こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、KOKONIのFDM3Dプリンター「KOKONI-EC1」について徹底解説していきます。
2022年に同社の初代3Dプリンターとなる「KOKONI-EC1」を発表したKOKONI。世界初のAI3Dモデリング技術を搭載し、スマートフォンで写真を撮るだけで3Dモデリング・3Dプリントができることで話題となりました。
そんな「KOKONI-EC1」は、クラウドファンディングを経て、日本でも通常購入可能になっています。3Dモデリング不要で、お手頃価格。どこに置いても困らないコンパクトなサイズ感で、3Dプリンターをはじめてみたい方は要チェックの注目モデルです。
「3Dプリンターの使いやすさ」に徹底的にこだわった「KOKONI-EC1」。この記事では、「KOKONI-EC1」の特徴と、初心者の方が知っておきたいメリット・デメリットについて徹底解説していきます。
それでは見ていきましょう!
KOKONI-EC1とは
さっそく、「KOKONI-EC1」の特徴について解説していきます。他の家庭用3Dプリンターには見られない注目機能は以下の3つです。
順に詳細を確認していきましょう。
圧倒的コンパクトサイズで設置スペース不要
「KOKONI-EC1」の本体サイズは189×242×231[mm]です。小ぶりなリュックサック程度のサイズですね。
一般的なエントリーモデル3Dプリンターの代表格である、Creality「Ender-3」と比較してみましょう。
KOKONI-EC1 | Ender-3 | |
本体サイズ [mm] | 189×242×231 | 440×440×465 |
幅・奥行き・高さのそれぞれが約半分で、体積にしておよそ1/9です。購入前に設置スペースを用意しなくてもまったく困らないコンパクトサイズとなっています。
組立不要、レベリングも不要
「KOKONI-EC1」は密閉式の組み立て済みモデルです。配送時点で組み立てが完了しているため、ユーザはすぐに使いはじめることが可能です。
また、レベリング(ノズルとプリントベッドの高さ調整)も不要です。初心者が最初につまずくポイントと言っても良いレベリングが不要なのはうれしいですね。
AIモデリングアプリ対応でパソコン不要、3Dモデリング不要
「KOKONI-EC1」の大きな魅力の1つが、AIモデリング機能です。
スマホアプリを使って、撮影した写真や2D画像を即座に3Dデータに変換し、そのまま3Dプリントすることが可能です。
通常、3Dプリントを行う際には、3DCADや3DCGソフトを使ったモデリングやスライスソフトによる変換といった作業が必要になります。このような手間のかかる作業なしで、直感的な操作のみによって3Dプリントできるのは、非常に画期的です。
3Dプリンターに興味があるけど3Dモデリングの経験はないという方や、小さい子どもが使うはじめての3Dプリンターとして最適な3Dプリンターになっています。
気になるKOKONI-EC1のスペックは?
「KOKONI-EC1」の特徴をつかんだところで、気になる装置スペックについて把握しておきましょう。
モデル名 | KOKONI-EC1 |
---|---|
本体イメージ | |
メーカー | KOKONI |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 189 x 242 x 231 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 100 x 100 x 58 |
エクストルーダ | ボーデン |
プリントスピード[mm/s] | 80 |
最大ノズル温度[℃] | 260 |
最大ヒートベッド温度[℃] | - |
組み立て | 組み立て済み |
プラットフォーム | マグネットスチールシート |
オートレベリング | ○(レベリング不要) |
フィラメントセンサ | ○ |
停電時自動回復印刷 | - |
密閉 | ○ |
ディスプレイ | なし |
デュアルZ軸 | × |
データ入力 | Wi-Fi |
本体重量[kg] | 3.1 |
スライスソフト | NeuralPrint |
その他 | PLA専用 |
出典 | 公式サイト |
本体サイズ・造形サイズは非常に特徴的です。圧倒的コンパクトサイズで設置スペース不要で述べたように、他社のエントリーモデルと比べても圧倒的に小さい3Dプリンターです。
「KOKONI-EC1」のメリット・デメリット
最後に、「KOKONI-EC1」のメリット・デメリットについて解説していきます。
家庭用のエントリーモデルとして非常に優秀な「KOKONI-EC1」ですが、良いことばかりではありません。デメリットについてもしっかり確認しておきましょう。
メリット①:モデリング不要で誰でも3Dプリントできる
3Dモデリング不要で、スマホアプリの操作のみによって3Dプリントの実行までできてしまうのは「KOKONI-EC1」の強力なメリットです。
3DCGや3DCADに触れたことがない方でも、「KOKONI-EC1」の登場により、安心して3Dプリンターの世界に踏み込むことができるようになりました。
KOKONIは、これからもAIモデリングアプリはますます進化すると述べています。これからのさらなる操作性向上も楽しみにしつつ、最先端の3Dプリント技術を体感してみましょう。
メリット②:サイズも価格も「コンパクト」
繰り返しになりますが、「KOKONI-EC1」の「小ささ」は非常に魅力的です。
10kgを超えるような3Dプリンターも少なくありませんが、そのような機種は設置場所を考えてから購入する必要があり、少し身構えてしまうものです。一方の「KOKONI-EC1」は、机の上に置いても邪魔になりませんし、重さも約3kgと軽いので気軽に置き場所を変えることもできてしまいます。
「KOKONI-EC1」は、価格も魅力の1つです。他ブランドのエントリーモデルと同等の、3万円前後で購入することができます。
サイズも価格も「コンパクト」なので、「3Dプリンターにちょっと興味がある」程度のユーザが購入しても後悔しない選択になるのではないでしょうか?
メリット③:密閉式なので子どものいる家庭でも安心
密閉式である点も魅力の1つです。可動部分が箱に覆われているいるため、高温なノズル部を誤って触ってしまう心配がありません。
低価格帯の3Dプリンターは密閉されていない、可動部分むき出しの機種が多いため、子どもがいる家庭では導入に慎重になってしまうものです。
「KOKONI-EC1」のような低価格かつ密閉式の3Dプリンターの存在は、子どものいる家庭向けのエントリーモデルとして有力な選択肢になるでしょう。子どもが使用するはじめての3Dプリンターとしてもオススメの1台です。
デメリット①:造形サイズが非常に小さい
「KOKONI-EC1」のデメリットの1つは、造形サイズが非常に小さいことです。
本体サイズを比較したCreality「Ender-3」と再度比較してみましょう。
KOKONI-EC1 | Ender-3 | |
造形サイズ [mm] | 100×100×58 | 220×220×250 |
「KOKONI-EC1」の造形サイズは、体積にして「Ender-3」の約20分の1です。実用的なモノを3Dプリントするのは難しいのではないでしょうか。
あくまでも「3Dプリンターに触ってみたい」「3Dモデリングなしで3Dプリントしてみたい」という初心者に適した機種だと言えるでしょう。
デメリット②:使えるフィラメントはKOKONIのPLAのみ
もう1つの気になるデメリットは、使えるフィラメントがKOKONIのPLAのみだという点です。
基本的には本体背面に取り付ける専用ボックスに封入されたフィラメントを使用するため、他ブランドのフィラメントを使用することは想定されていません。
また、ヒートベッドは非加熱です。加熱を要する材料の使用はそもそも難しいでしょう。
KOKONIのPLAフィラメントは、ホワイト、イエロー、オレンジ、レッド、グリーン、パープル、ブラック、ブルーの8色が取りそろえられています。これらのPLAフィラメントのみにはなりますが、はじめての3Dプリンター体験には十分でしょう。
まとめ
今回は、KOKONIのFDM3Dプリンター「KOKONI-EC1」について徹底解説してきました。
世界初のAI3Dモデリング技術を搭載し、スマートフォンで写真を撮るだけで3Dモデリング・3Dプリントができるという画期的な家庭用3Dプリンターであることがわかりましたね!
サイズも価格もコンパクトで、3Dプリンター初心者のみならず、子どもがはじめて触れる3Dプリンターとしてもおすすめの「KOKONI-EC1」。AI技術を駆使した最先端の家庭用3Dプリンターを選んでみてはいかがでしょうか?