こんにちは、管理人のウノケンです。
2024年9月20日、家庭用3Dプリンター業界の有名企業QIDI TECHが最新機種「QIDI Plus4」を発表しました。同社のフラッグシップモデルとなる「QIDI Plus4」とは、いったいどのような3Dプリンターなのでしょうか?
今回は、
について、解説していきます!
それでは見ていきましょう!
最新フラッグシップ3Dプリンター「QIDI Plus 4」の特徴は?
3Dプリントの世界で高い評価を受けているQIDI TECHが、新たに発表したフラッグシップモデル「QIDI Plus4」。
ここでは、その特徴を詳しく見ていきましょう。
想像力を進化させる完全アップグレード
「QIDI Plus4」は、先代の「X-Plus3」を大幅に超えるアップグレードが施されています。
最大370℃という高温での印刷が可能になったことで、対応するフィラメントの種類が格段に増え、より高性能な素材の利用が実現しました。
また、305×305×280mmの大型ビルドボリュームを備えており、これまでの家庭用モデルでは難しかった大規模なプリントにも対応できます。
このアップグレードにより、精度が向上し、使い勝手も格段に改善されています。QIDIの最新技術を詰め込んだ「QIDI Plus4」は、まさに「想像力を進化させる」プリンターだといえるでしょう。
第二世代アクティブチャンバー加熱機能
3Dプリントにおいて、高温フィラメントを使用する際の課題である「反り」や「層間の接着不良」を解消するために、「QIDI Plus4」は第二世代アクティブチャンバー加熱機能を搭載しています。
前モデルにも搭載されていたこの機能は、400Wの高効率加熱モジュールによってさらに強化され、8分以内にチャンバー内を65℃まで加熱することが可能です。
さらに、新たな空気循環システムと強力なターボファンにより、チャンバー内の温度はより均一に保たれ、高温フィラメント(PC、ABS、PAなど)でのプリント精度が飛躍的に向上します。この結果、モデルの反りを防ぎ、層間の接着強度を高めることができます。
独立したデュアルZ軸モータードライブ
「QIDI Plus4」のもう一つの革新的な特徴は、独立したデュアルZ軸モータードライブです。
Z軸のスクリューと光軸が8mmから10mmにアップグレードされており、ヒートベッドの厚みも3mmから6mmへと強化されています。この設計により、Z軸の安定性が飛躍的に向上し、産業レベルの精度を実現しています。
また、CoreXY構造を採用することで、モデルの表面品質も向上しており、3Dプリントの仕上がりがより滑らかで美しいものとなっています。大規模なプロジェクトでも、安心して高精度なプリントを楽しむことができます。
強化されたホットエンド性能
3Dプリンターの心臓部ともいえるホットエンドも大幅に強化されています。
「QIDI Plus4」は、最大印刷温度が370℃に達し、80Wの加熱力を持つホットエンドにより、産業用フィラメント(PPS-CFなど)をスムーズにプリントできるようになりました。
また、バイメタルノズルを採用したことで、ABSやPLAといった通常のフィラメントだけでなく、ABS-GFやPA-CF、PET-CFといった繊維強化フィラメントにも対応。
これにより、さまざまな素材を使用するプロジェクトでもノズル交換の手間が省け、効率的な作業が可能です。
アップグレードされた操作システムとスライスソフトウェア
「QIDI Plus4」は、操作システムとスライスソフトウェアも一新されています。
最新のカスタマイズ版V0.12.0 Klipperシステムは、より多くのフィラメントやプリントパラメータに対応し、初心者にも使いやすい設計に。また、新しく開発された「QIDI Studio」は、より高速で精度の高いスライス機能を提供し、プリント結果の最適化をサポートしています。
さらに、ノズルの自動クリーニング機能も搭載されており、フィラメントのカットや取り外しが自動化され、利便性が向上しています。
完璧なファーストレイヤー
3Dプリントにおいて、ファーストレイヤーの精度は非常に重要です。「QIDI Plus4」は、この点においても妥協なし。
デュアルセンサーによる自動レベリングシステムを搭載しており、ノズルの右側に設置された近接プローブに加え、ヒートベッド下に配置された4つの圧電センサーがZ軸のオフセットを補正。これにより、常に完璧なファーストレイヤーを保証します。
初心者でもプロフェッショナルでも、プリントの最初のステップをスムーズに進めることができ、安心して高品質なプリントを楽しむことができます。
将来的にマルチカラー対応に
「QIDI Plus4」は、新しくフィラメントカッターを内蔵。「Q1 Pro」以前の機種に比べて、フィラメントの装填・取り外しがしやすくなっています。
さらに、将来的にはマルチカラー対応になることも予告されています。
「QIDI Plus 4」のスペック一覧【Plus3/Q1 Proとの違いは?】
「QIDI Plus4」の具体的なスペックを一覧で見ていきましょう。
モデル名 | Plus4 | X-Plus 3 | Q1 Pro |
---|---|---|---|
本体イメージ | |||
メーカー | QIDI TECH | QIDI TECH | QIDI TECH |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 505 x 487 x 550 | 511 x 527 x 529 | 477 x 467 x 489 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 305 x 305 x 280 | 280 x 280 x 270 | 245 x 245 x 240 |
エクストルーダ | ダイレクト | - | ダイレクト |
プリントスピード[mm/s] | 600 | 600 | 600 |
最大ノズル温度[℃] | 370 | 350 | 350 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 120 | - | 120 |
組み立て | 組み立て済み | 組み立て済み | 組み立て済み |
プラットフォーム | PEI磁気プレート | HF Board | 両面PEIプレート |
オートレベリング | ○ | ○ | ○ |
フィラメントセンサ | ○ | - | ○ |
停電時自動回復印刷 | ○ | - | ○ |
密閉 | ○ | ○ | ○ |
ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 |
デュアルZ軸 | ○ | ○ | ○ |
データ入力 | Wi-Fi Ethernet USB | Wi-Fi Ethernet USB | Wi-Fi Ethernet USB |
本体重量[kg] | 27 | 19.5 | 17 |
スライスソフト | QIDISlicer QIDI Studio Cura Simplify3D PrusaSlicer Orca Slicer | QidiPrint Cura simplify3D | QIDISlicer PrusaSlicer Orca Slicer |
その他 | チャンバー加熱<65℃ チャンバー循環ファン カメラ搭載 カーボンファイバー対応 活性炭エアフィルタ搭載 | チャンバー加熱<65℃ | チャンバー加熱<60℃ チャンバー循環ファン カメラ搭載 LED搭載 カーボンファイバー対応 |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
性能比較のため、シリーズの先代機種である「X-Plus3」と今年3月に登場した前機種「Q1 Pro」のスペックを併記しています。
といったスペック上のアップグレードに加え、前の項目で触れたビルドプレート周り・チャンバー加熱機能の強化等に注目しましょう。
「QIDI Plus 4」の気になる価格は?
最新のフラッグシップモデル「QIDI Plus4」の気になる価格は、
113,999円
です。
これだけのハイスペックな機能を搭載していながら、この価格帯に収まっている点は非常に魅力的だと言えるでしょう。多くの高性能3Dプリンターが1,000ドル以上の価格帯で販売されている中、「QIDI Plus4」はコストパフォーマンスにも優れた選択肢となっています。
公式ストアではすでに販売が開始。以下のリンクから公式ストアの方もチェックしてみてください。
Age of 3DPにて「QIDI Plus 4」の実機レビューを近日公開!
QIDI TECH「Plusシリーズ」の中でも最高性能を誇り、特に大規模かつ高精度なプリントが可能な点が注目される「QIDI Plus4」。
消費者向けに設計された本モデルは、特に第二世代アクティブチャンバー加熱機能や強化されたホットエンド性能により、プロフェッショナルな3Dプリント体験を提供してくれることでしょう。
そんな「QIDI Plus4」について、「Age of 3DP」では近日実機レビューを公開予定です。
この新しいフラッグシップモデルの性能を実際に試した上で、その操作性や造形品質、前モデル「Q1 Pro」との違いといった具体的な使用感にフォーカスしてお伝えする予定です。
開封やプリントの様子など、記事ではお伝えしにくい内容についても、YouTubeチャンネルで詳細解説する予定です。ぜひチャンネル登録してお待ち下さい!