こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、
ELEGOOの光造形3Dプリンター「Marsシリーズ」を全機種徹底比較・解説
していきます。
ELEGOOのMarsシリーズは、低価格帯のエントリーモデルで、初心者の方が3Dプリンターデビューする際におすすめのラインナップです。
そんなELEGOOのMarsシリーズからはすでにいくつもの製品が登場し、旧式機種は順次廃盤になっています。そのため、
「どれを選んだらいいの?」
「今購入できるのはどの機種?」
と迷ってしまう方も多いのが現状です。
そこで今回は、
を行っていきたいと思います。
歴代Marsのスペックや特徴から最新機種の販売状況まで、Marsシリーズのすべてがわかる記事となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは見ていきましょう!
- 【2024年版】ELEGOO Marsシリーズ スペック一覧
- 【2024】ELEGOO Marsシリーズ 各機種の解説と販売状況
- 利便性が向上した次世代「4K」3Dプリンター【Mars 5】
- チルトリリース&AIカメラ&オートレベリング搭載の9K【Mars 5 Ultra】
- 9K3Dプリンター【Mars 4】
- Linux搭載&Wi-Fi対応の9K3Dプリンター【Mars 4 Ultra】
- Marsシリーズ初のDLP3Dプリンター【Mars 4 DLP】
- 造形サイズが大きくなった異色の6KMars【Mars 4 Max】
- 待望の4K3Dプリンター【Mars 3】
- 脱臭機能がついた「Mars 3」のProモデル【Mars 3 Pro】
- コスパ最強優秀モデル【Mars 2】※販売終了
- 脱臭機能がついた「Mars 2」のProモデル【Mars 2 Pro】※販売終了
- Marsシリーズ初代3Dプリンター【Mars】※販売終了
- 脱臭機能がついた「Mars」のProモデル【Mars Pro】※販売終了
- まとめ:最新情報をチェックしてMarsシリーズ3Dプリンターをゲットしよう
【2024年版】ELEGOO Marsシリーズ スペック一覧
まずはじめに、歴代のELEGOO Marsシリーズを一覧で見てみましょう。
5代目:解像度の異なる「無印」「Ultra」
2024年に発表された最新の「Mars 5シリーズ」2機種は、異例の解像度が異なるラインナップ。
では、その共通点は何かというと、
にあります。解像度向上路線をひた走ってきた家庭用光造形3Dプリンターの流れに待ったをかける「Mars 5シリーズ」の実力については、後述する個別解説をご覧ください。
4代目:DLP機種を含む4機種
2023年に発表された「Mars 4シリーズ」は、なんと4機種によって構成されています(2023年8月時点)。その中には、
を含むなど、3代目までの「無印とPro」の2機種構成から大きな方針転換がなされました。
モデル名 | Mars 4 | Mars 4 Ultra | Mars 4 DLP | Mars 4 MAX |
---|---|---|---|---|
本体イメージ | ||||
メーカー | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO | ELEGOO |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 227 x 227 x 438.5 | 227 x 227 x 443.5 | 246 x 230 x 453 | 246 x 230 x 453 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 156.36 x 77.76 x 175 | 156.36 x 77.76 x 165 | 132.8 x 74.7 x 150 | 195.84 x 122.4 x 150 |
Z軸精度[mm] | 0.02 | 0.02 | 0.01 | 0.00125 |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | - | 0.01-0.2 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.018 | 0.018 | 0.052 | 0.034 |
ピクセル数(XY) | 8520 x 4320 | 8520 x 4320 | 2560 x 1440 | 5760 x 3600 |
プリントスピード[mm/h] | 30-70 | Max 150 | Max 70 | 30-70 |
データ入力 | USB | USB Wi-Fi | USB | USB |
本体重量[kg] | 5.2 | 7 | 6.8 | 7.5 |
スライスソフト | ChituBox Voxeldance Tango | ChituBox Voxeldance Tango | Lychee Slicer Voxeldance Tango ChituBox | ChituBox Voxeldance Tango |
その他 | 空気清浄機付き | 空気清浄機付き Linux OS搭載 RAM4GB内蔵 4点レベリング ACFフィルム使用 | 空気清浄機付き | 空気清浄機付き |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
初代〜3代目まで:「無印」と「Pro」モデルが存在
Marsシリーズは、2022年に登場した3代目「Mars 3」まで、各世代に「無印」「Pro」の2機種がリリースされてきました。
モデル | Mars | Mars Pro | Mars 2 | Mars 2 Pro | Mars 3 | Mars 3 Pro |
イメージ | ||||||
造形サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 120×68×155 | 115×65×150 | 129×80×150 | 129×80×160 | 143×89.6×175 | 143×89.6×175 |
ピクセル数 | 2560×1440(2K) | 2560×1440(2K) | 2560×1620(2K) | 2560×1620(2K) | 4098×2560(4K) | 4098×2560(4K) |
解像度(XY) [mm] | 0.047 | 0.047 | 0.05 | 0.05 | 0.035 | 0.035 |
Z軸精度 [mm] | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 | 0.00125 |
レイヤー厚さ(Z) [mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 |
プリントスピード [mm/時間] | 22.5 | 22.5 | 30-50 | 30-50 | (1.5-3 秒/層) | 30-50 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 227×227×438.5 | 227×227×438.5 |
備考 | ・活性炭脱臭機能 | ・2KモノクロLCD | ・2KモノクロLCD ・活性炭脱臭機能 ・予備FEPフィルム×2 | ・4KモノクロLCD | ・4KモノクロLCD ・空気清浄機つき |
Proモデルに関しては、造形サイズ等のスペックに大きな変化はありません。後述するように、脱臭機能のような付加的な機能が搭載された機種となっています。
【2024】ELEGOO Marsシリーズ 各機種の解説と販売状況
Marsシリーズは、家庭用3Dプリンターの中では歴史のあるラインナップです。中には発売から時間が経ったことで、すでに生産が終了している機種も存在します。
ここからは、ELEGOO社の公式ホームページ(英語版)とAmazon(日本版)等で確認できる販売状況とともに、各機種の特徴について解説していきます。
の参考にしてみてくださいね。
利便性が向上した次世代「4K」3Dプリンター【Mars 5】
2024年6月末に登場の最新機種「Mars 5」。
解像度は「4K」と、数世代前(「Mars 3」世代に相当)に遡ったかのようなスペックですが、その他の面でしっかりアップグレードされています。
2〜3万円台という価格帯から、主な使用者層は初心者と想定される本機種。
オートレベリングや、失敗につながりやすいレジン不足・残留物検知機能を搭載してユーザーフレンドリー度が大きく向上した本機種は、光造形を初めたい多くの方にとってのファーストチョイスになり得るでしょう。
チルトリリース&AIカメラ&オートレベリング搭載の9K【Mars 5 Ultra】
「Mars 5」よりも一歩進んだ先進機能に興味のある方にオススメしたいのが、上位機種「Mars 5 Ultra」。
「Mars 5」に搭載される機能は基本的にすべて備えつつ、以下のような追加機能が盛り込まれています。
より詳しい実際の使用感については、上記の実機レビュー動画・実機レビュー記事にて解説しています。ぜひご参照ください。
9K3Dプリンター【Mars 4】
Marsシリーズ最新機種の1つが「Mars 4」です。
4代目の中で、もっとも純粋なMarsシリーズの後継機種であり、初心者でも扱いやすい小型の造形サイズや、優れた機能をもちながら低価格というMarsシリーズの特徴を継承しています。
主な特徴は以下の通りです。
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Linux搭載&Wi-Fi対応の9K3Dプリンター【Mars 4 Ultra】
黒いUVカバーが特徴の「Mars 4 Ultra」。基本的には「Mars 4」とほぼ同じスペックを持ち、さらにプラスアルファの機能を備えています。
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Marsシリーズ初のDLP3Dプリンター【Mars 4 DLP】
Marsシリーズ初のDLP方式採用3Dプリンター「Mars 4 DLP」。
低消費電力・長寿命でランニングコストを大幅に削減できるというLCD方式にはない魅力が詰まった1台となっています!
造形サイズが大きくなった異色の6KMars【Mars 4 Max】
「Mars 4 DLP」に続いて発表された「Mars 4 Max」。こちらは従来のMarsシリーズと同様、LCD(液晶ディスプレイ)方式の3Dプリンターです。
その特徴は、
詳細は以下の解説ページをご覧ください!
待望の4K3Dプリンター【Mars 3】
「Mars 3」は、2021年に登場したELEGOOシリーズ待望の4K3Dプリンターです。
2K解像度の「Mars 2」と比べて、以下のようにスペックが向上しています。
- 造形精度30%向上(0.050mm→0.035mm)
- 造形サイズ37%増(129×80×160mm→143×89.6×175mm)
もちろんモノクロLCDを使用しているため造形スピードも速く、「Mars 2よりも大きめで、細部までこだわったフィギュアを作りたい!」という方にはおすすめのモデルとなっています。
脱臭機能がついた「Mars 3」のProモデル【Mars 3 Pro】
「Mars 3 Pro」は「Mars 3」のProモデルです。「Mars 3」の基本スペックはそのままに、プラグインタイプの空気清浄機が追加されています。
新たに搭載された空気清浄機は、ELEGOOから販売されている充電式のミニ空気清浄機に似た形状をしています。「Mars 3 Pro」に搭載されている空気清浄機は充電不要で、かつ内部の活性炭サイズも大きいです。別途購入する必要がないのもうれしいですね。
コスパ最強優秀モデル【Mars 2】※販売終了
モノクロLCDが搭載され、「Mars」から大幅に造形時間が短縮されたのが「Mars 2」です。Marsシリーズで唯一カバーが緑色という外見上の特徴があります。
2万円台前半で購入できる最強コスパの光造形3Dプリンターとして人気を博し、初心者におすすめのエントリーモデルでした。価格が安いのはもちろんのこと、必要な機能・操作性を備えた過不足のないモデルとなっていました。
筆者の私もいまだに愛用しており、サブ機として稼働させています。
脱臭機能がついた「Mars 2」のProモデル【Mars 2 Pro】※販売終了
「Mars 2 Pro」は「Mars 2」のProモデルです。「Mars 2」の基本スペックはほぼそのままに、「脱臭機能」と「予備FEPフィルム」が追加されています。
Marsシリーズ初代3Dプリンター【Mars】※販売終了
2018年に登場したMarsシリーズの初代3Dプリンター「Mars」。
現在主流のモノクロLCDは当時まだ搭載されておらず、RGB LCDと呼ばれるタイプのLCDが使用されていました。RGB LCDは、モノクロLCDに比べて露光時間が約2倍、寿命は約1/4程度でした。
造形サイズも120×68×155mmとかなり小さいものでした。
脱臭機能がついた「Mars」のProモデル【Mars Pro】※販売終了
「Mars Pro」は「Mars」のProモデルです。
「Mars」と比べて各種スペックに大きな変化はないものの、活性炭の内蔵による脱臭機能が実装されました。
まとめ:最新情報をチェックしてMarsシリーズ3Dプリンターをゲットしよう
今回は、光造形3DプリンターELEGOO Marsシリーズのスペックと最新の販売状況について解説しました。
「結局どの3Dプリンターが手に入るの?」
「一番新しいのはどれ?」
という方のために、現状の販売状況と最新Marsシリーズ3Dプリンターについて整理したいと思います。
現時点で入手可能なMarsシリーズは8機種
各機種の見出し部分に「※販売終了」と記載した機種は、現在Amazon等で販売を確認できません(2024年6月時点)。入手可能な機種と、(実質)販売終了している機種は以下のとおりです。
最新は「Mars 5」「Mars 5 Ultra」
「Marsシリーズ」における、現時点の最新機種は、
の2機種です(2024年6月時点)。
両者ともに、エントリーモデルとは思えない高精細な3Dプリンター。今から「Marsシリーズ」や低価格帯の光造形3Dプリンターを購入する場合には、「Mars 5」「Mars 5 Ultra」の2機種を中心に検討すると良いでしょう。
この記事を参考に、お気に入りのMarsシリーズ3Dプリンターを選んでみてください。