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【2025】ACFフィルムって何?PFA・FEPフィルムとの違いを解説【光造形3Dプリンター】

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こんにちは、管理人のウノケンです。

今回は、

話題の光造形3Dプリンター用フィルム「ACFフィルム」について解説

していきます。

これまで、フィルムには

  • FEPフィルム
  • PFAフィルム

が一般的に使用されていました。

そこに登場した「ACFフィルム」。何やら高速な3Dプリントを実現するために欠かせないフィルムとのこと。

「『ACFフィルム』ってどんなフィルム?」

「『FEP』や『PFA』と何が違うの?」

「『ACFフィルム』の販売状況は?」

という方のために、情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

Age of 3DPアイコン画像
管理人:ウノケン
この記事を書いているのはどんな人?
  • 3Dプリンター関連メーカー勤務経験
  • 3Dプリンター特許出願経験
  • 3Dプリンター35機種・3Dスキャナー6機種の使用経験
  • 3Dプリント品販売点数1,000個以上
  • 3Dプリンター関連動画をYouTube投稿中!

それでは見ていきましょう!



光造形3Dプリンターにおける「フィルム」の役割とは?

光造形3Dプリンターのレジンを注入するレジンバット(レジンタンク)の底部分に取り付けられている「フィルム」。

LCD(液晶ディスプレイ)等からレジンを硬化させるための紫外光を透過させつつ、未硬化レジンの保持・硬化レジンのスムーズな剥離を実現する重要な役割を担っています。

上記の役割を担うフィルムは、主に以下の性質をもつことが求められます。

  • 高い紫外光透過性
  • 硬化したレジンの剥がれやすさ
  • 長い寿命

このような特性をもつフィルムとして、現状、後述する3種類のフィルムが使用されています。それぞれどのような特徴をもつのか確認していきましょう。

ACF・PFA(nFEP)・FEPフィルムの特徴

光造形3Dプリンターに使用される主なフィルムは以下の3種類です。

  • FEPフィルム(Fluorinated Ethylene Propylene Film)
  • PFAフィルム(Perfluoroalkoxy Film)
  • ACFフィルム(Advanced Composite Film)

「PFA」は"non-FEP"を示す「nFEP」と表記されることもあります。

それぞれのフィルムの特徴について確認していきましょう。

FEPフィルム(Fluorinated Ethylene Propylene Film)

FEPフィルムは、家庭用光造形3Dプリンターのフィルムとして最も一般的で、古くから使用されているフィルムです。

コモディティ化していることもあり、後述する2種のフィルムに比べて、価格はリーズナブルです。

PFA(nFEP)フィルム(Perfluoroalkoxy Film)

PFE(nFEP)フィルムは、家庭用としてはFEPフィルムよりも後発のフィルム。

FEPフィルムよりも剥離性が高く、寿命(使用できる回数)も長いとされています。(出典:Amazon

名称としては、「nFEP(non-FEP)」や「FEP2.0」といった表記がなされることもあります。一般的なFEPフィルムに対して、異なる種類・次世代製品といった印象を与える表現ですね。

FEPフィルムに比べると、価格は若干上がります。例えば、同じ「ELEGOO『Saturn』『Saturn S』用の5枚入りフィルム」のAmazon価格は以下の通りです。

FEPフィルムPFAフィルム
価格3,799円4,299円

ACFフィルム(Advanced Composite Film)

Mars 4 Ultra」のレジンバット底部に張られている「ACFフィルム」。「FEPフィルム」と違い、半透明に見えるのが特徴。

ACFフィルムは、今回紹介する3つのフィルムのうち、最も後発の新しいフィルムです。

以下の画像は、ACFフィルムと上記の2フィルムの違いをわかりやすく示しています。

出典:Amazon

この画像は、プラットフォームと硬化済みのレジン(黄色)、剥離直後のフィルムの様子を示しています。ACF < nFEP(PFA)< FEPの順でフィルムのたわみが小さい様子が見て取れます。つまり、

ACF > nFEP(PFA)> FEPの順に剥離性が高い

ことを示しています。これにより、ACFフィルムは

  • 高いプリント成功率
  • 高速プリント
  • 長寿命

を実現するフィルムとして注目が集まっているのです。

その高い性能と、現状の流通量の少なさから、価格はPFAよりもさらに高価です。例えば、以下のchitu systemsが扱うACFフィルムは、さきほど紹介したFEP、PFAの種の例と同等サイズ(290×210mm)のフィルム「1枚」で4,999円。FEPやPFAの約5倍の価格となっています。

高性能・長寿命とはいえ、頻繁には使用しづらい価格帯。今後一般的な製品となり、価格が落ち着いていくことに期待したいですね。