こんにちは、管理人のウノケンです。
今回は、おすすめの家庭用光造形3Dプリンターの中から、ELEGOO MarsシリーズとAnycubic Photonシリーズを徹底比較していきます。
ELEGOO Marsシリーズ・Anycubic Photonシリーズは、どちらもリーズナブルな価格帯の光造形3Dプリンターを多数発売しており、初心者から上級者まで幅広い人気を集めています。
そんな両シリーズですが、スペックや価格帯が似た3Dプリンターが多く、「ELEGOO MarsとAnycubic Photonはどっちを選んだらいいの!」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はELEGOO MarsシリーズとAnycubic Photonシリーズの中から同等のスペックをもつ3Dプリンターを、スペック・実勢価格の観点から徹底比較していきます。どの3Dプリンターを購入すればよいか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
それでは見ていきましょう!
ELEGOO Marsシリーズ&Anycubic Photonシリーズ一覧
同等モデルの比較に入る前に、2021年12月時点、Amazon・楽天などで購入可能なELEGOO MarsシリーズとAnycubic Photonシリーズを一覧で見てみましょう。
ELEGOO Marsシリーズ
まずはELEGOO Marsシリーズから見ていきます。2021年現在、Amazonなどから日本で購入できるMarsシリーズの3Dプリンターは以下の5つです。
モデル | Mars | Mars Pro | Mars 2 | Mars 2 Pro | Mars 3 |
イメージ | |||||
造形サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 120×68×155 | 115×65×150 | 129×80×150 | 129×80×160 | 143×89.6×175 |
ピクセル数 | 2560×1440(2K) | 2560×1440(2K) | 2560×1620(2K) | 2560×1620(2K) | 4098×2560(4K) |
解像度(XY) [mm] | 0.047 | 0.047 | 0.05 | 0.05 | 0.035 |
レイヤー厚さ(Z) [mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 | 0.01-0.2 |
プリントスピード [mm/時間] | 22.5 | 22.5 | 30-50 | 30-50 | (1.5-3 秒/層) |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 200×200×410 | 227×227×438.5 |
実勢価格(2021年11月時点) | - | 20,000円 | 23,500円 | 31,500円 | 40,000円 |
備考 | ・活性炭脱臭機能 | ・2KモノクロLCD | ・2KモノクロLCD ・活性炭脱臭機能 ・予備FEPフィルム×2 | ・4KモノクロLCD ・Chitubox Pro 1年間無料体験付き |
Anycubic Photonシリーズ
続いてはAnycubic Photonシリーズです。2021年現在、Amazonなどから日本で購入できるMarsシリーズの3Dプリンターは以下の4つです。
モデル | S | Mono SE | Mono | Mono X |
イメージ | ||||
造形サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 115×65×165 | 130×78×160 | 130×80×165 | 192×120×245 |
ピクセル数 | 2560×1440(2K) | 2560×1620(2K) | 2560×1620(2K) | 3840×2400(4K) |
解像度(XY) [mm] | 0.047 | 0.051 | 0.051 | 0.050 |
レイヤー厚さ(Z) [mm] | 0.025-0.1 | 0.01-0.15 | 0.01-0.15 | 0.01-0.15 |
プリントスピード [mm/時間] | 20 | 80 | Max 50 | Max 60 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 230×200×400 | 220×200×400 | 227×222×383 | 290×270×475 |
実勢価格(2021年11月時点) | 約16,000円 | 約35,000 〜46,000円 | 約25,000 〜30,000円 | 約56,000 〜73,000円 |
備考 | ・活性炭脱臭機能 | ・2KモノクロLCD ・UV放熱システム ・アプリWiFi接続 | ・2KモノクロLCD | ・4KモノクロLCD ・UV放熱システム ・アプリWiFi接続 |
MarsとPhotonどっちがおすすめ?スペック・価格別比較!
ELEGOO Marsシリーズ、Anycubic Photonシリーズを一通り確認したところで、両シリーズの同等モデルを比較していきましょう!
スペック・価格を比較して、「ココに注目!」というポイントもピックアップしていきます。
Mars Pro / Photon S
ELEGOO Mars Pro
Anycubic Photon S
まずはMars ProとPhoton Sの比較です。両者のスペックを比較表で確認していきましょう。
モデル | Mars Pro | Photon S |
イメージ | ||
造形サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 115×65×150 | 115×65×165 |
ピクセル数 | 2560×1440(2K) | 2560×1440(2K) |
解像度(XY) [mm] | 0.047 | 0.047 |
レイヤー厚さ(Z) [mm] | 0.01-0.2 | 0.025-0.1 |
プリントスピード [mm/時間] | 22.5 | 20 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)[mm] | 200×200×410 | 230×200×400 |
実勢価格(2021年12月時点) | 約35,000円 | 約19,000〜25,000円 |
備考 | ・活性炭脱臭機能 | ・活性炭脱臭機能 |
この両者の最大のポイントは価格でしょう。型落ちと言っても良いモデルなので、Photon Sは2万円を下回る低価格で購入できる場合も少なくありません。
同時に、品薄で入手が難しい場合もあります。Mars Proは執筆時点ではAmazonで確認できませんでした。
Mars 2 / Photon Mono
ELEGOO Mars 2
Anycubic Photon Mono
続いて、Mars 2とPhoton Monoを比較していきましょう。
どちらも十分なスペックをもちながら、3万円以下で購入できる手頃な本体価格です。価格とスペックの両方に秀でたコスパ最強モデルとして、初心者にもおすすめです。
モデル名 | Mars 2 | Photon Mono |
---|---|---|
本体イメージ | ||
メーカー | ELEGOO | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 200 x 200 x 410 | 227 x 222 x 383 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 129 x 80 x 150 | 130 x 80 x 165 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | 0.01 |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.15 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.05 | 0.051 |
ピクセル数(XY) | 2560 x 1620 | 2560 x 1620 |
プリントスピード[mm/h] | 30-50 | Max 50 |
データ入力 | USB | USB |
本体重量[kg] | 6.2 | 4.5 |
スライスソフト | ChituBox | Photon workshop |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
両者の違いですが…
ほとんどありません!
比較表を見ていただければわかるように、どのスペックを見てもほとんど誤差レベルです。
強いて挙げるとすれば、「造形サイズ」や「本体サイズ」が若干Photon Monoの方が大きいくらいでしょう。
メーカーのこだわりがなければ、見た目(色)やご自身の購入時期に安く購入できる方で良いのではないかと思います。
Mars 2 Pro / Photon Mono SE
ELEGOO Mars 2 Pro
Anycubic Photon Mono SE
続いては、Mars 2 ProとPhoton Mono SEの比較です。
これら2モデルも一見かなり似通っていますが、どのような違いがあるのでしょうか?
モデル名 | Mars 2 Pro | Photon Mono SE |
---|---|---|
本体イメージ | ||
メーカー | ELEGOO | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 200 x 200 x 410 | 220 x 200 x 400 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 129 x 80 x 160 | 130 x 78 x 160 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | 0.01 |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.15 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.05 | 0.051 |
ピクセル数(XY) | 2560 x 1620 | 2560 x 1620 |
プリントスピード[mm/h] | 30-50 | Max 80 |
データ入力 | USB | USB |
本体重量[kg] | 6.2 | 8.2 |
スライスソフト | ChituBox | Photon workshop |
その他 | 消臭機能付き | |
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
両者の主な違いは、「プリントスピード」と「価格」です。
Photon Mono SEの特徴はそのプリントスピードにあります。現時点でELEGOO MarsシリーズとAnycubic Photonシリーズすべての光造形プリンターを含めた中で最速の80mm/hです。1層ごとに樹脂を固めていく光造形3Dプリンターは、造形に数時間〜半日程度かかってしまいます。プリントスピードは重要なスペックであり、最速のPhoton Mono SEはかなり魅力的な選択肢となります。
プリントスピードが速いこともあり、価格はPhoton Mono SEの方が5,000〜10,000円ほど高いです。プリントスピード以外のスペックがほとんど変わらないことを考えると、Mars 2 Proを選びたいという方も多いのではないでしょうか?
ちなみにPhoton Mono SEの筐体は金属製です。また、WiFi経由のコントロールが可能な点もMars 2 Proにはない機能です。主要な観点ではありませんが、このようなオプションも踏まえて価格とにらめっこして判断しましょう。
Mars 3 / Photon Mono X
ELEGOO Mars 3
Anycubic Photon Mono X
最後はMars 3とPhoton Mono Xの比較です。現時点でのMarsとPhoton両者の最上位4Kモデルの頂上決戦です。
購入の決め手となるのはどのようなポイントなのでしょうか?確認していきましょう。
モデル名 | Mars 3 | Photon Mono X |
---|---|---|
本体イメージ | ||
メーカー | ELEGOO | Anycubic |
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 227 x 227 x 438.5 | 290 x 270 x 475 |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 143.43 x 89.6 x 175 | 192 x 120 x 245 |
Z軸精度[mm] | 0.00125 | 0.01 |
積層ピッチ[mm] | 0.01-0.2 | 0.01-0.15 |
ピクセルサイズ[mm] | 0.035 | 0.05 |
ピクセル数(XY) | 4098 x 2560 | 3840 x 2400 |
プリントスピード[mm/h] | (1.5-3s) | Max 60 |
データ入力 | USB | USB |
本体重量[kg] | 5.2 | 10.75 |
スライスソフト | ChituBox | Photon workshop |
その他 | ||
出典 | 公式サイト | 公式サイト |
4K光造形3Dプリンターという点では必ず比較対象になるMars 3とPhoton Mono Xですが、よく見ると各スペックは異なる点が多いことがわかります。
まずは、「造形サイズ」と「解像度(XY)」です。
Photon Mono Xの方が幅、奥行き、高さの全てにおいて上回ります。高さはMars 3のおよそ1.5倍です。一方で、解像度(XY)はMars 3のほうが小さく、より細かい構造の造形に有利であることを示します。
4K3Dプリンターで大きいものを作りたい人はPhoton Mono X、ディテールにこだわった造形がしたい人はMars 3が選択肢となるでしょう。
もう一つの違いは、「価格」です。Mars 3が4万円ほどのお手頃価格であるのに対し、Photon Mono Xは約56,000〜73,000円です。この価格差は皆さんの選択に大きな影響を与えるのではないでしょうか?
とはいえ、安い時期にはAmazonにて56,000円ほどで購入できます。「どうしてもPhoton Mono Xがほしい!」という方は、タイミングを見計らって購入するのもアリかもしれませんね。
【まとめ】スペックと価格をしっかりチェックしてから購入を!
今回は、おすすめの家庭用光造形3DプリンターELEGOO MarsシリーズとAnycubic Photonシリーズを徹底比較してきました。
同等のスペックをもつ両シリーズのモデルであっても、比較してみると意外と異なる特徴が見られることがわかったのではないでしょうか?
みなさんの用途・予算にあわせて好みの光造形3Dプリンターを選んでみてください!