こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、ELEGOOの大型光造形3Dプリンター「Jupiter」について解説していきます。
ELEGOOの光造形3Dプリンターとしては、小型のMarsシリーズ、中型のSaturnシリーズが有名です。初めての光造形3Dプリンターとして、MarsシリーズやSaturnシリーズを選んだという方も多いのではないでしょうか?
そして、ELEGOOのもう1つのラインナップが、大型の「Jupiter」です。
「名前は聞いたことあるけど、どんな3Dプリンター?」
という方も多いでしょう。
そこで、今回は
について解説しつつ、「Jupiter」の魅力に迫っていきたいと思います。
「Saturnシリーズよりも大きいモノをプリントしたい…」
「導入予定はないけど、ちょっと気になる…」
という方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは見ていきましょう!
ELEGOO「Jupiter」の特徴
まずはじめに、ELEGOO公式YouTubeの「Jupiter」紹介動画をご覧ください。2分ほどでざっと視覚的に特徴を確認することができます。
紹介動画も参考にしつつ、「Jupiter」の特徴をざっと把握しておきましょう。
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
「Saturn」の3倍!高さ30cmの大型造形サイズを実現
「Jupiter」の最も大きな特徴は、「277.848×156.264×300mm³」という大型の造形サイズです。
詳細は後述する比較表で確認できますが、中型3Dプリンターである「Saturn」の3倍の造形サイズといえば、その大きさが伝わるのではないでしょうか?
家庭でも(なんとか)導入できるサイズ感としては、他社ブランドを含めても最大級の造形サイズとなっています。ぜひ後半の比較表をチェックしてみてください。
安心の自動レジン供給機能搭載
大型モデルを造形する際に気になるのが、レジンの補充。プリント途中で、うっかりレジンが空になってしまった!という経験はないでしょうか?
「Jupiter」であれば心配ご無用。自動レジン供給機能つきなので、途中でレジンの補充を気にせずにプリントを完了することができます。
その他にも、
といった、スペックに現れない利便性の点でも優れた3Dプリンターとなっています。
オールメタル構造で抜群の安定感を実現
「Jupiter」の特徴としてさらに見逃せないのが、(準)家庭用光造形3Dプリンターとしては珍しい、オールメタル構造。主要パーツがすべて金属製となっており、安定感とキズ・経年劣化耐性のある3Dプリンターとなっています。
Z軸の安定性も重視された設計になっており、スムーズで静かな動作が実現されています。
プラットフォーム周りもメタリックで頑丈な作りになっています。小〜中型の3Dプリンターとは異なる、大型ならではのこだわった設計になっていることがわかりますね。
「Jupiter」とMars・Saturnシリーズの違いは?
大型のJupiterシリーズ。小型のMarsシリーズや中型のSaturnシリーズとの違いはどこにあるのでしょうか?
まずは、それぞれの代表的な機種である「Mars 4」「Saturn 3」とスペックを比較してみましょう。
モデル名 | Jupiter | Mars 4 | Saturn 3 |
---|---|---|---|
本体イメージ | |||
メーカー | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 498 x 358 x 750 | 227 x 227 x 438.5 | - |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 277.848 x 156.06 x 300 | 156.36 x 77.76 x 175 | 218.88 x 122.88 x 250 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | 0.02 | - |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | - |
ピクセルサイズ[mm] | 0.051 | 0.018 | 0.019 x 0.024 |
ピクセル数(XY) | 5448 x 3064 | 8520 x 4320 | 11520 x 5120 |
プリントスピード[mm/h] | 30-70 | 30-70 | Max 70 |
データ入力 | USB | USB | USB |
本体重量[kg] | 40 | 5.2 | - |
スライスソフト | CHITUBOX | ChituBox Voxeldance Tango | ChituBox Voxeldance Tango |
その他 | 空気清浄機付き 自動レジン供給機能 | 空気清浄機付き | 空気清浄機付き |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
造形サイズが異なる点はすでに述べた通りで、これに応じて本体サイズも異なります(「Saturn 3」は公式ページに記載なし)。旧型機種の「Mars」「Saturn」(それぞれ「Mars 4」「Saturn 3」と同等サイズ)との比較画像を見ると、「Jupiter」の大きさがよくわかります。
また、ピクセルサイズやピクセル数にも違いが見られます。大型の「Jupiter」はピクセルサイズが大きくピクセル数は少なめ。発売開始が2021年ということもあり、2023年発売の「Mars 4」や「Saturn 3」と比べるとやや見劣りするスペックとなっています。
一方で、すでに述べた「オールメタル構造」や「レジン自動供給機能」、「内部LED搭載」といったリッチな機能は、現状Mars・Saturnシリーズには見られない「Jupiter」だけの特徴となっています。
「Jupiter」のスペック一覧!【他社大型3Dプリンターと比較】
最後に、他社の大型光造形3Dプリンターと比較してみましょう。
代表的な大型(準)家庭用光造形3Dプリンターとして、Anycubic「Photon M3 Max」とPeopoly「Phenom」をピックアップします。
モデル名 | Jupiter | Photon M3 Max | Phenom |
---|---|---|---|
本体イメージ | |||
メーカー | ELEGOO | Anycubic | Peopoly |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 498 x 358 x 750 | 400 x 408 x 596 | 452 x 364 x 780 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 277.848 x 156.06 x 300 | 298 x 164 x 300 | 276 x 155 x 400 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | - | - |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | - | - |
ピクセルサイズ[mm] | 0.051 | - | 0.072 |
ピクセル数(XY) | 5448 x 3064 | 6480 x 3600 | - |
プリントスピード[mm/h] | 30-70 | Max 60 | - |
データ入力 | USB | USB | - |
本体重量[kg] | 40 | 26 | 45 |
スライスソフト | CHITUBOX | Photon Workshop | CHITUBOX |
その他 | 空気清浄機付き 自動レジン供給機能 | 自動レジン供給機能 | |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
どれも同等の造形サイズをもち、どれを選ぶか悩ましいところ。カバーの開閉方式の違いや自動レジン供給機能の有無など、ところどころ異なるポイントも見られます。ご自身の優先する機能と価格を検討した上で、最適な3Dプリンターを選んでみてください。
【2023年11月】「Jupiter SE」が新登場!
2023年11月、後継機種の「Jupiter SE」が登場することが予告されました。
詳細は明かされていませんが、11/17に登場とのこと。続報を待ちましょう!
まとめ 〜Mars・Saturnで満足できないアナタへの第3の選択肢〜
今回は、ELEGOOの大型光造形3Dプリンター「Jupiter」について解説しました。
6K解像度の大型3Dプリンターで、小型のMarsシリーズ、中型のSaturnシリーズにはない魅力をもつ3Dプリンターであることがわかりましたね!
こんな役割をこなせる3Dプリンターをお探しの方は、ぜひ検討してみてください。類似の大型3Dプリンターと比較すると、より満足のいく選択ができるでしょう。