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生成AI(ジェネレーティブAI)を使って3Dプリンター用のデータを作成する方法【Tripo AI/Bambu Lab/Meshy】

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こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、生成AI(ジェネレーティブAI)を使って3Dプリンター用の3Dデータを作る方法について解説していきます。

ChatGPTやMidjourneyをはじめ、昨今話題の生成AI。生産性の向上や単純作業の代替など、すでに実用レベルに到達したAIのますますの発展に世界中が期待を寄せています。

3Dプリンターの世界においても、

「3DモデルをAIで生成できるのではないか?」

と考える方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、生成AIを使った3Dモデルの自動生成から3Dプリントまで、以下のステップで具体的に解説していきます。

  • 生成AIを使って3Dモデルを生成
  • Blenderを使ってSTLデータに変換
  • スライスして実際に3Dプリント

この記事を読めば、「3Dモデリングが苦手」「3Dモデリングが面倒」という方でも簡単にデータを作成し、3Dプリントすることが可能になります。次世代の3Dプリンティングを一緒に体験したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

生成AIは発展途上のテクノロジーです。現時点ではクオリティに満足できない方も少なくないでしょう。とはいえ、世界中が急速に開発を進める注目技術であることは間違いありません。3Dモデリング・3Dプリンティングの世界においても、今のうちから「生成AIの使いこなし」に注目しておいて損はないでしょう。


最新の3Dモデル生成AI「Tripo AI」を活用した3Dプリントについて解説しています!

最新の3Dモデル生成AI(2024年10月時点)を活用したプリント例を動画で解説しています。記事とあわせて活用してみてください!


それでは見ていきましょう!



3Dプリンティングにおける生成AI(ジェネレーティブAI)

生成AI(ジェネレーティブAI)とは?

生成AI(ジェネレーティブAI、Generative AI)は人工知能の一種で、テキストや画像をもとに新しいコンテンツを生成する能力を持つAIのことを指します。

画像、テキスト、音声など、様々な形のデータを生成することが可能で、3Dモデリングの分野でも注目されています。

3Dモデリングへの生成AI(ジェネレーティブAI)の応用

テキストや画像の生成において、すでに驚異的な性能を見せている生成AI。3Dモデリングの世界においてもいくつかのサービスが誕生し、注目されはじめています。

まだまだ実用に耐えるレベルとは言えませんが、テキストや画像の世界を見れば想像できるように、近い将来、3Dモデリングの生産性向上に寄与してくれることが期待できます。

3Dモデル生成AIの例

ここからは、現時点の主な3Dモデル生成AIの例をいくつか紹介していきます(2023年7月時点)。

Shap-E

出典:OpenAI「Shap-E: Generating Conditional 3D Implicit Functions

「Shap-E」は、ChatGPTで一躍有名になったOpenAIが2023年5月に発表した3Dオブジェクト生成AIです。

テキストや画像を入力することで、誰でも簡単に3次元データを生成することができます。

Githubからアクセスしたり、Hugging FaceのWebアプリとして無料で使用することができます。生成された3Dデータはダウンロードできるので、ローカルに落として編集することも可能です。

この記事の後半では、Shap-Eを用いて3Dモデルを生成し、3Dプリンターで出力するところまで実践してみたいと思います。

DreamFusion

出典:Google Research「DREAMFUSION: TEXT-TO-3D USING 2D DIFFUSION

「DreamFusion」は、Googleが2022年9月に発表した、テキストから3Dモデルを生成するAIです。

Stable Diffusionを用いて、PyTorchによる実装を行う「Stable-Dreamfusion」というプロジェクトも進行中。こちらはGithubからアクセスすることができます。

Magic3D

出典:NVIDIA「Magic3D: High-Resolution Text-to-3D Content Creation

「Magic3D」は、GPUの巨人NVIDIAが2022年11月に発表した、テキストから3Dモデルを生成するAIです。Googleの「DreamFusion」に比べて「2倍速く、8倍の解像度で」生成できるとして話題となりました。

論文画像からもその解像度の高さが伺い知れる「Magic3D」。残念ながらコードは公開されていないようです。詳細が気になる方は、2023年のCVPRにおける発表(約6分)をご覧ください。

出典:YouTube「Magic3D: High-Resolution Text-to-3D Content Creation (CVPR 2023 highlight)」



3Dモデルを簡単に生成!「Shap-E」を使ってみよう

「Shap-E」によって生成されたpikachu

3Dモデル生成AIを3Dプリンティングに活用するため、今回は「Shape-E」を使った3Dモデル生成を行っていきます。無料のHugging FaceのWebアプリを使って、3Dモデル生成方法について確認していきましょう。

無料で使える!「Shap-E」の使い方を解説

「Shap-E」は、

  • テキストから3Dモデルを生成する「Text to 3D」
  • 画像から3Dモデルを生成する「Image to 3D」

の2通りの生成に対応しています。

Text to 3D

簡単なテキストを入力して「Run」をクリックすると、数十秒で3Dモデルが生成されます。

試しに「3d printer」と打ち込んでみると…

なんとなく「3Dプリンターっぽいもの」が現れました。もう少し詳細を追加して、「a 3d printer of fused deposition modeling type」と打ち込んでみると…

これまた「3Dプリンターの雰囲気がある何か」が生成されました。うーん、ちょっと惜しい。

Image to 3D

続いては、画像から3Dモデル生成にトライ。今回はこちらの「家(正面)」の画像をインプットしてみます。

生成された3D画像は…

なかなかの出来ではないでしょうか?正面画像から「家」であることを認識し、人間が想像するような側面をもつ立体が生成されています。


このように、まだまだ「実用レベル」とは言い難い3Dモデル生成AIですが、同時に近い将来の性能向上も期待できますね!

次の項目では、「Shap-E」を使って3Dプリンター用のデータを生成し、プリントするまでの実践について解説していきます。

 



生成AI「Shap-E」を活用して3Dプリントしてみよう!

ここからは、3Dプリンティングへの3Dモデル生成AI「Shap-E」活用方法について、以下の手順で解説していきます。

  • 「Shape-E」を使って3Dデータ(.glbファイル)を生成
  • Blenderを使ってSTLデータに変換
  • スライスして実際に3Dプリント

「Shap-E」を使って3Dモデルを生成する

まずは「Shape-E」を使って3Dモデルを生成します。「Text to 3D」モードで、「a chair(イス)」と入力してみます。

かなり自然なイスの3Dモデルが生成されました。右上のダウンロードボタンをクリックすると、.glb形式で3Dデータをダウンロードすることができます。

Blenderを使ってSTLデータに変換する

3Dプリンターに読み込ませるためには、スライスソフトを使ってGコードを生成する必要があります。さらに、スライスソフトは通常STLファイル(.stl)形式で3Dデータをインポートするため、「.glb→.stl」の変換を行う必要があります。

今回は、3DCGソフトBlenderを用いて「.glb→.stl」の変換を行います。

Blenderを開いたら、「File」→「Import」→「glTF 2.0 (.glb/.gltf)」の順にクリックし、「Shap-E」で生成した.glbファイルをインポートします。