こんにちは、管理人のウノケンです。
2024年11月11日、家庭用3Dプリンター業界の有名企業Crealityが、同社初となるマルチカラー3Dプリンター「K2 Plus Combo」を正式発売しました。
「マルチカラーとしては家庭用最大級」「ヒートチャンバー機能搭載」といった、大注目のスペック・仕様を備える本機種。
今回、Creality様より実機をご提供いただきましたので、
などなどについて、詳しく解説していきます!
家庭用3Dプリンターの最先端を行く大注目3Dプリンターの実態に迫るべく、ぜひ最後までご覧ください!

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モデル名 | |
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本体イメージ | ![]() |
メーカー | Creality |
価格(サンステラ) | ¥319,000 (2025-03-31 12:05 時点) |
価格(SK本舗) | |
価格(Amazon) | ¥239,999 (2025-03-31 12:05 時点) |
価格(海外ストア) |
動画でレビューをチェックしたい方はこちら!
この記事の内容はYouTubeでも動画で解説しています。
記事とあわせて活用してみてください。
CREALITY「K2 Plus Combo」の特徴は?

実機レビューに入る前に、「K2 Plus Combo」のどこが他の3Dプリンターとは違うのか、全体像を確認しておきましょう。
特徴はいいから、早く実機レビューが見たい!
という方は該当箇所までジャンプしてください。
主な項目について、それぞれ確認していきましょう。
CREALITY初のマルチカラー3Dプリンター

Crealityは「Ender」シリーズや「K1」シリーズといった数多くの家庭用3Dプリンターをリリースしてきたことで知られています。
今回の「K2 Plus Combo」は、そんなCreality初となるマルチカラー対応機種として大きな注目を集めています。
3Dプリントにおける「マルチカラー」の多くは、単一のノズルでも複数の色を切り替えながら造形する技術を指します。
数年前までは、家庭用機種でマルチカラーを実現するにはフィラメントを手動で交換する必要がありました。
近年では、マルチカラー技術が発達し、著名各社が次々と対応製品を投入する「マルチカラー3Dプリントブーム」の様相を呈しています。
「K2 Plus Combo」では「CFS(Creality Filament System)」という外付けのユニットと連携することで、多色切り替えを自動化することを実現しています。
加えて、「CFS」を併用することで、
といった、マルチカラープリント以外の機能も活用できる点にも注目です。
ちなみに、「Combo」という名前は、家庭用3Dプリンター業界においては、3Dプリンター本体とマルチカラーシステムのセット製品を指します。
「K2 Plus Combo」は3Dプリンターの「K2 Plus」と「CFS」のセット製品。
もちろん「Combo」での導入がおすすめですが、
「CFS」なしで、「K2 Plus」だけで入手したい!
という場合には、「K2 Plus」や「CFS」の単体購入も可能です。
1辺350mmの大型造形サイズ

「K2 Plus Combo」が特に注目される理由の一つが、1辺350mmという大型の造形サイズを可能にしている点です。
一般的な家庭用3Dプリンターでは、1辺200~250mm程度のビルドボリュームが主流ですが、「K2 Plus」はそれを大きく上回る広さを確保。
これにより、これまで分割してプリントしてから組み合わせていたような大きなプロジェクトでも、一発でプリントできるようになります。
実際、
大きいパーツを一度にプリントしたい
コスプレ用のヘルメットやマスクをフルサイズで出力したい!
というニーズは常に一定数存在します。
しかしながら、大型化すればするほど製造・配送コストが高騰したり、安定した造形が難しくなることから、家庭用レベルでの実現が難しかったことも事実でしょう。
また、単色のプリント以上に時間のかかるマルチカラープリントにおいては、プリント時間の高速化も欠かせない要素の1つでした。
その点、
といった安定性とスピードが魅力の「K2 Plus」は、大きい造形を高速で、かつ精度を落とさずに仕上げられる点で優秀です。
マルチカラーによる美しい色使いは、大型モデルほど映えるもの。
コスプレアイテムやディスプレイ用フィギュアなど、美しい見た目を求める方にはうってつけの仕様と言えるでしょう。
250mm級とは比べものにならない大きさで、生み出される作品に強いインパクトを与えてくれるはずです。
密閉タイプのCoreXYとヒートチャンバー

「K1シリーズ」に引き続き、「K2 Plus Combo」はCoreXY構造を採用。
CoreXY構造は、プリントの土台となるベッドが前後にスライドしないので、造形物が大きくなってもプリントに悪影響が出にくいです。
一方の、家庭用の低価格機種で一般的なベッドスリンガータイプは、大きくなっていくプリント品を前後に動かしながら造形を進めていく方式のため、作りたいモノが大きくなればなるほど、動きが不安定になりやすいです。
CoreXYであればヘッドがXY方向へ動く構造なので、振動やブレの影響はプリント品のサイズに左右されません。
そのため、大きなプリント品を可能な限り早く仕上げるための高速造形にも最適でしょう。

また、「K2 Plus」はヒートチャンバー機能を搭載しています。
内部を一定以上の温度に保つことでABSやPCといった反りやすい材料の失敗率を下げることが期待できます。
家庭用機の中ではまだまだ珍しい機能で、汎用的でありながらプリント難易度の高いABSなどの素材を扱うユーザーにとっては大きなアドバンテージとなるでしょう。
CREALITY「K2 Plus Combo」を開封&セットアップ【実機レビュー】

実際に本体を取り出すところから、組み立て、さらには初期設定までをまとめてレポートしていきます。
重厚な梱包やツールボックスの内容、CFSとの接続ポイントなど、スムーズな立ち上げに必要な情報を一挙ご紹介。
サイズが大きいぶん、取り扱いも一味違う点に注意して見ていきましょう。
「K2 Plus Combo」を開封!

「K2 Plus Combo」は、まず箱のサイズからして相当大きく、総重量はなんと57kg。
力自慢であれば1人でも対応できますが、搬入や開梱はできれば2人以上で行いたいところです。

箱を開けてみると、本体フレームの内部に「ツールボックス」や「フィラメント」、「CFS」などの同梱品がきれいに格納されています。


付属のツールボックスは、以前の「K1C」や「Ender-3 V3シリーズ」とは異なり、プラスチックのケースにアップグレードされていました。
六角レンチやニッパーといった、3Dプリンターのセットアップ・メンテナンスに必須の道具がきれいに収められています。

また、フィラメントスウォッチも封入されており、Creality純正のカラーラインナップを確認できるのも地味に便利。
マルチカラーでどの色を使うか選ぶときには、このスウォッチが役立ちます。


さらに、本体をぐるりと見渡してみると、背面にゴミ排出口の穴が開いているのが目に入ります。
マルチカラーでフィラメントを切り替える際に排出される余剰分がここから吐き出されるしくみになっています。


内部にはLEDや冷却ファン、カメラなどが所狭しと取りつけられ、最新技術を余すことなく詰め込んだマシンであることが、外観の段階でしっかりとわかるでしょう。
開封&初期セットアップの様子は動画で詳しく解説しています!
記事では伝えきれない開封の様子や初期セットアップの一連の手順については、YouTubeでも動画で詳しくしています。
記事とあわせて活用してみてください。
マルチカラーシステム「CFS」はどんな感じ?

「K2 Plus Combo」の特徴の1つが、外付けユニットとして付属される「Creality Filament System(CFS)」です。
「CFS」は4色分のフィラメントスプールをセット可能なボックス型で、内部に乾燥剤などを入れられる防湿構造が採用されています。
さらに、RFIDタグによるフィラメント認識にも対応しており、CrealityのRFIDタグ付きフィラメントであれば、「CFS」が自動で材料情報を読み取ってくれます。

「CFS」によって、内部でフィラメントを切り替えた際に、その混ざり合いを避けるためのパージ(余分なフィラメントを排出)が自動化。
Creality初のマルチカラー3Dプリンターでありながら、「材料の詰まり」や「ソフトウェア面でのエラー」が起きることもなく、ストレスフリーで使用することができています。
インターフェースはどんな感じ?

本体右上に搭載された4.3インチのタッチスクリーンは、「K1シリーズ」や「Ender-3 V3シリーズ」を踏襲したUIを採用。
誰でも直感的に操作できる、分かりやすい仕様になっています。
設定画面からはAI検知のオンオフやチャンバー温度の設定、フィラメントの種類・色の切り替えなど、多岐にわたるパラメータを操作できます。
レスポンスは良好で、タッチ操作時のラグはほとんど感じられません。
一方で、現時点では日本語選択ができない点には注意が必要。
英語表示に抵抗がある方にはネガティブなポイントでしょう。
とはいえ、「K1シリーズ」では日本語選択が可能となっていることを踏まえると、いずれアップデートで日本語設定にも対応する可能性も。
今後のアップデートに期待しましょう。
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「K2 Plus Combo」で3Dプリント実行!

開封とセットアップを済ませた「K2 Plus Combo」を使って、いくつかの3Dプリント例を見ていきましょう。
定番のテストデータ「3DBenchy」が4色に!

FDM3Dプリンターの実力を見るうえで欠かせないのが、定番のテストデータ「3DBenchy」。
「K2 Plus Combo」の場合、通常の単色版に加えて、あらかじめ本体に4色版のスライスデータが入っています。
一味違ったファーストプリントで、初心者でも手軽にマルチカラープリントデビューを果たすことができます。
本体に同梱されていたRFIDタグ付きPLAフィラメント4色をCFSにセットし、プリントをスタート。
色切り替えもスピーディーに行われ、色のまじりを防ぐパージタワーと3DBenchy本体のプリントにかかった時間はたったの25分程度。
スムーズなフィラメント切り替えに加え、CoreXYの高速プリント能力が最大限に活用されている印象でした。


出来上がったベンチーの仕上がりも悪くなく、気になる部分は船体前方の波打ち程度。
高速プリント時にも高いクオリティを発揮してくれました。
ちなみに、単色でのプリントなら14分程度とさらに高速。
「K1シリーズ」から受け継がれたスピード感に磨きがかかっています。
ベンチマークモデル「FDMtest」をプリント!

次に、「Creality Print」のデフォルト機能で簡単に追加できる「FDMtest」と呼ばれるテストモデルもプリントしてみました。
このモデルにはブリッジやオーバーハング、寸法精度や隙間のテストなど、ひと通りの評価ポイントが凝縮されています。
「K2 Plus」には、ノズルAIカメラを用いた自動キャリブレーション機能(プレッシャーアドバンスとフローレート)があり、これをオンにしておくことで最適化されたパラメータが反映されるのも特徴。


プリント後に出来上がったモデルを見てみると、目立ったリンギングはほぼ見られず、オーバーハングも20度ぐらいまでは比較的きれいに保たれています。


実現できる最小の隙間は0.3mmという結果に。
一番左の0.2mmの隙間だけは詰まってしまいました。
ブリッジに関しては、多少の垂れ下がりは見られるものの、最長の50mmの場合でさえ下の構造に接触することなくプリントできています。
高速プリント機と言われると、多少の精度面が犠牲になりがちですが、キャリブレーション機能と組み合わせることで、十分に綺麗な仕上がりが得られることが確認できました。
「第一層」のクオリティをチェック!

大型プリンターで特に重要なのが「第一層」の精度。
「K2 Plus」ではオートレベリングが標準搭載されており、ベッド全面をスキャンして高さを補正しつつ、均一な底面を実現してくれます。
そこで、350×350mmのベッド全面にわたる薄いシート(厚さ0.2mm)をプリントし、その精度をチェックしてみました。

結果はかなり良好で、ひとつの角に多少の歪みと、別で1か所にキズが見られた程度で、全体としては厚みがしっかり揃った、ムラのない極薄シートが完成。
一面にわたって補正する難易度の高い大判サイズのプリントにおいても、オートレベリングによって高い精度が実現されています。
AIで生成した「西洋風兜」をマルチカラープリント!

「K2 Plus Combo」の醍醐味といえば、大型✕マルチカラーの迫力ある3Dプリント。
今回は3D生成AIの「Meshy」を使って作った「西洋風の兜」をイメージした3Dモデルを、ほぼ「K2 Plus」のフルサイズで3Dプリントしてみました。

メインにはパープル系のシルクフィラメント、角の部分にはゴールドのシルクフィラメントを割り当て、スライスソフト「Creality Print」でペイントした通りに色切り替えが行われます。

色切り替えを伴うマルチカラーに加え、高さ・幅といったサイズがしっかりある分、プリント時間は約37時間という長丁場に。
とはいえ、完成した兜は迫力満点。
角付近を含め、3か所ほど不規則なスジが見られた点には懸念が残りますが、その他の面では質の高いプリント品を得ることができました。
圧巻のサイズに複数色を自由に扱えるマルチカラーも相まって、コスプレアイテムやディスプレイ用途には最高のインパクトを与えてくれる造形例だと言えるでしょう。

色切り替えに伴うフィラメントのゴミの量は、約350gほど。
この点は、同様のマルチカラーシステムに共通する課題でしょう。
フィラメント切り替えによって発生する時間とフィラメントのロスに関しては、「K3シリーズ」あたりでの革新に期待したいところです。
AIで生成した「ドラゴン」をマルチカラープリント!

続いて、同じく3D生成AIで生成したマルチカラードラゴンフィギュアを同時に3体プリントする実験も行いました。
ちなみに、専用スライスソフト「Creality Print」によるペイントについては、別記事で詳しく解説しています。

マルチカラーは色切り替えの度にパージが必要なので、1層ごとに複数回のゴミ排出が起きる場合も。
しかしながら、同時に複数個を造形したとしても、切り替え回数が増えることはありません。
そのため、同じモデルを複数個並べる場合、結果的に1体あたりのプリントに発生するフィラメントのゴミやプリント時間を削減することが可能です。
ベッドサイズが大きく、たくさんのモデルを並べることができる「K2 Plus」の"見逃しがちな利点"だとも言えるでしょう。

3体のドラゴンを同時出力し、グリーン・イエロー・ホワイト・ブラックの4色を組み合わせてみると、想像以上に可愛らしく鮮やかな仕上がりに。
こちらは約20時間ほどでプリントでき、塗装の手間なしでカラフルなフィギュアが完成。
3DモデルをAIで生成し、色付きのフィギュアをさっと手元に生み出せる。
そんな新時代の到来を感じさせる好例でしょう。
PETGをPLAプリントのサポート材として使ってみた!【マルチマテリアル】

続いて、「複数の色(マルチカラー)」だけでなく、「複数の材料(マルチマテリアル)」を扱える「K2 Plus Combo」の利点を見ていきます。
PLAとPETGを組み合わせてマルチカラーの要領でプリントすると、PETGをサポート材として活用することが可能です。
より剥がしやすいサポートが欲しいものの、PVAのように水溶性で扱いにくく、かつ高額の材料は避けたいという場合には、PETGサポートが魅力的な選択肢となります。
実際に試してみると、PETGのサポートはペリッと気持ちよく剥がれ、PLAのサポートとは比べ物にならない剥がしやすさに。

サポート材を剥がしたあとの本体表面も、PLA同士のサポートよりPETGサポートの方が綺麗に保たれました。
PLAだけでプリントする場合に比べ、プリント時間の増加は無視できない要素になりますが、表面品質を重視したい、「ここぞ!」というプリント時にはぜひ検討したいオプションになるでしょう。
ABSを使ってヒートチャンバーの効果を確認!

ABSは反りやすい素材として知られ、プリント中の温度変化や冷却に敏感です。
「K2 Plus」のヒートチャンバーを使うことで、その反りをどれほど抑えられるのかテストしてみました。

結果としては、正面扉を開けてヒートチャンバーOFFのままプリントした場合にはコーナー部が浮いてしまったのに対し、正面扉を閉めてヒートチャンバーをOFFにすると、大幅に反りが軽減されました。
とはいえ、プリント開始前からチャンバーを予熱しておけないこと、温度上昇に時間がかかることなど、少し気になる点も見られました(後述)。
CFSが使えない?TPUをプリントする方法は?

TPU(熱可塑性ポリウレタン)は柔軟性のあるフィラメントとして人気ですが、その柔らかさゆえに「CFS」のようなフィラメントシステムでは詰まりが発生しやすく、基本的に非対応となっています。

とはいえ、「K2 Plus」本体にあるスプールホルダーを使えば、通常のダイレクトドライブ式エクストルーダーを使用した場合と同じ要領でTPUを扱うことができます。


硬度80A以下の極端に柔らかいタイプは推奨されていないものの、標準的なTPUであれば十分造形可能。
上記のような極薄のフィンのような形状をプレート上に立たせてプリントすることも容易でした。
「CFS」を利用できないことに加え、とりわけ吸湿しやすいTPU。
別途「Space Pi フィラメントドライヤー」に入れた状態でフィラメントを湿気から守ってプリントするような対策も考えられるでしょう。
K2 Plus Comboはカーボンファイバー系フィラメントにも対応!

近年人気が高まっているカーボンファイバー配合フィラメント。
摩耗性が高く、どの3Dプリンターでも使えるわけではありませんが、「K2 Plus」はしっかり対応しています。

「PLA-CF」や「PA-CF」といったカーボンファイバー系の材料は、軽量かつ高強度で、金属代替としても活用されているものも少なくありません。
高機能材料は、そもそもノズル温度が高い必要があったりと、対応プリンターが限られています。
その点、耐摩耗性に加え、350℃までのノズル温度や最大120℃のヒートベッドに対応し、ヒートチャンバー(最大60℃)も搭載する「K2 Plus」は、ハイエンドユーザーにとっても有力な選択肢となるでしょう。
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CREALITY「K2 Plus Combo」のココがすごい!5選

ここからは、実際に使ってみて感じた「K2 Plus Combo」のスゴいところを紹介していきたいと思います。
高速造形が可能なCoreXY構造や、4色同時運用を可能にする「CFS」のメリットなど、「K2 Plus Combo」が輝くポイントをピックアップ。
材料への幅広い対応や2つのAIカメラによる賢いキャリブレーションなど、使い込むほど便利な機能を中心に掘り下げていきます。
家庭用最大級の大型CoreXYマルチカラー

「K2 Plus Combo」を語るうえで外せないのが、そのビッグなボリューム感でしょう。
350×350×350mmの造形エリアは、マルチカラー対応としては業界トップクラス。
CoreXY構造で高速かつスムーズにノズルを動かせるため、大型化に伴うプリントエラーも最小限に抑えることが可能です。
こうした大型のマルチカラー3Dプリンターは珍しく、大きなモデルでも複数色を活かした美しい造形を一気に仕上げられる点が、クリエイティブな製作を目指すユーザーにとって最も魅力的な部分でしょう。
ユーザーのアイデア次第で、
などなど、カラフルな大型プリントを存分に楽しむことができます。
高速&高効率にマルチカラープリントが可能


大型3Dプリンターは遅いのでは?
というイメージを持たれがちですが、「K2 Plus」は最大600mm/sのプリント速度と、最大30000mm/s²の加速度というハイスペック仕様を備えています。
"爆速"で鳴らした「K1シリーズ」と比べても加速度が1.5倍になっており、大きいだけでなくスピード面でも優位性があります。
さらに、マルチカラー時の効率面にも注目。
すでに述べたように、複数体を同時にプリントすると、切り替えごとに発生するパージ量・パージ回数が同じまま、造形物の数を増やすことができます。
1体あたりのゴミ&時間を削減できる効率性と、何体も並べることができる「K2 Plus」の大型サイズの組み合わせ。
生産性とコストが重視される副業販売向けの大量生産をはじめ、この「効率的な複数マルチカラープリント」は大きなメリットになるでしょう。
使える材料の選択肢が多い

PLAやPETGはもちろん、ABSやナイロン、カーボンファイバー配合など、幅広い材料に対応している点も大きな強みです。
「K¹シリーズ」からアップグレードされた、最大350℃対応のノズルと最大120℃対応のヒートベッド、そしてチャンバー温度制御機能が組み合わさることで、難易度の高いエンプラ系フィラメントまで扱うことが可能です。


加えて、PLAのように「高温環境が逆効果」になりうる材料でも、扉を閉めた状態で3Dプリントすることが可能。
チャンバー内部が一定温度を超えた場合は冷却用にファンが作動し、プリントに悪影響を与えるような高温環境にならない仕様になっています。
つまり、
してくれるというわけです。
扉を閉めた状態では騒音が大幅に下がるというメリットもあり、年間を通してあらゆる材料を使いやすい環境を整えられるでしょう。
AI・カメラ機能が充実


「K2 Plus」は本体内に2つのカメラを搭載しています。
ひとつはチャンバー内を見渡すモニタリング用カメラで、
が可能になっています。


大型のマルチカラー3Dプリントは、半日〜数日にわたる長時間になることも少なくありません。
そのため、別室のパソコンや、外出中のスマホといった、3Dプリンターから離れた場所で進捗確認できるのは非常に便利。
加えて、AIがスパゲティ状態やベッド上の異物といった問題を検知すると、自動的にプリントをストップしてくれる機能も。
無駄なフィラメントの浪費や破損につながる失敗を防げる魅力的な機能です。


もうひとつは、ノズル付近に搭載されたノズルAIカメラで、プレッシャーアドバンスやフローレートといった重要なパラメータを自動的に最適化してくれます。

上の画像はプレッシャーアドバンスとフローレートのキャリブレーションを行わなかった場合(左)と行った場合(右)のプリント結果を比較したもの。
なっていることがわかるでしょう。
見やすく情報量の多いインターフェース

「K2 Plus」の操作画面は、右上部に配置された4.3インチのタッチスクリーン。
「K1シリーズ」では本体下部に配置されていて、人によっては見づらさを感じていたことでしょう。
個人的にも、右上への配置変更で大幅に見やすくなったと感じています。
ノズル温度やベッド温度、チャンバー温度からAI検知のオンオフまで、多岐にわたる情報をシームレスに確認・操作することが可能です。

「CFS」にも小さな表示画面が搭載。
内部の温度・湿度をリアルタイムで確認することが可能になっています。
内部の乾燥剤を取り替える指標としても使うことができるでしょう。
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CREALITY「K2 Plus Combo」のココに注意!5選

一方、導入前に知っておきたい問題点や課題も見られました。
価格や設置スペース、ヒートチャンバーの加熱タイミングなど、人によってはデメリットになり得る要素をリストアップ。
導入した後になって、
想定外だった!
とならないよう、あらかじめ注意点を把握しておきましょう。
値段とサイズが人を選ぶ

高機能な「K2 Plus Combo」だけに、やはり値段と設置スペースが最大のハードル。
発売時点で20万円を超える上位の価格帯で、一般的な家庭用としては間違いなく高額な部類です。
また、パッケージ重量は57kgを超え、開梱後、「CFS」を「K2 Plus」上に乗せた場合の高さはおよそ90cmに達します。
運用には十分なスペースを用意する必要があるでしょう。
RFID対応材料とCFS非対応材料の種類

「K2 Plus Combo」がもつ特徴のひとつであるRFID機能ですが、リリース時点で販売されている対応フィラメントは「Hyper PLA」程度と、まだまだ少なめ。
今後ラインナップが増えていくことが予想されますが、他の材料までRFID対応になるには時間がかかる可能性も考慮しておきましょう。
また、「CFS」自体が対応していないフィラメントも少なくありません。
TPUや一部の硬質なカーボンファイバー入りフィラメントはもちろん、3kgといった大型スプールや500gの小型スプール径フィラメントも非推奨。
変形した厚紙製スプールで回転がスムーズにいかない場合がある点も注意が必要です。
ヒートチャンバー機能に懸念

「K2 Plus」のヒートチャンバーは、プリント開始後に作動する仕様になっています。
プリント開始直後の低層では、ヒートベッドの加熱で十分対応できますが、短いプリント時間で完成するモデルの場合にはチャンバー内部の加熱が不十分になりえます。
上述のABSプリントテストにおいても、約70分のプリント時間内には設定温度の60℃には達しませんでした。
ユーザーから
事前にチャンバーを温めておきたい!
と感じる声が上がれば、今後ファームウェアアップデートによって挙動が変わる可能性もあるのではないでしょうか?
プリント再開機能は(ほぼ)使えない

「K1C」は電源オフになってもベッド位置が保持される仕様でした。
一方、「K2 Plus」はベッド位置が一番下まで下降してしまいます。


その結果、停電時等に作動する再開機能を使おうとしても、厳密に同じ位置から再開することが難しい模様。
そのため、再開機能は存在するものの、実際には継ぎ目ができたり余分なフィラメントが付着したりといった悪影響が見られました。
停電や予期せぬシャットダウンはそこまで頻繁に起きるものではありませんが、長時間プリント時のリスクとして考慮しておきましょう。
ノズルクリーナー&排出口周りがいまひとつ

マルチカラー対応化に伴い、フィラメント切り替えで生じたゴミを排出する仕組みとノズルクリーナーが本体背面に備わっています。
気になった点は、
ところ。

とくに後者に関しては、排出口周りを少しでも塞ぐことはNG。
スライス済みデータが付属している小さな「ゴミ箱」をネジ留めすると、より一層フィラメントの排出が阻害されてしまいます。
ネジ止めする形式の「ゴミ箱」の配置は不適切なため、排出口直下にゴミ箱を配置するのが無難でしょう。
ここまで挙げてきたポイントは、人によっては気になるところかもしれません。
他の3Dプリンターもチェックしておきたい!という方は、比較ツール等を活用して他の機種の情報も確認しておきましょう。
ここに記した気になるポイントは問題ないよ!
という方にとっては、非常におすすめできる3Dプリンターなのではないかと思います!
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CREALITY「K2 Plus Combo」のスペック一覧
最後に、「K2 Plus Combo」の詳細スペックについて、「K1シリーズ」の3Dプリンターと比較していきます。
マルチカラー以外にもどのような違いがあるのかを確認しておきましょう。
モデル名 | K1 Max | ||
---|---|---|---|
本体イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
メーカー | Creality | Creality | Creality |
価格(サンステラ) | ¥319,000 (2025-03-31 12:05 時点) | ¥158,700 (2025-03-31 08:31 時点) | ¥109,780 (2025-03-31 08:31 時点) |
価格(SK本舗) | |||
価格(Amazon) | ¥239,999 (2025-03-31 12:05 時点) | ¥130,899 (2025-03-31 08:08 時点) | ¥95,999 (2025-03-31 08:08 時点) |
価格(海外ストア) | |||
本体サイズ(LxWxH)[mm] | 495 x 515 x 916 | 435 x 462 x 526 | 355 x 355 x 482 |
本体重量[kg] | 38.5 | 18 | 12.4 |
構造 | CoreXY | CoreXY | CoreXY |
密閉 | ○ | ○ | ○ |
ヒートチャンバー | 60 | × | × |
組み立て | 組み立て済み | 組み立て済み | 組み立て済み |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 350 x 350 x 350 | 300 x 300 x 300 | 220 x 220 x 250 |
最大スピード[mm/s] | 600 | 600 | 600 |
推奨スピード[mm/s] | - | 300 | 300 |
最大加速度[mm/s²] | 30000 | 20000 | 20000 |
最大押出流量[mm³/s] | - | - | - |
最大ノズル温度[℃] | 350 | 300 | 300 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 120 | 100 | 100 |
対応フィラメント | PLA/ABS/PETG/PA-CF/PLA-CF/PET/ASA/PPA-CF | ABS, PLA, PETG, PET, TPU, PA, ABS, ASA, PC | ABS, PLA, PETG, PET, TPU, PA, ABS, ASA, PC, PLA-CF, PA-CF, PET-CF |
マルチカラー | CFS 1台で4色 最大16色 | × | CFSに対応予定 1台で4色 最大16色 |
消費電力[W] | 1200 | 1000 | 350 |
ディスプレイ | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 |
Wi-Fi | ○ | ○ | ○ |
内部ストレージ[GB] | 32 | 8 | 8 |
カメラ/リモートモニタリング | ○ | ○ | ○ |
スライスソフト | Creality Print 5.0 | Creality Print Cura Simplify3D PrusaSlicer | Creality Print Cura |
その他 | AIカメラ(×2)搭載 エアフィルター搭載 | AI検知機能 AI LiDAR搭載 空気清浄機搭載 | AI検知機能 エアフィルター搭載 |
出典 | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
マルチカラー対応だけでなく、「K1」「K1C」以上の大型機種だった「K1 Max」(1辺300mm)をも超える造形サイズをはじめ、
などなど、「K2 Plus」で新搭載となった機能や、アップグレードされたスペックが盛りだくさんであることが、ひと目でわかるでしょう。
大幅な進化を遂げた「K2 Plus Combo」。
ぜひ下記のリンクから、製品ページの方もチェックしてみてください↓
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4色では足りない!8色や16色でマルチカラー3Dプリントするには?

「4色ってちょっと物足りないかも…?」
「もっと多くの色を扱って差別化したい…!」
という方には、「K2 Plus」と「CFS」複数台のセット購入がおすすめです。
具体的には、
が用意されており、単品で買い足すよりもお得に4色を超える多色化を実現できます。
たとえば
するよりも、初めから2台または4台が付属するモデルを選んだほうがコスト面でも効率的でしょう(2025年1月時点)。
標準的な4色ではなく、多彩な表現を可能にする8色や16色を扱いたいクリエイターにとっては、初期投資でまとめて導入しておくことが、より快適なマルチカラー環境を構築する近道です。
通常4色対応の「K2 Plus Combo」を導入する前に、ぜひ検討しておきましょう。
まとめ:大型×高速×マルチカラーの最強3Dプリンター「K2 Plus Combo」!

総括すると、「K2 Plus Combo」はCrealityの「本気」が詰まったハイエンド機種だと言えるでしょう。
大型のCoreXY構造やマルチカラー対応、ヒートチャンバー、AIカメラなど、最新の技術をふんだんに盛り込んでおり、実際に使ってみて高い完成度を感じました。
値段やサイズの壁を超えられるユーザーには、非常に魅力的な一台となるはずです。
特に、大きなマルチカラー3Dプリントをバリバリこなしたいクリエイターや、高機能材料を含む幅広い素材を活用したい玄人には絶好の選択肢となっています。
現時点でも、大型・高速・マルチカラーという三拍子を見事に揃えた数少ない3Dプリンターではありますが、今後、CrealityがRFID対応フィラメントのラインナップ増強をはじめとするエコシステムの充実に努めることで、さらに使い勝手が向上する可能性も十分に秘めています。
「サイズ」と「カラー」。他機種にはない圧倒的な存在感を放つ「K2 Plus Combo」。
予算とスペースの問題をクリアして、ぜひ一度その性能を試してみてはいかがでしょうか。
「K2 Plus Combo」、興味が湧いてきた!
という皆さんは、「Creality Store(公式)」や安心の国内代理店「サンステラ」「SK本舗」のショップにアクセスしてみてください!
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