Photon Mono M5s/M5登場!12Kの超高解像度&高速モデル!【光造形3Dプリンター】

こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、2023年5月に発表されたAnycubic社の最新家庭用光造形方式3Dプリンター「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」について解説していきたいと思います。

Anycubicは光造形方式3Dプリンターとして、Photonシリーズを長く展開しています。「Photon」の名がつく3Dプリンターには、大きく分けて

  • Photon Mono XXX(LCDタイプ)
  • Photon M3 XXX(LCDタイプ)
  • Photon Ultra/D2(DLPタイプ)

の3系統が存在しており、今回はPhoton Mono系統に新しい2機種が追加される運びとなりました。

最新モデルの「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」にはいったいどのような特徴があるのでしょうか?

この記事を読んでわかること
  • 「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」の特徴は?
  • 「Photon Mono M5s」と「Photon Mono M5」の違いは?
  • 他のPhotonシリーズとの違いは?
  • 価格と販売状況は?

それでは見ていきましょう!



Anycubic 「Photon Mono M5s」の特徴

まずはじめに、Anycubic公式YouTubeの「Photon Mono M5s」紹介動画をご覧ください。1分ほどでざっと視覚的に特徴を確認することができます。

出典:YouTube「▶A video that takes you through all the features of the Anycubic Photon Mono M5s in detail!」

紹介動画も参考にしつつ、「Photon Mono M5s」の特徴をざっと把握しておきましょう。

新光造形3Dプリンター「Photon Mono M5s」の特徴
  • 初の12K&19umの超高解像度を実現!
  • 「3倍」高速な光造形3Dプリンター!
  • 初のレベリングフリー(レベリング不要)光造形3Dプリンター
  • モニタリング・検知機能が充実

「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」に共通する特徴として強調されているのは、ピクセル数12K(11520×5120)、ピクセルサイズ19umの圧倒的超高解像度です。

上位モデルの「Photon Mono M5s」は、家庭用光造形3Dプリンターとしては初のレベリングフリーを実現するなど、多数のスマートテクノロジーが搭載している点で非常に注目度の高い機種となっています。

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

初の12K&19umの超高解像度を実現!

出典:Anycubic

繰り返しになりますが、「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」に共通する最大の特徴が、その圧倒的超高解像度です。

その実力を示す一例が上の引用画像。このLizardは、なんとホンモノではなく「Photon Mono M5s」で3Dプリントされたモノなのです。ホンモノと見間違えてしまいそうな驚きのリアル感が実現されていますね!

「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」の解像度スペック
  • ピクセル数:12K(11520×5120)
  • ピクセルサイズ:19um
  • スクリーンサイズ:10.1インチ(対角)

とくにピクセル数12K、ピクセルサイズ19umという値は、現状の家庭用光造形3Dプリンターの最高峰です。細かい構造の多いフィギュア等の3Dプリントはもちろん、宝飾品のような複雑形状の実現にも活躍することでしょう。

「3倍」高速な光造形3Dプリンター!

出典:Anycubic

「Photon Mono M5s」はプリントスピードも超優秀です。

  • 最大プリントスピード:190mm/h(出典:Twitter
  • 平均プリントスピード:105mm/h(High speed resin使用時)

というスペックで、通常の3Dプリンターよりも「3倍」高速であると主張されています。

実際のプリントスピードは使用するレジンやフィルムにも依存するため、あらゆる条件下で上記のスピードを実現できるわけではありません。とはいえ、ポテンシャルとしてかなり高速な3Dプリンターであることは間違いないでしょう。

 



初のレベリングフリー(レベリング不要)光造形3Dプリンター

出典:Anycubic

「Photon Mono M5s」の特徴としてさらに見逃せないのが、家庭用光造形3Dプリンターとして初搭載の”Leveling Free”、つまりレベリング不要機能です。FDM3Dプリンターで言うところのオートレベリング機能がついに光造形3Dプリンターにも実装されました。

上記の公式YouTubeを見るとわかるように、LCDスクリーン部分にスプリングが搭載されており、自動でレベリングが完了します。ついに毎回手動で行っていた光造形3Dプリンターのレベリング作業から解放されるようですね!

モニタリング・検知機能が充実

出典:Anycubic

「Photon Mono M5s」には、レベリングフリー以外にも多数のスマートテクノロジーが搭載されています。

  • オートデバイスチェック(スクリーンやモータの動作テスト)
  • レジン検知(レジンの量が十分かどうかをチェックし、レジン切れを防ぐ)
  • プリントステータス検知(プリント失敗の検出と原因分析)

レジンの量やプリントステータスの検知機能は、他の機種には見られないユニークかつ便利な特徴です。Anycubic App(アプリ)を通したモニタリングも可能で、機能面でも非常に利便性の高い一台となっています。



「Photon Mono M5s」と「Photon Mono M5」の違いは?

出典:YouTube「Anycubic New Release Livestream-Anycubic Photon Mono M5s & Kobra 2」

Anycubicのライブ配信によれば、「Photon Mono M5」は高解像度に特化した機種とのこと。

「Photon Mono M5s」に搭載されている各種スマートテクノロジーを削ぎ落とした、廉価版モデルのような位置付けとなるようです。

  • 豊富な機能をもつリッチ版
  • 高解像度に一点突破の廉価版

2つの選択肢があるのは、ユーザとしてうれしいポイントなのではないでしょうか?

「Photon Mono M5s」と「Photon Mono M5」の違いについての詳細はまだ公開されていません。詳細が判明次第アップデートしていきます!

「Photon Mono M5s/M5」のスペック一覧!【Photonシリーズ比較】

「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」の詳細スペックについて、他のPhotonシリーズ3Dプリンターと比較していきます。どのような違いがあるか確認しておきましょう。

Photon Monoシリーズと比較!

モデル名Photon Mono M5sPhoton Mono 4KPhoton Mono XPhoton Mono X2Photon Mono X 6KPhoton Mono 2
本体イメージproduct imageproduct imageproduct imageproduct image
メーカーAnycubicAnycubicAnycubicAnycubicAnycubicAnycubic
本体サイズ(LxWxH)[mm]290 x 270 x 460227 x 222 x 383290 x 270 x 475290 x 260 x 417290 x 270 x 475235 x 229 x 390
造形サイズ(LxWxH)[mm]218 x 123 x 200132 x 80 x 165192 x 120 x 245196 x 122 x 200197 x 122 x 245143 x 89 x 165
Z軸精度[mm]0.010.010.010.01-0.01
積層ピッチ[mm]-0.01-0.150.01-0.15---
ピクセルサイズ[mm]190.0350.050.0480.0340.035
ピクセル数(XY)11520 x 51203840 x 24003840 x 24004096 x 25605760 x 36004096 x 2560
プリントスピード[mm/h]Ave. 105Max 50Max 60Max 60Max 80(1.5-3s)
データ入力USB
WiFi
USBUSBUSBUSB/LANUSB
本体重量[kg]8.94.310.757114
スライスソフトPhoton WorkshopPhoton WorkshopPhoton workshopPhoton Workshop-Photon Workshop
その他レベリングフリー
Auto Device Check
Resin Detection
Print Status Detection
出典公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

Photon M3シリーズと比較!

モデル名Photon Mono M5sPhoton M3Photon M3 PlusPhoton M3 PremiumPhoton M3 Max
本体イメージproduct imageproduct imageproduct imageproduct image
メーカーAnycubicAnycubicAnycubicAnycubicAnycubic
本体サイズ(LxWxH)[mm]290 x 270 x 460269 x 256 x 425360 x 290 x 475350 x 330 x 630400 x 408 x 596
造形サイズ(LxWxH)[mm]218 x 123 x 200163 x 102 x 180197 x 122 x 245219 x 123 x 250298 x 164 x 300
Z軸精度[mm]0.010.010.010.005-
積層ピッチ[mm]-----
ピクセルサイズ[mm]190.040.0340.0285-
ピクセル数(XY)11520 x 51204096 x 25605760 x 36007680 x 43206480 x 3600
プリントスピード[mm/h]Ave. 105Max 50Max 100Max 95Max 60
データ入力USB
WiFi
USBUSB/LAN/WANUSB/Wi-FiUSB
本体重量[kg]8.97121926
スライスソフトPhoton WorkshopPhoton WorkshopPhoton Workshop-Photon Workshop
その他レベリングフリー
Auto Device Check
Resin Detection
Print Status Detection
自動レジン供給機能
リモート制御機能
空気清浄機(x2)付き
リモート制御機能
自動レジン供給機能
出典公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト
画像、スペックは各社公式ページより引用。記載のない項目は”-“で示している。

「Photon Mono M5」のスペックについての詳細はまだ公開されていません。詳細が判明次第アップデートしていきます!



まとめ:12K超高解像度!だけじゃない「Photon Mono M5s/M5」

今回は、Anycubic Photonシリーズの最新モデル「Photon Mono M5s」「Photon Mono M5」について解説しました。

中価格帯ながら超高解像度&高速で、その他の便利機能もひと通り網羅している優良モデルであることがわかりましたね!

  • 「高解像度(12K&19um!)」
  • 「高速」
  • 「レベリング不要」

これらのキーワードにピンときた方は、ぜひ購入候補に入れてみてください!

価格と販売状況

気になる価格はなんと$399!これは日本円にして約55,000円程度になります。高速3Dプリンターをこの低価格で手に入れられるのはうれしいですね!

ただしこちらはオフィシャルサイトのEarly bird価格で、通常はもう少し値段が高くなると予想されます。日本円では6〜8万円程度となるでしょうか?

日本における販売開始時期は今の所発表されておりませんが、US/EUでは5/22からAnycubicオフィシャルサイトで販売開始となるようです。日本における販売開始も待ち遠しいですね!

「Photon Mono M5s」と「Photon Mono M5」の価格が判明次第アップデートしていきます!