ・気になるところ

についてレビューしていきたいと思います!


動画でレビューをチェックしたい方はこちら!

この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。記事とあわせて活用してみてください。


それでは見ていきましょう!



ELEGOO 「Saturn 3 Ultra」の特徴

実機レビューに入る前に、

「Saturn 3 Ultra」の特徴について確認

しておきましょう。

「特徴はいいから実機レビューが見たい!」

という方は該当箇所までジャンプしてください。

ELEGOO光造形3Dプリンター「Saturn 3 Ultra」の特徴
  • 充実ボリュームの「Saturnシリーズ」3代目
  • 「12K」&「19×24um」の超高解像度
  • 「Ultra」だけのプラスアルファ多数

主な項目について、それぞれ確認していきましょう。

充実ボリュームの「Saturnシリーズ」3代目

「Saturn 3 Ultra」は、

ELEGOOの中型光造形3Dプリンター「Saturnシリーズ」の3代目

です。ELEGOOの光造形3Dプリンターには、

  • 小型の「Marsシリーズ」
  • 中型の「Saturnシリーズ」
  • 大型の「Jupiterシリーズ」

という3つのラインナップが存在。そして、「Saturnシリーズ」の中でも、「Saturn 3 Ultra」は現時点で最新&最高のスペックを有する3Dプリンターです。

「Saturnシリーズ」登場の歴史
  • 3代目:「Saturn 3(2023)」「Saturn 3 Ultra(2023)」
  • 2代目:「Saturn 2(2022)」
  • 初代:「Saturn(2020)」「Saturn S(2021)」「Saturn 8K(2022)」

超高解像度「12K」&「19×24um」

3代目に共通する「Saturn 3 Ultra」最大の特徴は、

「12K」&「19×24um」の超高解像度

であることです。

光造形3Dプリンターの解像度は年々

  • ピクセル数増加
  • ピクセル微細化

を達成しており、「Saturn 3 Ultra」はついにピクセル数「12K」に到達。ピクセル数サイズ(XY)は19×24umに到達し、ELEGOOの光造形3Dプリンターとしては、現状最大解像度となっております(2024年2月時点)。

【Saturnシリーズ】ピクセル数の変遷
  • 「Saturn 3」「Saturn 3 Ultra」:11520×5120(12K)
  • 「Saturn 8K」「Saturn 2」:7680×4320(8K)
  • 「Saturn S」:4098×2560(4K)
  • 「Saturn」:3840×2400(4K)
【Saturnシリーズ】ピクセルサイズの変遷
  • 「Saturn 3」「Saturn 3 Ultra」:19×24um
  • 「Saturn 8K」「Saturn 2」:28.5um
  • 「Saturn S」:48.5um
  • 「Saturn」:50um

「Ultra」だけのプラスアルファ多数

出典:ELEGOO
出典:ELEGOO
出典:ELEGOO

そして、

「Ultra」だけのプラスアルファ機能

にも注目です。

  • Linux OS搭載で安定したデータ転送と高速な計算処理を実現
  • Wi-Fi対応で手動のデータ受け渡しが不要に
  • 4点レベリングと高速プリント可能なACF(フィルム)採用

無印の「Saturn 3」にはない先進的な機能が盛りだくさん。1万円程度の価格差で、利便性を向上させる魅力的な機能の数々を体験することが可能です。

以降の「実機レビュー」パートでも詳しく確認していきましょう。



「Saturn 3 Ultra」の実機レビュー!

さて、ここまでは「Saturn 3 Ultra」の概要について述べてきました。ここからは、

「実際に使ってみてどうなのか?」

について、実機レビューしていきたいと思います!

開封!

「Saturn 3 Ultra」を開封し、中身を確認していきましょう!

ダンボールを開けると、

  • 3Dプリンター本体
  • ACアダプタ
  • マニュアル

が隙間なく詰まっています。

ツールボックスはUVカバーの内部に収納されていました。充電アダプタやWi-Fiアンテナ、空気清浄機といったパーツ以外の同梱品はこちら。

基本的な工具類や消耗品がそろっています。

以下に同梱品リストを記載しておきます。初心者の方は、他にそろえるべきものがあるかどうか確認しておくと良いでしょう。

  • 取扱説明書
  • レベリングカード
  • Voxeldance Tangoアクティベーションカード
  • USB空気清浄機
  • USBメモリー
  • WiFiアンテナ
  • 六角レンチ
  • ACアダプタ
  • 予備ネジ
  • スクレーパー(プラ・金属)
  • ろうと
  • ゴム手袋
  • マスク

「Saturn 3 Ultra」の注目ポイントをチェック!

プリントをはじめる前に、

「Saturn 3 Ultra」の注目ポイントをチェック

していきます。

電源ボタン・USB差込口は本体側面

家庭用光造形3Dプリンターの使い勝手に関して、しばしば話題に上がる

  • 電源ボタン
  • USB差込口

の位置。

「Saturn 3 Ultra」に関しては、本体向かって右側面にまとめられております。個人的には、「Mars 4 Ultra」のように正面に配置されている方がうれしかったな、というのが正直なところ。

ミニ空気清浄機の差込口が2箇所(同梱は1つのみ)

「Saturn 3 Ultra」で特徴的な点が、USB式空気清浄機の差込口を2つもっているところ。「Marsシリーズ」等に比べて大きめのサイズであることから、空気清浄機を2つ設置できるようにしているのかもしれません。

ただし、同梱されているUSB式空気清浄機は1つのみ。必要性を感じる人は、別途追加の空気清浄機を購入しましょう。

3Dプリント実行!高解像度3Dプリンターの実力は?

開封&セッティングの詳細は「実機レビュー動画」を見ていただくとして、お待ちかねの3Dプリントを開始していきます!

スライスソフト「chitubox」の準備については、「Mars 4 Ultra」と同様です。こちらの記事で詳しく解説しているので、気になる方はご参照ください。

定番のテストデータ「rook」をプリント!

まずは、同梱のUSBに保存されていた

「rook」のデータを使って3Dプリント

していきます。ELEGOOの光造形3Dプリンターの定番モデルですね。

レジンには、ELEGOO「水洗いレジン(セラミックグレー)」を使用していきます。

チェスの駒であるルークをモチーフにした、内部にらせん階段、らせん構造をもつおもしろい3Dモデル。

当然ながらキレイにプリントできました。ビルドプレートがレーザー加工されていて、プリント品を取り外しやすいのも「Saturn 3 Ultra」の特徴です。

高速プリント設定ではないようで、この5cmほどのサイズでも約2時間半のプリント時間を要しました。

キャリブレーションモデル「AmeraLabs town」「Siraya Tech V5」をプリント!

続いては、

解像度・品質を確認するキャリブレーションモデルをプリント

していきます。

「Mars 4 Ultra」のときと同様に、

の2つをプリントしていきます。

前回はSK本舗の高解像度3Dプリンター向けレジンである「SK10K水洗いレジン(ネオクリアー)」を使いましたが、今回は上記のELEGOO「水洗いレジン(セラミックグレー)」を使用。

AmeraLabs town

Siraya Tech V5

細い構造・細かいパターンまで精度高くプリントされていますね!うまくプリントされていないのは、

  • AmeraLabs townの最も細いピラー
  • Siraya Tech V5の最も小さい円形構造(凹)

くらいでしょうか。

テストモデルの品質は「実機レビュー動画」で詳しく観察しています。

解像度が重要なlithophaneはキレイにプリントできる…?

最後に、

解像度が美観に大きな影響を与えるlithophane(リソファン)

をプリントしていきます。

ChatGPTで使用できる画像生成AI「Dall-E3」を使用して生み出した画像をもとにして作成したLithophane(リソファン、リトファン)、果たしてどの程度のクオリティでプリントできるのでしょうか?

生成された画像とともに確認してみましょう...!

画像生成AI「Dall-E3」を用いて生成した画像
「Saturn 3 Ultra」でプリントしたリソファン

いかがでしょうか?美しい花々が浮き上がる素敵なリソファンがプリントされましたね!細部まで元画像とそっくりです。

おまけに、実際に撮影した風景画像もリソファン化してみました。

木々の葉っぱや車のひとつひとつ、文字の影まで繊細に表現されていますね!

「Saturn 3 Ultra」の12K超高解像度を遺憾なく発揮できるリソファン。皆さんもお気に入りの画像や、生成AI画像をぜひプリントしてみてください。

生成AIを使ったlithophaneの作成方法は、こちらの動画で詳しく観察しています。



使ってみてわかった!「Saturn 3 Ultra」のココがすごい!

ここからは、

実際に使ってみて感じた「Saturn 3 Ultra」のスゴいところ

について紹介していきたいと思います。商品ページに記載の内容だけではわかりにくい「実感」をお伝えしていきます!

複数個でもイッキにプリント

「Saturn 3 Ultra」のスゴいところは、やっぱり

複数個でもイッキにプリントできる

ところ。

上の画像は、同梱のUSBに入っているテストデータ「elegooチェス」6体をスライスソフト上で並べたもので、「Saturn 3 Ultra」と「Mars 4 Ultra」の両サイズを示しています(同スケール)。

見てわかる通り、

  • 「Saturn 3 Ultra」は、余裕をもって範囲内に収まってい
  • 「Mars 4 Ultra」は、一部プリント範囲外に出てしまっている(赤い部分)

という違いが見て取れます。

Queen.stl
King.stl
Pawn.stl

プリントした「elegooチェス」の一部をご紹介。このような細部までデザインされた3Dモデルもバッチリプリントできていますね!

(高さが同程度の)複数のモデルを同時にプリントしても、プリント時間に変化がないのは光造形の長所。高速プリントも可能な「Saturn 3 Ultra」の生産性の高さは非常に強力だと言えるでしょう。

加えて、高さが260mmまでプリント可能という点も魅力の1つ。同じ12K3DプリンターのAnycubic「Photon Mono M5s」と比べても、許容高さが60mm大きくなっています。

Saturn 3 Ultra218.88×122.88×260 mm
Photon Mono M5s218×123×200 mm

スライス完了→無線通信ですぐにプリント

下位モデル「Saturn 3」にはない、「Ultra」の特徴である

Wi-Fi送信がかなり便利

です。

スライスした3DデータをPCから3Dプリンターに移すのは、USBディスク等の物理デバイスを経由することがまだまだ一般的ですが、昨今はWi-Fi送信できる機種も増加中。「Saturn 3 Ultra」もその流れにしっかり乗っているということですね。

Wi-Fi対応により、スライスからプリントまでのステップが大きく簡略化されています。

プリント完了→少ない手間で次のプリント

レーザー加工されたビルドプレート
「4点レベリング」は両側面に2つのネジ

すでに触れたように、

  • レーザーエッチング加工されたビルドプレート
  • 4点レベリング

によって、

プリント完了後に少ない手間で次のプリントに移行できる

というのも「Saturn 3 Ultra」のスゴいところ。

  • ビルドプレートからプリント品を取り外しやすく
  • 再レベリング不要

であることから、すぐに次のプリントを開始できてしまいます。これまた「プリントの手間削減」・「同じ時間で多数のプリント品の生産」に寄与する優れた仕様です。

 



使ってみてわかった!「Saturn 3 Ultra」のココに注意!

最後に、

実際に使ってみて、個人的に気になった点

についても紹介していきます。人によって好みも異なりますので、選択する際の参考にしてみてください。

大きめサイズでハンドリングが大変

「Saturnシリーズ」の特徴でもある充実した造形サイズは、裏を返せば取り扱い難易度の高さに繋がります。

決して扱いにくいレベルではありませんが、初心者の方など、光造形3Dプリンターの扱いに自身のない方は頭の片隅に入れておきましょう。

上の図に示したように、長辺の長さで「Mars 4 Ultra」よりも約6cm大きい「Saturn 3 Ultra」。その分液体を入れるレジンバットも大型になります。準備・片付けの際に若干手間取る可能性も考慮した上で選択することをおすすめします。

あわせて読みたい

「Marsシリーズ」は、「Saturnシリーズ」よりもひと回り造形サイズが小さい初心者にも人気のシリーズ。

「Saturn 3 Ultra」と同時にリリースされた最新機種「Mars 4 Ultra」の実機レビューは、こちらの記事をご覧ください。

【ELEGOO Mars 4 Ultra】9K光造形3Dプリンターの使用感を徹底解説!【実機レビュー】
ELEGOO「Marsシリーズ」の最新モデル「Mars 4 Ultra」について解説&実機レビューしていきます。「Marsシリーズ」の他のモデルと比較しつつ、最新機能や装置スペック、実際の使用感について詳しく紹介していきます。

高速プリントは粘性の低いレジンで!

もう1点は、高速プリントはどんなレジンでも実現できるわけではないということです。

上の図は、同梱の「高速テストモデル」を通常のELEGOO「水洗いレジン(セラミックグレー)」でプリントしてみたもの。見ての通り、一部破損の見られる結果となりました。

ACFフィルムの搭載により、最大150mm/hの高速プリントさえ実現可能な「Saturn 3 Ultra」ですが、これはどんなレジンでも良いというわけではありません。ELEGOO「ラピッドスタンダードレジン」のような、粘性の低いレジンと併用することで達成可能な性能なのです。

実際、「Mars 4 Ultra」と「SK10K水洗いレジン」の組み合わせでは、上の「高速テストモデル」を問題なくプリントすることができました。

「Saturn 3 Ultra」を使った高速プリントを目論んでいる方は、

等の粘性が低く、露光時間が短くて良いレジンを用意するようにしましょう。


ここまで挙げてきたポイントは、人によっては気になるところかもしれません。他の3Dプリンターもチェックしておきたい!という方は、比較ツール等を活用して他の機種の情報も確認しておきましょう。

「ここに記した気になるポイントは問題ないよ!」

という方にとっては、高い機能性を低コストで実現した非常におすすめできる3Dプリンターなのではないかと思います!

「Saturn 3 Ultra」のスペック一覧!

最後に、

「Saturn 3 Ultra」の詳細スペックを、同時発売された他のELEGOO機種と比較

していきます。どのような違いがあるか確認しておきましょう。

モデル名Saturn 3 UltraSaturn 3Mars 4 UltraMars 4
本体イメージ
メーカーELEGOOELEGOOELEGOOELEGOO
本体サイズ(LxWxH)[mm]--227 x 227 x 443.5227 x 227 x 438.5
造形サイズ(LxWxH)[mm]218.88 x 122.88 x 260218.88 x 122.88 x 250156.36 x 77.76 x 165156.36 x 77.76 x 175
Z軸精度[mm]--0.020.02
積層ピッチ[mm]--0.01-0.20.01-0.2
ピクセルサイズ[mm]0.019 x 0.0240.019 x 0.0240.0180.018
ピクセル数(XY)11520 x 512011520 x 51208520 x 43208520 x 4320
プリントスピード[mm/h]Max 150Max 70Max 15030-70
データ入力USB
Wi-Fi
USBUSB
Wi-Fi
USB
本体重量[kg]--75.2
スライスソフト-ChituBox
Voxeldance Tango
ChituBox
Voxeldance Tango
ChituBox
Voxeldance Tango
その他空気清浄機付き
Linux OS搭載
RAM4GB内蔵
4点レベリング
ACFフィルム使用
空気清浄機付き空気清浄機付き
Linux OS搭載
RAM4GB内蔵
4点レベリング
ACFフィルム使用
空気清浄機付き
出典公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

一覧表で比較してみると、各モデルの微妙な違いがわかりますね。

今回レビューした「Saturn 3 Ultra」は、

  • 「Mars 4シリーズ」機種と比べて、造形サイズに勝り、
  • 無印「Saturn 3」と比べて、利便性(Linux OS/Wi-Fi/4点レベリング/ACF等)に勝る

1台です。「Saturn 3 Ultra」であれば、

「思ったより造形サイズが小さい…」

「『Ultra』に比べると使い勝手が悪い…」

という後悔のない選択となるのではないでしょうか?



まとめ:高解像度&充実ボリュームで使いやすい「Saturn 3 Ultra」!

今回は、ELEGOO Saturnシリーズの最新モデル「Saturn 3 Ultra」について解説&実機レビューしました。

高解像度かつ充実ボリュームを備え、その上高速プリントも実現している素晴らしい3Dプリンターであることがわかりましたね!

  • 「高解像度」
  • 「大きい造形サイズ」
  • 「高速」

これらを重視した3Dプリンターを選びたい方はぜひ購入候補に入れてみてください!

販売状況

現時点では、代理店のSK本舗やAmazonにて販売されています(2024年2月時点)。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!

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