こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、Anycubicの家庭用FDM方式3Dプリンター「Kobra Neo」について解説していきたいと思います。
2022年から発売がはじまったAnycubic社のFDM方式3DプリンターラインナップであるKobraシリーズ。「Kobra Neo」はその5機種目にあたります。
発売から1年近くが経過するにも関わらず、当メディアの「人気3Dプリンターランキング」において、毎月のように上位にランクインする「Kobra Neo」。その人気の秘密に迫っていきたいと思います!
それでは見ていきましょう!
Anycubic 「Kobra Neo」の特徴
まずはじめに「Kobra Neo」の特徴をざっと把握しておきましょう。
上記の特徴は、どれも他のKobraシリーズ3Dプリンターとの違いを表す重要なポイントです。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
ダイレクトドライブ式エクストルーダ採用
「Kobra Neo」はダイレクトドライブ式エクストルーダを採用しています。
ダイレクトドライブ式を採用するメリットはいくつかありますが、ここではAnycubic公式が強調している点をピックアップしてみましょう。
Kobraシリーズは機種によって採用しているエクストルーダの方式が異なるので注意が必要です。
「Kobra Neo」は、同じくダイレクトドライブ方式を採用する「Kobra」「Kobra 2」と造形サイズも同じとなっています。
それでは、いったいどのような点に違いがあるのでしょうか?残りの特徴についても引き続きチェックしていきましょう。
プラットフォームにPEIコート磁気ばね鋼を採用
「Kobra Neo」は、プラットフォーム(造形物がプリントされていく土台)に「PEIコートされた磁気ばね鋼」を採用しています。最近のFDM3Dプリンターとしてはすっかり一般的になった人気のヒートベッドで、以下のような性質を備えています。
1度使い始めたらガラスベッドやPEIコートなしには戻れない、非常に優秀なプラットフォームと言って良いでしょう。
実勢2万円台の低価格を実現
「Kobra Neo」が人気である理由の1つは、実勢2万円台という価格にあります(2023年8月時点)。ここまで見てきたような特徴に加え、もちろん家庭用3Dプリンターとして最低限の性能を標準搭載している3Dプリンターであることから、「Kobra Neo」はかなりコスパの良い機種として支持を集めています。
ちなみに、同じダイレクトドライブ方式を採用し、造形サイズも変わらない「Kobra」や「Kobra 2」の実勢価格は3万円台となっています(2023年8月時点)。「Kobra Neo」との主な違いは、タッチスクリーンの有無や最大プリントスピードに注目すると良いでしょう。
Kobra Neo | Kobra | Kobra 2 | |
---|---|---|---|
スクリーン | ノブ式 | タッチ式 | タッチ式 |
最大プリントスピード | 100mm/s | 100mm/s | 250mm/s |
詳細スペックについては後述する比較表もご確認ください。
「Kobra Neo」のスペック一覧!【Kobraシリーズ比較】
「Kobra Neo」の詳細スペックについて比較していきます。
参考として、他のKobraシリーズのスペックもあわせて記載しています。どのような違いがあるか確認しておきましょう。
モデル名 | Kobra Neo | Kobra | Kobra Go | Kobra Plus | Kobra Max | Kobra 2 |
---|---|---|---|---|---|---|
本体イメージ | ||||||
メーカー | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 445 x 443 x 490 | 430 x 486 x 486 | 445 x 443 x 490 | 560 x 546 x 605 | 715 x 665 x 720 | 440 x 435 x 486 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 220 x 220 x 250 | 220 x 220 x 250 | 220 x 220 x 250 | 300 x 300 x 350 | 400 x 400 x 450 | 220 x 220 x 250 |
エクストルーダ | ダイレクト | ダイレクト | ボーデン | ボーデン | ボーデン | ダイレクト |
プリントスピード[mm/s] | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 300 |
最大ノズル温度[℃] | 260 | 260 | 260 | 260 | 260 | 260 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 110 | 110 | 110 | 100 | 90 | 110 |
組み立て | 半組み立て済 | 半組み立て済 | 要組み立て | 半組み立て済 | 半組み立て済 | 半組み立て済 |
プラットフォーム | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 | PEIばね鋼 | カーボランダムガラス | カーボランダムガラス | PEIばね鋼 |
オートレベリング | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
フィラメントセンサ | × | × | × | ○ | ○ | ○ |
停電時自動回復印刷 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
密閉 | × | × | × | × | × | × |
ディスプレイ | ノブ式 | タッチ式 | ノブ式 | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 |
デュアルZ軸 | × | × | × | ○ | ○ | ○ |
データ入力 | SDカード | SDカード | SDカード | SDカード | SDカード | microSDカード |
本体重量[kg] | - | 7.5 | 7 | 11 | 16 | 8.4 |
スライスソフト | Cura | Cura Repetier-Host simplify3D | - | Cura Repetier-Host simplify3D | Cura Repetier-Host simplify3D | AnycubicSlicer PrusaSlicer Cura |
その他 | デュアル斜め支柱 | 最大プリントスピードはファームウェアアップデート後の値 | ||||
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
一覧表で比較してみると、各モデルの微妙な違いがわかりますね。
実勢価格としては、「Kobra Neo」はKobraシリーズ最安クラスです。他の機種との性能差と価格差を十分考慮して、最適な3Dプリンターを選択すると良いでしょう。
まとめ:コスパ重視ならおすすめの「Kobra Neo」!
今回は、Anycubic Kobraシリーズの大人気モデル「Kobra Neo」について解説しました。
ダイレクトドライブ採用、PEIコート磁気ばね鋼を標準搭載していながら、実勢2万円台という高コスパモデルの「Kobra Neo」。人気の秘密が理解できたのではないでしょうか?
今回紹介した他のKobraシリーズ各種との違いもしっかり確認したうえで、好みの3Dプリンターを選んでみてくださいね!